歓喜の舞台

目を覚ます。手を伸ばした先にはいつもの天井が見える。
妻の寝顔を横に、けたましく鳴り響く目覚まし時計を止める。体を起こすことができれば、いつもの日常がやってくる。そうでなければ、遅刻をとがめる上司の長い話を小一時間ほど聞かされる。

なぜこんなことを、今更になって意識するようになったのか。
顔を洗い、曇った鏡越しにひげをそっていく。犬の鳴き声。ペットのアルバートだ。だが、それにかまう余裕はない。仕事に向かわなくてはいけない。

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「仕事」

仕事という概念について、ここまで具体的に考えることはなかった。
それこそ昔の俺は、そんなことまるで気にしなかった。与えられた任務を遂行する。時に荒々しく、時に冷静に、命令された通りに、すべてをこなすことが、その使命だったと思っている。

「遅かったな。ベルブレット」

小雨の降るダウンタウンの一角についたとき、タクシーの扉を開けた男は俺のことをそう読んだ。
大柄な、灰色のコートに身を包んだ男。ちょびひげの、妙に憎たらしい顔をまじまじと見つめたことはなかった。

「ベルブレット刑事ですよ。間違えないでください」
「そうだったな。とりあえず、昇進おめでとう」

男の名前は、安藤修司。俺が所属する、「特定秘密捜査班」の唯一の仕事仲間だ。

「こんどの案件は?」
警視庁の建物の中を歩きながら、そう質問する。

「車にひかれたはずの少女が、生き残っていた」

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  1. portal:2843191 ( 11 Jun 2018 22:20 )
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