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過去に発生した特異事象の研究および長期的な観察を補助するため、以下のファイルはRAISAアーカイブにより暫定的に保管されています。サイト-17の申請が受理されたため、保管期限は2035年まで延長されました。関連するドキュメントを含む全てのSCP-0000ファイルは、レベル5: 最高機密に指定されています。関連するプロジェクトに後見的支援が必要である場合、暫定ヴェール・クリアランスの付与とSCP-0000ファイルに関する全権限が付与されます。
終了済みのプロジェクト”Weird Sisters”に関する全てのデータはRAISAアーカイブに保管され、計画責任者であるトーマス・グラハム管理官およびティルダ・ムース管理官によって管理されます。後期的なプロジェクトに関する全ての提案はSCiP.NETを通じ、関係者によって審議されます。
配属サイト | 計画指導者 |
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サイト-01, サイト-17 | ウォルト・ウェントワース監督官, ステン・アルムクヴィスト参謀長 |
研究責任者 | 配属部門 |
ティルダ・ムース管理官, トーマス・グラハム管理官 | 概念物理学, 超常工学, 形而上学, ノウアスフィア学, 記号論的認識学 |
特別収容プロトコル:

非異常の手順で作成されたSCP-0000のフラクタル構造.
説明: SCP-0000は記号.情報伝達や思考・感情・芸術などの精神行為の働きを助ける媒体のこと。要素に対して概念化の作用を崩壊させ、ヒトの認知に異常な影響を及ぼす敵対的情報構成物です。具体的な発生条件に拘わらず、SCP-0000の潜在的なプロセスは秘密裡に達成されます。SCP-0000のプロセスはヒトの記号論的な認識および判断能力を阻害し、固定的な概念の認知に影響を及ぼします。SCP-0000は仮想的非実体であるか、または概念的なアノマリーです。
SCP-0000の性質は、既知または収容中の認識災害およびミーム的オブジェクトの何れの性質にも合致せず、原理的または論理的に逸脱した異常な状態である事を示しています。SCP-0000の観測例は、それ自体を起点として無際限に拡散される逸脱事象の露見とともに増加し始めました。SCP-0000の撹乱作用は財団の統計体制を侵食し、それ自体の収容を段階的に混迷化させています。ヒトの普遍的な無意識がSCP-0000の集積的な情報を消費するため、原理的にSCP-0000の収容は困難です。SCP-0000の情報を規制することは論理的に不可能であり、ヒトの知覚機能は潜在的にSCP-0000への曝露リスクを有します。
SCP-0000の根源的な収容の実現可能性を調査すべく、戦術神学部門および概念物理学部門、対抗概念部門の特別監督下において主体的なプロジェクトが進行中です。プロジェクトの詳細については付属の補遺資料を参照してください。
補遺0000.I: 序文
概念物理学研究報告書抜粋 - プレースホルダー・マクドクトラート博士による
普遍的無意識を意味する - ”ノウアスフィア”とは、形而上学的な分野における概念上の存在であり、ヒトの集合的な潜在意識が構成する情報群です。ノウアスフィアを構成するのはヒトに留まらず、あらゆる構造的知性がアクセス可能な形而上の基盤です。但し、現実問題的には”ノウアスフィアの実在性”は重要な問題ではありません。ノウアスフィアが存在するという前提条件は非論理的であり - 信じ得ない情報です。問題は、SCP-0000の異常性を理解する上で実際的に重要であるという事です。概念物理的に - ノウアスフィアは潜在的な、共通したアイデアの領域です。ヒトの全ての思考の基盤であり、論理的に存在し得る全ての概念が存在します。一方で - ノウアスフィアはヒトの思考に留まらないため、ヒトが到達可能な領域の外にも概念は存在します。我々はそれら情報を”異常”と呼び、常に分類の対象としてきました。現時点で判明しているSCP-0000の異常性とは、ノウアスフィアのアイデアを概念化する - 根本的なヒトの思考能力を阻害する機能です。特定/不特定の概念に対して機能し、それ自体の認知を困難なものにします。SCP-0000は概念的であり、仮想的なノウアスフィアに位置するノイズデータなのです。ノウアスフィアは実際的に存在します。SCP-0000は極端に敵対的であったか、或いはミーム的な生存本能に基づいて現在も拡散し続けていると考えられます。SCP-0000の広範への拡散はヒトに副次的な影響を及ぼし、持続的な障害となります。現行の方針は - SCP-0000の完全な鎮圧、そして根源的な起因の探索を中心としています。
SCP-0000の活動は、2016年の初旬に観測され始めました。全世界的もしくは一般の社会認知的アプローチの観点から、不特定多数の民間人に共通した散逸的な思考が確認されるようになり、この現象は指数関数的に拡大し続けていることが認められました。財団は統計的な調査を行う目的で被調査者を用いた検証を行い、SCP-0000の平均的なプロセスの進行について公表しました。SCP-0000による概念化の阻害作用は、ヒトが特定または不特定の概念を認識しようとした場合に発生します。明確なプロセスは以下の条件に準拠していると考えられます:
1. ヒトがある概念を認識-知覚-言及します。概念は条件的にSCP-0000の異常性に適合しています。概念は実際的であるか、現実に属する構成物である必要があります。(例: 「海」というイメージから構成される概念) 2. 対象のヒトはSCP-0000に曝露し、概念に対する漠然とした認識を喪失します。対象者は概念の意味を理解できなくなり、更には実際的な概念を認識しても、それ自体のイメージを連鎖的に忘却していきます。イメージが定着せず、概念自体を記憶できなくなります。文字や音声は概念に連携されなくなり、表現が意味を失います。それまで付随していた概念を、対象者は認識-知覚-言及できなくなります。 |
3. 対象者自身が新規のSCP-0000ベクター(暫定的にSCP-0000-Aと定義)となります。 |
4. SCP-0000-Aが第三者に概念について伝達した場合、第三者は新規のSCP-0000曝露者 - 或いはSCP-0000-Aとなります。 5. SCP-0000-Aがそれまで保有していた概念の情報は崩壊し、記憶が部分的に喪失されます。空白化した記憶を”埋め合わせる”ようにして、SCP-0000の断片的なミーム情報が刷り込まれます。SCP-0000-Aは喪失した概念に代わってSCP-0000のミーム情報を拡散するようになり、より広域にミーム災害を伝搬します。 |
上記の通り、SCP-0000が伝搬する一連のプロセスはヒトの基礎的な伝達作用を妨害するものです。2016年時点で財団によって観測されたSCP-0000-Aの規模は、世界人口の凡そ3%に留まっています。しかし財団が観測する範囲に留まらず、潜在的にはそれ以上の規模でSCP-0000が拡散している可能性があります。
補遺0000.II: プロジェクト”Weird Sisters”
プロジェクト”Weird Sisters”は、敵対的情報構成物からの防衛・対抗を目的とした合衆国逸脱戦対応軍と財団の合同プロジェクトとして、2016年03月09日に承認された計画です。同プロジェクトは、財団の対抗概念部門に所属する研究者が、財団が運用している各種の対抗ミームエージェントやSCP-████を始めとする認識災害/ミーム的オブジェクト群の記録された振る舞いと、TEMPEST.Tandem Enhanced Massive Particle Emission Synthetic Technology: 直列強化型質量粒子放射合成技術は、合衆国エネルギー省アラスカ統合高エネルギー物理学研究所に存在する世界最大のシンクロトロンを中核とする高エネルギー物理学領域の研究施設です。その性質上、合衆国戦略軍との合同プロジェクトを含みます。の公開された実験記録との不自然な一致を見出した事に端を発します。対抗概念部門はそれらの相関性を精査する過程で、敵対的情報構成物に対する安定した観測の可能性を見出しました。その後、国際秩序調停条約に基づいた合衆国逸脱戦対応軍隷下の知覚的脅威対策/評価部門との共同計画へと移行し、その過程で(前述のオブジェクト群を含む)既知の認識災害系事象の活動基盤の特定と、その振る舞いを定常的に観測する手段が体系化され、併せてそれらに対する干渉及びそれに基づく包括的な収容手段の可能性を示唆しました。
PROJECT WEIRD SISTERS |
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進行中 PROJECT WEIRD SISTERS SUB-PROPOSAL #21728 2016/03/09 |
序文: 対抗概念部門によって観測された記録の不一致は、未詳の逸脱現象に関する断片的な情報です。更なる調査においては、記録の疑問点に帰結する形而上概念の実在が示唆されました。既知の情報を逸脱した該当の形而上概念は、信仰に依存するピスティファージ的実体であるか、或いは例外的な存在です。本プロジェクトは逸脱した実例に関する実証-研究-収容、および敵対的情報構成物からの防衛-対抗を目的として開始されました。プロジェクトの第一段階として、仮定された敵対的情報構成物 - 暫定的なSCP-0000の実在性に関する調査および実証が進行しました。該当の副提言は標準マクベス・プロトコルの初期調査として開始され、短期的な調査が実行されました。 |
MACBETH PROTOCOL |
凍結 MACBETH PROTOCOL Verification of SCP-0000 |
I. 基本事項: 全世界的な情報集積を分析し、SCP-0000の根源的な活発化の原因およびプロセスの解明に貢献します。 II. 序文: マクベス・プロトコルはSCP-0000の根源的な実在性について調査するとともに、各種情報集積を用いた広範な観測と危険性の最終評価を目的としました。マクベス・プロトコルは2016年3月26日に初期調査が完了し、全世界的なマッピングは停止されました。疑似的な情報ノードの構築と調査を複数回に亘り実施できる財政資金が残存しないために、マクベス・プロトコルは中間報告を前に凍結されました。観測された断片的な物証は、SCP-0000の確実な実在性、そして明確な危険性を示唆しています。 III. 提示: マクベス・プロトコルにおける大部分の情報は、回収された仮想的なマッピング情報に依存します。保有するスーパーコンピューターによる解析、もしくは異常な手段を通じ、全世界的な統合情報として運用されます。散逸的な異常活動を監視し、特筆すべき点について次項で例示されます。 |
ITEMS OF INTEREST |
活動が活発化しているサーキック・カルトの逸脱事象に加え、概念的な情報構成物による疑似的なノウアスフィアへの介入が繰り返されています。ヒトの潜在的な知識が脅かされ、ノウアスフィアが断片的に - 激甚に破壊されています。SCP-0000の明確な活性化が確認された地点から推測し、こうした近年におけるノウアスフィアへの過干渉が副次的なインシデントをもたらしていると考えられます。SCP-0000の更なる拡大は - ヒトの表象を改変し、概念化の側面を更に妨げる可能性を秘めています。 |
SCP-0000に関する全ての情報は概念的であり、断片的な情報の統計は - SCP-0000自体が実際的に存在し得ない事を示しています。SCP-0000-Aは無際限に拡散し続けますが、支配的な思考の根本は空白化しています。SCP-0000として確認される一連の異常現象が存在する中で、根本的に矛盾するSCP-0000自体の実在性が確認されているため - SCP-0000はある段階で突発的に - 物質界から消失したか、情報的に認知できない範囲へと移動したと考えられます。SCP-0000は非生物であり、非実体であり、情報性の概念として肯定的です。これらの情報から導出されるのは - SCP-0000が共通した認識、即ちノウアスフィアに限定して介在する可能性です。 |
情報集積を用いた最初の試みは、SCP-0000の本質的な情報の言語化でした。人工言語を含む3,980の言語による表意作用、情報の具象化などが試行されましたが、全ての手順において不完全でした。より具体的には、言語化を試みた被験者の生物学的な記憶領域 - 記憶の形成や想起に関わる重要な脳領域の機能を部分的に喪失していました。被験者の記憶情報は欠乏しており、その他の伝達作用にも著しい障害が発生していました。この実験によって抽出された条件から、逆説的に導出される - 言語化可能な表現は存在しないことが確認されました。事項から推測されるのは、SCP-0000は現実的に存在し得ないか - 或いは実際的に認知できない存在であるという事です。ヒトの論理的思考によって記号的に表現出来ないSCP-0000は - 同様にノウアスフィアから除外された概念であるか、ヒトの認知を逸脱する情報である事が推察されます。単純な情報が如何なる要因でヒトに敵対的であるのかは不明です。 |
ヒトはSCP-0000の根源的な実在性について、明確に理解、言及、認知する事が出来ません。SCP-0000は感覚的な側面を持たず、記号化する事が困難です。曝露者 - SCP-0000-AはSCP-0000の本質的な情報について言及できず、条件的なプロセスに従って不協和を拡散し続けます。情報は本質的に無意味であり、漠然とした観念のみが既知の概念に付随するイメージとなります。これは、非異常性のヒトが普遍的に備える心的機能の内、恐怖に類似しています。 |
プロジェクト”Weird Sisters”の過程に於いて、以前より対抗概念部門で提唱されていたノウアスフィア仮説を裏付ける観測結果が得られた事は、既知の手段による対認識災害手段としての概念干渉兵器の建造が理論的に可能である事を示しました。 |
戦術神学部門提言書 - ステン・アルムクヴィスト主席部長補佐による ”概念”とは、即ちヒトが受容した流動的な感覚要素の一部である。宗教的、もしくは常識的に存在し得る世界の中で - ヒトは流動的な感覚要素から一部的に抽出した形而下の直感的な要素を自身の知的範型に通して解釈し、そして理解するだろう。ヒトが特定の文字列や音声、更にはコンテクストや相関性ある物質によって概念を認知した時、概念と媒体は”記号”として同一の価値観において認知され、概念は独自のイメージを保つようになる。更に言えば、記号の価値観は遍在的に共通である。崇拝が一貫した存在を崇めるように、記号は統一した認識の下に実在するのである。記号表意作用(signification)はこれら関係を支持し、その必然性に理由を裏付けるものである。即ち、ノウアスフィアの実在性である。 ヒトの集合的無意識は、発現-名辞-伝播-掟-仕掛-物語の根源的なミームの作用の影響によって常時変容を続けている。SCP-0000はこの権威を制圧し、心的構造の深部に於ける伝達作用に乗じて自らのミームを拡散しているのである。同時に、SCP-0000の存在は根源的なミームの支配体制、そして普遍的無意識の基盤と考えられるノウアスフィアの実在性を示唆する。──ミーム的実体、或いはその作用がノウアスフィアを基盤としていると断定できるものではないが──SCP-0000はミーム的であると同時に不確実であり、既知の知的範型を逸脱している。異常であるからにして理外の存在であり、ヒトは漠然とした恐怖のみを認知するのである。必然的な表意性を持たないSCP-0000は共通した価値観を有さず、人々は互いの心理作用を苛むのである。ノウアスフィアは神秘であるために、我々は常に神秘に触れなければならない。概念を消費し、我々はそれを神として象徴し、畏怖の対象とするのだ。さもなくば神秘は我々を取り込み、その畏敬すらも消費されてしまうだろう。個人の崇拝でなく、共通した概念を固定化させるのである。利己的な神秘の為の欲望として、SCP-0000を消費の対象とするのである。 |
概略: プロジェクト”Weird Sisters”における最大の目標を達成するため、オブジェクトの流用やリソースの投入が承認されました。継続的なプロジェクトの運用のため、財団の内部資産から$300,000 USDが隔月に供給されます。言語的な表意作用に著しい欠落が発生しているため、本プロジェクトに関する全ての情報は暗号化され共有されます。プロジェクトに割り当てられた一部機構に由来する技術的複雑性を理由として、開発された兵器はサイト-17の暫定収容エリアに収容されます。本計画の最大の関心は、SCP-0000の概念化にあります。必然性あるパターンによってSCP-0000を具象化することにより、ヒトの概念化を促します。共通の認識は独自のイメージを確立させ、SCP-0000の確実な記号化に貢献します。再分類されたSCP-0000は感覚的に認識され、固定されます。そのため、自然にSCP-0000は不協和として拡散されなくなると予想されます。 |
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サイト-17暫定収容エリア, WS-McDuff. |
本プロジェクトの最終成果として建造される兵器システム(計画コード: WS-McDuff)は、叡智圏に於けるヒト知性の基盤圏域の定義化、及び圏域を侵襲する情報構成体に対するISTAR1アセットとして2021年02月10日より稼働を開始しました。 WS-McDuffは、以下のコンポーネントを含みます。 ・疑似表象効果機能化・連鎖反応炉: 本兵器システムの中核となる装置です。バイオニューラル・サイバネティック統合技術に基づき、接続されたオペレーターの心的イメージを表象として階層構造化、入出力用インターフェースとしての情報構成体に改変・出力する機能を有しています。 |
補遺0000.II: 侵襲
ページコンソール
批評ステータス
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:6759963 (24 Aug 2020 05:02)
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