SCP下書き「教育係を託されたモノ」

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アイテム番号: SCP-1377-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-1377-JP-1は財団のフロント企業に雇用し、1月に1度の頻度で聞き取り調査を実施して性質の有無を確認してください。SCP-1377-JPは柿本エージェントの個人デスクに設置されています。SCP-1377-JPをサイト-81██から持ち出すには徳永上級研究員、もしくは井汲研究補佐の許可と柿本エージェントの許可を得てください。柿本エージェントはSCP-1377-JPを移動させた場合必ず徳永上級研究員、もしくは井汲研究補佐に報告してください。


説明: SCP-1377-JPは高さ1.5m・重さ1kgの大型の熊のぬいぐるみです。SCP-1377-JPの異常性はSCP-1377-JPを直接視認、もしくは接触した人間に発生します1。写真や映像媒体によるSCP-1377-JPの異常性への曝露はありません。

SCP-1377-JPの影響を受けた人間(以降SCP-1377-JP-1と表記)は、SCP-1377-JPを抱きしめたいと強く感じ、障害がない場合は直ちにSCP-1377-JPを抱きしめます。この衝動は物理的に妨害が可能です。妨害を受けたSCP-1377-JP-1は数時間から数日の間躁鬱状態に陥りますが、この心理状態は時間の経過による自然治癒、もしくはセラピー治療によって完治します。SCP-1377-JP-1がSCP-1377-JPを抱きしめる際、必ずSCP-1377-JPの背部から抱きしめます。SCP-1377-JPを抱きしめたSCP-1377-JP-1は数秒から数分間動作を停止し、その後涙を流し始めます。SCP-1377-JP-1がSCP-1377-JPを抱きしめる時間には個人差があり、数分から数十分間SCP-1377-JPを抱きしめます。SCP-1377-JP-1がSCP-1377-JPを手放す場合、SCP-1377-JP-1はSCP-1377-JPを損傷が発生しないよう元あった場所に丁寧に戻します。

SCP-1377-JP-1はSCP-1377-JPの異常性に曝露した後は必ず組織や集団に対して協力的、或いは勤勉な傾向を示します。また、SCP-1377-JP-1に犯罪歴があった場合には全ての犯罪歴を速やかに自白し、自らの罪を認めます。SCP-1377-JPを抱きしめた後のSCP-1377-JP-1に如何なる記憶処理を行ってもSCP-1377-JP-1がSCP-1377-JPの異常性に曝露する以前の性格に戻ることはありません。SCP-1377-JP-1へのインタビューによるとSCP-1377-JP-1全員がSCP-1377-JPを抱きしめている間に心安らぐ中年の男性の声で話しかけられ、何らかの激励の類の言葉をその男性から掛けられたと証言しています。この激励はSCP-1377-JP-1ごとに異なった内容であることからSCP-1377-JPは知性を持っていると推測されます。

補遺: SCP-1377-JPは1989年7月22日に児童向けの精神医療センターから回収されました。詳細は事件.1377-JP.1の詳細を参照してください。

実験記録: 以下にSCP-1377-JPを用いた実験記録の抜粋を示します。

実験記録.1377 -JP-ex-3 日付1990/3/10

対象: D-17835。D-17835は過去に6名を殺傷した死刑囚であり、財団雇用後も危険行動が報告される人物です。

実施方法: 室内に置かれたSCP-1377-JPに接触させる。

結果: 実験概要をD-17835に説明したところ、D-17835は担当職員の井汲研究補佐に恫喝行為を行ったため、安全確保のため武装警備員が出動し強制的に実験室内に入室しました。数秒後、D-17835はSCP-1377-JPに気が付くとSCP-1377-JPにつかみかかり壁に向かって投げつけようと試みた姿が確認されました。井汲研究補佐がSCP-1377-JPの破損を警戒し、武装警備員を実験室の出入り口へと配置しました。D-17835はSCP-1377-JPを放り投げる直前に動作を停止。数秒後に、SCP-1377-JPを背部から抱きしめました。2分後、D-17835は涙を流し始め、17分後、D-17835はSCP-1377-JPを元の場所に戻しました。実験終了後、武装警備員を伴って井汲研究補佐がD-17835を回収に向かうと、D-17835は実験前の言動に謝罪を行いました。井汲研究補佐はD-17835の様子を不審に感じ、インタビューを行いました。

以下の実験記録はSCP-1377-JPのオブジェクトクラスがSafeクラスと判断されていた当時に行われた実験の記録です。

実験記録.1377-JP-ex-18日付1999/4/5

対象: ███研究員

実施方法: 室内に置かれたSCP-1377-JPに接触させる。

結果: ███研究員は速やかにSCP-1377-JPに接触した後、SCP-1377-JPを後方から抱きしめ24秒後に涙を流し始め、約8分間そのまま涙を流し続けました。その後、SCP-1377-JPをもとの位置に戻しました。実験後███研究員は「すごく励まされた」、「自分の人生に自信が出てきた」というような旨の発言を行いました。また、███研究員はSCP-1377-JPのことを無害であると主張し始めました。

分析: ███研究員の行動に大きな変化は見られませんでした。███研究員は以前から周囲から誠実な研究員であると評価されていたため、SCP-1377-JP-1と判別が難しい可能性もあり、███研究員の行動には注視するよう関係する職員に徹底し、観察を続けます。 ███研究員によるSCP-1377-JPの収容違反と思われる事案が発生しました。(事案.1377-JP-ex-24参照)

事案.1377-JP-ex-24日付2000/6/20

███研究員によってSCP-1377-JPが収容ロッカーから無断に持ち出されました。███研究員は事件直後に佐伯博士に自らSCP-1377-JPを無断で持ち出したことを告白し、辞職を願い出ました。佐伯博士はこれを拒否し、井汲研究補佐を伴って███研究員へインタビューを行いました。

インタビューログ.1377-JP-ex-6-2

対象: ███研究員

インタビュアー: 佐伯博士

<録音開始>

佐伯博士: さて、何から聞こうか。正直、君のように優秀な職員が今回のような収容違反を突発的に起こすとは考え辛い。まずは君が今回の行動に至った動機について話してくれますか。

███研究員: 私は…優秀な人材などではありません。然るべき処罰を望みます。

佐伯博士: 君がそう望むなら、きちんと質問に答えてください。君への処罰を決定するのは私で、そのために私は君の話を聞かなければならないのです。

███研究員: …私には娘がいます。私の一番の宝です。もし、私が娘と離れ離れになったのなら、させられたなら!…すみません。ただ、もし、そうなったら、私は耐えられないでしょう。たとえ娘の記憶の中に私がいなくても、私は娘を、あの子の傍で、見守っていたいんです。それが、親と言うものでしょう?

佐伯博士: 待ってくれ、それは今回の事件と関連がある話なのですね?

███研究員: はい…彼は無害なんです。

佐伯博士: 彼・・・というのはSCP-1377-JPのことですね?

███研究員: はい。

佐伯博士: いまいち話が見えないな。SCP-1377-JPには何か判明していない特殊な異常性があると見ていいだろうね。…君はSCP-1377-JPに実験の時と今回の事件で二度、SCP-1377-JPの異常性に曝露していますよね。その時それぞれどのように感じましたか?包み隠さず話してください。

███研究員: 異常性は…最初、彼に触れた時、以前にも話しましたが、彼は私を安心させ、励ましてくれました。そして、彼はここから出たがっていました。彼は明言したわけではないんですが、声色とか…そういうのでなんとなく分かったんです。その後、彼のことを調べてみたんです。以前、博士にSCP-1377-JPの報告書の閲覧の申請をしましたよね?その時です。そして今回、彼に触れた時、彼は私を叱ったのです。

佐伯博士: 叱った?…具体的な内容を教えてください。

███研究員: 「貴女はここでの仕事に誇りを持っていたのだろう?しかし、貴女はたった今。その誇りに自分で泥を塗ってしまったんだ。貴女が私を思ってくれたのは感謝するけれど、私は貴女にこんなことをして欲しくはなかった。もし貴女の手を借りて願いを果たしても、私は後ろめたさを感じてしまう。私は胸を張って…目的を果たしたい。今ならまだ間に合う。このまま手を放してその足で自分の失敗を謝りに行きなさい。さぁ、その手を放して」そう、言われました。

佐伯博士: その後、君はその足で私のところにやってきた。そういうことですね?

███研究員: はい。

佐伯博士: 話してくれてありがとうございます。君の処分は追って連絡します。

███研究員: …。

<録音終了>

分析: ███研究員の行動により、SCP-1377-JPには判明している異常性の他に何らかの異常性、SCP-1377-JP-1の行動を誘導するような能力がある可能性が指摘されています。これを受けSCP-1377-JPのオブジェクトクラスのEuclidへの引き上げ、並びに特別収容プロトコルの変更が 申請されています。 佐伯博士を含めたサイト-81███の首脳陣による協議によって決定されました。特別収容プロトコルの変更に加え、SCP-1377-JPの実験を含む全ての持ち出しには複数の同伴者と佐伯博士、井汲研究補佐両名の許可を必要とします。また、███研究員は記憶処理した後、一般職員として再雇用され観察が続けられています。

2003年6月22日に行われた実験.1377-JP-ex-34にて、SCP-1377-JPに明確な自我が確認されました。SCP-1377-JPは対象の小宮研究員に対し柿本実里への伝言を依頼し、小宮研究員はその内容を佐伯博士に報告しました。

実験記録.1377 -JP-ex-34 日付2003/6/22

対象: 小宮研究員

実施方法: 室内に置かれたSCP-1377-JPを点検後、背部から抱きしめその状態を1分間保持する。小宮研究員は佐伯博士と井汲研究補佐に連絡が取れる通信機を装備している。

備考: 小宮研究員はSCP-1377-JPを視認しても異常性に曝露しない性質があることが実験.1377-JP-ex-31で明らかになっています。

結果: 小宮研究員はSCP-1377-JPの状態を点検し、SCP-1377-JPの右腕部が外れかかっていることを報告した後、手順に従ってSCP-1377-JPを背部から抱きしめました。直後、小宮研究員は男性の声が聞こえると報告しました。

実験ログ.1377-JP-ex-34

<録音開始>

[小宮研究員はSCP-1377-JPを背部から抱きしめた後、悲鳴を上げてSCP-1377-JPを取り落とす]

小宮研究員: ほ、報告書に書いてあった通りの声で話しかけられた!

佐伯博士: 小宮研究員、落ち着いてください。まずはSCP-1377-JPになんと声をかけられたか教えてください。

小宮研究員: ほ、本当に大丈夫なんですか?私が、やるんですか?Dクラスを使った方が…。

佐伯博士: あなたはまぐれで発見できましたが、同じようにSCP-1377-JPの異常性に曝露しないDクラス職員を探すのに、どれほどの労力を使うのか考えてください。それに、SCP-1377-JPには殺傷性の異常は確認できていません。加えて、今回の小宮研究員へのSCP-1377-JPの反応は、過去のいずれの実験の行動からも逸脱する新たなものであり、早急な解明を必要と判断します。ですから、このまま実験を継続します。報告を行ってください、小宮研究員。

小宮研究員: …報告書の通りの声です。低い男性の声で。音ではない方法で声をかけられました。ただ、安心感があるかと言えば…判断できません。

佐伯博士: では、再度SCP-1377-JPを背部から抱きしめてください。

小宮研究員: わかりました。

[小宮研究員はSCP-1377-JPを背部から抱きしめる]

小宮研究員: …なんだって?

佐伯博士: どうしましたか?

小宮研究員: 男の声はSCP-1377-JPを名乗っており、私にその存在を報告するように要求しました。…現在私がやっているわけですが。…加えて…たった今、私の行動に感謝を述べています。

佐伯博士: 意思疎通ができているのか…?小宮研究員、SCP-1377-JPが接触してきた意図を聞いてください。

小宮研究員: ええっと…SCP-1377-JP。いつもならあなたは私に対して話しかけたりすることはなかったのに、なんで今回に限って話しかけてきたんですか?…は?誕生日?…佐伯博士。SCP-1377-JPの要求は伝言、だそうです。

佐伯博士: …録音はすでに開始しています。小宮研究員、SCP-1377-JPからその伝言を聞いて発声してください。

[佐伯博士が音声情報による異常性の伝達を懸念し通信機から離れる。井汲研究補佐が作業を引き継ぐ]

小宮研究員: わかりました。SCP-1377-JP、伝言の内容を話してください。私が復唱して音声記録に残します。…。まずは、誕生日おめでとう。14年振りになってしまって申し訳ない。私は、君がただ健やかに育つことだけを願われていた。君のお父さんが私を買って帰る車内、君の誕生の喜びを何度も声に出していた。ただのぬいぐるみの私に。君が今、この組織で生活していることは以前知り合った女性に教えてもらった。彼女には悪いことをしたと今でも後悔しているが…けど、君の無事を知って私は本当にうれしかったんだ。結局、私が君に何かしてあげられたのは数年足らずだったけど…君がきちんと生きていてくれて本当に、よかった。君は今日、彼が願った日を迎えた。だから、僕の最後の務めを果たす。彼からの、君のお父さんからの言葉だ。君が大人になったなら、小さくてもいい、誰かに幸せをあげられる人になってほしい。君があげた誰かの幸せは、君が誇れる最大の宝になるはずだから。…。以上、だそうです。

<録音終了>

分析: 今後、SCP-1377-JPが例外的に異常性へ曝露をしてこなかった人間に対しても何らかの干渉を行う可能性が高いと見られます。早急にDクラス職員を用いた追加実験の実施を願います。 -井汲研究補佐

報告: SCP-1377-JPの異常性の変化に対する佐伯博士の対応指示は、財団職員への安全配慮に欠けると判断されました。これを受けて佐伯博士の謹慎処分が決定され、SCP-1377-JPの担当職員には徳永上級研究員が任命されました。徳永上級研究員は井汲研究補佐を実験チームに加え、速やかに追加実験を行ってください。

実験.1377-JP-ex-34以降、SCP-1377-JPの異常性が確認できなくなりました。SCP-1377-JP-1が特徴を失うことはありませんでした。2010年6月10日、実験.1377-JP-ex-50を以てSCP-1377-JPが異常性を失ったことが確認され、オブジェクトクラスをNeutralizedへ変更することが決定されました。それに伴い、SCP-1377-JPの管理は柿本エージェントに一任され、特別収容プロトコルが変更されました。


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