天網恢恢

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Keter

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██県████市に出現したSCP-XXXX-JP
(2018/██/██撮影)

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはその性質上収容が不可能であり、また発生を予期する有効な手段も未だ確立に至っていません。担当に割り当てられた職員は、事前面談により対象者の条件に該当しないと判断された人物で構成された機動部隊さ-7(“物見櫓”)、さ-8(“雲散霧消”)と共に、日本に所在を置く人口100万人以上10万人以上に該当する各地の都市上空を24時間体制で監視し、後述するプロトコルXXX-JPの発動に備えてください。またプロトコルXXX-JPの発動判断は現段階でのSCP-XXXX-JP研究責任者である沓澤博士に委ねられ、また発動後は即時実行に移されます。

説明: SCP-XXXX-JPは雲、あるいは煙に酷似した異常存在です。SCP-XXXX-JPは日本国内の人口が100万人以上10万人以上居住する都市の上空50~100mに不定期に出現します。この高度はその都市の位置する標高に関わらず一定であり、また通常の雲や煙とは異なり、天候に関わらず5分~10分をかけて出現後1~3時間ほどその場に留まり、その後上昇する形で消失していきます。SCP-XXXX-JPの発生する間隔は最短で10日、最長で34日であり、前回出現した都市の方角とその時期の気流の向きは必ずしも連動するとは限らず、完全なランダムだと思われます。
出現したSCP-XXXX-JPの下に存在する人物は基本的にSCP-XXXX-JPの存在を認識するものの、取り立てて異常な出来事だとは捉えず平常時の生活を送り続けます。しかし現在判明している下記条件に該当する場合、その人物(以下、対象者)はSCP-XXXX-JPの存在を認識せず、それにも関わらず自身を呼ぶ声がするという旨の言葉を口にしながらSCP-XXXX-JPに接触を行える高さまでの移動を試みようとします。この行動はその過程でSCP-XXXX-JPの領域外に出たとしても継続されます。

<対象者となる人物の条件>
・過去に起訴不起訴問わず強盗、あるいは殺人の罪を犯している
・私利私欲のために他者を蹴落とした過去がある ※2018/██/██追記
・その他直接、間接問わず他者に不利益を被らせる行動をとったことがある(推定) ※2019/█/█追記

対象者の特定はSCP-XXXX-JP出現後のその都市における聞き込みやインタビューを通して行っていますが、近年過去に犯罪歴のない人物が対象者となっている事例が増加傾向にあります。

出現したSCP-XXXX-JPに接触した対象者は絶叫と共に十数秒間苦悶の動作を行った後消失という結果に至ります。SCP-XXXX-JPの出現した都市に接触を可能とする高さまで移動できる建造物がない、あるいは拘束等を行い接触が不可能な状況下においたとしても可能な限りでの移動を行い、同様の動作の後消失します。この様子を目撃した者は異口同音に「まるで煙のように」という表現を用いています。

SCP-XXXX-JPはその存在を財団に認知された当初は都市のうち半径数十mを覆う規模でしたが、出現と消失を繰り返すたびにその領域を拡大しているとの報告がなされています。最新の観測によるとその規模は半径約5㎞を記録し、対象者となった人物は推定でも██人とされています。
またここ数回の観測では人口12万~30万ほどの都市にSCP-XXXX-JPが出現しているという事例も報告されており、今後SCP-XXXX-JPの出現する可能性のある都市は日本だけで200を超えると推察されます。

その特性を鑑み、今後被害の拡大、およびプロトコルXXX-JPの困難さの増大が見込まれるとの見立てから当オブジェクトの格上げ申請がなされ、2019年█月██日、Keterへの再分類が正式になされました。

プロトコルXXX-JP(暫定): SCP-XXXX-JP発生の予兆を観測した場合、当該都市に常駐する財団職員の主導により領域内に存在する人物の速やかなる避難と道路の封鎖を行います。その際のカバーストーリーには『緊急避難訓練』を適用させ、SCP-XXXX-JPの消失を確認後クラスB記憶処理を施し解放します。外部からの侵入に関してはその人物が領域内に用があるか、あるいは単なる通行目的かを検問によって聞き取り、後者に関しては迂回などの誘導を行います。応じない場合は拘束後、前述と同様記憶処理を施した後解放という手順を取ります。

2019年█月██日現在、沓澤博士主導の元、プロトコルXXX-JPの早急なる見直しが検討されています。

補遺: 音声記録XXX-JP-12
以下は2019年█月█日、██県███市にSCP-XXXX-JPが発生した際、プロトコルXXX-JPにあたっていた機動隊員██と機動隊長の会話を記録したものです。

<記録開始>

隊員██: こちら██、領域内の住民の避難完了。

隊長: 了解した。SCP-XXXX-JPは依然動きを見せていない。██自身も領域外に速やかに移動し、消失の観測まで待機すべし。……██?

隊員██: ……呼んでる。この声はあの時の(不明瞭な単語)。行かなければ……

隊長: ██……? 何処へ向かっている? 

隊員██: (不明瞭な単語)。行かなければ、呼ばれている。彼女に許しを……

(数分間、██が階段を駆け上がる音とそれを静止しようとする隊長の声が続く)

隊員██: (不明瞭な単語)! 私はここだ! 君に伝えたいことが……

隊長: ██! 速やかに報告をしろ! 何をしている! これ以上は財団への叛逆と見なし……

隊員██: (悲鳴)な、なんだこれは!? ち、違うそれは俺じゃない! 許してくれ! 俺を見るな! (悲鳴)は、離してくれ……ごめんなさ(出自不明の女性らしき声。許さない、と聞こえる)

(以降、██は応答せず)

<記録終了>

終了報告書: プロトコルXXX-JP終息後も、隊員██の行方は依然として不明のままです。その後の調査により、██は幼少期友人から借りたゲームソフトを返さないままにしてしまった過去があったことが他の機動隊員の証言により判明しています。その過去が今回の対象者となった要因であったかどうかは現在調査中です。

補遺2: SCP-XXXX-JP担当責任者、沓澤博士の緊急声明

SCP-XXXX-JPは発生のたびに出現する都市、そしておそらくは対象者の基準までもを下げてきている。一方でその領域は拡大の一途を辿り、プロトコルXXX-JPによっても甚大な被害を抑えきれていないのが現状である。
しかしもっと根幹かつ直接的な問題を我々は抱えている。もし仮に財団のサイトがSCP-XXXX-JPの領域とされた場合、結果何が起こるかということだ。我々の行っていることは一般市民を異常存在から守ることであるが、それは必ずしも正義の行動とは言い切れない。例えばDクラスだ。我々は彼らの犠牲を礎に多くの異常存在に立ち向かってきた。だが、その行動をSCP-XXXX-JPは良しとするだろうか。
私はSCP-XXXX-JPには明確な意思が存在すると仮定している。他者の命を軽んじ、奪い、それを踏み台とすることを許さない怨嗟のようなものを感じる。中国の故事にあるように、アレはまさに天に敷かれた悪を絡み取る網だと私は考える。アレが何を望み、何を為そうとしているのか。やがてその目が世界に張り巡らされるだろう前に我々はアレを解明し、食い止めなければならない。

補遺3: SCP-XXXX-JPを構成する物質を採取し調査したところ、窒素や二酸化炭素のほか、ヒトの遺伝子を含んだ未知の混合物が検出されました。その遺伝子の持ち主は依然として特定できていません。



ステータス未定義の下書きリスト



批評中下書きリスト



批評中断状態の下書きリスト



批評が終了した下書きリスト

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