クレジット

タイトル: 制空権ハブ
著者: ©︎地を這ううどん妖怪教教徒 SuamaX, Ueh-S, momiji_CoC, Kuronohanahana
作成年: 2020

本日の設定: 晴 24℃/15℃

CLASSIFIED

気象管理部門北西太平洋支部エリア-81へようこそ！

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オリエンテーションはこちらから受講可能です。

本日の業務予定

気象操作装置No.013、No.019、No.045の点検作業

オホーツク海の海水温低下 [13時間前より継続]

小笠原諸島近海の熱帯擾乱解消 [4時間前より継続]

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あるときから雨はより多くの人を殺めるようになった。

あるときから風は建物を玩具のように扱い始めた。

あるときから日差しは槍の如く降り注ぐようになった。

あるときから冷気は社会の動きさえも凍結させた。

あるときから空は──自然の法則を超越するようになった。

ならば、財団我々が制御するまで。

作品一覧

気象管理部門編

気象管理部門オリエンテーション

管理、操作、予報 - by Kuronohanahana

気象管理部門により捕捉されたオブジェクト群

SCP-2321-JP/雨が降るから共に泣こう - by momiji_CoC

気象管理部門の活動報告書

N/A

要注意団体編

N/A

"制空権"ハブへようこそ！

この世界はとあるオブジェクトの出現を皮切りに、地球上に多数の天候影響型オブジェクトが出現するようになってしまったものです。砂漠には連日のように雨が降り続き、熱帯雨林には雪が積もる……通常なら起こり得ない気象現象も発生し始めました。また、これらの気象現象の影響で財団の活動にも多大な影響が生じ、オブジェクトの確保に失敗したり、サイトの機能が停止して収容違反が発生したりする事もしばしば確認されるようになりました。

そこで財団は新規部門「気象管理部門」を立ち上げ、秘密裏に世界中の天候の管理・制御を行うことになり、後に職員からは俗にこう呼ばれ始めました。"制空権"を握る──と。

Q: 「とあるオブジェクト」ってなぁに？いつ頃の話なの？
A: いずれも特にこれといったものは想定していません。オブジェクトに関しては既存のものでも構いませんし、自ら作ってしまうというのも大歓迎です。

Q: 「気象管理部門」って具体的に何をしているの？
A: 天候影響型オブジェクトの確保はもちろんのこと、雲の発生・消失や温帯低気圧・台風・高気圧の勢力、さらに偏西風や貿易風といった地球規模の大気循環などを管理・制御しています。また、海水温も天候に影響をもたらすこともあるため、状況によっては海水の加熱・冷却を行うこともあります。

Q: 「気象管理部門」の管理・制御は完璧なの？
A: いいえ。現在の天気予報においても予測精度に限界があるように、財団が保有する管理・制御能力にも限界が存在します。未知のオブジェクトが出現したときはもちろんですが、既存のオブジェクトであっても出現や発現のタイミングによっては局地的な激しい気象現象が発生したり、大気循環や海水温に未知の影響が及ぶことも少なくありません。

Q: 風の便りで「雨乞い」みたいなこともするって聞いたんだけど……？
A: ええ、確かにその通りです。気象管理部門には気象操作を目的とした儀式やキネトグリフ¹に関する情報も存在しています。

Q: この世界の財団と一般人の関係は？
A: 通常カノンと同様、この世界の財団も秘密裏に活動し、状況に応じて記憶処理やカバーストーリーの流布を行います。ただし相違点としては財団と国際・国家気象機関(WMO²・JMA³・NOAA⁴・ECMWF⁵・JTWC⁶など)の繋がりは非常に強いです。当該機関は気象管理部門の活動を円滑に行うため、時に情報を共有するほか、予測や解析に必要となる演算処理の依頼を請け負っています。

Q: 通常カノンにおける要注意団体はどうしているの？
A: それぞれのヘッドカノンにお任せしますが、ほとんどの要注意団体は存続していると考えていいでしょう。しかしこの世界においては財団と同じように気象操作を試みる団体もいれば、この不可思議な天気を見世物にする団体もいることでしょう。

Q: このページ開いたときに「北西太平洋支部」って文字が見えたけど、1箇所に集約して管理・制御できないの？その方が効率的でいいじゃん！
A: いい質問ですね。ではそれについて答える前に、エルニーニョ現象やラニーニャ現象について説明しましょう。前者は貿易風が弱まった結果インドネシア近海の温かい海水がペルー沖へと移動、海水温が上昇した状態が継続する現状であり、後者は逆に貿易風が強まってインドネシア近海に温かい海水が蓄積し、一方のペルー沖では深海から冷やされた海水が湧いて海水温が低下する状態が継続する現象です。現象自体は割とシンプルなものですが、本現象による影響は世界規模になります。例を挙げるのは大変なので省略しますが、とにかく気象現象において「対岸の火事」は存在しません。ちょっとした操作ミスが非常に大きい影響になり得るのです。万が一ミスが発生してもその影響が伝播するであろう地域ですぐに行動を起こす為にも、私たちは「支部」を設けているのです。(仮にミスがなくても手間暇増やしてくれる要注意団体もいるのでね……どっちにしろ必要なんですがね)