共著:クロシジミ

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
 
オブジェクトクラス: Euclid
 
特別収容プロトコル: 接触実験を除きSCP-XXXX-JPとの直接接触は禁止されます。SCP-XXXX-JPの飼育にはドローンを用いた上で標準昆虫飼育プロトコルに従ってください。
 
説明: SCP-XXXX-JPは限定的な精神影響能力及び現実改変能力を有するクロシジミ(Niphanda fusca)に類似する昆虫の一種です。

非異常のクロシジミが属するシジミチョウ科(Lycaenidae)に属する蝶の多くは好蟻性であり、生活史の少なくとも一部においてアリと共生的な関係を形成します。例としてクロシジミは若齢幼虫の頃はアブラムシなどの分泌物を摂取して生活していますが、2齢後期頃からはオオクロアリ(Camponotus japonicus)の巣内で育てられます。これは幼虫の体表に存在するPCOsと呼ばれる好蟻性器官を用いて、アリの体表物質に類似した組成の炭化水素やアミノ酸などを分泌し、オオクロアリの成虫に擬態することで成立しています。


SCP-XXXX-JPの生態および生活史は非異常のシジミチョウと異なりヒトに寄生する性質を持ちます。SCP-XXXX-JPの2齢以降の幼虫はPCOsから未特定の揮発性有機化合物を分泌し、この化合物に曝露したヒトに対して「SCP-XXXX-JPを世話したい」「SCP-XXXX-JPを守りたい」といった庇護欲求を抱かせます。これによって野生下のSCP-XXXX-JPがヒト(以下被害者と表記します。)に発見された場合、高い確率で被害者の自宅などで飼育されます。

成功裏にヒトに飼育されたSCP-XXXX-JPが3齢幼虫まで生存した場合、不明な機序によってSCP-XXXX-JPが生息している建造物内1の現実性が低下します。これによって環境中で相対的に高ヒュームとなった被害者は中程度の現実改変能力を獲得します。この際、被害者は自身の庇護欲求に基づいて自分自身に現実経変を行い、更に精神影響を悪化させるフィードバックループを形成します。結果として精神影響は加速度的に悪化することとなります。このフィードバックループの最中、被害者は現実酔い2の症状を呈する他、無意識下の現実改変によって生存に必要最低限のエネルギーを生成し、自身が摂取する食料を全てSCP-XXXX-JPに与えます。この状態で3日程度経過した場合、被害者は高熱と意識障害を呈し脳機能に変容をきたします。この段階に至った被害者は現実改変を用いて自身の肉体の一部を体長5cm程度のオオクロアリに似た実体(以下SCP-XXXX-JP-Aと表記します。)に変換します。SCP-XXXX-JP-Aは周囲を探索し、植物質の餌を収集してSCP-XXXX-JPに与えます。これらの影響はSCP-XXXX-JPが終齢になるまで継続します。

終齢幼虫へ至ったSCP-XXXX-JPが蛹化する際、被害者は現実改変に必要な最低限の部位を除いた自身の肉体をSCP-XXXX-JP-Aへ変換します。SCP-XXXX-JPの蛹化後、SCP-XXXX-JP-Aは採餌行動を停止し、他のSCP-XXXX-JP個体の探索を開始します。他のSCP-XXXX-JP個体を発見した場合、SCP-XXXX-JP-Aは道しるべフェロモンを分泌して経路を確保します。

羽化したSCP-XXXX-JPは前述の道しるべフェロモンを辿って他のSCP-XXXX-JP個体と遭遇、交尾することで産卵に至ります。この際、SCP-XXXX-JPはヒトが居住している建造物に産卵します。
 
発見経緯: 昼夜無関係に暗いこと及び異常性の懸念のある複数名の死体の存在から未解明領域として記録されていたUE-█████-JPの近傍に存在するアパート██で同様の異常性が認められたことにより、Dクラスによる調査を行った結果、上記の異常性を持つチョウが発見され、SCP-XXXX-JPとして収容されました。


 
実験記録: SCP-XXXX-JPの生活史および異常性の適応的意義を確認するため、飼育実験が行われました。以下はその抜粋です。完全なリストはこちらを参照して下さい。

実験記録-01
目的: SCP-XXXX-JPの詳細な異常性を確認する。
実験内容: 発見されたアパート██にDクラス職員(D-1453548)を居住させる。
結果: D-1453548はSCP-XXXX-JPに対し庇護欲求を抱き、配給された食料を用いてSCP-XXXX-JPを飼育した。飼育開始後にSCP-XXXX-JPが脱皮して以降、当該地点における有意な現実性の低下及びオオクロアリ様実体の出現が確認された。SCP-XXXX-JPの蛹化に伴い、オオクロアリ様実体の大量出現と共にD-1453548は死亡した。蛹化したSCP-XXXX-JPは確保された。
考察: SCP-XXXX-JPには自身に庇護欲求を抱かせる精神影響と現実改変に関与する能力が存在すると考えられる。SCP-XXXX-JPのような小型動物にこのような大規模かつ複数の異常性が発現することは稀であるため、次回実験にてオオクロアリ様実体に何らかの異常性が存在する可能性を調査する。

実験記録-02
目的: SCP-XXXX-JP飼育時に出現するオオクロアリ様実体の異常性を確認する。
実験内容: 実験記録-01にて出現したオオクロアリ様実体を飼育し、異常性を確認する。
結果: オオクロアリ様実体単独飼育あるいはオオクロアリ様実体とヒトの同時飼育では異常性は確認されなかった。オオクロアリ様実体と3齢以降のSCP-XXXX-JPを同時飼育した際、有意に環境中の現実性が低下し、オオクロアリ様実体の現実性がわずかに上昇した。特筆すべき点として、オオクロアリ様実体はSCP-XXXX-JPの世話をする行動が見られた。また、非異常のオオクロアリとSCP-XXXX-JPの接触実験において、オオクロアリに同様の異常性が発現した。
考察: SCP-XXXX-JPは非異常のオオクロアリやオオクロアリ様実体に対して、現実性を吸引する異常性を付与していると考えられる。このことから、オオクロアリ様実体は非異常のオオクロアリがSCP-XXXX-JPの異常性により変異したものと考えられる。
また、確認された環境現実性の低下は1Hmのヒトが軽微な現実改変を行うのに十分な値であり、SCP-XXXX-JPの蛹化に伴うDクラスの死亡はこれに起因する可能性がある。

実験記録-07
目的: UE-█████-JPにて確認された照度の低下の発生機序を確認する。
実験内容: UE-█████-JPと同様の構造である実験施設においてSCP-XXXX-JPを複数回飼育する。
結果: SCP-XXXX-JPの蛹化に伴うオオクロアリ様実体の大量発生によって環境中現実性が急激に低下し、羽化したSCP-XXXX-JPが隣室に産卵。同様のプロセスを継続することによって実験施設に現実性希薄領域が形成された。その後緩徐に照度が低下し、UE-█████-JPと同様の環境が形成された。
考察: SCP-XXXX-JPによって現実性希薄領域が形成されることによって、オオクロアリ様実体のような知能の低い生物による現実改変が容易に達成できるようになったと推測される。これにより、居住地そのものをアリの巣と同様の暗所へと改変した結果、UE-█████-JPは常に暗所になったと考えられる。

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