リンガを縛るヴァースキ

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【図1】SCP-XXX-JP全体模型

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが形成されている█████洞窟の管理権は財団が保有しています。一般人の侵入を防ぐため、█████洞窟入り口をセンサー付きの柵で封鎖し、24時間体制で監視してください。

説明: SCP-XXX-JPは、異空間(以後SCP-XXX-JP-Aと表記)に繋がるポータルを形成する、高さ3m、直径1mの石筍です。SCP-XXX-JPは構成する物質の特性とは異なる極めて高い靭性を持ちます。SCP-XXX-JPは5 kHzの微細な振動を伴いながら、6ヶ月周期で半径1.5 mの歳差運動を行っています。振動エネルギーは熱エネルギーに変換され、SCP-XXX-JPは███℃の熱を発し赤熱しています。また、SCP-XXX-JPには振動及び熱エネルギーを光エネルギーに変換する機構が存在し、█████ cd/m2で明滅を繰り返しています。

SCP-XXX-JPが形成するポータルを介さずにSCP-XXX-JP-Aを観測する手段はありません。SCP-XXX-JPは自身の形成するポータルの影響により、上半分はSCP-XXX-JP-Aに存在しています。SCP-XXX-JPとポータルの位置関係は固定されておらず、上下の移動を繰り返しています。ポータルの大きさ及び形状はSCP-XXX-JPの外周とほぼ一致しています。ポータルの隙間は最大で5 mmなため、現在は技術的課題によりSCP-XXX-JP-A内部の調査は行われていないものの、これまでSCP-XXX-JP-Aからは塩化ナトリウム水溶液以外が排出された痕跡は無く、危険性は極めて低いと見られています。

SCP-XXX-JPはインド共和国ウッタル・プラデーシュ州の█████洞窟に形成されています。█████洞窟は、ヒンドゥー教シヴァ派1のバラモンにより聖地の1つとして認定されており、SCP-XXX-JPはシヴァリンガ2の半身として崇められていました。SCP-XXX-JPと人類の関わりは古く、紀元前1000年頃にアーリア人がガンジス川流域に社会を形成し始めた時代から崇拝の対象とされており、シヴァ信仰の形成に深い影響を与えてきました。歴史的経緯から█████洞窟は禁足地に指定されており、財団の介入は長らく拒まれてきました。19██年以降はカースト制度の撤廃運動によりバラモンの権力弱体化が起こり、SCP-XXX-JPの発見と共に█████洞窟は財団の管理下に置かれました。

SCP-XXX-JPには多数の深い亀裂が発生しています。これはSCP-XXX-JPが振動する際、全体に形成されている溝3に応力集中が発生し、長い時間をかけて亀裂として広がったものと考えられています。SCP-XXX-JPは高い靭性により亀裂進展への強い耐性を持ちますが、応力に強い偏りが発生した場合短期間で破壊に至る可能性があります。そのため、異常存在保護の観点からSCP-XXX-JPの補修が計画されています。

現在、SCP-XXX-JPと同じ環境下で補修剤として機能する物質は存在せず、ポータルとSCP-XXX-JPの隙間に挿入可能な調査用の装置が無いため、SCP-XXX-JP-Aの内部調査は行えません。これらの問題解決には長期の開発期間が必要とされています。その間の亀裂進展を防ぐために、特殊繊維で組まれた網をSCP-XXX-JPに被せ、振動時の応力を分散し振動エネルギーを軽減する機構をSCP-XXX-JP周囲に設置しました。

補遺: 補修計画開始から██年後、技術的課題が解決したためSCP-XXX-JP-Aの調査が開始されました。カテーテルをポータル内に挿入後、SCP-XXX-JP表面に這わせる形で亀裂調査を行い、それと並行してSCP-XXX-JP-A全域の調査のためにドローンの部材を挿入して組み立て、撮影を開始しました。

SCP-XXX-JP-A側に開くポータルは直径5 mの小惑星の海中に出現しています。原理は不明ですが小惑星は地球に類似した重力及び大気を帯びています。小惑星の全地点で空は暗く星の観測が可能です。小惑星の表面積の5割は摂氏マイナス███℃を下回っており、生物は存在していません。表面積の3割は温暖な気候が維持されており、陸地には人類に近い技術力を持つ人型知的生命体が生息しています。

調査開始から1時間後に、知的生命体がSCP-XXX-JPに向けてレーザー兵器を照射しました。レーザーにより特殊繊維の網の一部が切断され、応力の偏りと共に急速な亀裂進展が発生し、SCP-XXX-JPが切断されると同時にポータルが消滅しました。レーザー照射のタイミングから、我々の調査が知的生命体の行動の引き金になった事が推測されます。知的生命体とコミュニケーションを取る余地もなく本事例が発生した事から、同様の事態を避けるため知的生命体の行為の検証が行われました。

知的生命体の施設にはSCP-XXX-JPを象徴化した像4が多数見られます。それらの扱いから、SCP-XXX-JPは神格化されており、知的生命体の文化に深く根付いていた事が伺えます。SCP-XXX-JPを祀る神殿において共通の内容の宗教画及び彫像が見られました。以下がその概略です。

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【図2】SCP-XXX-JP(画像中央部)の像を祀る知的生命体の宗教画

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【図3】蛇に縛り上げられるSCP-XXX-JP(画像中央部)を象徴化した像

・知的生命体が生息する大陸を中心にSCP-XXX-JPが円を描きながら海を移動する事で四季が発生する

・SCP-XXX-JPの目覚めと眠りが昼と夜を産み出す

・SCP-XXX-JPが伸び縮みし、縮んだ際に寒冷期が始まるため伸びるようにSCP-XXX-JPの像に祈る5

・SCP-XXX-JPが温風と貴金属を口から吐き出し知的生命体に恩恵を与える

・SCP-XXX-JPの全身を巨大な蛇が縛り上げSCP-XXX-JPが赤から青へと変色し、世界は長期に渡る寒冷期に入る6

以上の内容から、SCP-XXX-JPは歳差運動と同期して小惑星内の海中を移動する事で、恒星を持たない小惑星の熱源及び光源として機能しており、明滅により昼と夜が生まれ、上下運動及び円運動による距離の変化で気候の変化をもたらしていたと推察されます。また、SCP-XXX-JPが振動で破壊され破片が飛び散る状態と熱を持つ事が同列に自然な現象として扱われており、振動を阻害していた特殊繊維の網がSCP-XXX-JPから熱を奪い口を塞ぐ異常存在として認識されていた事が判明しました。これらに加えて、ドローンによるSCP-XXX-JP-Aの調査と、SCP-XXX-JPの表面にカテーテルを這わせて亀裂調査を行った事が知的生命体による網へのレーザー照射の引き金になったと考えられます。

知的生命体はSCP-XXX-JPを過度に神格化した事で、SCP-XXX-JPや特殊繊維の網について多少なりとも解明する技術を持っていたにもかかわらず、未解明のまま破壊すると言う選択を取りました。現在ポータルが消滅している事から、知的生命体は早晩滅亡に至るはずです。我々と知的生命体はSCP-XXX-JPの保護と言う同様の目的を持っていましたが、知的生命体から見て我々の行動はSCP-XXX-JPに危険をもたらす異常存在と認識されていた事になります。多大な犠牲が発生した本事例を教訓とし、異文化との接触時は財団の確保・収容・保護の理念を共有し、場合によっては強制的に遵守させなければなりません。

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【図4】SCP-XXX-JP-Aに生息する知的生命体


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使用画像
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