オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81██の、ミューメタル製の壁および二重ドアで電磁波遮断措置を施した大型生体収容セルに収容されます。φ40cm注水口とφ90cmディスポーザ付き排水口を床面に併置し、3.0kLのメタン含有人工海水(NaCl17.8%)で収容セルが満たされた状態を維持してください。後述の解体作業のため、天井中央部には8方向放射ウォーターカッターを、風除室にはウォーターカッターの起動電源とSQUID同調ウィンチを設置します。収容セルにはフロアスケールを設置し、12時間毎に駆水してSCP-XXXX-JPの湿重量を計測します。
SCP-XXXX-JPの湿重量が600kgを超えた場合、担当職員は解体作業を行います。職員はウォーターカッターを起動してSCP-XXXX-JPを8つに切断し、最も大きな細胞塊SCP-XXXX-JP-Aを回収します。収容セル外に廃棄します。作業中の職員にはハーネス付き磁気防護服及び、SQUID内蔵磁気防護ヘルメットの着用が義務付けられます。担当職員により、SCP-XXXX-JP-Aは電磁波遮断ケースに格納・回収され、実験後にサイト-81██小型焼却施設で焼却処分されます。ディスポーザで粉砕された後に排水口から廃棄され、サイト-81██浄水プラントで濾過分解処分されます。SQUIDがSCP-XXXX-JP干渉標準を超える値を検知した場合、ウィンチの巻き上げによる収容セルからの強制退避が行われます。これと同時に内側ドアが閉鎖されることで再度SCP-XXXX-JPを電磁波的に遮断された状態に封じ込めます。
1998/11/██より、SCP-XXXX-JPの回収および研究を禁止する。
説明: SCP-XXXX-JPは、特別収容プロトコルにおいてφ0.8m*0.5m~φ1.2m*0.6mの白色の細胞集合体です。ゲノム解析の結果からミズヒキイカ(Magnapinna pacifica)を近縁種に持つことが判明していますが、既知の真核細胞にない下記の特徴が見られます。
- メタン分解能を持つオルガネラを有す
- 約1.2Osm/Lの細胞内浸透圧を示す細胞内基質の組成(高濃度のcAMP・AMPなどを確認)
- ネクチンと酷似した四次構造を有する、未知の細胞接着分子による細胞-細胞間接着
- エクソソームを介在しない細胞間mRNA/miRNA伝達を実現する細胞膜構造
197█/██/██、青森県太平洋沿岸に漂着しているSCP-XXXX-JPが発見されました。青森県道八戸港線での月間交通事故発生件数が、前年度記録から約15倍に増加したことを不審に思った財団エージェントが周辺を調査したことによりその存在が明らかにされました。発見時のSCP-XXXX-JPの大きさはφ5.1m*2.2mであり、周囲の約470mが後述するSCP-XXXX-JPの影響下にあったものと推測されています。機動部隊ろ-0(“あやふやな太っちょ”)による確保手順が実行され、サイト-81██に収容されました。
SCP-XXXX-JPはクラスIV認識災害を伴う実体であり、周囲に存在する脊椎動物の脳機能と生命維持機能の障害を引き起こします。範囲と有効性はSCP-XXXX-JPの体積および細胞密度に比例して増減し、特別収容プロトコル下では6m弱が影響範囲となります。この現象の機序として微弱な磁場が発生することが確認されており、電磁波遮断措置を講じることでSCP-XXXX-JPからの影響を軽減できることが明らかとなっています。
補遺XXXX-JP-1: 収容環境下におけるSCP-XXXX-JP影響
距離 |
影響(具体的症状) |
備考 |
6-4m |
感覚器官の軽微な不調(目の霞み、突発性難聴)思考の鈍化(前向性健忘、失語)随意運動の鈍化(緩慢な動作) |
被験者の多くが二重ドアの開扉と同時に体感する。 |
4-3m |
脳機能の一部喪失(視野の不規則狭窄、眼前暗黒感、構音障害、論理思考の破綻、随意運動の喪失) |
被験者は膠着状態に陥る。外部からの機械的介入なしに状況を脱することはない。 |
3-2m |
高次脳機能の完全喪失(情動の欠落、自己同一性の崩壊) |
被験者は永続的な脳機能障害を被る可能性がある。 |
2-1m |
一次機能の完全喪失(五感の欠如)生命維持機能の喪失(自律神経の崩壊に伴う内臓機能の停止) |
心肺機能の停止を伴うため被験者は死亡する。 |
1-0m |
反射の喪失 |
期待される定型的体動が認められない。 |
補遺XXXX-JP-2: 清水博士の私見(93年04月度 研究報告会記録より抜粋 p.2/4/17)
件のScipが齎す高次脳機能の阻害につきまして、シナプス細胞の興奮抑制に起因することが明らかとなりました。より正確に申し上げますと、微小な磁場揺らぎの発生が前駆して、脳の興奮伝導に於ける活動電位の減衰が観察されております。この現象は極めて科学的であり、残念ながら隠秘学的・認識災害的プロセスは期待できません。
新たに報告すべき事項として、SCP-XXXX-JPは近辺の高等生物の神経系に於ける活動電位を奪取していると考えられます。便宜上、電位捕食と呼称します。電位捕食の原理こそ不明ですが、SCP-XXXX-JP影響に曝露された人時が大きいほど、またSCP-XXXX-JPと被験者との距離が近いほど、細胞増殖が促進される実験結果が得られております。現時点で判明していることとして、この電位捕食には若干の指向性が確認されており、おおよそ大脳・小脳・中脳・脊髄・末梢神経の順で捕食対象となり易いものと推測されます。お手元の資料(※実験報告XXXX-JP_199304)でこの後に仔細を説明いたしますが、結論から言いますと相対的に電気的諸量の多い部位ほど
考え違いでありうることを予め名言しておきますが、このScipは特異な性質を有した細胞群集などではなく、何らかの巨大な生物の脳組織かもしれません。我々の脳とは構造が異なりますが、この細胞群集の細胞間接着および情報伝達機構はシナプスのそれと酷似しており、独自の進化を遂げた海洋生物の存在が想定されます。また1人、Dクラス候補の研究員が増えたとお思いかもしれませんが、私はまだあのブロブに脳を惑わされていませんよ。今後の研究結果次第とはなりますが、クラス再割り当て審議を申請する恐れもありますのでご留意いただくとともに、どうかクラス降格措置は先送りいただけると幸いです。
インシデントレポートXXXX-JP:
1998/10/██、当時の主任研究員であった清水博士によるSCP-XXXX-JP-Aの研究外の不正利用が確認されました。清水博士はSCP-XXXX-JP-Aを具材とした押し寿司を作成し、自身を含むサイト-81██勤務の職員26名に昼食として振舞ったとみられています。摂食した全職員が一時的な味覚障害と軽微な前向性健忘の兆候を示しましたが、時間の経過とともに体調不良から十分に回復したことが摂食後約4時間後の診察で判断されました。
インシデント発生から2日後に行われたインタビューにおいて、清水博士は動機について明確な回答を拒否しました。清水博士の態度から著しい虚脱感と無力感、そして解放感に浸るような印象を抱いたことを心理カウンセラーが書き記していることは注目に値します。SCP-XXXX-JP-1発生以前から清水博士がSCP-XXXX-JP-Aを不正利用していたかは判明していません。22年間の人事評価で特筆すべき悪評もなく、長期間のSCP-XXXX-JPの実験で何らかの未知の影響に曝露した可能性を鑑みて、清水博士にはサイト-81██の他オブジェクトへの担当割り当て変更と一般研究員相当への職位降格処分が下されました。
上述の通り、人格の変性を引き起こす未知の影響があることも危惧し、SCP-XXXX-JP-Aを用いた長期的実験は差し止められています。
サイト-81██管理官に就任して以来、君たちには幾度も驚かされてきた。
君たちの多くは本国の財団職員と同じかそれ以上に、真面目で、熱心で、賢明で、恭順だ。
そして何より悪食でもある。
日本人の食に対する執念をアノマリーとして報告したこともあるくらいだ。
もちろん認定されなかったがね。
清水博士はその最たる例だろう。
彼はサイト立ち上げから貢献してくれた最も勤勉な科学者の1人だ。
そして彼との個人的付き合いの中で、“ニホンショク”を食べさせられたのは一度や二度ではない。
彼の行いは厳罰を科されてしかるべきものだ。
しかし、過去の実績や長年のBlob研究の影響も鑑みて上述の処罰に留めるべきと判断した。
そして、くれぐれも気を付けたまえ。
これは清水博士への特別な措置であり、君が同じことをした場合には違う結果となるだろう。
非常に嘆かわしいことだが、SCP-XXXX-JPを食べてしまったことを診断時に告げたところ、
24名もの職員が継続的な摂食を肯定する意見を述べたようだ。
「食堂メニューに追加すべき」「次はしっかりと味わいたい」「繰り返し堪能すべき泡の如き旨味」
寿司パーティを定期開催したいという嘆願書も既に届いている。
(SCIPの性質から味覚も狂わされるのはわかるだろう!記憶補強薬でもキメながら食べる気かね?)
1998/11/██より、SCP-XXXX-JPの回収および研究を禁止とする。
どうしても持ち出したい場合は、申請書と正当な理由を両脇に抱えて執務室に来るように。
SCP-XXXX-JP担当職員は私をこれ以上に驚かす真似をしないように。
サイト-81██の新しい管理官へ
まずは祝福の言葉を。管理官就任おめでとう。
君のこれからの活躍を期待しているよ。
なぜ本国を離れ、他国支部のサイトに異動されたのだろう?
人事に抗議の一つでもかましてやりたいと、そう思っているのではないか?
だが落ち着いてくれたまえ、これは左遷ではない。
サイト-81██は日本で発見された米国由来の、または確保に本部が関与したSCIPを収容する施設だ。
前者は想像に難くないだろう。
財団では各人のルーツや文化を考慮して人員配置を行っている。
事実、本国では日本由来のSCIPを収容しているサイト管理官に日系人を就任させるのが慣例だ。
では、後者はどういった経緯で発生するのか?
SCP-XXXX-JPは財団本部が確保に関与したSCIPの1つだ。
MTF Rho-0 (“Blobby Blob”) の立ち上げと実行確保手順は管理官着任時の説明資料に記してある。
そして、その資料には1点だけ事実の隠蔽が施されている。
「日本支部からの協力要請に応じて確保」とあるがこれは偽りだ。
我々は日本支部の確保手順に強制的に介入して、SCP-XXXX-JPを監視下に置いた。
本部はこのBlobを接収したかった、そしてその事実を隠したかった、誤解を恐れずに私は断言する。
君は恐らくこう思うだろう。このような役に立たないBlobをなぜ?
世界のためになるオブジェクトは他にある、私は君を肯定する。
しかし当時の財団が一番に欲していたのはフィールド活動をより円滑にするツール、
つまり、“記憶処理薬”だったわけだ。
記憶消去を引き起こすSCIPの実験が本部主導で行われていた時代だった。
評議会は恥じているのか、運用対象であったSCIPの研究報告書からはこの事実が削除されている。
ともかく、その流れを汲んでSCP-XXXX-JPは本部が介入した状態で確保に至った。
そして清水博士はSCP-XXXX-JPの組織片から前向性健忘を誘発する成分の抽出に成功した。
これはクラスC記憶処理薬の構成成分、クラスH記憶処理薬の主成分となっている。
つまり、収容セル内の排出口は浄水プラントなんかに繋がっていない。
代わりにあるのは本部の記憶処理薬精製場というわけだ。
しかし、清水博士の20年の苦心も空しく、この成分は過去の記憶を消去するには適わなかった。
随分参っていたんだろう、研究の後半からは彼らしくない戯言も口走っていたよ。
そんな折、別の研究所で我々の求めていた記憶処理薬が完成してしまった。
彼の心中を察するに余りある。清水博士は研究なんてどうでもよくなったんだな。
もしかしたら、自分こそがBlobと思い込んでしまったのかもしれない。
彼は現在もサイト-81██に在籍しているが、かつての熱意はとうに消え失せてしまったようだ。
何度でも言おう。彼の行いは厳罰を与えられてしかるべきものだ。
だが、今は彼をそっとしておいてほしい。友人としてそう願う。
そしてどうか彼を蔑ろにしないでくれ。マサカドの名誉を守るために私はここに秘匿事項を記す。
SCP-XXXX-JPには未知の異常性は存在しない。過去の入念な研究報告から私は確信している。
彼は時代に翻弄された優秀で、哀れな科学者に過ぎない。ただBlobしただけなんだ。
アイテム番号: SCP-1632
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: その性質上、SCP-1632の収容はSCP-1632-1の捕捉および移送に重点が置かれています。SCP-1632-1はサイト-45の標準的人型生物収容室に収容され、標準的人型生物栄養チャートに従い給餌を行ってください。SCP-1632-1を捕捉するため、ネバダ州警察の捜査報告書を絶えず監視する必要があります。SCP-1632を特集した広告は消さなければいけません。発見されたSCP-1632の依頼人全員にクラスA記憶処理薬を投与しなければなりません。
詳細: SCP-1632は異次元または地球外を起源とする存在と考えられています。目撃者の説明によれば、SCP-1632は45歳のアジア系男性であり、顔の特徴は一定ではありません。通常、スリーピース・スーツ、赤いネクタイ、山高帽を身に纏っています。
SCP-1632は本職の弁護士としての業務を請け負う広告を掲載しており、離婚訴訟を専門にしています。SCP-1632の活動はネバダ州在住の一般人に集中しています。チラシやネット上のポップアップ広告、Craigslistの申し込み、立看板など、広告は多様な媒体に多様な形式で掲載される可能性があります。広告の
. Hosts of these advertisements are unable to recall any information regarding SCP-1632, other than his appearance.
In every advertisement, a sequence of 10 unknown symbols appear where a telephone number would normally be placed. Tests have shown this sequence to be a low-threat visual cognitohazard which causes the symbols to appear to be random numbers. However, individuals who require of SCP-1632's services are able to contact SCP-1632 using the number provided. All attempts made by the Foundation to obtain the correct telephone number have failed.
SCP-1632 will assist its client(s) with the various legal processes of obtaining a divorce from a spouse. SCP-1632 does not appear in the vicinity of Foundation employees or recording equipment, making surveillance of its appearance difficult. Clients of SCP-1632 report its service to be helpful and inexpensive. Attempts to transfer a client from SCP-1632's involvement to a Foundation appointed lawyer result in the client's dissatisfaction with the new lawyer, and request that SCP-1632 be brought back to the case. Administration of Class-A Amnestics to clients have proven successful in halting SCP-1632 cases.
When a divorce case is finished, SCP-1632, its client and the client's former spouse will disappear. After a few hours, an instance of SCP-1632-1 will appear where the client was. SCP-1632-1 refers to a biological entity that consists of a SCP-1632 client and the client's former spouse physically fused together. SCP-1632-1 instances are usually found wrapped in white cloth, for an unknown purpose. SCP-1632-1 instances tend to be radically different in the method of fusion, ranging from both partners becoming fused at the pelvis region, to appearing as a mass of non-discernible tissue. However, nervous and respiratory systems are not modified, allowing both partners to utilize cognitive functions and vocalize respectively. All attempts at surgical separation, even when the procedure itself is relatively harmless, have been met with failure.
Item #: SCP-1632
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: Due to its nature, containment of SCP-1632 is to focus on the capture and relocation of SCP-1632-1 instances. SCP-1632-1 instances are to be stored in a standard humanoid containment cell in Site 45, and fed according to the standard Humanoid Nutrition chart. Police reports in Nevada are to be monitored in order to discover any instance of SCP-1632-1. All found advertisements featuring SCP-1632 are to be removed. Any found SCP-1632 client is to be administered Class-A Amnestics.
Description: SCP-1632 refers to an entity believed to be of extradimensional or extraterrestrial origin. Witness descriptions show SCP-1632 to be a 45-year old Asian male with varying facial features, usually wearing a three-piece suit with a red tie and a bowler hat.
SCP-1632 places advertisements offering its services as a professional attorney-at-law, specializing in divorce cases. SCP-1632's actions are focused on civilians in the state of Nevada. These advertisements can appear in multiple sources and formats, including flyers, internet popups, Craigslist entries, and billboards. Hosts of these advertisements are unable to recall any information regarding SCP-1632, other than his appearance.
In every advertisement, a sequence of 10 unknown symbols appear where a telephone number would normally be placed. Tests have shown this sequence to be a low-threat visual cognitohazard which causes the symbols to appear to be random numbers. However, individuals who require of SCP-1632's services are able to contact SCP-1632 using the number provided. All attempts made by the Foundation to obtain the correct telephone number have failed.
SCP-1632 will assist its client(s) with the various legal processes of obtaining a divorce from a spouse. SCP-1632 does not appear in the vicinity of Foundation employees or recording equipment, making surveillance of its appearance difficult. Clients of SCP-1632 report its service to be helpful and inexpensive. Attempts to transfer a client from SCP-1632's involvement to a Foundation appointed lawyer result in the client's dissatisfaction with the new lawyer, and request that SCP-1632 be brought back to the case. Administration of Class-A Amnestics to clients have proven successful in halting SCP-1632 cases.
When a divorce case is finished, SCP-1632, its client and the client's former spouse will disappear. After a few hours, an instance of SCP-1632-1 will appear where the client was. SCP-1632-1 refers to a biological entity that consists of a SCP-1632 client and the client's former spouse physically fused together. SCP-1632-1 instances are usually found wrapped in white cloth, for an unknown purpose. SCP-1632-1 instances tend to be radically different in the method of fusion, ranging from both partners becoming fused at the pelvis region, to appearing as a mass of non-discernible tissue. However, nervous and respiratory systems are not modified, allowing both partners to utilize cognitive functions and vocalize respectively. All attempts at surgical separation, even when the procedure itself is relatively harmless, have been met with failure.
Addendum: Interview Log with SCP-1632-01 instance
Interviewed: SCP-1632-1
Interviewer: Junior Researcher Winger
Junior Researcher Winger: Good evening. Could you state your names for the record?
SCP-1632-1A: Hey. The name's Randal Chasalow.
SCP-1632-1B: And my name is Diane Chasalow.
Junior Researcher Winger: Could you tell me the events that led to your current….condition?
SCP-1632-1A: As much as it pains me to say it, I wasn't a very good husband to Diane. From the late nights I spent working, to the heavy drinking later on, I should have seen our separation coming.
SCP-1632-1B: After months of arguing, I eventually moved out. I missed Randal, but being apart seemed like the best thing for the both of us.
[irrelevant information removed]
SCP-1632-1B: I saw a advertisement for a divorce lawyer in the newspaper on Tuesday. "Need a divorce? Better ring Xing!". Heh. The rate seemed affordable enough, so I called him.
Junior Researcher Winger: How would you describe SCP-1632's services?
SCP-1632-1B: Strange names you people use around here. Anyway, Xing was really helpful with all of the legal jargon. I could tell he never approved of what he did, but money is money, I guess.
SCP-1632-1A: Honey, you should probably skip to the important part.
SCP-1632-1B: Alright then. After about two weeks after all of the papers were submitted, I woke up in this strange place, in my wedding dress. It was like a chapel. But it wasn't just a chapel, it was THE chapel, you know? Like, the floor was alive and breathing. It didn't scare me, for some reason. Then, I suddenly saw Randal next to me.
SCP-1632-1A: The chapel was beautiful. Nobody was seated, yet the world was watching. Gold and flowers lined the walls. I wish I could show you, it was unforgettable. Xing stood at the end of the chapel dressed in these fancy white robes. Light flooded the chapel in a color too beautiful for words.
Junior Researcher Winger: Were you not concerned about suddenly being in an unknown place?
SCP-1632-1A: No, it felt right. Everything felt right, for the first time in so long.
SCP-1632-1B: Our memory's a bit fuzzy after that, but next thing I knew, I was back in my house, together with Randal, the way it should be.
Junior Researcher Winger: Does this mean you are satisfied with your current condition?
SCP-1632-1A: Satisfied? This is the best thing that has ever happened to me. Thank Xing for me whenever you see him.
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81██の低危険度オブジェクト保管庫に収容します。開封済みのSCP-XXXX-JPは同収容区画のオブジェクト保管ロッカーに密閉処理を施して収容します。2袋以上のSCP-XXXX-JPを開封することは管理上の観点から禁止されています。SCP-XXXX-JPのアクセスにはレベル2担当職員の承認が必要であり、収容区画に隣接した摂食用セクター-81██-XXXX外へのSCP-XXXX-JP-1の持ち出しとSCP-XXXX-JPを用いた実験アクセスは担当職員の承認に関わらず拒否されます。担当職員はサイト保管倉庫管理官の監視立ち合いの下、SCP-XXXX-JPの総重量の計測と記録を規定時間に行います。前日から5.00g以上の不正な変動が見られた場合、即座にSCP-XXXX-JPへの全ての物理的アクセスが拒否されます。また過去24時間以内にSCP-XXXX-JPに物理的アクセスをした人員を対象に判定テストを強制しSCP-XXXX-JP-2を捕捉します。
SCP-XXXX-JP-1の影響に曝されたSCP-XXXX-JP-2を捕捉できた場合、同サイトの標準人型収容室に収容します。42時間の行動観察と48時間経過時点の採血検査と味覚偏好性テストおよびfMRIによる脳活動解析の結果から、SCP-XXXX-JP-2がSCP-XXXX-JP-1の影響が一時的なものか恒常的なものかを判定し、前者をSCP-XXXX-JP-2-A、後者をSCP-XXXX-JP-2-Bと分類します。SCP-XXXX-JP-2-AはSCP-XXXX-JP-1からの影響時間を目処に適切な記憶処理を施され収容が解除されます。SCP-XXXX-JP-2-Bには適切な収容プロトコルが再度割り当てられる手筈となっています。現時点でSCP-XXXX-JP-2-Bは収容されていません。
SCP-XXXXの元担当職員は情報開示以外のSCP-XXXXへのアクセスが許可されません。
SCP-XXXX-JP-2候補となる全対象者はSCP-XXXX-JP-2-Tempとして標準人型収容室に収容されます。収容中の各対象には24時間、標準人型栄養チャートを含む一切の飲食物を与えないでください。24時間の観察で
SCP-XXXX-JPの特性から、味覚偏好性テストには溶媒を超純水、溶質を採血から分離させた白血球にした調整溶液が使用されます。同サイト収容のSCP-████-JP収容用に補給される超純水を利用してください。調整溶液作成にはフロント企業を用い、味覚偏好性テスト溶液の成分を担当職員に知らせないよう留意してください。
以下は改定前の収容プロトコルの変更部分抜粋です。
分析化学と味覚生理学および神経発生学に熟達したレベル3研究員1名以上を担当職員として割り当ててください。各月初旬に実施される採血検査と味覚偏好性テストで逸脱したスコアを獲得した職員は現在の担当から削除され、再割り当てが禁止されます。また担当職員はSCP-XXXX-JPの摂食アクセスが禁止されます。
詳細: SCP-XXXX-JPは「ポテトチップス セクスデキュプルコンソメパンチ味」との表記とカラフルな塗装がされた20cm×26cmのプラスチック袋です。内側には約80gのSCP-XXXX-JP-1が存在しています。SCP-XXXX-JP-1はブイヨン粉末が散布されたポテトチップスです (補遺 抜粋実験記録XXXX-JP-1-A参照)。現在、サイトには3██袋のSCP-XXXX-JPが収容されています (開封済みを含む) 。
SCP-XXXX-JPは19██年8月初頭から2ヶ月間、██県██郡 (現██市███町) に位置する複数の駄菓子屋で局地的に販売されていた商品です。製造元とされる[編集済]製菓は200█年に倒産しており、当時SCP-XXXX-JPの製造に関与していた[編集済]製菓の従業員と他商品を対象に追跡調査を行いましたが、共に異常性は発見されませんでした。[編集済]製菓は██県に販路を絞ったローカルな有限会社でしたが、SCP-XXXX-JPの総出荷数 (約21,000個と出荷台帳に記録)からSCP-XXXX-JP-1の影響に曝露した人(SCP-XXXX-JP-2と表記)は少なくないと推定されます。SCP-XXXX-JP-1の影響は一時的なものであるため (補遺 抜粋実験記録XXXX-JP-1-B参照) 、過去の曝露者への措置は必要としませんが、恒常的な影響に侵されている曝露者が発見された場合、SCP-XXXX-JP-2-Cとしてサイト-81に収容します (収容プロトコル) 。
SCP-XXXX-JPは、厚生省 (現厚生労働省に相当) の報告書からその異常性が財団職員に認知されました。19██年9月時点でSCP-XXXX-JPに対する複数件のクレームが[編集済]製菓に届けられました。内容はいずれもSCP-XXXX-JP-1食後に強烈な味による体調不良や味覚の変調を訴えるものであり、厚生省は[編集済]製菓にSCP-XXXX-JPの回収を命令し、SCP-XXXX-JP-1の成分分析を行いました。分析結果からは味覚の変調をきたす原因が推定されませんでしたが、[編集済]製菓は自主回収を行い、財団エージェントにより廃棄偽装と回収収容が行われました。
SCP-XXXX-JP-1はヒトの唾液内の有機成分と複合的な化学反応を引き起こし、味覚神経系細胞の異常発生および大脳皮質の味覚中枢の機能を異常促進させる未知の成分が含まれています。これはin vivoな実験でのみ見られた性質であることから、遺伝子発現に直接介入する機構を持つものと推測されています。この神経系への異常は摂食量や摂食時間に比例することが明らかとなっており、増加した味蕾細胞数や影響時間は約10.00g/minあたり2倍になっていく傾向が見られています。また、発生した神経細胞や変異した大脳皮質への影響から恒常的な特定の味覚への執着、ひいては人格の変異が引き起こされる可能性が示唆されています。影響時間の経過と共に発生した異常は完全に消失します。異常に発生分化した各細胞は通常のアポトーシス機序同様に細胞死を引き起こし、SCP-XXXX-JP-1摂食前後でSCP-XXXX-JP-2は解剖学的見地から有意な変化が見られないことが示されました。
補遺:
SCP-XXXX-JP-1の異常発生機構の解明研究(井川研究員)
抜粋実験記録XXXX-JP-1-A - 日付19██/05/24
対象: SCP-XXXX-JP-1 約100.00g(1.25袋分相当)×18サンプル
実施方法: サンプル抽出物の親水性/親油性成分について無操作/加水分解/酸化/[編集済み]後の3パターンで成分分析した。
結果: コントロール(他3社のコンソメ含有ポテトチップス製品の成分分析結果)と比較して有意な違いなし。他製品に含まれていない成分も検知できなかった。
メモ: 新規物質が引き起こす味覚異常の引き金になると推定しての実験だったが肝心の物質が検出できなかった。次回からDクラスを用いた実験で味覚異常の作用機構を解明する。
抜粋実験記録XXXX-JP-1-B - 日付19██/06/01
対象: Dクラス職員1名(D-12259)
実施方法: 20.00gのSCP-XXXX-JP-1を対象に摂食させた後に、5分間隔で0.3%スクロース溶解液を与えて甘味を感じるかテストした。スクロース溶解液を与えた後は純水で口を濯がせている。(0.3%スクロース溶解液は人の甘味受容最低閾値であり、大多数が甘味を感じない濃度である。D-12259も実験前の検査で甘味を感じないと回答した。)
結果: SCP-XXXX-JP-1摂食から6回目、30分時点で甘味が感じられなくなったと回答した。また、D-12259の10日間の経過観察でも味覚に関する異常は訴えなかった。
メモ: SCP-XXXX-JP摂食量で味覚の増強具合とその持続時間が変化するようだ。試しに私が2欠片ほどつまんだ後に食べたヨーグルトはいつもより少し濃厚な酸味がした。1分後にはいつもどおりに戻っていたが。
抜粋実験記録XXXX-JP-1-C - 日付19██/07/11
対象: 脳組織異常由来の味覚の無いDクラス職員1名(D-78590)(D-78590はSCP-████の実験で大脳皮質の一部を消失、それ以来味覚が全く感じられないという変調を示していた。)
実施方法: 20.00gのSCP-XXXX-JP-1を対象に摂食させた後に、1.00gの塩化ナトリウムを与えた。
結果: 塩味を感じることを示した。
メモ: SCP-XXXX-JP摂食で味覚神経系の形成自体が一時的であろうと行われたのは驚異的だ。実験以降、D-78590がSCP-XXXX-JP-1を救いと称して食べることを欲しているが当然却下されている。確かにSCP-XXXX-JP-1を3枚食べた後のヨーグルトは天国に昇るほどの味だが、果たしてそれが救いになるかは疑問だ。
抜粋実験記録XXXX-JP-1-D - 日付19██/08/26
対象: 井川研究員
実施方法: 対象の手のひらにヒト由来唾液を塗付後にSCP-XXXX-JP-1粉末10.00gを10分塗布した。表皮細胞の一部を切除し、顕微鏡による観察を行った。
結果: 顕微鏡観察から本来存在しない味蕾細胞が発生しているのが確認された。
メモ: 人の唾液とSCP-XXXX-JP-1があれば口腔以外の表皮組織であっても味覚神経系が生じるようだ。実際に手のひらで味わうヨーグルトは最高だ。今までのどのヨーグルトより芳醇で甘美な酸味が感じられる。少し傷に染みるが。
抜粋実験記録XXXX-JP-1-E - 日付19██/09/02
対象: 井川研究員
実施方法: 対象の
結果: 顕微鏡観察から本来存在しない味蕾細胞が発生しているのが確認された。
分析: 人の唾液とSCP-XXXX-JP-1があれば口腔以外の表皮組織であっても味覚細胞が生じるようだ。また、それと同時に外皮組織以外にも作用し味覚神経系を新たに形成するのは驚きに値する。実際に手のひらで味わうヨーグルトは最高だ。今までのどのヨーグルトより芳醇で甘美な酸味が感じられる。少し傷に染みるが。
抜粋実験記録XXXX-JP-1-D - 日付19██/11/02
対象: 井川研究員
実施方法: 対象の手のひらにヒト由来唾液を塗付後にSCP-XXXX-JP-1粉末20.00gを塗布し表皮細胞の一部を切除し、顕微鏡による観察を行った。
結果: 顕微鏡観察から本来存在しない味蕾細胞が発生しているのが確認された。
分析: 人の唾液とSCP-XXXX-JP-1があれば口腔以外の表皮組織であっても味覚細胞が生じるようだ。また、それと同時に外皮組織以外にも作用し味覚神経系を新たに形成するのは驚きに値する。実際に手のひらで味わうヨーグルトは最高だ。今までのどのヨーグルトより芳醇で甘美な酸味が感じられる。少し傷に染みるが。
ポテトチップス コンソメセクスデキュプルパンチ味
捕食寄生性シナプス