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砂箱用メモ
- 空想科学を題材としているが、これをうまく扱えているか非常に自信がない
- 描写が冗長ではないか、逆に不足している描写がないかも心配
- どう考えても足りない
- このままじゃ-15くらいになってしまう! 批評の結果少しずつ上がってきたのを感じる
やること
- なんかもう頑張る
- Need to knowねえ、そんな存在すっかり忘れてたねえ
- 一旦、置いとこう
- これ解決無理では?????
- とにかくたくさん読み返す
- なんかもう頑張る
- キャラ整理
- 描写2こくらい
- 敬語?
[本編ココカラ]
クレジット
タイトル: 空想科学はDreamじゃない
著者: poshirona
作成年: 2026
私は日常が変わるのが嫌いだ。
引っ越しも、卒業も、就職も、別れも、出会いさえも。
もちろん「異常」も。
つまり変化、日常からの逸脱が嫌いなのだ。たとえそれがポジティブなことであっても、たとえその結果幸せになれたとしても、とにかく何かの日々が崩れることが嫌だった。
財団に就職した時も困ったものだが、例えばこの宿舎に引っ越してきた時もそうだ。はじめのうちは全然慣れなくて全く眠れなかった。
私が居たのは科学部門、数学課。サイト-8172のすみっこに設置された小さな部署。超常科学を解き明かしている科学者からの要請に応じて数式と論理をいじるのが仕事。
そこには異常の入る余地がない。あるのは論理だけで不条理は何一つない世界。
少なくとも、私にはそう見えた。
数学は好きだ。たとえヴェールの中だろうとウソをつかないから。私の仕事もやっていることはそこらへんにいる一般の研究者たちと変わらず、その職務内容に一切のアノマリーが関わらない。こんな性格の私にとってはヴェールの外とさして変わらない完璧な場所だった。
その結果、私は今まで一回もSCPオブジェクトを見たこと無い。そういう環境だった。
しかし変化というのは突然やってくるもので。
財団に入ってからたった数年なのにも関わらず出た異動命令と、また変わってしまう日常があった。
財団就業規則第86条並びに128条により、2024年5月27日付をもって穂白 美咲(ID: 7250-7039103211)に対し、特殊クリアランス: Fabulaを付与し、空想科学部門への異動を命ずる。
当該クリアランスに関連する以降の職務は空想科学部門の指示に従うこと。
ここに、そんな私を"繋ぎ止めて"くれた存在がいた。
あの落ち着いた声を聞くたび、変わってしまったはずの日常が元に戻る気がした。
科学部門にいた時と同じように。
大丈夫、何も変わらないのだとそっと言い聞かされるように。繰り返し、繰り返し。
彼女の記憶が信じられない速度で消えていく今、彼女がいかに私にとって大切な人だったのかを書き留めておかなければ。
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空想科学部門
演繹部門
Fabula機密に関する導入文書
1.前書
Fabulaクラス機密は、その性質上情報の開示に際して細心の注意が求められます。当文書はその開示を円滑に行うために作成されました。
当資料は空想科学部門及び演繹部門によって共同制作されたもので、主に両部門のいずれかへ配属される職員を対象としています。
2.Fabula機密情報の概要
Fabula機密情報は、全ての世界/宇宙は物語であるという事実を中心に構成されます。特に基底宇宙(我々の存在する宇宙)については、「SCPオブジェクト」を中心とした共同創作の産物であることが知られています。
この根拠となる直感的な例としてはSCP-3309が挙げられます。SCP-3309は……
業務内容だけで言えば、空想科学部門に来てもあまり変わらなかった。ただ働く場所が同じサイトの空想科学部門機密オフィスになって、考察対象が変わっただけ。まあそもそもそういう約束だからだけど。
正直、空想科学のことはピンときてなかった節がある。たしかに数式上はそう仮定するとつじつまが合うっていうのは知ってたけど。あくまで空想上というか、論理式の中の話であって現実じゃないみたいな。
そう思わなきゃ心を保てなかったのかもしれない。よくわからない。
そんなのを認めなくても日常は問題なく進むし、それで何一つ問題はない。
今日も朝起きて、ご飯を食べて、今日着ていく服を選んで、サイト-8172へ行く。うん、私の大切な大切な日常は崩れていない。科学部門にいた時から。
六畳一間の1Kに堂々と居座るハンガーラックたちに目をやる。全国のいろいろな場所から集めたセーラー服がびっしりと掛かっている。
一番左に掛かっているセーラー服は昨日届いたばかりで初めて着る制服。前から欲しかったんだよね、と手に取ると、言葉に表せない綺麗さと嬉しさが手先から伝わってくる。
一つを手に取り、シワが付いていないか確認する。見慣れた概形と日常の象徴。それでも学校毎にそれぞれデザインが違って、昔から変わらず伝統を守り続けてて。
昔からセーラー服が好きだった、可愛いから。中学高校は制服で決めたと言っても過言じゃない。まあそれはよくあるケースだけど、私の場合は制服がいつしか日常の象徴になっていて、気づいた時には依存のように不可分なものになっていた。
そんなこんなで、今では全国のセーラー服を取り寄せ集めながら常に年齢に不相応なセーラー服を着ている。でも悪くは思わないよ。安心に包まれて可愛い服を纏う私だけの特別な幸せだから。財団の服装規定が緩くて助かったな、ってつくづく思う。
全身鏡の前に立って左右の様子を確認してみるとやっぱりかわいい。左右の様子を確認しようと体を回すと、私の動きに合わせてスカートが空気を含んで広がる。その様も愛おしい。ほのかに柔軟剤のいい匂いがする。
・
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・
少し浮ついた気分で玄関を出てサイトへ向かおうとすると、不意に後ろから声を掛けられた。
「おはようございます、穂白さん」
「あっ、さゆちゃん。おはよう」
わっ、ちょっとびっくりしたけれども、すぐにその低く落ち着いた声に不思議な安堵を感じる。
彼女こそがさゆちゃん──上温湯 咲雪うわぬるゆ さゆき。宿舎では私の隣の部屋に住んでるご近所さんであり、科学部門で鳥などの異常生物の飼育と観測をしているエージェントだ。
数学課にこもっていた私にとっては本来関わらないはずの人だが、たまたま私と同じ時期に財団に入ってきたこと、家が隣であるゆえにこうして朝会うことが多かったことで仲良しになったのだ。
もちろんさゆちゃんは空想科学部門のことを知らないから、科学部門を離れてからの私がどんなことをしているか知らない。でも彼女は科学部門にいたころと変わらず仲良くしてくれる。
彼女は変わらない。変わらないでいてくれる。
「あれ、そのセーラー服、新しいやつですか」
「おっ、やっぱり気づいたねさゆちゃん!これ前から欲しかった制服なんだよ!かわいいでしょう」
さゆちゃんはなぞるように私を見て、微笑んだ。
「穂白さんが襟カバー付けてるの珍しいなって思いまして」
「そうそう、襟カバーってほぼ愛知のあたりでしか使われてないからさ。だいたい名古屋襟、というか愛知型セーラー服とセットなんだけどね。これは愛知型じゃないのに襟カバー使ってる珍しい制服なの」
「へえ。私名古屋育ちなので、名古屋襟じゃないセーラー服にまだ違和感あります。襟がすっごく小さい」
「実は持ってないんだよねぇ、愛知型セーラー。欲しいとは思ってるんだけど。でも今着てるこれも愛知の制服だし、すっごく可愛いから気に入ってるよ」
正直に言うと、わざわざこの新しいセーラー服を着てきたのは3,4割さゆちゃんに見てもらうためで、もし朝会わなかったら夜ご飯にでも誘おうと思っていたところだった。
2人で歩く。新しい服に気付いてくれて嬉しいなという気持ちが、彼女の落ち着いた声と甘くも苦い香りと絡んでなんとも静かな幸福感へと変わる。宿舎からお互いの勤務地であるサイト-8172へ向かう間のわずかな時間。さゆちゃんと話していると、財団に入ってから変わってしまった人間関係もまあ最悪じゃなかったなと思えてくる気がする。
沈黙さえも心地いい。
「ところでさ」
「なんでしょう?」
「さゆちゃんは頑なにですます調を崩さないよね」
「何度目ですかその話」
「いやだってほら。私からはこうやって話してるのに、さゆちゃんからはですます調で話されるのは非対称というかなんというか」
「穂白さんは年上だからなんとなくですって。というか、そんなに気になるなら穂白さんも敬語使えばいいのに」
「いや、それはさ、なんか、違うじゃん。ねえ?」
「まあタメ口は気が向いたらってことで。私はこの辺で失礼します」
「あっ、はーい。今日も気を付けて」
いつもの別れ道。
さゆちゃんは異常生物収容棟へ、私は空想科学部門研究室へ──Fabulaクリアランスが無いと行けない場所へ足を向ける。また今度ね、とか言いながら。暇な時またご飯に誘ってみようかな、とか思いながら。私は階段を上る。
重層物語構造のイメージ。ただし簡単のため、同じ高さにある物語層は1つのみ描画している。1
3.物語の重層構造
先述の通り、全ての宇宙は上位創作者による創作によって形成されます。
その上位創作者が存在する宇宙についても同様に、さらに上位に存在する創作者が形成しています(図を参照)。
このような、すべての宇宙が「創作/被創作」の構造により層状に連なっているというモデルを「重層物語」と呼称し、重層物語構造を形成するそれぞれの世界/宇宙を「物語層」と呼称します。特に、我々が存在する宇宙を「基底物語層」と呼称します。
「物語層」と「宇宙」は同義ですが、前者はより物語論的な文脈で用いられます。
重層物語は下側へ無限に連なって続いていくことが確実視されている一方、重層物語の上側については諸説が存在します。多くの研究者は「下側と同様に、上側についても物語層が無限に連なっている」という説を支持している一方、上側については終端が存在し、いかなる物語層からの創作によっても形成されない宇宙「濫觴らんしょう宇宙」が存在するという説も存在します。
4.空想科学部門と演繹部門
以上のような事実について、財団は「空想科学部門」「演繹部門」の2部門において研究しています。
空想科学部門(Department of Pataphysics)は、主に基底物語層に焦点を当て、直接の上位物語層に存在する共同創作コミュニティ「SCP財団」や、そのメンバーについての調査、制御、保護を任務とします。
また、物語災害やメタフィクション構造をはじめとした、基底物語層にとって脅威となるアノマリーについての収容も担当します。
演繹部門(Department of Deduction)は、主に重層物語全体に焦点を当て、重層物語そのものの研究や、複数の物語層へ影響を与えたり、重層物語と独立して活動するアノマリーの確保、収容、保護を任務とします。
いずれの部門についても共通してFabulaクリアランスを採用し、一部のより機密性の高い情報に対してはFabulaクリアランスと通常クリアランスの同時認証を採用しています。
新規Fabulaクリアランス保持者は、各部門長の責任においていずれかの部門へ配属されます。
さゆちゃんとの日常についても書き残しておきたい。記憶が段々とあいまいになってきたけれど、できるだけ詳しく、詳しく書き記したい。
少し前のこと。遅めの昼食をとろうと思ったら丁度さゆちゃんと会ったので一緒にご飯を食べてたところ、こんなことを話しかけられたんだった。
「シミュレーション仮説って、あるじゃないですか」
「えっ、ああうん。あるね。どうしたの」
急なシミュレーション仮説に思わずジャスミン茶を吹き出すところだった。空想科学部門の私にとっては関係大アリである。
「いやあの、さっきまで収容下のEuclidオブジェクトに飼育に行ってて」
「ほう、どんなオブジェクトなの」
「えっと、電子上にいる鳥たちの集団で、意思を持ってます。インターネットを彷徨ってた所を確保されて、今は仮想現実にあるサイトに収容されてて」
「ほう」
「オブジェクト自体はそれだけで、報告書も短いオブジェクトなんですけど、つい考えちゃうことがあって」
食堂のそばをすすりながら、さゆちゃんが続ける。
「ほらあの、シミュレーション仮説って、要するにこの世界が巨大なコンピューターがやってるシミュレーションの世界なんじゃないかっていうやつじゃないですか。仮想サイトってまさにそれだなって」
「……言われてみればそうかも。あそこって職員もほぼ全員AICだもんね」
実際、仮想サイトは下位物語層の代表例であって空想科学の文脈でもよく出てくる。何が「言われてみればそうかも」だ、実際はそういう感じの研究をずっとやっているというのに。
安心を求めるように、少しの嫌な予感から逃げるようにセーラー服に目をやると、胸元にある三角タイの結び目が緩くなっていた。慣れた手つきでこれを直す。
「それで、AICは自分が人工知能だって知ってますけど、あの鳥たちは、ここがリアルの動物園だって深く信じて疑っていませんでした。そう嘘をついてサイトへ収容したので」
「まあそういうパターンは多そうだよね。それで……ひょっとして不安になっちゃったとか?ここは仮想現実の世界で、自分は収容されているオブジェクトなんじゃないかって」
若干早口になっているのが気づかれないことを願いつつ。
「いやそこまでは言いませんけど……人間が仮想サイトに行こうと思ったら、VRみたいな機械が必要じゃないですか。そうすると、現実世界と同じ感じに動いたり感じたりできて、まるで仮想現実にいるアバターが本当に自分の体なんじゃないかって錯覚してくる」
「へえ。まあオブジェクトを騙すにはそのくらいのリアルさがいるだろうしね」
「何が言いたいかって、もしシミュレーション仮説が本当だとして、その真の世界から私たちの世界に入ってきている人だったり、アバター?として操られてる人がいたりしてもおかしくないですよね。そうでなくても、あのAICみたいにすべてを知ってる人が居て──」
「──ちなみに穂白さんはどうしますか。もしもこの世界がシミュレーションだったら」
ずっと聞いてばかりだったのに、急に話を振られてギクッとしてしまう
「えっと、そうだね──何も変わらないかな。知ったところで何かなるってものじゃないし。私はセーラー服さえ着れれば何でもいいかな〜なんて」
まあ嘘じゃない。私が最も嫌いなのは日常が壊れることで、その日常の象徴はセーラー服なんだから。
だからこそ問題なく働けているわけで。
「あー穂白さんらしいですね。本当、セーラー服に魂を捧げているっていうか」
「へへ。なんか守ってくれる感じがするんだよね。これ着てると」
「鎧みたいな?」
「そうかもね。いや魔法使いのローブのほうが近いかも。物理的な衝撃から守ってくれるわけじゃないし」
「ああ〜、魔法力を上げる感じですね」
「そうそう、なんというか、私にとってのセーラーは心の拠り所というか、安定剤みたいなものだから」
「本当に好きなんですねぇ、セーラー服」
冷や汗がさっきの何倍にも増えていたのを覚えている。
あのときさゆちゃんが私にこの話をしたのが偶然だったのかは、聞けずじまいだった。
今思えば、この時のさゆちゃんは少し寂しそうなというか悲しそうな顔をしていた気もする。もうあまり覚えていないけど。
・
・
・
「あのAICみたいにすべてを知ってる人が居て」
研究室に戻った後、私は先の会話を思い出していた。まさしく空想科学部門とか演繹部門とかの人たちのことだよね、と大きくため息を漏らす。空想科学部門に入ってから、やはり相手が財団職員であっても秘密にしなきゃいけないということが増えた。別にさゆちゃんを収容するために騙してるわけじゃないし、なんならFabulaを機密にする理由って職員のメンタルケアのためなんだから、むしろこの秘密はさゆちゃんを守るもので。
そう、守るもの。ただでさえFabula職員は心を壊す人が多いんだから。この情報からさゆちゃんを守ってあげないといけないから。仕方ないんだけどね。そういう、神とか物語とか気にしない私みたいな人が守ってあげないと。
ふと鏡を見ると、さっき強く結びすぎたのか三角タイの結び目が斜めになっていた。
日常と言えば。さゆちゃんは毎週、サイト-8172のあの生物焼却棟前の広場に足を運んでいた。
私は意外と最近までそれを知らなくて、私がたまたま焼却棟の近くを通った時にさゆちゃんを見かけたのがきっかけだった。
「さゆちゃん」
静かに手を合わせ祈っていたさゆちゃんを見て、折を見て話しかけた。
「あ、穂白さん。こんな所にいるなんて珍しい」
「私は講義棟からの帰り。ここはほとんど通ったことないんだけど、遠くにさゆちゃんが見えたから来てみたの。さゆちゃんこそこんな場所で何してるの」
別に隠したいしぐさでもなかったので興味本位で聞いてみる。
「追悼してたんです。亡くなった鳥たちの」
「追悼」
「ええ。ここでは毎週、プロトコルの関係でたくさんの鳥が生まれて死んでいます。私はその飼育担当なんですけれど。毎週、慰霊スペースへ花を置きに行ってるんです」
「慰霊スペース?」
「小さくて目立ちませんが、ここで焼かれる動物たちのためのものです。向こうにあるんですが、良ければ一緒にどうですか。……ああ、この焼却棟は非異常な物しか処理しませんから、そこは安心してください」
「お気遣いどうも」
「ほら、ここです。ちょっと待ってくださいね。お花を出しますから」
さゆちゃんは手提げバッグから新聞紙にくるまれたユリの花を取り出して、私に一本差し出した。
「穂白さんも、ほら」
「う、うん」
さゆちゃんに合わせて、私もユリを置いて、手を合わせ、目を閉じる。
「ありがとうございます」
「うん。それにしても律儀だねぇ」
「この後死んだ子の記録整理をして、今週は終わりです。業務には含まれないんですけどね」
「今週はって。まさか毎週やってるの。そんなどうして」
さゆちゃんが左手で自身の右袖をひっぱるのが見えた。これは緊張していることを示す、私だけが知る彼女のクセだった。
「……だって、死ぬだけならまだしも、記録まで消えたらかわいそうじゃないですか」
「財団っぽくないこと言うね」
「そうですか?」
「だって財団って合理性の組織でしょ。よく言うじゃんほら、財団は冷酷だが云々」
「でも、その合理性のせいで、存在したことまで雑にされるの、私は嫌です」
さゆちゃんは優しい人だ。弱いもの、儚いものへ愛を捧げられる人だ。
「あの、穂白さん。やっぱり変わるのは怖いですか」
「……」
涼しい風がぴゅうと言って通り過ぎる。風は冷たい沈黙を遺す。
何も言えない私に、さゆちゃんは寂しそうな顔をして言う。
「でも、生き物って変わっちゃうんですよ。どうしても。死だけじゃありません。成長も、衰弱も。ごく一部を除いて、誰も彼もが逃れられないんです」
「それは──」
「だから私はこうして弔ってるんです、追悼してるんです。せめて忘れないようにするために」
ああ、さゆちゃんはこういう人だった。私の恐怖を見通しているのに、それでも引かなかった。
この人と一緒にいれば、たくさん話をすれば彼女の気持ちを知れるかも、この恐怖も乗り越えられるかも、と思ってしまったのだ。
以降、私の「日常」に追悼が追加されたのも、そういうことだったのかもしれない。
「さゆちゃん」
「ん、なんですか」
「……ありがとう」
去り際に言おうとした何かは、安直な感謝に吸収されて消えていった。
5.物語改変
物語構造の重要な性質として「物語改変」が挙げられます。
物語改変とは読んで字のごとく物語の内容を書き変えることにより対応した作中世界(下位物語層)を改変することを指します。挙動としては現実改変や過去改変に類似していますが、主に以下の点で大きく異なります。
- 現在、物語改変という現象そのものは非異常と見做されている。
- しかし、例えば先述のSCP-3309などの「特殊な」物語改変については、オブジェクト指定がなされている。
- ほとんどの場合、上位物語層に存在する作者が対応する下位物語層に対し行うものである。
- 物語改変のメカニズムは大半が不明である。
- 一切の対抗技術が開発されておらず、物語改変を防ぐ手段は存在しない。
最期の話をしよう。年が明けてから少し経った、或る雪の夜にさゆちゃんは消えた。SCP-3309だった。
これは何の脈絡もなくこの世界に起こる創作者達による物語の"削除"。この世界から見れば、ただ突然理不尽に存在を消されて、人々からも徐々に忘れられていってしまう厄災だった。
さゆちゃんはただ、物語から削除された。
物語改変なのだから、物語の中の私たちでは誰にも止められないし、誰にも戻せない、記録と痕跡のみが残る残酷な消失。
Keterクラスオブジェクトの犠牲になったと言えばそれっぽい気もするが、実際はもっと地味で虚無なもの。消えた職員は雑なカバーストーリーと記憶処理のもとに最初からいなかったことになる。
「本当なんですか。私が、もうすぐ消えるって」
あの日のこと。これでもかというくらいの恐怖を包含したような顔をしたさゆちゃんが目の前に座っている。先ほど私がチャットで事の概要を伝えたところ、気持ちが整理できないと言われ、家に呼ばれたのだ。
初めて入るさゆちゃんの家。同じ宿舎の隣どうしなので間取りは同じだけれど、私の部屋と違ってシンプルで物が少ない。
置いてあった座布団に座らせてもらう。
「……」
「それで、予定時刻はまであと2時間も無いと?」
「……うん」
SCP-3309には一切前触れがないというわけではない。物語改変がなされる72時間前に、SCP-3309-1と呼ばれる通知文が上位創作者からの接触ポイントに追記される。その通知文はRAISAがリアルタイムで検出するため、私自身はさゆちゃんがSCP-3309の対象になったことにいち早く気づいた。
しかしクリアランスの無いさゆちゃんに話すための許可がなかなか下りず、私がどうしてもと頼み込んでやっと部分的な開示ができるようになった頃には残り2時間になっていたのだった。
「ごめん、それでも話さなくちゃいけないって、思って」
「そもそも何なんですか!ある日突然『あなたはSCP-3309という極秘オブジェクトの影響で消えます』なんて言われても!わ、私SCP-3309が何なのかさえ教えてもらってない」
さゆちゃんが声を荒らげる。いつもの低く落ち着いた声色からは想像もつかない初めて聞く声に呆然とする。
「そ、そこまで話すことはできなくて。えっと」
「穂白さんは異動してからずっとそうだった。機密だからって職務のことは何も話さないし話せない、それで今更言いたいことがあるなんて言い出したかと思えば余命宣告?本当に何がしたいんですか!」
「そ、それは」
さゆちゃんを守るための秘密なんだよと言いかけて言葉が詰まる。
「……」
「……」
突き刺すような沈黙が流れる。不快な沈黙。
沈黙。
不意に。さゆちゃんの目から涙が溢れる。こらえていた分が次々と服へ落ちていく。
「ごめん、ごめん。さゆちゃん、さゆちゃん」
「穂白さん。理不尽なこと、言ってるのは分かっ、分かってて。規則だから。でもそ、そんな、そんなのって」
「……」
何を言えばいいのかも解らず黙って下を向く。目から涙が落ちる。
「本当に、あと2時間で」
「うん。今のところ例外なく。絶対に消える」
「そう、ですか」
苦しい沈黙が残り時間を刻む。そこでようやく、さゆちゃんが右袖を引っ張っているのに気づく。
「私も財団のエージェントです。いつ死んでもいいように生きてきたつもり、なんです。だから遺書ももう書いたし、やり残したことだって殆どないんです。そもそも公的には死んだことになっている身ですから」
「……」
その言葉に、彼女も財団職員なんだと当たり前のことを考える。私、私はただでさえ安全な場所で働いているのに、そのうえ専門職として非常時は優先的に逃げられるようになっていて……自分がいつ死んでもいいなんて思ったことなかった。
「でも、ひとつだけ残って、て」
「それは」
「……穂白さん、もうすぐ誕生日でしたよね。1月16日。だからプレゼントを用意してて。それを、ちゃんと渡さないと」
「そ、そんな些細なこと。もっとなんか、な──」
「些細なことだなんて言わないでください!」
「……」
「財団に入って人との縁がぜんぶ切れた私にとって穂白さんがいかに大切な存在だったか。異動って聞いた時は泣きそうになったけど、たくさん隠し事をするようになったけど、でも一緒にいてくれた、本当に幸せだったんですよ私。穂白さんのおかげで。だから。だから渡させてください」
早口でまくし立てられる。数秒の沈黙
私がわかったと小さく呟くと、さゆちゃんは立って奥にある紙袋を取り出してきた。
「これです」
「開けていい?」
「いいですよ。……喜んでくれるといいんですけれど」
紙袋を横にして中のものをつかむと、柔らかい感覚が指を伝う。そのまま中身を引き出すと、それは白色の服だった。
いや白色だけでない。水色の、とても細長い三角の襟。
「セーラー服。それも愛知型セーラー」
「前に穂白さん、愛知型セーラーは持ってないって言ってたから」
「しかも袖にセーラー線がない、ネクタイはウールでできてる。これって愛知にある中高一貫校の」
「さすが穂白さん、わかるもんなんですね」
「本当に可愛い……でも手に入れるの大変だったでしょう。どうやって」
さゆちゃんは一瞬だけ顔を下に向けて言った。
「それ、私が着てたやつなんです」
「あ……」
「だからその、古着にはなるんですけど。よかったら」
言い終わるや否や、さゆちゃんは弱弱しい語尾と共に"恥ずかしい"を具現化したような顔をしてうつむいてしまった。
私はさゆちゃんの顎に手を当て、その顔をそっと上げて。
「へへ、嬉しい。私の好みどんぴしゃ」
「……よかったです。その嬉しそうな顔が見たくて」
さっきまで泣いていたんだからもうお互いの顔は化粧ごとぐちゃぐちゃになっていたが、でも本当に嬉しかった。
さゆちゃんが私のためにプレゼントを用意してくれたことも
そのプレゼントが私を熟知している人じゃないと選べないものだったことも
残り時間が短いさゆちゃんが私にプレゼントを渡してくれたことも
さっきまでお互い泣いていたのに、今は私もさゆちゃんも笑っているということも
全てが重なってかけがえのない幸せな一瞬ができていて。たとえそれが微かな時間で終わってしまうことが確定していたとしても。そうしたらこの幸せも忘れてしまうのだとしても。
「着てみてくださいよそれ」
「今?いいの」
「もちろん。私あっち向いてますから」
「そう言うなら」
ゆっくりと畳まれた服を開く。長い襟と大きい胸当て、柔らかなスカーフの手触りを丁寧に感じながら着ていく。
世界にふたつとない、かけがえのない一着。
「……こっち向いていいよ。じゃーん」
「おおー可愛いですね。水色の襟が引き立ってる。お似合いですよ。最期にこれが見れて、よかった」
「へへ、ありがとう。大切に着させてもらうね。でも……」
「でも?」
「ええと、ダメもとでお願いしてみたいことがあってね」
「なんでしょう」
「もしよければ、さゆちゃんもこのプレゼントのセーラー服着てみない?昔着てたやつなら抵抗感も少ないだろうし。嫌だったら全然いいんだけど、でも私もさゆちゃんの可愛い姿を目に焼き付けたいな」
さゆちゃんは驚いた顔をして、しばらくポカンと考えている様子だった。
「普段だったら私はセーラー服着る趣味なんてないからって、これは穂白さんへのプレゼントだからって断ってますけど。いいですよ、最後なんですもん。大切な穂白さんの頼みですから」
右袖をつかんでいた手を緩めて、そう言った。
・
・
・
「わ、素敵」
特別な一着を着たさゆちゃんは普段よりも光輝いて見え、私は言葉を失った。
そもそもさゆちゃんがセーラー服を着てるのは初めて見る。その新鮮さと可愛さとある種の神聖さがさゆちゃんを包んでいる。
「変じゃ、ないですか」
「全然。ずっと見ていたいくらい」
「そんな、恥ずかしい」
「へへへごめんごめん。でも本当に素敵。ありがとう。忘れたくない」
てへへとさゆちゃんが笑う。その笑顔をずっとずっと見ていたい、なんてこれほど願ったことはないだろう。ああどうして奪われてしまうのか。
「なんで私がセーラー服好きかって話、前にしたっけ」
「単純に好きだからというのと変化が嫌いだから、ですよね」
「うん。私ずっと、さゆちゃんが消えたらその苦しみに耐えられないんじゃないかって、思ってた。でもそれは根本的に間違いで……私はさゆちゃんの分まで耐えなきゃいけないんだって、決意した」
「穂白、さん」
突如として身体に力がかかる。さゆちゃんが私に抱きつくのを感じる。
私がそっと抱き返すと、まるで身体を預けるかのように、抱きしめるさゆちゃんの力が一層強くなる。すると死が迫る人間とは思えないほど温かいその体温に溶けそうになってしまう。さゆちゃんは半袖だから、腕の温もりが直に背中へ伝わってくる。相変わらず外は1月の肌寒さを呈している。さながらさゆちゃんは小さく咲いた灯のようで。すぐに消えてしまう、微かな明かりのようで。
気づけば残り20分を切っている。
「ねえさゆちゃん、消えないでよ」
どうしようもない投げかけをさゆちゃんにかける。返事はない。心なしか少しだけさらに抱きつける力が強くなった気がする。
「……ごめん、いちばん辛いのはさゆちゃんなのに」
「謝らないでください、そんな、もうすぐ終わりなのに謝罪なんて聞きたくないです」
「優しいんだね。本当」
首筋に温い涙が零れる。さゆちゃんはまた泣いていた。でも今度の涙に怒りは無い。
「もう、私まで泣いちゃうじゃん」
泣きながらしゃべってるせいで変に高くなったさゆちゃんの声を浴びて私もまた泣いてしまう。
「私、これからどうなるんでしょう」
「死ぬかもしれないし、どこか別の場所に行くの、かも。私たちにはわからない」
「もしも別の場所に行くのなら、また会えるのかな」
もしそうなら、私から会いに行くよ、と言いかけてやめた。
何度目かもわからない沈黙。
「祈りが通じれば、きっと」
「なんですかそれ。穂白さんらしくないですよ」
「でも。たまには奇跡が起こるかもって考えてみるのもいいんじゃない?」
「穂白さん、そういうロマンチックなところあったんですね。初めて知った」
「そうね、私もまだ知らないさゆちゃんの側面、もっと知りたい。もし奇跡が起きて次会えたらさ、私の知らないさゆちゃんをたくさん探しちゃうんだから」
「楽しそうですね、私も色々考えておかないと」
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「私、さゆちゃんのおかげで今まで幸せだった」
「私もです。穂白さん。たとえ全てが忘れられたって、私は穂白さんが大好き、ですよ」
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全てが終わってみると、まるで本当に元からさゆちゃんなんて存在しなかったかのような気がしてしまう。
消え去ったのだな、と実感が襲い来る。あいにく流す涙はもう枯れてしまった。
ふと、もう何度も見返したSCP-3309-1を思い出す。
この記事は評価が-3以下になったため、「低評価による削除」の対象となりました。
この通知から72時間後までに、評価-2以上にならなければ削除となります。
詳しくはこちらを参照して、適切な対処を行ってください。
こんな素敵で優しいさゆちゃんの何が低評価なんだって何度も思った。悔しかった。"面白くない"ものは削除されてしまうなんて理不尽だとこの世界を恨んだ。
「あのさ、私ね。平和ボケしてたの」
さっきまで人がいた場所に話しかけてみる。返事が返ってくることは無い。
「ほら私ってずっと数学ばっかしてて、一切アノマリーに触れてこなかったのよ。だから、いざこうしてさゆちゃんが、大切な人がアノマリーの犠牲になりそうな時、私は何もできなかった。伝えることすらギリギリになってしまった」
「さゆちゃんさっき、いつ死んでもいいように生きてきたって言ってた。私はアノマリーとは無縁だからって財団職員なのに甘えてたんだなって、それを聞いてようやく思ったんだよね」
返事が返ってくることは無い。
「しかも私ね、こういう空想科学とか上位創作者の存在とかって、心のどこかで信じてなかったんだなって。私には関係ないとうか、抽象的なもので現実には存在しないというか。そんなふうに思ってたんだ。本当、平和ボケにもほどがあるよね。死ぬ覚悟さえできているさゆちゃんと違って」
「私はアノマリーとは無縁だからなんて言いながら、結局上位創作者とか重層物語とかから逃れることなんてできない」
「空想科学部門の人がメンタル病みやすい理由、今なら身に沁みてわかる。こんなの現実じゃないって、そう思わなきゃ耐えられないの」
沈黙。心地よさも不快さもない、在るだけの沈黙。
「こんなことならすべて忘れてしまいたいんだよ。でもね、さゆちゃんには一つ秘密にしてたことがあって」
「SCP-3309の犠牲者はだんだん周囲から忘れられていく。その上財団から記憶処理もされて、申し訳程度に『行方不明』みたいなカバーストーリーを添えられて元から何もなかったことになるの。誰もさゆちゃんのことを覚えていない」
「ねえ、見てよこれ」
端末の画面を向ける。
SCP-3309 実例データベース
実例番号: SCP-3309-7286
発生日時: 2026/1/12 午後10時23分
対象: SCP-4F28-JP
種別: オブジェクト
SCP-3309-1出現地点: 報告書
備考: 関連して、当該報告書のみの登場人物であった財団職員 上温湯 咲雪(ID: 7250-7039107497)も消失。
「これ、RAISAデータベースの端っこにつけられた記録。公にはただこの備考だけがさゆちゃんの生きた証なんだ」
「皮肉だよね。ただ関わって報告書に載っただけなのに、これすらも物語、"物語"なんだって」
「私だってあと数時間もしないうちに全部忘れちゃう」
「でも私は空想科学部門だからさ、記憶処理されないし、さゆちゃんの記録とか残しても怒られないの。世界で唯一ね。だから私が全部記録する。私とさゆちゃんのことを。もう既に少し忘れかけてきてるけど」
「人が二度目に死ぬのは、その人が誰も彼もから忘れられた時だっていうじゃない」
「死ぬと同時に忘れられるなんて、あまりにも残酷すぎると思わない?」
「だから、私だけは覚えてなきゃいけない。私が死んじゃいけない、忘れたほうが幸せだったなんて言っちゃいけない、データベースの端っこだけが生きた証なんて言わせない!」
決して返事が返ってくることはない。でもこうでもしなきゃ頭の中に溢れかえる想いが爆発しそうな気がして怖かった。
「私は日常を変えちゃいけないから、変えちゃいけないから」
口に出して言い聞かせる。悲しさを誤魔化すようなおまじないだった。そういえばおまじないって漢字で書くと"お呪い"なんだっけ、なんてどうでもいいことを考えてみる。
でも、呪い。言いえて妙かもね。日常を変えちゃいけないという呪い、さゆちゃんの記憶を背負っていくという呪い。じゃあこのプレゼントのセーラー服は呪いのローブだね。大切な、大切な呪い。
「私は、貴女について覚えてる限りのことを全部この文書Taleに書く」
そうだ、最初は呪いについてから書き始めよう。
私は日常が変わるのが嫌いだ。
引っ越しも、卒業も、就職も、別れも、出会いさえも。
変化が、たとえそれがポジティブなことであっても、たとえその結果幸せになれたとしても、何かの日々が崩れることが嫌だった。
新品だということになってしまったセーラー服を横目に見ながら。
これが私の持っている最初で最後の愛知型セーラー服になるんだろうな、とか思いながら。
ここに、そんな私を"繋ぎ止めて"くれた存在がいた。
科学部門にいた時と同じように、同じように。
大丈夫、何も変わらないのだと私にそっと言い聞かせるように。
今度は私が、さゆちゃんに大丈夫と言い聞かせる番だ。それに一生を捧げることが、せめてもの弔いになるのなら。
ディスカッション草稿は以下。
http://scp-jp-sandbox3.wikidot.com/draft:6985510-47-66e0
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ジャンル
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- portal:6985510 (03 Jan 2021 08:06)




こんにちは、コンテストスタッフです。
異議1がある場合は、このコメントに返信するか、SCP-JPイベント委員会(コンテストハブに記載)までご連絡ください。
失礼致しました。
改めて下書きエントリーをさせていただきます。
全体的に感情の動線は丁寧に書かれており、現状でもUVできると思います。ただ文脈の掛け合わせがもっと上手く機能するとストーリー全体に深みが増すかもしれません。
たとえば現在はセーラー服に呪いを当てはめていますが、ここにプログラムや数学といった作中の要素を組み合わせて「上書きする」「更新する」などの意味を合流させ、「抹消されて新品になったセーラー服の記憶に、呪いを上書きする」といった文脈を作ることが可能です。
また穂白は「ポジティブなことであっても日常が変わることが嫌い」と言いながらも、財団に入って以降の明確な変化である上温湯については受け入れています。これも「上書き」にあたり、穂白の根底にあるものを変えていると思うので、空想科学部門らしいプログラム/データとのテーマの掛け合わせをやってみてもいいと思います。
ありがとうございます!
お読みいただき/批評いただきありがとうございました!今週中に投稿する予定ですので投稿をお待ちください。
以前のリビジョンよりもずっと読みやすくなっていると思います。もともと主題や読者へ訴えかけたい構造が明確でしたので、うまく綺麗にまとめ上げたんじゃないでしょうか。
追加・変更された要素の観点から見ても、とぎれとぎれだった感情導線をうまく接続できていると思います。もともと空想科学部門に入るにあたっても単調蛋白だった穂白さんの終盤での静かな感情の揺らぎが効いていますし、このあたりもよく強化できていると感じました。
ロマンシスものは大変好みだからというちょっとバイアスもあるかもしれませんが、低く見積もっても現状で変に評価が下回ることはない気がしますね。問題点となりそうな部分は今の時点では見つかりませんでしたし、お話の構造も堅牢で防御力も高いと思うので、かなり読者の読むタイミングや運といった側面に突入しそうな感じがあります。
いずれにせよ僕はUVは確実にするつもりです。それくらいには高品質に仕上がっていると言えるでしょう。
いそやん / 一条创弥
よく改稿できているようでよかったです!
ここまで来たら+50くらい行く勢いでこれからも磨いていきます