ジャノメ模様の懺悔室(ショートコン)

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは、現在サイト-8104-F区画内の大型保管ユニットに収容されています。

SCP-XXXX-JPは、担当主任中田博士の許可の下セキュリティクリアランスレベル2以上の職員に利用されます。SCP-XXXX-JPの利用は記録され、1週間以上職員によって自発的に利用されない場合は、心的外傷を負う可能性の高い業務に従事するカトリック教徒の職員によって利用されます。

収容ユニット周囲にはDクラス宿舎が配置され、各Dクラス職員は2週間毎に三木博士の管理下でテスト-Anguisが実行されます。SCP-XXXX-JP-1の発生が確認できた場合は、サイト-8104-F区画は封鎖されます。また、全職員に対するテスト-Anguisが実行され、SCP-XXXX-JP-1となった一般職員はEクラス指定されます。サイト-8104-F区画外への収容違反が確認された際には、カバーストーリー「新興宗教」が適応され、SCP-XXXX-JP-1はEクラス職員として雇用されます。

説明: SCP-XXXX-JPは、壁面には同心円が二つ重なった模様が存在し、神父が座るための椅子が存在しないキリスト教カトリック教派のものに類似する懺悔室です。利用者により当該オブジェクトの利用に際し、「神聖さ」、「視線」を感じると報告されてますが、これが異常性に依るものであるかは判明していません。

2週間以上利用されないとSCP-XXXX-JPは活性化します。活性化時、周囲の人間はおおよそ当該オブジェクトとの直線距離と2乗に反比例する確率で影響下に置かれ、その対象(以下SCP-XXXX-JP-1)はある宗教を信仰するようになります。

当該宗教はキリスト教カトリック教派と、少子化により消滅集落となった長野県███村の一部集落でかつて信仰されていた土着信仰が習合したと考えられる宗教です。この宗教では、御爬上(ミハノカミ)や宮爬上(ミヤハノカミ)等呼称される神格存在を信仰します。当神格は、SCP-XXXX-JP-1によって「慈悲深い」、「嫉妬深い」と形容されます。

SCP-XXXX-JP-1は、当該宗教を信仰する人物群です。SCP-XXXX-JP-1は爬虫綱有鱗目ヘビ亜目(Serpentes)に分類される生物(以下ヘビ)を神格視し、ヘビに障害を与えることに強い忌避感を覚えるようになります。SCP-XXXX-JP-1がヘビを死傷ないしは不当に扱うことで、

  • 1年以内の原因不明の四肢の壊死
  • (女性のみ)ヘビ状の奇形児の妊娠および出産に伴う母体の死

が発生する可能性があります。SCP-XXXX-JP-1となった人物への記憶処理で、宗教観の正常化は可能ですが、依然として上記の現象は発生し得ります。

SCP-XXXX-JPは長野県███村の消滅集落周辺で複数確認された原因不明の四肢の壊死の発生地の中心付近に存在した、消滅集落███のキリスト教様の教会内から発見されました。当時のSCP-XXXX-JP-1の数は379人に登っていました。発見以前は集落███内のSCP-XXXX-JP-1が定期的に当該オブジェクトを利用していたことにより、異常性の発現が抑制されていたと考えられています。

補遺: 現在に至るまで、一度の活性化によってSCP-XXXX-JP-1となる人数は最低3人、最大10人であることが確認されています。計算上SCP-XXXX-JPのサイト-8104-F区画内程度の範囲内に30人程度の対象となり得る人間が存在する場合、その他区画あるいはサイト-8104-F外の人物がSCP-XXXX-JP-1となる確率は収容に影響しないほど小さいことが判明しています。

インシデントXXXX-1: 20██/██/██に産休中の三木博士が消息不明となり、夫の三木研究員が三木博士の自宅を訪問したところ、腹部からの大量出血により失血死した三木博士の死体が発見されました。また同部屋から体長60cm程度のヘビ状生物の死骸が発見されました。これにより収容違反が発覚し、サイト-8104の全職員にテスト-Anguisがなされ、17人のSCP-XXXX-JP-1が確認されました。

収容プロトコルへの違反が確認されていなかったことから、中田博士によって新たな収容手順が提案されました。

中田博士の提案

以下のプロトコル-Kohanimを提案する。

  • セキュリティクリアランスレベル0/1のサイト-8104外の敬虔な精神病質でないキリスト教カトリック教派信仰者(以下対象)を定める。
  • 対象をサイト-8104の周囲と隔離された作業に割り当てる。
  • 終了予定のクラスD1職員が、対象の作業により間接的/直接的に事故を装って終了される。また、その事故を対象に認知させる。
  • SCP-XXXX-JPの利用を対象に勧める。対象がSCP-XXXX-JPを利用しない場合は、新たに対象を取り直す。
  • クラスC記憶処理を対象に投与し、適切なカバーストーリーを適応して対象を元の業務に解放する。

なお、心的外傷にともなう種々の防衛機制による罪悪感の麻痺、およびそれに伴う懺悔の儀礼化が原因として収容違反が発生する恐れがあるため、対象は過去に重大な事故を起こしたことがない者を選ぶこととする。

以上の提案は、日本支部理事会に承認され、現在倫理委員会において審議中です。


付与予定タグ: scp, euclid, 儀式, 建造物, 自我, 宗教, 自立, 蛇, jp, ショート2023

書いていない設定
御爬上のモデルはYHVH, イグ(クトゥルフ神話), ミシャグジです。
収容違反が発生した理由は、SCPの取り扱いやDクラスを普段から扱っている財団職員には、罪悪感の意識が希薄になって、それによって懺悔があくまで収容プロトコルの一環として行ったからという設定です。
(拙い)計画書
収容がなぜそうなっているかを説明するとより面白いか?(期待値の総和とかが関係)
推察するに、当オブジェクトが「利用」されたと見なされるには「心からの」懺悔が必要なのではないだろうか。毎日SCiPどもに触れ、Dクラスを消費している我々研究員は、罪悪感に慣れきってしまっている者も少なくない。 - 中田博士//

//その他案
プロトコル-Kohanimを承認されたものにするのではなく、中田博士の提案として書いた方が良いのではないか?(中田博士のメモ書きを用いてよりテーマを明白にできるのではないか?)(現在はこちらのverで書き直しました)

主に見せたいのは、罪悪感が収容に必要なので、通常の財団職員だけだと上手に収容できないから、一般人(寄りの財団職員)を活用して収容する、というSCPを考えてみた次第です。(なので、宗教部分は正直サブです)
↑の意図は、記事から伝わりますでしょうか?


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  1. portal:8557204 (19 Apr 2023 01:01)
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