Ukarayakara

オッスオラukarayakara そしてこっちは? そう、あなたのものだよ


主観的な時間の流れはある瞬間において、急激に鈍化することがある。インサージェンシー特別人型資産、コード"姫"にとって、今がそうだ。

前提として、インサージェンシーには"超人部隊"が存在する。骨格置換、遺伝子操作、薬物投与、強化筋肉、使えるアノマリーと屍の山を対価に開発された、人間の枠を超えるための部隊。彼らの任務遂行能力は当然通常の人間とは比較にならず、"姫"のようなイレギュラーよりは安定性に長ける。インサージェンシーの主力にして切り札とも言える怪物達だ。

"姫"はそのことをよく知っている。自分の特別性にどこか思い上がっていた"姫"の甘い考えを、戦闘演習で最初に打ち砕いたのが彼らだった。人間の体で、人間の感覚で、人間の速度でしか戦えないのでは、混沌を切り開くどころか生きていくこともできない。文字通り身を裂く思いで肉体を作り変えた彼らは、インサージェンシーの未来のために突き進む。それでも呑まれてしまう超常すらあったが、少なくとも"姫"は彼らの背中から、人間がこの不条理だらけの世界に身を置く姿勢のようなものを受け取っていた、はずだった。

今、彼女は宙を回っている。あとコンマ3秒もすれば硬い床にしたたかに身体を打ち付けるだろう。どこの床だろう? 未来を阻むもの。潮流そのもの。カオスの対極。財団。すぐにでも受け身の準備をするか、その異能を使用して状況を打開する術を模索しなければならない。カップケーキでもなんでも使って、工作員としての一歩のために動かなくてはならない。当然脳の全領域は、それだけに割り当てられるべきだ。だが、それでもこう思わずにはいられなかった。体の至る箇所から危険信号が発せられていても、なお。
 
 
財団の機動部隊は、本当に人間なのか?
 
 
時間は再びその速度を取り戻す。




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