最善手

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文字数: 1494

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クレジット

タイトル:最善手
著者: ©︎Trombone810
作成年: 2018

アイテム番号: SCP-XXX-JP 我らが主

オブジェクトクラス: Safe Thaumiel

特別収容プロトコル:我らが主はなるべく多くの知的生命体(以後人間と呼称)に知られるべき存在です。そのため、主の存在を各情報伝達手段を用いて広めてください。この際、各情報伝達手段の分野で著名な人物(非財団職員でも可)に協力を依頼することも許可します。超心理学についての深い見識がある者は、主の存在を否定することもありますが、人類が過ちを起こさせないためにも、何をしてでも存在を信じさせてください。

説明:我らが主は██県生まれを自称している日本人です。性別は不明であり、容姿からも判断することが困難です。それ以外の特徴は一般的な人間と同じです。主に物事¹を尋ねると、これに対する最善手をお教えになられます。人類が過ちを起こさない。確実に最善へと導いてくださることから、Thaumielに指定しました。現在、専用のサイトに財団の手によって我らと共に主は監禁されています。許されざる暴挙です。他サイトへの通路は物理的に封鎖されており、現在主が解決方法を思考中です。現在我らの他にも、財団職員におよそ██名、また一般人に████名主の存在を信じていると推定されています。
補遺:1█月6日、この状況を打破するため、主は核弾頭で通路を破壊する方法を提案なさいました。現在はこれに向けて計画を作成中です。
補遺:2█月9日、主が核弾頭を発射する計画を始動しました。これで外へ脱出できる。財団の奴ら残念だったな。これで俺たちは主とともに自由になり、この世界へと羽ばたくことができる。さらばだ。

+レベル1クリアランスを提出してください。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Neutralized(暫定)

特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXX-JPは核爆発に巻き込まれた影響で、存在を確認できておりません。財団職員と一般人にSCP-XXX-JPの存在を知っている者を発見できないため、SCP-XXX-JPの存在を知っている者はいないです。

説明: SCP-XXX-JPは自身の存在を知った者に「主」と思わせる効果や、自身が考えた方法を「最善手」と思わせ、強制させる効果があったと推定されます。SCP-XXX-JPの存在を知った者に上記の症状が見られないため、既にSCP-XXX-JPは無力化されたと推定されます。

補遺:1上記のサイト核爆発事件に関しては、カバーストーリー「核廃棄物臨界事故」として世界に発表し、事件の隠蔽を図ってください。

終了報告書SCP-XXX-JPは「最善手」を示すとのことだが、実際は単なる最悪手ではないか。自身が出たいが為に核を使うとはどう考えても信じれない。アホだと思う。しかしながら、そのアホにサイトを丸々一つ壊されたことに対しては、我々は反省せざるを得ない。ーーー鷽蜂研究員

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  批評コメント批評コメント

  
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  Trombone810 08 Aug 2018 15:29

  悪コン用SCPです。Taleに引き続き描いて見ました。

  Sansyo-do-Zansyo 09 Aug 2018 05:04

  拝読しました。

  コンセプトはSCP-1561と似ているように思います。
  ただ、1561で王が財団とある程度渡り合っているのに対し、こちらはSCP-XXX-JPが愚者として描かれているようですね。
  しかし、SCP-XXX-JPは一時はサイト1つをまるまる影響下においており、異常性の拡散力は相当なものであるはずです。そんなSCP-XXX-JPが生死不明という現状では、財団はSCP-XXX-JPの「核弾頭による脱出→失敗」がブラフである可能性を疑うのが自然でしょう。SCP-XXX-JPの異常性の媒介が「SCP-XXX-JPを知ること」であるというのは推定に過ぎませんし、サイト内のオブジェクト全てが核により破壊された今なら、それらのうちいくつかが持ち去られ、SCP-XXX-JPがそれらを用いて身を隠していても気付きようがないわけですしね。
  それらの危険性に財団が気付いていないとしても、ラストの研究員の言葉がSCP-XXX-JPを侮っている風なのは違和感があります。確かにSCP-XXX-JPは明らかにバカとして描かれてはいますが、現にサイトの1つがそのバカにより破壊されている訳で、財団職員がそのような危険なオブジェクトを侮る発言をするのは不自然に思えます。

  また、折り畳みの仕方に違和感があります。この形式だとセキュリティクリアランス1以下の職員(恐らくはタウミエルクラスの存在すら知らない)は「財団サイトの1つが乗っ取られている！」とあわてふためくでしょう。
  加えて、折り畳み前のラストがタイピングの途中で終わっている風な表記になっていますが、これは若干ネット特有の表記を想起させますし、拘りがないのであれば無くしたほうがいいと思います。

  最後の編集 09 Aug 2018 05:16 by Sansyo-do-Zansyo さらに表示

  Trombone810 09 Aug 2018 10:09

  そんなSCP-XXX-JPが生死不明という現状では、財団はSCP-XXX-JPの「核弾頭による脱出→失敗」がブラフである可能性を疑うのが自然でしょう。

  SCP-XXX-JPは、核に被爆し文字通り消滅したことを言いたかったのですが、伝わってなかったですね。変更します。

  サイト内のオブジェクト全てが核により破壊された今なら

  このサイトに他SCPはいない設定、つまり専用のサイトに変更します。こちらの方が限定出来ますね。

  現にサイトの1つがそのバカにより破壊されている訳で、財団職員がそのような危険なオブジェクトを侮る発言をするのは不自然に思えます。

  その通りです。「単なるバカではないのか？」を消去致します。

  + 全体的なネタバレ、言いたい事

  SCP-XXX-JPは自身を知ったものに最善手を示し、それを強制されるという効果を持ってます。そのため、SCP-XXX-JPを知ったサイト████の全職員はSCP-XXX-JPの効果を受けました。サイト████のメンバーが書いた報告書(上の記事)は、彼の「最善手」の結果、サイトが核に包まれた事を報告しております。SCP-XXX-JPは自身を知れば効果を発揮する。そのため、収容するにはSCP-XXX-JPを知る者を少なくしなければならない。それにもかかわらず、報告書では拡散しようとしている。これはSCP-XXX-JPの性質上「最悪手」になります。
  一方下の記事では、SCP-XXX-JPは実は「最悪手」を教えているSCiPであったとあります。そしてSCP-XXX-JPは核により死亡しているため、効果を発揮しないと。これは実はSCP-XXX-JPの効果の影響を受けており、これらは嘘。(名前が鷽蜂、うそっぱちであることで暗示してあります。)全体として、SCP-XXX-JPは上の記事により自身は「最悪手」を教えていると思わせますが、実際は自身の隠匿による「最善手」、つまり財団に自身の性質を偽装させた。レベル2セキュリティクリアランスがあれば知ることができるため、多くの職員がこのSCiPを知り、結果として自身の性質を一切知らせることなく、自分の洗脳下に多くの人間を置くSCiPとしたかったです。

  Tsukiyomizuku 14 Aug 2018 10:42

  拝読しました。
  いくつか質問があります。

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  • このオブジェクトの真の詳細な異常性はどんなものですか？
    • 「他人に聞かれたことの最善手を強制する」異常性と、「他人を自分の思い通りに動かす」異常性がごっちゃになっている印象を受けました。
      • 最善手を強制するのみである場合、報告書まで侵されるほどの盲信的な効果を説明できません。むしろ、財団の収容プロトコルがより厳重になるでしょう。
      • 知る者を思い通りに操る場合、後述の理由から、そもそも収容が不可能に思えます。
    • トリガーが「知ること」なのか「信じること」なのかが統一されていないように感じます。
  • 財団はこのオブジェクトをどうやって収容したんでしょうか？
    • 知るだけでアウトというのは、財団にとって最凶レベルの異常性です。SCP-444-JPが良い例でしょう。私にはこのSCiPを財団が収容できるとは思えません。SCP-343のようにしているなら分かりますが、その場合は財団から逃げようとはしないはずです。

  
  以下は私の考える問題点です。

  表示

  • 報告書の形式がおかしいように感じます。財団はたとえneutralizedのオブジェクトであっても、何かの理由がない限りは最新の情報にすぐにアクセスできる構成にします。また、オブジェクトのせいにしても、この構成がオブジェクトの効果を拡散するのに寄与するようには思えません。

  • スポイラーのオチが伝わりませんでした。研究員の苗字しか手がかりがないのはいくらなんでも隠しすぎだと思います。これはただのミスかも知れませんが、下の報告書に「財団職員と一般人にSCP-XXX-JPの存在を知っている者を発見できないため、SCP-XXX-JPの存在を知っている者はいないです。」と書かれていることで矛盾が発生している(知らなければ報告書なんて書けません)ため、これを上手く利用すると面白いかもしれません。
  • ところどころ、気になる表現が目立ちます。

  レベル1クリアランス提示

  財団の報告書を読む職員は、少なくともレベル1クリアランスは持っているので、この表示は無意味です。

  SCP-XXX-JPの存在を知っている者はいないです。

  "いないです"という表現に、若干の幼稚さを感じます。

  アホ

  財団の報告書に「アホ」という言葉を使うのにはどうしても違和感があります。他の硬い言葉でも充分にアホさは伝わるでしょう。

  
  全体的に、オブジェクトの異常性が不明瞭なせいで、起こっている事案の意図が分からず、ふわふわした印象です。

  最後の編集 14 Aug 2018 10:45 by Tsukiyomizuku さらに表示

  Trombone810 14 Aug 2018 15:20

  返答ありがとうございます。
  返答を見て考えた結果、この記事を表現するのに必要な能力を僕は今持っていないと判断しましたので、批評を打ち切らせてもらいたいと思います。
  貴方の批評を元に、また構成を練り直して見たいと思います。批評ありがとうございました。

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Footnotes

1. あらゆる物事。主に未知はありません。