未来と代償

O5評議会及び日本支部局長の許可を要する

アイテム番号:SCP-2000-JP

オブジェクトクラス:Thaumiel

特別収容プロトコル:SCP-2000-JP-1はサイト23に収容されています。SCP-2000-JP-1は20m×20m×20mの金属製の収容室の中に収容してください。収容室内は常に真空状態とし、致死性のミームを散布してください。生体反応が収容室内で確認された場合、直ちにコード:01を発令、機動部隊:古本屋を向かわせてください。許可のないものが収容室内に侵入した際は直ちに終了し、SCP-2000-JP内の確認を行ってください。もしも、異変が確認された場合には日本支部局長の指導の元、解決に当たってください。プロトコルコード:00が発動された場合を除き、収容室から半径50m以内に半致死性のミームを常に散布してください。許可のないものが侵入を試みた場合、警告を行い、記憶処理Bを行わせてください。警告を無視した場合は終了してください。

説明:SCP-2000-JP-1は木製の扉です。現在は収容室内の壁面に設置されています。SCP-2000-JP-1は凄まじい耐火性と耐久性を持ち合わせており、どのような手段を用いても破壊できません。また、どのような場所にSCP-2000-JP-1を設置したとしても、扉の先にSCP-2000-JPが確認されています。

SCP-2000-JPはSCP-2000-JP-1内に広がる空間とそこで起こる異常性です。SCP-2000-JPの内部構造は一般的な図書館の内部に酷似しています。SCP-2000-JPの全ての物質は破壊できません。SCP-2000-JP内には自らを司書と名乗る20代の日本人女性(以下、SCP-2000-JP-2)と管理者と名乗る40代の日本人男性(以下、SCP-2000-JP-3)が確認されています。また、SCP-2000-JP内部の二つを除いた本棚にはファイルのようなもの(以下、SCP-2000-JP-4)が差し込まれています。

SCP-2000-JP-4には過去の記録がファイリングされています。それらは戦争などの記録から、個人の記録まで多岐に渡り、それらは全て基底世界での出来事と一致しています。SCP-2000-JP-2はSCP-2000-JP-4の全てを把握していると説明しています。また、SCP-2000-JP-4には緑、黄色、赤、黒といった帯が付けられており、それらには法則性が確認されています。緑は個人的なものや重要性の少ないもの。黄色は集団的なものや重要性が高いもの。赤色は国家的なものや重要性が高く、機密性の高いもの。黒色は世界的なものや重要性が最も高く、機密性が最も高いものとなっています。

SCP-2000-JP-3が管理していると思われる二つの本棚(以下、SCP-2000-JP-5)は、他の本棚と違い、SCP-2000-JP-4は確認されていません。SCP-2000-JP-5-1のプレートには「過去」と書いてあり、SCP-2000-JP-5-2には「未来」と書かれています。

SCP-2000-JPの異常性は、SCP-2000-JP-4をSCP-2000-JP-5-1に差し込んだ時に発生します。SCP-2000-JP-4をSCP-2000-JP-5-1に差し込んだ時、SCP-2000-JP-4の帯の色に応じた色の新たなファイル(以下、SCP-2000-JP-6)がSCP-2000-JP-5-2に出現します。SCP-2000-JP-6はどのような場合においても二つ以上出現します。また、SCP-2000-JP-6は一貫して基底世界においての情報でないことがわかっています。
SCP-2000-JP-6のいずれか一つをSCP-2000-JP-3に渡すことにより、SCP-2000-JP-5-1に差し込んだSCP-2000-JP-4は消滅します。この際、SCP-2000-JP-4に書かれていた情報は基底世界で消滅することが確認されています。

インタビューログ:SCP-2000-JP-2への接触

対象:SCP-2000-JP-2

インタビュー内容:SCP-2000-JPについて

エージェント新堂:ここは一体どんな場所なのですか?
SCP-2000-JP-2:ここは図書館です。どのような本をお探しですか?
エージェント新堂:ああ、いえ。今回は本を探しに来たわけではなくて、この図書館はいつ頃作られたのか、そしてどのようなことが出来るのかを知りたいのです。
SCP-2000-JP-2:えぇ、えぇ。わかりました。ですが、この図書館がいつ作られたのかという質問に対してはお答えできません。
エージェント新堂:理由を聞かせて貰えますか。
SCP-2000-JP-2:はい。ここははるか昔から存在します。それは人間が地球を支配するよりもさらに前から。
エージェント新堂:それはいつ頃なのかは……。
SCP-2000-JP-2:私自身も知りえないのです。ですが、この図書館の役目はもちろん答えられますとも。ここは全てを記録した場所です。世界中の過去というもの全てがここにあります。
エージェント新堂:ええと。全てというのはつまり……。
SCP-2000-JP-2:貴方や、貴方の会社の情報も全てです。信じられませんか? なら、これをどうぞ。
(SCP-2000-JP-2は新堂██と書かれた緑色の帯がされたファイルをエージェント新堂に手渡す)
SCP-2000-JP-2:これは貴方の記録です。読めばわかることですが。
エージェント新堂:……。ええ、間違いありません。これは私の過去についてですね。それもこと細かく書かれているなんて、プライバシーもなにもありませんね。
SCP-2000-JP-2:誠に申し訳ございません。ですが、この図書館に保存しないと貴方という存在が消えてしまうので。
エージェント新堂:消えるとは?
SCP-2000-JP-2:いずれわかります。またお越しくださいませ。いつでも、開館しておりますから。
(終了)

インタビューログ:SCP-2000-JP-2の役割

対象:SCP-2000-JP-2

インタビュー内容:SCP-2000-JP-2とその役割について

(開始)
エージェント新堂:こんにちは。
SCP-2000-JP-2:こんにちは。今日は本ですか?
エージェント新堂:いえ、すみませんがまた質問をいいでしょうか。
SCP-2000-JP-2:はい。どうぞ。できる範囲で、答えさせて頂きます。
エージェント新堂:はい。すみませんが、貴女について教えて貰えますか。その、この図書館での仕事についてなど。
SCP-2000-JP-2:私はここの司書です。
エージェント新堂:はい。具体的にはどのような仕事をするのですか?
SCP-2000-JP-2:ここにある本全ての管理です。他には、来訪者の案内とかです。
エージェント新堂:なるほど。他に職員は居るのですか?
SCP-2000-JP-2:ええ、一人だけ。特別な本棚を管理する人がいますよ。是非そちらにも会いに行かれてください。貴方達の欲する情報が手に入りますよ。
エージェント新堂:貴方達……? 私は一人しかいませんが。
SCP-2000-JP-2:この会話も、財団たるものが、聞いているのですよね。そして、あの扉も貴方達が管理している。私達にとっては都合の悪いことでもないので、どちらでもいいのですが。
エージェント新堂:一度、戻ろうと思います。
SCP-2000-JP-2:えぇ。またのお越しをお待ちしております。
(終了)


霞夜博士のメモ:SCP-2000-JP-2は財団や、他の要注意団体の情報を持っていると思われます。もしかしたら、SCPに関わる情報を持っている可能性もありますので、SCP-2000-JPの利用は厳重な監視と許可の元にするべきだと考えます。


インタビューログ:他SCPとの関連について

対象:SCP-2000-JP-2

内容:SCP-2000-JPが持つとされる他のSCPの情報について。
霞夜博士:こんにちは、SCP-2000-JP-2。
SCP-2000-JP-2:ええ、こんにちは。いつもの彼はどうしたのですか?
霞夜博士:今日聞きたいことは、彼のクリアランスでは難しいことだったので、私が来ました。
SCP-2000-JP-2:なるほど。貴方達、財団はこの図書館のことをあまり警戒なさってないのですね。
霞夜博士:なぜそう考えるのですか?
SCP-2000-JP-2:貴方達とは長い関係になると思い、貴方達、SCP財団についてのファイルを読ませて頂きました。この図書館の重要性は低いと考えられているようですね。ですが、この図書館に保管されたSCPの情報がどこまで正確なものなのかを貴方達は知りたがっている。それによってこの図書館のオブジェクトクラスというものを決めようとしてるのですね。
霞夜博士:そこまで知れるなんて。この膨大な本棚の中には、それらが全て書かれているのですか?
SCP-2000-JP-2:ほぼ全てです。勿論それは過去のことであり、これから先に何が起こるかなんてわかりませんが。
霞夜博士:なら我々が何を知りたがっているのか、わかるのではないのですか?
SCP-2000-JP-2:ええ。では、例としてこれをどうぞ。
(SCP-███と書かれた赤い帯の本が手渡される)
霞夜博士:これは……。お借りしてもよろしいでしょうか。
SCP-2000-JP-2:ええ、どうぞ。ただし必ず返却をしてくださいね。

(SCP-2000-JP-2から渡されたSCP-███についてのファイルには、財団が所持する報告書よりも正確に書かれており、報告書を改定する事態となりました)

(終了)


このことから、SCP-2000-JPが保有する全ての情報が、財団にとっての有益な情報となり、また他の要注意団体に渡れば財団の存続にも関わる問題となりえません。SCP-2000-JPのオブジェクトクラスをsafeからeuclidへの格上げを申請します。

O5-█:許可する。


インタビューログ:SCP-2000-JP-3との接触

対象:SCP-2000-JP-3

内容:SCP-2000-JP-3について

(大きな本棚の前に立つSCP-2000-JP-3)

SCP-2000-JP-3:ようこそ。
霞夜博士:初めまして。霞夜と申します。
SCP-2000-JP-3:初めまして。私は管理者と呼ばれている。
霞夜博士:貴方は何を管理しているのですか。
SCP-2000-JP-3:貴方の目の前にある巨大な本棚さ。
(SCP-2000-JP-3が指さした本棚はほかの本棚と違い、「過去」と「未来」と書かれたプレートがある)
霞夜博士:他の本棚とは違うようですが、どのようなことについて管理しているのですか。
SCP-2000-JP-3:この本棚は私が居なくては機能しない。だからこそ、私はここで利用者を待つのだよ。
霞夜博士:この本棚は一体どんなものなのですか?
SCP-2000-JP-3:ファイルを変換するものだよ。「過去」を使い、「未来」を創り出す本棚さ。
霞夜博士:具体的に教えて貰えますか。
SCP-2000-JP-3:自分で調べることこそ、自分の知恵となる。だが、警告はしよう。未来は誰のものでもない。それを自らの手にするのなら、それ相応の代償があると。
霞夜博士:代償とは。
SCP-2000-JP-3:過去だ。いずれ忘れられる過去ならば、未来のために消え去ったって構わないだろう? それは、お前らが今までにしてきたことと変わりないことだ。そして、未来のために犠牲になるのは本望なんだろう?

(終了)

実験ログ:SCP-2000-JP-5-1の異常性について
<実験-1>
使用するファイル(帯の色):████のファイル(緑)

出現したファイル(帯の色):「明日から一週間の東京の天気」(緑)と「明日から一週間の北海道の天気」(緑)

結果:「明日から一週間の東京の天気」(緑)を選択。そのファイルに書かれた情報と変わらない天気が東京で続いた。また、北海道の天気に関しても異常性はなかった。

補遺:一体なんのファイルを使ったんだ!? ちゃんと記録に残せ!

<実験-2>
使用するファイル(帯の色): ████のファイル(緑)

出現したファイル(帯の色):D-████の寿命(緑)とD-██の寿命 (緑)

結果:D-████の寿命(緑)を選択。<削除済み>にD-████は終了すると書かれていた。その後、D-████に対していかなる手段を用いても終了できず、<削除済み>に████によって死亡。

補遺: ████████████████ ████ ───── ████

補遺-2:この実験は誰が担当したんだ。あと補遺に残すなら閲覧できるようにすること。

<実験-2>
使用するファイル: ████(緑)と████(赤色)

出現したファイル:SCP-████の収容(赤色)とSCP-██████の情報(黄色)

結果:SCP-████の収容を選択。2時間後、収容違反を起こしたSCP-████が収容された。
補遺:わかったんだ。これ以上実験をするな。代償の意味がわかった。ファイルに書かれた情報が、「過去」から消えるんだ。だから、誰が実験をしたのか分からなかったんだ。その人が今回の実験のファイルだったから。

霞夜博士の申請:上記のことより、SCP-2000-JPは未来を決めることが出来る代わりに過去を消します。我々財団職員は勿論、未来のために死ねと言われれば死ぬ覚悟は出来ています。ですが、この実験のために誰からも忘れられたまま死ぬなど、あまりにも悲惨すぎる。オブジェクトクラスの格上げとともに、使用許諾をO5評議会に一任するべきです。

日本支部局長:承認。
O5-1:承認。オブジェクトクラスをThaumielに格上げとする。よって霞夜博士はセキュリティクリアランス4/2000-JPを与える。



ステータス未定義の下書きリスト



批評中下書きリスト



批評中断状態の下書きリスト



批評が終了した下書きリスト

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