花言葉
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告白する、俺はある猟奇的殺人事件を生き延びた、ただ1人の生存者だ。

██年前、当時俺は高校生だった。中学からの付き合いだった彼女と俺の両親、俺を含めた4人、そして顔も名前も知らないはずの人々が現場にはいた。振り返ってみて思うのは、全ては偶然だったということだ。ある人は必要なものを得るために、ある人は気まぐれで、ある人は通りすがっただけの人もそこにいた。そこはショッピングセンターのフードコートだった。いまは…事実だけが遺されている。

█,███人、あの事件で亡くなった人々を表した数だ。その殆どは最初に起こったことでカウントされた。俺たち4人も爆心地にいた。これは比喩なんかじゃない、そのままの意味だ。

その場にしゃがみこんでしまうほどの大音響と鐘の音を覚えている。大半の人はそれでバランスを崩したか、飛んできた破片に殴られて倒れ込んだはずだ。母親はそれで足を挫いた。爆発は俺の後ろ、10mもないところで起きた。仕切り板には辛うじて意味があったと思う。仮になかったとしたら俺はそれで沈んでた。足元に流れてきたのは、血というよりもヘドロのようなものだった。その中には辛うじて原型を保っていた人の眼球とか、指とかがあった。彼女が何が起こったのか確認しようとする前に、俺たちは親父たちに手を引かれてその場を逃げ出した。見ちゃいけない。見ていたら彼女は後に俺を救おうとはしなかったはずだ。…全てに絶望して。

ショッピングセンターとはいえ、人が大勢あつまる場所故にすぐに通路は人で埋まった。それを構成するのは逃げようとする人だけじゃない。あの爆発の音に釣られた野次馬もそうだ。ちょくちょくあの人の海で溺れて潰された人もいた。人的被害、二次災害などと言うのは簡単だが、あれはあきらかに常識を超えた恐怖だった。誰だって逃げ出したくなる。実際逃げなかったやつはいなかったはずだ。仮に逃げなかったら、あのヘドロの一部になってる。

2度目の爆発で気がついたことがある。それは爆発というよりも破裂だった。すぐ後ろから聞こえたその音は、まさにそれだった。しかし今度のは最初よりもひどかった。後ろには数百人近い人が居たはずだ。その中には俺の母親が含まれていたことを覚えている。俺の母親の腕には仕事で負った消えない傷がある。振り返った俺はそれを見てしまった。親父も振り返ったが…母親がどうなったのかを知っていたのかはもうわからない。それから…知っていなかったと願いたい。

その惨事でようやく野次馬は逃げ出すようになった。しかし建物から出ることはできなかったんだ。信じられないかも知れないが、我先にと外に飛び出した人たちは、溶けた。俺たちはそれでようやく現実逃避をすることができた。コレは悪夢だって。

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  1. portal:y075ub4 ( 02 Jun 2018 09:30 )
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