やさしい雨

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アイテム番号:SCP-×××-JP

オブジェクトクラス:Safe

特別収容プロトコル:SCP-×××-JPは可能な限り多くの職員が利用する大衆浴場に設置するようにしてください。
盗難を避けるため周囲のあらゆる物品をSCP-×××-JPと同様の品番に変更し、小型の監視カメラを浴室内と更衣室に死角がないように設置してください。運営時間内の巡回は利用者に扮したレベル4クリアランスの職員2名以上により絶えず行われる必要があります。盗難が確認された場合にはいかなる事情においても降格あるいはそれ以上の処分の理由になります。

説明:SCP-×××-JPは一般的に使用される家庭用シャワーヘッドです。当初はTKS株式会社の████品番██████として発見されました。
収容当時の状況は文書-×××-JP-1に記録されています。


SCP-×××-JPは現在サイト-8104の共同浴場に設置されていますが、発見当時その微々たる特性から異常性の究明は非常に困難を極めました。
初期の実験記録からSCP-×××-JPは以下の特性が判明されています。
  • SCP-×××-JPは常時取り外し可能で、如何なる品番にも即座に変形し適合する。
  • シャワーヘッドの性質からSCP-×××-JPは水を放出するホースに取り付けることで始めて機能する。
  • いかなる環境下におかれても水による腐食や劣化は認められない。
  • 人が干渉する場合に限り水力あるいは水温、あるいはその両方が変更される。

O5‐11の見解により1999/01当時には上記以外の異常性はないものとして実験は一時期見送りとされていました。
SCP-×××-JPは2003/01/07までサイト-8192に在する████の管理下にありましたが、2004/12より所在が不明とされています。
当時、当該職員による盗難であるものと推測し2005/01〜2006/11に渡ってサイト内部の捜索と事態の究明を行いました。
2007/12 財団職員内部に████の潜入が疑われました。被疑を含めると21名の関与が推測されています。後日倫理委員会の監査のもと、該当者にはクラスA記憶処理又は懲戒、その他の厳格なる処分が下される予定です。いずれにしてもSCP-×××-JPの行方は明らかにされていません。
2010/07/22 苑田研究員によりサイト-8104の仮眠室14でSCP-×××-JPが発見されました。
発見当時、██社と████の結束が懸念されましたが[削除済]に及ぶ捜査により事実は否定されています。現在では他の品番に紛れたものと推測されますが、持ち込まれた日付・経路など具体的な事実は明らかにされていません。
以下は当事者である苑田研究員に対するインタビュー記録です。

上記インタビューにより、SCP-×××-JPには一部の条件下で異常性を顕在化することが発見されました。
2011/09/17 サイト-8192(前収容施設)は前例がある事を考慮して、以降サイト-8104での収容が義務付けられています。特例を除いてサイト外への持ち出しは全面的に禁止されます。
2013/08 苑田研究員は実験要請を提出し、数度の面接と身元調査により承認されました。以降実験はレベル4クリアランス職員1名以上立ち会いのもとエリア-81██、セクター-81██でも行われます。
行われた実験は次の実験記録に記載されています。

補遺1:SCP-×××-JPのオブジェクトクラスがSafeである理由には、以上の無害かつ有益な特性がしばし確認された事が一因ではありますが、後述の2つの事例により確定されました。

事例xxx-JP-1
2016/05/16 13時16分
付記:音声記録xxx-JP-A
SCP-682がサイト-[編集済]から逃走。13時45分の時点でSCP-682はサイト-[編集済]と████を繋ぐ連絡通路を横断しているところを発見され、Dクラス職員含めた死傷者は██名に登ることが確認されました。(███事案██-██-████として検討されましたが現在は消去されています)
当時苑田研究員は実験期間内であり、サイト-[編集済]に在籍していました。事態を聞きつけて、SCP-×××-JPを手にしてサイト-[編集済]に向かいました。
サイト-[編集済]は阿鼻叫喚でした。現場に到着した苑田研究員は付近の消火設備を発見すると、直ちに消火用ホースにSCP-×××-JPを押し当てました。SCP-×××-JPはみるみるうちにホースの規格に適合し、形状は水圧に耐え得るような細長い鉄製のハンドル付き吐水口に変化しました。
苑田研究員は付近にいた職員数名に応援を呼びかけ、ホースの保持を指示するとSCP-682に目掛けて勢いよく水を噴射しました。しばらくの間SCP-682は水をかけられたことによる憤怒の様相を呈していましたが、やがて動作は鈍くなり5分後には完全なる鎮静が確認されました。その後速やかに捕獲と再収容が行われ、事件以降は暫しSCP-×××-JPによるSCP-682無力化計画が検討されました。しかし、SCP-×××-JPは人間に限り定常的な効果を示し、SCPには耐性が生まれることが明らかになりました。

事例xxx-JP-2
2018/12/22 05時31分
付記:音声記録xxx-JP-B
サイト-8104に敵対勢力███が██名襲撃しました。後の尋問により[編集済み]の収容違反が目的であると確認されます。
苑田研究員はSCP-×××-JPを多数の植物が管理されている温室のオーバーヘッドシャワーに取り付け、そこに死傷者を含めたあらゆる生物を匿いました。
その後、財団の応援部隊が到着した時には温室内部にはいかなる物体に襲撃された痕跡はなく、温室以外の施設は荒廃した状態でした。
後日、財団により捕獲された部隊に対して尋問が行われました。当時の状況に関して内一名の証言によると「温室?サイト-8104に温室はないだろう。あそこにあるのは巨大な収容施設と浴場だけだ。」と話していました。全員に対して同様の質問を行いましたが、返答に大きな齟齬は認められませんでした。

補遺2:SCP-×××-JPの収容方法に関して幾度の協議が行われましたが、苑田研究員の強い要望のもと██浴場への設置が容認されています。今後収容違反が発覚した場合、新たにプロトコルが更新される予定です。

補遺3:2019/10/06 O5-11によりSCP-×××-JPにおける半永久的な収容措置と管理義務が確定し、プロトコルの更新は終了しました。今後SCP-×××-JPに対するあらゆる実験要請は特例を除いて拒否されます。

補遺4:2020/04以降更新終了に伴い、SCP-×××-JPに関わる全研究チームは解散となります。今後の管理責任はサイト-8014██浴場に帰属されます。解散にあたって苑田研究員(現 苑田博士)はSCP-×××-JPに関して次の提言を残しています。

「SCP-×××-JPは人間を主とするあらゆる生命体にささやかな幸せをもたらします。それは精神の安らぎであり、苦痛の緩和であり、危機の回避であったりと様々です。しかしそのどれもがどういう形であろうと、最終的には対象の幸福に帰結します。きっと最初に見つかった子どももそのやさしい雨により命を救われたのでしょう。」 



ステータス未定義の下書きリスト



批評中下書きリスト



批評中断状態の下書きリスト



批評が終了した下書きリスト

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