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SCP-XXX-JP-a。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の物品保管室にある、レベルS小型オブジェクト用ロッカーの中に保管されています。SCP-XXX-JPを用いた実験を行うにはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員から許可を得る必要があります。使用後は必ずSCP-XXX-JP-bにシリコンゴム製のバンドをはめ、蓋を固定した状態でロッカーに戻してください。
説明: SCP-XXX-JPはドイツの███████社製である24色色鉛筆(SCP-XXX-JP-a)と、それを収納するための金属製ケース(SCP-XXX-JP-b)の総称です。SCP-XXX-JP-bの蓋の表面には、SCP-XXX-JPと同型の商品同様に、商品名である「███████社 24色色鉛筆」という文章がドイツ語で大きくプリントされており、その下に
あなたの見ている鮮やかな世界を、この色鉛筆で描いてみましょう!
という内容の文章がドイツ語・英語・フランス語の3ヶ国語でプリントされています。SCP-XXX-JPと同型の製品は19██年に生産終了されていますが、SCP-XXX-JPは発見・収容当時から現在まで劣化の兆候を示していません。
SCP-XXX-JP-aを使用して描画・着彩等を行うと、SCP-XXX-JP-aの使用者は、色に対する知覚能力を徐々に失っていきます。なお、SCP-XXX-JP-a本体とそれを用いて描かれた“使用者自身の作品”には、SCP-XXX-JP-aによる色覚異常の影響が発現しません。 通常、この知覚異常はSCP-XXX-JP-aを用いて線を引いた長さ(≒色を塗った面積)に概ね比例するように進行します。しかし、使用中にSCP-XXX-JP-aの芯を折ってしまうと、使用者は数分間から10数分間ほど意識を失い、目覚めた後には“自身が破損させたSCP-XXX-JP-aとRGB値が概ね近い色”を全く知覚できなくなっています。1
また、作品を仕上げた(と認識した)使用者は、自身が使用していた全てのSCP-XXX-JP-aをSCP-XXX-JP-bに戻し蓋を閉めます(以後、この動作を“片付け”と呼称します)。 使用後に“片付け”られることによって、磨耗・破損した部分の修復が行われ、SCP-XXX-JP-aの状態が保たれていると推測されています。SCP-XXX-JP-bの状態も常に新品同様ですが、その理由は判明していません。
SCP-XXX-JPは20██年、[データ削除済]県[データ削除済]市の自宅で焼死した███ ██氏の遺体と共に、███氏の腕にきつく抱きしめられているような状態で発見されました。 調査の結果、特に███氏の遺体の周りが激しく燃えていたことが判明しましたが、SCP-XXX-JPは少量の灰や煤が付着しているのみで全くの無傷でした。 警察内部に潜入していた財団エージェントがこの事実を財団に報告したことにより、SCP-XXX-JPは直ちに回収され、財団エージェント以外の捜査関係者・事件関係者ら全員にAクラス記憶処理、及びカバーストーリー「動機不明の焼身自殺」の流布がなされました。
回収当初は「火災に巻き込まれたにも関わらず、高温による溶解・燃焼等の劣化が全くみられない」ということ以外、SCP-XXX-JPの持つ特異性は不明でしたが、██博士が行なった実験により“色覚異常を引き起こす”等の新たな特異性が判明したため、SCP-XXX-JPの正式な収容が決定しました。
実験記録XXX-JP-001 - 20██/02/13
対象: D-64419(健康な成人男性)
概要: A4サイズの画用紙に、SCP-XXX-JP-aを用いて自由に絵を描くよう指示。
結果: D-64419はSCP-XXX-JP-a-4(赤)を使用し、画用紙いっぱいに赤いリンゴの絵を描いた。実験終了後、D-64419が視界の異変を訴えたため視力検査・色覚検査を行ったところ、視力に異常は見られなかったが、D-64419が赤い色をほとんど知覚できなくなっていることが判明した。
分析: どうやら、彼自身が使用していたSCP-XXX-JP-aの色が知覚できなくなっているらしい。-██博士
実験記録XXX-JP-002 - 20██/02/14
対象: D-64419(前回の対象と同一人物)
概要: A4サイズの画用紙に、あらかじめ取り出しておいた7本のSCP-XXX-JP-a(赤、橙、黄、黄緑、緑、青、紫)を用いて、大きな「虹」の絵を描くよう指示。
結果: D-64419は7本のSCP-XXX-JP-aを使用し、画用紙いっぱいにアーチ状の虹を描いた。実験終了直後に視力検査・色覚検査を行った結果、視力に異常は見られなかったが、D-64419は赤、橙、黄、黄緑、緑、青、紫の7色をほとんど知覚できなくなっていた。特に赤色については、全く知覚・識別できなくなっていた。
分析: この色覚異常はSCP-XXX-JP-aを使用すればするほど進行することがわかった。どの色を使用したかだけでなく、その色をどの程度使用していたかにも依存するようだ。-██博士
備考: 前回の実験でSCP-XXX-JP-a-4(赤)を多量に消費していたにもかかわらず、今回の実験前に点検を行なったところ、SCP-XXX-JP-a-4は新品そのままの状態に戻っていた。
実験記録XXX-JP-004 - 20██/02/20
対象: D-16240(健康な成人女性。軽度の近視である)
概要: A4サイズの画用紙に、SCP-XXX-JP-aを用いて画用紙いっぱいに絵を描くよう指示。
結果: D-16240はSCP-XXX-JP-aをいくつか使用し、画用紙いっぱいに風景画のようなものを描いていたが、途中でSCP-XXX-JP-a-16(緑)の芯を折ってしまい、その直後に失神したため実験は中止された。10分後にD-16240が意識を取り戻したため視力検査・色覚検査を行ったところ、視力に異常は見られなかったが、D-16240は緑色を全く知覚できなくなっていた。
分析: 破壊した場合は即座に色覚異常の症状が進行するようだな。自己修復するオブジェクトとは言え、取り扱いはもっと丁寧にさせるべきだろう。-██博士
実験記録XXX-JP-006 - 20██/03/01
補遺一覧:対象: D-39783(1型2色覚2である成人男性。視力は正常である)
概要: A4サイズの画用紙に、あらかじめ取り出しておいたSCP-XXX-JP-a-4(赤)とSCP-XXX-JP-a-16(緑)を使用して自由に絵を描くように指示。途中、他のSCP-XXX-JP-aも自由に使用してよいことにした。
結果: D-39783は最初SCP-XXX-JP-a-16で緑色の花を、SCP-XXX-JP-a-4で花の茎と葉を描いていたが、途中で指示変更があった後、背景にSCP-XXX-JP-a-12(青)で空を、SCP-XXX-JP-a-18(黄土色)で飛行機を描き足した。実験終了直後に視力検査・色覚検査を行なった結果、D-39783の視力・色覚能力は実験前と差異が無いことが判明した。
分析: もともと特定の色が知覚できない人間には特に害がなく、正常色覚3である人間にのみ色覚異常の症状が発現しているようだ。-██博士
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:3783018 (01 Jun 2018 06:47)
読み物としてのトーンの起伏に欠け、フックが弱い印象です。
また情報の出し方やクリニカルでない・科学的でない表現で損をしている印象です。
ここはあえて、本数と白黒の欠けを伏せておき、補遺で明かす形にしても良いと思います。
そうすることで、「白黒を使ったらどうなるんだ?」という想像を報告書の終わりまで、そしてその後まで引っ張れるかもしれません。
"新品と同様の状態”という表現から、私は使っても消耗すらしない印象を受けました。
後々の"片付け"に関するイベントをフックとして生かすために、"劣化の兆候を示しません"など状態に限った言及に留めると良いかもしれません。
あくまで主観的な特異性のため、低彩度になったかどうかを曝露者以外が判断するのは難しいです。
報告書上で表現するならば"色に対する知覚能力が徐々に失われます"などになるかと思います。
距離は2点間の長さを表すものなので、総量に比例するこのオブジェクトの場合は"線の長さ"という表現の方が合っているかと思います。
色が特異性の確たる基準であるという表現が必要です。
例えば"青色"を折ってしまった時に"信号機の青色"を知覚出来なった場合、"言葉としての色"が基準であると読み違えられてしまうかもしれません。
幸いにも"RGB(A)"や"CMYK"などの数値で色は表現可能です。活用してみてください。
特異性の判明経緯も有ると、報告書らしさが強くなると思います。
この情報の出し方はとても良いです。
コメントありがとうございます。
記事を書くのが初めてだったので、この記事が第三者から見てどのように見えるのかはっきりわからなかったのですが、味さんにご指摘頂いて初めて見えてきた部分がいくつかあったので非常に助かりました。
今回ご指摘頂いた点は一通り訂正しました。お時間あればもう一度目を通していただけないでしょうか、よろしくお願いします。
とても良くなったと思います。可能ならば他の方からも批評を受けてください。
ただ2点だけ
ここは改行を無くして1つのパラグラフにまとめて大丈夫です。
下線で強調をしない方が良いです。逆にわざとらしくなってしまうので。
ありがとうございます。他の方にも批評をお願いしてみて、結果的に大丈夫そうなら投稿してみようかと思います。
ご指摘頂いた2点(文章の改行/下線の削除)の箇所についてはすぐ修正しておきます。
他の方の下書きの批評などもありお忙しい中だと思いますが、的確な批評ありがとうございました!
良いですね。私は現状極めてuvよりのnvですが、いつ投稿してもいいと思います。
一個人の感想ですが色を題材としているのは序盤でわかるので、そこから派生する情動的な動きを期待し、実際十分な成果が上がっていると思いますがもっともっと感情に訴えかけてくるようになると文句なしのUVとなりそうです。
ただ、現状のバランスもいい具合なので必ずしもいじった方がいいとは思いません。
なにかの参考になれば幸いです。
コメントありがとうございます。
“極めてuv寄りのnv”という評価が頂けただけでもほんとうに幸いです(正直、ネガティブな評価が多少なり来るのではと怯えていました……)
感情に訴えかける……と言いますと、例えばこのオブジェクトを発見した際の経緯に関わる部分(これを所持していた███氏は何故死を選んだか、等)をもう少しだけ補遺等に盛り込むなどすれば、またいい具合になるでしょうか。
拝読しました。
お忙しい中批評して頂きありがとうございました。
ご指摘頂いた箇所を一通り訂正したのと、補遺を一つ追加してみました。