SCP-3000-JPコンテスト 魔法使い 下書き
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※注記、現段階テスト中。未完成なうえ、他のSCPに関する使用の許可を取っているところです。

ちょっといいかな?

おっと、急に声かけてすまない。見ない顔だったからもしかしてと思ってな。もしや君最近入ってきたばかりの新人さんかい?

あ、ああ……これはご丁寧な自己紹介どうも……それじゃこっちも自己紹介しなきゃな。ノノカだ。SCP-3000-JPの担当している。よろしくな。

君に声をかけたのはある確認がしたくてな……君がSCP-3000-JPについてどれだけ知ってるかだ。もし知らないのなら特別収容プロトコルだけでも目を通してほしい。ほら、これがその1枚。

な~に、そんな難しいことは書かれてないよ。見かけたらすぐに連絡する…単純に言えばそれだけさ。


アイテム番号: SCP-3000-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-3000-JPはその性質上収容は不可能なため、監視に重点が置かれます。財団日本支部各施設内の監視カメラから、SCP-3000-JPと疑われる人型実態の出現を確認した場合、速やかにSCP-3000-JPの担当職員に連絡してください。SCP-3000-JPへのインタビュー、接近は禁止されています。また各施設内の収容庫等からSCP-3000-JP-Aらしき封筒を発見した場合、SCP-3000-JPの担当職員に連絡し、その封筒を提出してください。SCP-3000-JP-Aを無断で開封した場合、処罰の対象となります。

読んだかな? 君にこれを読ませたかったのはそういうことなんだ。きっとここにも現れるかもしれないからな。

まあでも最後に確認したのはもう数年前のことだから、もう現れないのではと議論されてるけど、当然まだ油断はできない。

ということでもし見かけたら、ちゃんと特別収容プロトコルに書いてある通りに行動せよってことだ。ほら、これが私の連絡先。あ、プライベートなことでも構わないぜ? こう見えてカウンセリングもやってるから私。

それじゃ、話は以上だ。これから忙しくなると思うけど、まあ…健闘を祈ってるよ。 


説明: SCP-3000-JPはヒト型の形状と推定される身長約1.5mの実体であり、フード付きの黒いローブを身に纏っています。そのローブの性質かは不明ですが、カメラ越しでは顔部分が真暗で確認できず、X線等によるSCP-3000-JPの外層の下の検査は失敗に終わっています。SCP-3000-JPから発せられる声から、性別は女性であると推測されます。

SCP-3000-JPの出現について、日時及び場所は予測、特定できていませんが、これまでの記録から、財団日本支部の各施設にある収容室内に突如出現します。SCP-3000-JPの出現から消失までの間、如何なる方法を用いても、SCP-3000-JPが居る室内に入ることができません。SCP-3000-JPの出現後、対象のアノマリーに会話や交渉等を試み、対象の受け答え次第ではSCP-3000-JPにより、対象と同じアノマリー(以下、SCP-3000-JP-Bと呼称)を生成し、共に消失します。

以下はSCP-3000-JPのこれまでの出現記録の抜粋です。

映像記録1: 日付20██ / ██/ ██

対象: SCP-990-JP

付記: この映像は財団によって確認された初めてのSCP-3000-JPの出現を記録したものです。


<記録開始>

(SCP-990-JPは座って俯いている)

SCP-3000-JP: やあ、ちょっといいかな?

SCP-990-JP: 俺はヒーローだ。俺はヒーローだ。

( SCP-990-JPはこの発言を繰り返す)

SCP-3000-JP: レッド、君に頼みたいことがあるんだが……

SCP-990-JP: 俺はヒーローだ。俺はヒーローだ。俺は……

( SCP-3000-JPはSCP-990-JPの前に座り、両手でSCP-990-JPの顔を上げさせる。1)

SCP-3000-JP: 私の目を見るんだ、レッド……君に頼みがあるんだ。

(5秒間の沈黙)

SCP-990-JP: ……頼み?

SCP-3000-JP: ……可哀想に、目が酷いぞお前。余程精神的に追いやられたようだな。まあ、もう仕方のないことだ。さて、話を戻して頼みたいことなんだが……私と来ないかレッド。君の力を貸してほしいんだ。

SCP-990-JP: ……俺の?

SCP-3000-JP: そうだ、私の住んでる所は比較的治安が悪くてね。頻繁ではないが時折放火魔が現れ、その度消火活動に困ってるんだ。その役割を持つ者がいないから。だから君の力を貸してほしいんだ。……来てくれるか?

SCP-990-JP: ……俺はヒーローだよな?

(SCP-3000-JPは両手を放し、腕を組む)

SCP-3000-JP: う~ん、生憎私はヒーローでないから分からないな。意味は人それぞれだし。私が思う限りでは、ヒーローかどうかは皆の感想次第ってところかな。

(SCP-990-JPは俯く)

SCP-3000-JP: 正義か……レッド、私にとっての正義はな、常に自分を磨き続けることだと思う。レッド、君は強い力を持っているが、それで完璧とは思えない。何かを得れば必ず代わりの何かを失う。たとえ誰だろうが、できることがあればできないことだってあるんだよ。たとえこの世界を創った神だろうとね……多分。まあだからレッド、君にだってあるはずだから、まずはそこを見直してほしいんだ。そうすれば、少なくとも私は君をヒーローと誇れるよ。勿論私だけでなく、他の皆もきっとな。

(5秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: レッド、私と来てくれ。1人で抱え込んでは駄目だ。私も力になるから、今度こそ皆にヒーローであると認めてもらおうぜ。自分が言うまでもないくらいにな。

(SCP-990-JPは顔を上げる)

SCP-990-JP: ……できるかな?

SCP-3000-JP: 1人で突っ走らないならな。ちゃんと頼れよ。別に恥ずかしいことじゃないんだから。さあ、手を貸そう。

(SCP-3000-JPは立ち上がり、手を差し出す)

(7秒後、SCP-990-JPはゆっくり手を伸ばし、SCP-3000-JPの差し出した手に触れる)

(SCP-3000-JPはSCP-990-JPの手を掴み、立ち上がらせる。同時にSCP-3000-JP-B-1を生成し、SCP-990-JPから引き離す)

(SCP-3000-JP-B-1は後ろを振り向く)

(SCP-990-JPは座り込んだまま気を失っている)

SCP-3000-JP-B-1: うわっ!? お、俺!?

SCP-3000-JP: お、落ち着け。あれは君の抜け殻みたいなもの。こうしておかなきゃ、後々厄介になるからな。

SCP-3000-JP-B-1: き、君は一体何者なんだ……?

SCP-3000-JP: それは後々紹介するさ。ではここを出よう。

SCP-3000-JP-B-1: で、出るってどうやって―

(SCP-3000-JPはSCP-3000-JP-B-1と共に消失する)

<記録終了>


備考: 後にSCP-990-JPにインタビューするが、SCP-3000-JPの出現前と同じように、一切の会話に応じなくなりました。

映像記録2: 日付20██ / ██/ ██

対象: SCP-345-JP


<記録開始>

( SCP-345-JPがベッドに座って俯いている)

(SCP-3000-JPが出現する)

SCP-3000-JP: ……ちょっといいかな?

(SCP-345-JPが顔を上げ、SCP-3000-JPに顔を向ける)

SCP-345-JP: ……今度は何の実験だ?

SCP-3000-JP: いやいや私は実験なんて……いや、ある意味実験なのかなこれ……まあいい。えっと、単刀直入に言うと、お前さんにある異常性を治そうと思ってるんだが……

SCP-345-JP: ……よくよく見たらお前、あいつらの仲間には見えないな。何者だ?

SCP-3000-JP: ああ、私の名は……

(7秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: し、失礼、取り乱した……私は、えっと、とりあえず「魔法使い」と呼んでくれ。君の察してる通り私はここの者ではない。一応言っておくがふざけてはないからな!

SCP-345-JP: ……そうかい。つまりその魔法使いさんが魔法や薬やらで俺の症状を治してやると?

SCP-3000-JP: まあ、そういうことになるかな。ただ必ず治せるとも限らないし、私がやれる限りやって、最終的に君がどうなるかも分からない。勿論お望みとあらば楽に死ねる薬だって用意してやる。まあでも、それだと私の1番の望みではなくなるがな。

SCP-345-JP: 望み? お前の望みは何だ? 俺を利用することか?

SCP-3000-JP: ……まあ、そうなるかな。

SCP-345-JP: [罵倒]が。

SCP-3000-JP: 美味いケーキが食べたい。

(5秒間の沈黙)

SCP-345-JP: ……は?

SCP-3000-JP: いや、その……美味いケーキが食べたいんだよ。お前さん、お菓子作るのうまいんだろ?だから治したいんだよ。

SCP-345-JP: ……ふざけてるのか?

SCP-3000-JP: だからふざけてねえって初めに言っただろ! 私は欲しいんだよ、お前さんみたいなお菓子職人が!

(10秒間の沈黙)

SCP-345-JP: 何故俺なんかを?

SCP-3000-JP: まあ、理由は色々あるし、話せば長くなるから短くまとめると、お前さんが一番の適任なのさ。勿論嫌なら諦める。私はただ君を治して、またお菓子屋をやってほしいんだよ。うちにはないからさ、そういった屋台が。

(10秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: あ、一応他に悩みがあるなら聞くけど……

(5秒間の沈黙)

SCP-345-JP: ……ここをどうやって出るんだ? というか奴らに見られてるんだろこれ? 大丈夫なのか?

SCP-3000-JP: ああ、それなら問題ない。全部私が何とかしてやるさ。だって私は魔法使いなんだからな。

SCP-345-JP: ……そういえばそうだったな。

SCP-3000-JP: そうだよ……さて、私と来るかい?

( SCP-3000-JPが手を差し出す)

(10秒間の沈黙)

SCP-345-JP: ……[罵倒]、もうどうにでもなれ!

( SCP-345-JPがSCP-3000-JPの差し出した手を掴む)

( SCP-3000-JPがSCP-345-JPを立ち上がらせる。同時にSCP-3000-JP-B-2を生成し、SCP-345-JPから引き離す)

( SCP-345-JPがベッドの上に倒れ、気を失う)

SCP-3000-JP-B-2: え?

(SCP-3000-JP-B-2が後ろを振り向く)

SCP-3000-JP-B-2: な、なんだこれは!? 俺!?

SCP-3000-JP: これで奴らには困らなくて済むってことだよ。さあ、行こうか。手を放すなよ?

SCP-3000-JP-B-2: ……あ、ああ。

(SCP-3000-JPがSCP-3000-JP-B-2と共に消失する)

<記録終了>


備考: 後にSCP-345-JPにインタビューしたところ、SCP-3000-JPに関する記憶はないと証言しました。このことからSCP-3000-JPがSCP-3000-JP-Bを生成すると同時に、対象に何かしらの記憶処理を施したと考えられます。

映像記録3: 日付20██ / ██/ ██

対象: SCP-022-JP


<記録開始>

(SCP-022-JPが椅子に座っている)

(SCP-3000-JPが出現する)

SCP-022-JP: わあ!?

(SCP-022-JPが椅子から転げ落ちる)

SCP-3000-JP: あ! す、すまない! 驚かしちまって! 大丈夫か!?

(SCP-3000-JPが手を差し伸べる)

SCP-022-JP: あ、はい、大丈夫です。こちらこそ大袈裟な態度をとってしまい、申し訳ございませんでした。

( SCP-022-JPがSCP-3000-JPの手を取り、立ち上がる)

SCP-3000-JP: いやいや君が謝ることなんて。ささ、こちらへ。

( SCP-3000-JPが倒れた椅子を元に戻す)

SCP-022-JP: あ、どうも。

( SCP-022-JPが椅子に座る)

SCP-022-JP: えっと、本日はどういった用件で……

SCP-3000-JP: あ、ああ……今日はね、ちょっと検査したいことがあって。少々緊張するだろうけど、少しの間君の表情を調べたいんだ。

SCP-022-JP: 表情……ですか? それは構いませんけど。

SCP-3000-JP: ありがとう、では失礼……

( SCP-3000-JPがSCP-022-JPに近づき、顔を見合わせる)

SCP-022-JP: ……えっと、あの、失礼ながらお聞きしたいのですが、あなた様の顔は―

(30秒間の沈黙)

(SCP-3000-JPが1歩離れる)

SCP-3000-JP: はい終わり。お疲れさん。

SCP-022-JP: ……あ、はい。どうも……

(7秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: (小声)やっぱ分からん。

SCP-022-JP: ……え?

SCP-3000-JP: あ、すまない。つい独り言を…それじゃ!

( SCP-3000-JPが突如光を発し、消失する)

SCP-022-JP: きゃっ!? あ、あれ? 今の光は……?

<記録終了>


備考: その後SCP-022-JPは座っていた椅子を運ぶ際、床に固定されているかのように動かせないことが確認され、この現象は約1分間続きました。後にSCP-022-JPにインタビューしたところ、SCP-3000-JPに関する記憶はないと証言しました。このことからSCP-3000-JPが発する光には記憶処理を施す性質があると考えられます。

映像記録4: 日付20██ / ██/ ██

対象: SCP-1045-JP


<記録開始>

( SCP-3000-JPが電子保管庫の前に出現する)

( SCP-3000-JPが右手で電子保管庫の扉に触れる2)

(10秒後、電子保管庫から音が鳴る)

( SCP-3000-JPが電子保管庫の扉を開け、SCP-1045-JPを見つめる)

SCP-3000-JP: あなたが田中先生?

(7秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: 申し訳ない、プライバシーの都合上今は外すことができないんだ。察してくれないかな?

(7秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: 感謝します。えっと、サキと申します。今日は先生にお願いがありまして。その、単刀直入に言いますと、とある寺小屋の副担任をお願いしたいんです。先生の持つ才能にとても感心しまして。

(30秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: 先生、失礼ながら言いますが、先生の言う「職員室」はどこにもありません。ここは収容室なんです。先生からは周りがどう見えるのか分かりませんが……

(20秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: 私は至って正常ですよ、先生。ついでに言っておきたいのですが、私も只者ではありません。こう見えて「魔法使い」なんですよ。

(30秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: これが証拠です、先生。

(SCP-3000-JPの両手から手鏡を出現させる)

(1分間の沈黙)

SCP-3000-JP: 申し訳ない。こうもしないと話が進まない気がして……謝ります。

(SCP-3000-JPが一礼する)

SCP-3000-JP: ……改めましてお願い、聞いてくれますか? 先生。

(20秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: いいえ、あなたは立派な先生ですよ。ただちょっぴり可笑しなところがあるだけで。それに教わった生徒共は……いや、いい。話を戻そう。先生、もう一度子供達と勉強しませんか? 今度は私ができる限りサポートしますから。もう、先生1人で抱え込まないように。

(10秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: はい、お願いします。

(30秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: ありがとうございます!

(SCP-3000-JPが一礼する)

SCP-3000-JP: では、案内します。先生。

(SCP-3000-JPが両手でSCP-1045-JPを持ち上げる。同時にSCP-3000-JP-B-3を生成し、SCP-1045-JPから離す)

(SCP-3000-JPが左手にSCP-3000-JP-B-3を持ちながら、右手で電子保管庫の扉を閉める)

(10秒後、電子保管庫から音が鳴る)

(SCP-3000-JPとSCP-3000-JP-B-3が消失する)

<記録終了>


備考: その後、SCP-1045-JPの異常に変化は見られませんでした。

映像記録5: 日付20██ / ██/ ██

対象: SCP-509-JP


<記録開始>

( SCP-509-JPは壁に寄りかかり、座って俯いている)

( SCP-3000-JPが出現する)

( SCP-509-JPがSCP-3000-JPに顔を向ける)

SCP-3000-JP: ちょっといいかな?

SCP-509-JP: ……お前は、博士やヒーローでも無さそうだな。

SCP-3000-JP: ああ、お察しの通り。私は魔法使い、マジシャンなんだ、よろしくな。

SCP-509-JP: 断る。

( SCP-509-JPが俯く)

SCP-3000-JP: え? あの……

SCP-509-JP: 断るって言ってるんだ。どうせあれだろ。君の力が必要なんだとか言いたいんだろ?

SCP-3000-JP: あ、ああ、たしかに要件ばそうなんだが……一応話は聞いてくれないかな、カーキ? 

(10秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: えっとな、君のことは記事で知ったよ。うん、まあそりゃあもうやりたくない気持ちは分かるけど、それでもお願いしたいんだよ、カーキ。勿論今度は1人でなく、私達チームでだ。それに君だけじゃない。レッドもいるんだ。知り合いかは知らんけど、かつて 君が所属してた組織の一員なんだ。彼も、君と同じくしくじってしまい、落ち込んでたんだけど、今では私と共に救助活動をしてるのさ。自分の短所を見直しながらな。

SCP-509-JP: ……だから?

SCP-3000-JP: ……カーキ、もう1度救助活動しないか? 私達と共に。レッドは火災から人々を救う役割なんだが、当然それで終わりとは言えない。今度は火災で多くのものを失ってしまった人達の援助をしないといけない。一応私達だけでもやれることはやってる。食料調達、仮設住宅の用意くらいはな。でもあの時、あの燃え尽きた家を住民達が落ち込みながら片付けてるのを見て思ったのさ。そこから何か作れたらなって。それで見つけたんだ、君のことを。君ならあの燃え尽きた家から食料を作ることができるんだろ? それに君が扱っていた装甲服、私がうまく改造すれば食料だけでなく元の材料とかに治せられたらと思っている。だけどそのためにはまず君の力が必要なんだ。カーキ、お願いだ。私の所へ来てくれないか?

(10秒間の沈黙)

SCP-509-JP: 諦めてくれ、俺はもう辞めたんだ。

SCP-3000-JP: ……カーキ、お望みならメンタルケアだってしてやる。悩みならいくらでも聞いてやるし、私が治してやるよ。ホントは君もまた救助―

SCP-509-JP: 帰ってくれ!

(10秒間の沈黙)

SCP-3000-JP: ……分かった、諦めるよ。すまなかったな。

(SCP-3000-JPが消失する。その後「SCP財団の皆様へ」と書かれた1通の封筒(以降SCP-3000-JP-Aと呼称)が出現する)

<記録終了>


備考:その後、SCP-509-JPにインタビューをしたところ、SCP-3000-JPに関する記憶はあると証言しました。SCP-3000-JP-Aの出現は、この記録が初めてです。SCP-3000-JP-Aの中身の閲覧にはSCP-3000-JPの担当職員の許可が必要です。

付記:その後のSCP-3000-JP及び生成されたSCP-3000-JP-Bの行方について、現時点では発見されていません。

やあ、いらっしゃい。ちょうど良い、今紅茶ができたところだ。私でもこれを飲まないとやっていけないものでね。君もまずは飲んでリラックスしよう。見るからに顔色悪いしな。話はそれからの方が良い。

さて、互いリラックスできたことだし、そろそろ話をしようか。そうだな、まずは昇進おめでとう! 大袈裟かもしれないが、私にとっては君がここまで来れただけでも立派だと思ってるよ。何せ君は今でもちゃんと役割を果たしてるからな。

うん、分かってる。たまに集中できなくなる時もあるだろう。私だって最初はそうだったし、当然君だけでない。他の皆だって……さて、君は一体何を知ってしまったんだい?

……ああ、あのK-クラスシナリオか。たしかにあれは知った時怖かったな。もしかしたらまだまだ先かも思えば、逆にもうあと数年、いやもうあと1年も経たずに起こるんじゃないかって、よく思ってしまったものだよ。おっと、つい怖いこと言ってしまったな、ごめんごめん。

ただ私はね、たとえ残りあとわずかだとしても、もう怖くなくなっちまったのさ。私は、これまで沢山の有り得ないものを見てきた。勿論知りたくなかったものもいくつかな。

ああ、まだまだあるんだよ。理不尽にもな。知る度になんでそんなものばっかりあるんだって何度も天に吠えたことだってある。私でもね。そして同時に祈ったよ。いつか何とかしてくれるアノマリー、Thaumielクラスが現れることをな。

そうそう、それそれ。正に財団の最後の切り札ってやつ。な~んだ、それ知ってるじゃあないか。まあ要は絶望なことばかり考えてないで、最後まで希望持てるようなことも思いついてほしいってことなんだ。簡単に言っちゃうけど、私はそれが一番の策だと思ってる。そこで私ができることは、世の中にはこんなアノマリーがあるのを紹介すること。それで君と同じ悩みを抱える職員達を復帰させてきたんだよ。そして今回君に紹介するのは、電話の際、予め読んできてほしいと頼んだあのSCP-3000-JPなんだ。私の担当しているね。

そう、ちゃんと最後まで読んでくれたようだね。ありがとう。さて、なんでこの魔法使いが、君に希望を与えるのか。その答えがあの封筒の中にあるんだよ。

さぁ、パスワードは入れた。あとは君が開いてごらん。希望を持てると信じて……


職員コード
パスワード



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