SCP-XXXX-JP「ベイビールーム」
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-8102内にある一辺十mの収容室にて収容されます。収容室内は監視カメラ四台で監視し、収容室内で当該SCPの排泄物が確認されたら女性職員によって回収と破棄を行ってください。

SCP-XXXX-JPの脱走を防ぐ為に定期的に男性Dクラス職員を当該SCPの収容室に派遣して下さい。帰還したDクラス職員には████及び記憶処理を行い、業務に復帰させて下さい。前述した状況以外で男性がSCP-XXXX-JPの収容室に入室することは認められていません。

SCP-XXXX-JPを作成したとされる成人女性の██氏は現在は昏睡状態であり、██県██市の████病院に入院しています。██氏の様子を必ず一名以上の財団エージェントによって監視して下さい。

説明: SCP-XXXX-JPは膨張した人間の胎児の顔にクラゲの様な触手が無数に生えた全長四mの実体です。触手には二種類あり、伸縮自在で接触した人間を未知の方法で気絶させる八本の触手(以下、触手-Aと呼称)と前述した機能を有していない数百本の触手(以下、触手-Bと呼称)があります。SCP-XXXX-JPは未知の手段で空中を浮遊しており、この動きはクラゲというよりもイカの泳法に似ています。

SCP-XXXX-JPが人間の男性(以下、対象と呼称)を発見すると激しい興奮状態に入り、触手-Aを用いて攻撃を開始します。触手-Aによって気絶させられた男性は触手-Bに体を覆われて視認できなくなります。そこから約一時間経つと、男性の体は解放されます。

この現象が起きた後の対象の体には臍と陰部の間に本来存在しない器官を有するようになります。詳細はインタビューログXXXX-JP-2を参照して下さい。SCP-XXXX-JPのこの一連の行動が開始されてから阻止する試みは現時点では成功していません。

また、SCP-XXXX-JPはしばらく男性を襲えないでいると攻撃的になり、収容室を破壊して脱走を試みます。過去に一度脱走しており、その際は財団職員二名を襲いました。この二名には████及び記憶処理が実施されました。脱走を防ぐ為に定期的に男性をSCP-XXXX-JPの収容室に派遣する必要があります。

SCP-XXXX-JPは不定期に液体状の排泄物を触手の隙間から放出します。回収した職員はこの排泄物は██の匂いに似ていると証言しました。排泄物を出すということは何らかで栄養を摂取していると考えられていますが現時点で当該SCPが食事している様子は確認出来ていません。

発見経緯:SCP-XXXX-JPは██県██市の████病院に妊婦として入院していた██氏から出産されました。その後、担当医師であった川越医師が当該SCPに襲われた事で周りの職員が警察に通報しました。それが警察に侵入していた財団エージェントの目に止まり、確保に至りました。以下は川越医師へのインタビュー記録です。

インタビューログXXXX-JP-1 20██/██/ ██:

対象: 川越医師

インタビュアー: ██研究員

付記: 川越医師には財団職員のことを警察と説明。

<録音開始>

██研究員: 川越さん。その後の調子はどうですか?

川越医師: 私は何も問題ありません。それよりも██さん(SCP-XXXX-JPを出産した女性)の様子はどうですか?

██研究員: 残念ながら未だ意識は戻っていません。解決の糸口を探す為にも知っていることを話して頂きたいのです。

川越医師: それは勿論構いませんが……私にも何が起きたのかさっぱりでして……

██研究員: 構いません。それでは早速質問ですが、貴方を襲った存在についてお聞かせくださいますか?

川越医師: はい。私は██さんから出産された生物に襲われて気を失いました。その生物はクラゲに似てたと思います。

██研究員: ██さんに一般的な妊婦には無い症状はありましたか?

川越医師: いえ。どんな検査でも一般的な妊婦と同じでした。まさか実際に出てきた赤ちゃんがあんな姿になってるなんて思いもしませんでした。

██研究員: 成程。では次に、貴方は██さんが誰との子供を作ったのか知っていますか?

川越医師: いえ知りません。しかし、あの生物は睡眠薬で眠らされて性的暴行を受けた時にできた子らしいです。

██研究員: ██さんは望んでいない相手との妊娠で子供を産んだのですか?

川越医師: はい。本来は適切な処置を行うところでしたが彼女の両親が赤ちゃんを殺す事に反対したんです。彼女は悩んだ末に産むことを選びました。

██研究員: 病院内での██さんはどんな様子でしたか?

川越医師: やはり男性には敵対的でした。私も避けられてしまうので重要な話以外は看護婦を通して話して貰っていました。……ただでさえ望んでいない妊娠だというのに……彼女には同情します。

██研究員 : 分かりました。質問は以上です。

<録音終了>

終了報告書: インタビュー終了後に川越医師及び関連職員には記憶処理を実施し、カバーストーリー[担当医の変更]を実行して██氏の診断を財団の息がかかった医師に変更しました。

その後、合計六名のDクラス職員を用いて実験を行いましたが、いずれもSCP-XXXX-JPの行動に異常性は確認出来ませんでした。

以上のことから財団はSCP-XXXX-JPを特に危険性のないオブジェクトと結論付けようとしました。しかし、その直前にインタビューから約二ヶ月程度経った川越医師が急に体調不良を訴えていることが判明しました。これによりSCP-XXXX-JPの異常性が遅効性で発現する可能性があると考えた財団は急遽、川越医師にインタビューを行いました。以下は川越医師へのインタビュー記録です。

インタビューログXXXX-JP-2 20██/██/██:

対象: 川越医師

インタビュアー: ██研究員

付記: 記憶処理により川越医師に前回のインタビュー内容に関する記憶は無い。川越医師には財団を未知の病気を研究する医療関係者と説明。

<録音開始>

██研究員: 川越さん。貴方の現在の症状について教えて頂けますか?

川越医師: ……はい。……食欲は無いです。それと吐き気もあります。このインタビュー中も吐くかもしれません。

██研究員: 構いませんよ。その症状はいつ頃から出ていますか?

川越医師: 一ヶ月前くらいだったと思います。そこから一ヶ月もの間、私は吐き気に悩まされています。

██研究員: 成程。他に何か気になることはありますか?

川越医師: (約三十秒間沈黙する。)

██研究員: 川越さん。どうかなさいましたか?

川越医師: 私は……この症状について以前から知っていました。

██研究員: それは本当ですか?では、どういう原因で起こる症状なのですか?

川越研究員: (██研究員の質問を無視して話し続ける。)でも、確認したくありません。……そんな事は有り得ない。有り得ないのに……似ているんです。

██研究員: 川越さん。質問にお答え下さい。

川越医師: (再度██研究員の話を無視して話し続ける。)私は男です。妻も娘も居ます。それなのに……

(その後、川越医師がこれ以上インタビューに答えるのは困難であると██研究員によって判断される。)

<録音終了>

終了報告書: 川越医師の証言に出てきた症状について理解のあった財団職員が川越医師の体を検査したところ川越医師は男性でありながら妊娠していることが判明しました。

インタビュー記憶の結果から今まで実験に使用したDクラス職員も同様の異常性に曝露していることが判明し、川越医師及びDクラス職員六名は████及び記憶処理が施されました。

補遺: SCP-XXXX-JPを出産して現在は昏睡状態の██氏がSCP-XXXX-JPが男性を襲っている時だけ微笑むことがエージェントによって確認されています。



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