001提言『進化』

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アイテム番号: SCP-001-JP

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: SCP-001-JPはサイト-01の標準生体型収容室に保管して下さい。プロトコル・バベル実行時を除きSCP-001-JPとの接触は禁止されています。

説明: SCP-001-JPは角の無いシフゾウ(Elaphurus davidianus)の頭部を持つ、奇蹄目ウマ科(Equidae)の生物が描かれた木製のレリーフです。SCP-001-JPに彫り込まれたシフゾウの角の生え際に当たる個所を切開し、無花果(Ficus carica L.)の枝を接ぎ木するような形で固定すると、無花果の枝が急成長し大量の花嚢が実ります。その花嚢を摂食した生物に対し、異常性を持つミーム1(以後SCP-001-JP-1と表記)を伝達します。

異常性を持たない正常なミームは、キャリア間で情報を伝達しながら自己複製を行い、自身及びその他の情報に変異を引き起こす因子により、多様化と淘汰を行いながら進化する遺伝的性質を持ちます。一方で、SCP-001-JP-1の場合は前述した性質の内、伝達能力と変異因子に異常性を持ちます。安定状態のSCP-001-JP-1が伝達を行う手段は通常のミームと全く異なり、SCP-001-JPから生えた枝に実る花嚢を摂食した時と、SCP-001-JP-1に曝露した生物が親から子へと遺伝する際に限定されています。

SCP-001-JP-1の変異因子は自身及び他のミームに加えて、ミームを伝達するキャリアの遺伝子に変異を引き起こす異常性を持っています。ミームのキャリアがSCP-001-JP-1に曝露した場合、キャリアの有するミームの伝達能力と変異因子は、SCP-001-JP-1と同等の性質を持つように上書きされます2。この伝達能力と変異因子の上書きには順序があり、条件に応じて2種類のパターンに分かれます。

①:キャリアがSCP-001-JP-1に曝露する前に取得していたミームは変異因子が上書きされ、██日後に伝達能力が上書きされる
②:キャリアがSCP-001-JP-1に曝露した後に取得したミームは伝達能力が上書きされ、██日後に変異因子が上書きされる

キャリアが初めてSCP-001-JP-1に曝露した際は①の状態になります。一時的にミームの変異因子のみがSCP-001-JP-1と同じ性質を持つようになるため、SCP-001-JP-1が通常のミームと同様に伝達するようになります。この現象が発生した場合、文化的繋がりを持つキャリア間でSCP-001-JP-1が爆発的に増殖します3。██日経過するとミームが伝達能力を失うため、これらの現象は収束します。

収束以降は常に②の状態となります。ミームはSCP-001-JP-1と同様に正常な伝達能力を失うため、キャリアは他のキャリアに情報を伝達する事が不可能となり、反ミーム的性質を持つようになります。前述した通りミームは一般的な性質として、他のミームに変異を引き起こします。それはSCP-001-JP-1も例外ではなく、キャリアが取得したミームの情報に合わせて変異します。SCP-001-JP-1の変異因子の異常性により、その変異に適応する形でキャリアの遺伝子も変化します。結果的に、キャリアの遺伝子はミームの持つ情報に適応するような進化を遂げます4。SCP-001-JP-1はミームの影響により変化し続け、長い年月をかけてキャリアの生殖時に伝達する能力を失い、完全に消滅します。

プロトコル・バベル概要: Kクラスシナリオ発生後に人類が支配種として復帰する事が難しい場合、SCP-001-JP-1への曝露を利用して人類を保護し、支配種に復帰させる事を目的とした一連の措置です。プロトコル・バベルの実行過程で文化の断絶が発生するため、他に有効な手段が残されていない時に限り実行が検討されます。

SCP-001-JP-1に曝露した人類(以後SCP-001-JP-Aと表記)は、反ミーム的性質を持つため敵対する知的生命体から認識されなくなります。また、異常存在を含めた環境に適応する形で高度な進化を遂げるため、極めて高い確率で人類の絶滅を防ぐことが出来ます。SCP-001-JP-1の変化に伴いSCP-001-JP-Aの反ミーム的性質は徐々に失われて行きますが、知的生命体の文化圏に侵入し、それらの文化的情報を習得できるようになります。十分に習得した後、SCP-001-JP-Aがその他の知的生命体を淘汰する事で支配種として復帰します。

SCP-001-JP-Aの環境への適応能力には限度があります。SCP-001-JP-Aの絶滅可能性を0に近付けるために、異常性を持つオブジェクトの収容は可能な限り継続して行います。プロトコル・バベルの実行命令が出た場合、全ての職員(以後SCP-001-JP-Bと表記)はSCP-001-JP-1の曝露を避けるための手続きを取ります。SCP-001-JP-Bは、サイト外部との連絡手段を遮断してください。また、サイト内の使用言語を各サイトに割り振られた独自言語に限定し、共通言語により記述された全記録を破棄して下さい。サイト外の記憶を不可逆的に消去し、サイト外部を認識出来ないように[データ削除済]を使用してください。SCP-001-JP-Bは[データ削除済]の影響により、新規オブジェクトを確保し収容する事は困難なため、人類とは異なる種を収容に利用します。

SCP-001-JP-1の拡散が完全に収束した後、『太陽の子保護区』を開放します。『太陽の子保護区』には昼行性の雑食性類人猿(以後SCP-001-JP-Cと表記)が生息しており、チンパンジー属 (Pan) やヒト属 (Homo) と共にヒト族 (Hominini) に分類されています。成体は全長1.3から1.8メートル、体重40から90キログラムになります。知性は人類よりわずかに劣ります。SCP-001-JP-CはFairyや人類の発展に伴い、生息数が1000体程度まで低下していましたが、隔離及び保護の対象にした事で、現在は██万体程度まで生息数が増加しています。SCP-001-JP-Cが開放された後、一部はSCP-001-JP-B及びその管理する施設に接触すると考えられます。その際、SCP-001-JP-Bは協力的な姿勢を取り、SCP-001-JP-Cの文化的社会の構築に必要となる情報を段階的に伝達してください。SCP-001-JP-Cは発展し、生息数の増加と共に活動範囲を広げます。多様なオブジェクトに接触する機会が増える事で、SCP-001-JP-Cが形成する社会にはオブジェクトに対抗するための文化が芽生えます。SCP-001-JP-BはSCP-001-JP-Cに対して有益または有害な情報を伝達し、SCP-001-JP-Aにとって安全で適切な文化を持つ社会を形成するようにコントロールして下さい。


記事ここまで



ここから解説

SCP-001-JPは特殊なミーム(SCP-001-JP-1)を感染させるオブジェクトです。
ミームと言うのは人から人へ情報が伝わるとどんどん変化して進化していく過程が遺伝子みたいだよね、って所から生み出された概念です。
自身及びその他の情報に変異を引き起こす因子と言うのは、例えば伝言ゲームで情報がどんどん変化して行くとか、ニンジャスレイヤー読んだら「イヤーッ!」がニンジャのシャウトにしか見えなくなるとかそんなんです。

それで、SCP-001-JP-1はこのミームの構造を利用したオブジェクトです。
こいつは基本的に伝達能力が全くありません。そしてミームを自分と同じ特性に変えてしまう異常性があります。

①:キャリアがSCP-001-JP-1に曝露する前に取得していたミームは変異因子が上書きされ、██日後に伝達能力が上書きされる
②:キャリアがSCP-001-JP-1に曝露した後に取得したミームは伝達能力が上書きされ、██日後に変異因子が上書きされる

この①が何を示しているのかと言うと、
SCP-001-JPによりSCP-001-JP-1に感染した人が出た場合、その人に関わる全ての情報がSCP-001-JP-1の特性に置き換わります。
その人に関する情報に伝達能力が無くなるまでは数十日間のタイムラグがあるので、その人の持つ情報と少しでも関わりがある人に感染し続けます。
この感染能力はアリソンエッカートをさらに酷くした感じですね。
感染してから数十日後は全ての情報が伝達できなくなるのでこの感染の連鎖はいつか止まります。
②は、その連鎖が止まった後の話です。
①が収束した後は、伝達能力から失われるようになるので、ありとあらゆるミームを伝える事が出来ない反ミーム体質になります。
で、一般的な性質として、ミームは他のミームを変化させると言う説明をしたと思うんですが、
SCP-001-JP-1もミームの一種なので、普通のミームから少しずつ影響受けちゃうんですよ。
SCP-001-JP-1はミームだけじゃなくて遺伝子を変化させる異常性を持っているので、影響受けたら感染者の遺伝子に影響を与えます。
感染者は環境の情報に応じて進化する究極生命体になります。
例えば外気温が超低温になったら超低温でも生き残れるように進化する感じです。
SCP-001-JP-1が少しずつ変化していくのに応じて反ミーム的性質とか環境の情報に応じて進化する機能とかも少しずつ失われていって、最終的には消滅します。

この辺の特性を使ってKクラスシナリオ対策しようと言うのがプロトコル・バベルです。
Kクラスシナリオにも色々あって、人類による復旧が一応可能な物もあればどうにもならない物もあります。
これを実行していいのは人類が支配種に戻る見込みがこれ以外に無い時に限ります。
これの実行時点で文化が完全に破壊されてAK-クラスシナリオが必ず発生する以上最後の最後の手段です。

SCP-001-JP-AはSCP-001-JP-1に感染する一般的な人類です。
人類の文化が断絶する代わりに反ミーム的性質を持つので危険な知的生命体から逃れつつ、過酷な環境に適応するように進化します。
SCP-001-JP-Aの反ミーム的性質が薄れてきたら、その時地球を支配している知的生命体から文化を吸収して、進化し続けた高い能力で知的生命体を叩き潰して支配種に復帰します。

SCP-001-JP-Bは異常存在を収容していた職員達です。
SCP-001-JP-Aが生き延びる確率を上げるために可能な限り収容を頑張ります。
SCP-001-JP-1の影響を受けるとサイトの管理が出来なくなるので、共通言語を捨てて独自言語に切り替えたり、サイト外部の記憶を不可逆的に消去したり色々大変な目に遭います。
この外部の記憶を消去するために使った何かの影響で、新しい異常存在の収容が難しいので、他の生物を利用します。

そこで出てくるのが太陽の子と呼ばれている人類と同じヒト族の原始人となるSCP-001-JP-Cです。
人類文化の影響を受けないように保護区で隔離していたのでSCP-001-JP-1の影響も受けません。
保護区から外へ出られるようにして、こいつらに支配種になって貰います。
SCP-001-JP-B達はSCP-001-JP-Aにとって都合の良い存在になるよう文化を伝えながら上手く導いてくださいと言うところで報告書は終わります。

太陽の子保護区のリンク先を見てもらうとSCP-1000に飛ぶので大体分かると思うのですが、「報告書に記述されている人類=SCP-1000」で、「SCP-001-JP-C=財団のある現人類」です。
この報告書は財団が書いたものではなく、SCP-001-JP-B達の中の一人が書いたものです。
あとSCP-2932-AはSCP-001-JP-Bの中の一人です。

SCP-1000は高度な有機テクノロジーを持っていました。
SCP-2932では、SCP-1000は財団と同じように異常存在を収容しており、女神ティターニアの心臓を収容施設の動力源に改造しています。
そこの管理者からSCP-1000に比べると現人類は全然大したこと無いみたいな事言われたりもします。
SCP-1000では、原始人だった頃の現人類がSCP-1000の兵器を使って文明を崩壊させたと書いてあります。
何故それだけ優れたSCP-1000が保護区に追いやっていた原始人に負けたのでしょうか。
現人類が核兵器のスイッチのある部屋でチンパンジーを遊ばせたりするものでしょうか。
SCP-1000の文明は突如滅び、原始人だった人類が台頭したのは事実です。
この報告書は何故それが起こったのかを書いた話です。

この報告書はSCP-1000の文章の内容と大部分がリンクしています。
SCP-1000が長い事人類の前に姿を現さなかった理由
SCP-1000は人類に対して接触を図っており、財団は割と追い込まれている事
何らかの措置に対して耐性を取得している事
太陽の子らをあえて保護区で保護していた理由
SCP-1000を殺したと言われる兵器の性質
「花の日」と呼ばれる日に1日で70%のSCP-1000が殺された事
高度な有機テクノロジーを持っている事
などなどです。
特別収容プロトコルからして標準生体型収容室なんて財団にある訳無いだろっていうね。

そして、人類がこの報告書を発見したため、SCP財団が設立されました。
財団はやがて戦う事になるSCP-1000の進化を抑えるためにオブジェクトを確保収容して人々の目から情報を隠し、来たる日に対抗するために異常な存在を保護して日々研究しています。
冒頭でアーカイブサーバーに接続しているのはこの報告書を発見時そのままの形で残すためで、財団にとってのSCP-001-JPはこの報告書の存在そのものです。


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  1. portal:wagnascousin ( 02 Jun 2018 15:05 )
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