Tula_ri - SCP-JPサンドボックスⅢ

Tula_ri

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タイトル: SCP-XXXX-JP - メタタイトル
著者: [Tula_ri]
作成年: 20XX

アイテム番号: SCP-1266-JP

オブジェクトクラス: Safe→Archon

記録

2/3
今日は"あっちの世界"で節分があった。
鬼達は出かけたのを最後に帰ってこなかった。
鬼の子供達は夜遅くになっても「パパはまだかなぁ？」って言ってた。
この子達は帰りを待つがもう子供達の待つ家にパパは帰ってこない。

7/7
今日は織姫様と彦星様がお会いになられる日だ。
なのにどうした。お二人を繋ぐ橋が天の川の氾濫で決壊してしまった。
今年は中止となり来年に持ち越された。
ちなみに橋の決壊の原因は"あっちの世界"の人間が欲深いことを短冊にたくさん書いたからだそうだ。
彦星様は織姫様に会うのを楽しみにしておられたのに…。

8/██
今日はお墓参り最終日となっていたのだろう。
朝から年配の方々で道が混雑していた。
それにも関わらず大勢の方々が回帰するお墓を見つからず迷子になっていた。
そのため一時、迷子センターは満員状態になってしまった。
迷子センターにいる人たちは皆、悲しそうな面持ちだった。
当然だろう、孫に会えるなら会いたいはずだ。
でも彼らにはそんな願いが叶うはずがなかった…。

9/██
今日"あっちの世界"ではお月見だったらしい。
それ故にうさぎさんたちが慌ただしく支度をしていた。
臼に杵、餅米などを次々と大きな円柱の物体に詰め込んでいく。
聞けばこの物体は「ろけっと」と言うらしい。
うさぎさんたちはこの「ろけっと」に乗って月に向かった。
月に行くのにはお金や費用が掛かる上に月に向かっている途中に事故に遭うかもしれないらしい。
そんなに大変なことを毎年行なっているんだ。

12/24
今日トナカイさんたちがソリに結ばれていた。
何があるのか聞くと今日は"あっちの世界"でプレゼントを配らなければならないらしい。
しかしトナカイさんに結ばれているソリには色とりどりの箱の山と赤い服を着て白い口髭を持った老人が座っていた。
これをトナカイさん二匹で引っ張るらしい。
キツくないのか問うと「そりゃあキツいさ。でもサンタさんを待つ子供達がいるって思うと頑張らないとって思うんだよ。
そう言うと鞭打たれ顔を顰めたトナカイさんたちは夜空へと走っていった。

12/25
私は今、早朝に起きてこの日記を書いている。
そして目の前には無数のモニターがある。
どの画面にも例外なく寝ている子供達が映っている。
一つのモニターに動きがあった。起きたのだ。
枕元に置かれているプレゼントを見つけ表情が瞬く間に明るくなる。
「ママー！サンタさんからプレゼント届いたー！」
そう言い男の子は画面から消えた。
隣で同じくモニターを見ているサンタさんが口を開く。
「喜んでもらえるのが私たちにとって何よりの至福ですよ」
そう言う彼の表情は笑顔で溢れていた。