祝福、新たなる時代へ

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監督評議会による指令

このファイルはレベル4機密対象です1

==要LEVEL4クリアランス==

時代をゼロから始めよう。

アイテム番号: SCP-2000-JP

オブジェクトクラス: Safe/Keter2

特別収容プロトコル: SCP-2000-JPの位置情報は一般社会から完全に秘匿されます。SCP-2000-JPの収容位置は最低でも5m×5m×5mの大きさの部屋の中央を維持し、装置の下部の検査をできるよう油圧リフトにのせます。部屋のドアは常に施錠されており、[データ削除済]。担当研究班とLevel5以上の職員はアクセスコードを使用することができます。SCP-2000-JPに関する全ての科学調査は明確なO5承認でのみ認可します。

SCP-2000-JPが精神影響性を有しているために、収容室の内部に侵入する職員はテレキル合金製のスーツを装着し、SCP-2000-JPと接触した職員は接触してから1ヶ月以内にHMCL監督官の指示による定例精神鑑定を受けてください。

SCP-2000-JPへのエネルギー供給は評議会指令によって無期限に継続されます。

説明: SCP-2000-JPは人の背丈ほどの大きさの巨大な機械に見えます。重さは█████████.███ポンドです。装置は主に多種の金属で構成されており、金属部は真鍮、ベリリウム青銅、鋳造・錬成された鉄、銅、鋼、アルミニウム、[データ削除済]からできています。

SCP-2000-JPの特徴はその素材の特殊性だけではなく、周囲の人間に対して異常なミーム3を拡散することにあります。

SCP-2000-JPの能力範囲はおおよそ地球の北半球全域(とくに先進国の人口密集地帯を中心とする)に重なっており、非常に広範囲であるといえます。

SCP-2000-JPがもたらすミームの内容は、西暦2000年以前に対する懐古主義を暴露者に及ぼすことです。特にこの効果は  個人差はありますが  SCP-2000-JPに近づくほど強く発揮されています。研究者たちは、この影響が健全な文明発展に影響するのではと危惧してます。

覚書: 曝露者は、「現在の自分の生活が“色あせて”いるように感じる」、「未来への漠然とした不安」、「1999年は大昔に感じるが2000年は最近のようだ」といったことを発言しがちです。さらなる情報は暴露実験記録███-█を参照のこと。

- ギアーズ博士

補遺2000-JP-01: SCP-2000-JPの顕著な暴露者に対するインタビュー記録です。

対象: Dr.█████

インタビュアー: [評価が完了するまで編集済。記録の中では「インタビュアー」と記述]

前文: インタビューはSCP-2000-JPの効果発覚後に行われた。対象はSCP-2000-JP研究班の一人である。インタビュー時点で対象はSCP-2000-JPの能力を正しく認識し、自分がそれに曝露していることを自覚している。

<録音開始>

インタビュアー: それではインタビューを始めたいと思います。

Dr.█████: ああ、よろしく頼むよ。

インタビュアー: あなた自身がSCP-2000-JPの影響下にあると気づいたのはいつですか?

Dr.█████: たしか、SCP-2000-JPの[データ削除]実験を終えてから帰宅した頃だったと思う。私は好きなビデオを見ることにした。ミッション:インポッシブル2だ。トム・クルーズの活躍がいつも通り私の気分をすかっとさせてくれるはずだった。

インタビュアー: それが違った訳ですね。

Dr.█████: ああ、突然、何とも言えない虚無感に襲われたんだ。私はいぶかった。映画におかしな点は何もなかった  何度も巻き戻して確かめた  そしてやっと気づいたんだ。

インタビュアー: なにが原因だったのでしょう。

Dr.█████: 今は何年だ?

インタビュアー: 2003年ですね。

Dr.█████: M:I-2は2000年の映画だ。もう3年だと? 信じられない。M:I-2は最新映画じゃないのか? つい最近までシネマでやっていたような気がする。

インタビュアー: 落ち着いて下さい。論理的に考えてそんなことはあり得ません。

Dr.█████: ああ、分かってる。それは分かっているんだが・・・・・・。感覚が受け入れられなかったんだ。なんだか、全てが遠く過ぎ去っていくようで。自分だけが変われずに取り残されているような・・・・・・。

インタビュアー: それで財団に通報したわけですね。

Dr.█████: そうだ。・・・・・・なあ、これは異常なんだよな。私は、正常じゃないんだな。これで私の不安は、説明できるんだよな。

<録音終了>

終了報告書: インタビュー後、対象には記憶処理(amnesia)を施してみたが、精神状態は改善しなかった。

恐れるものは何もない。

補遺2000-JP-02: SCP-2000-JPは2002年に北緯35度4█分██.██秒 東経137度4█分██.██秒地点で、休暇中の財団エージェントによって回収されました。その地点には財団の認知していない巨大な施設が存在しており、SCP-2000-JPを稼働させるためのエネルギープラント4となっていました。このことからSCP-2000-JPを維持するためにこの施設内でSCP-2000-JPの封じ込めがなされています。


また、奇妙な点として施設内には“SCP財団 怪奇部門(Department of Abnormalities)”と表記された金属製プレートが多数壁に貼り付けられていました。

さらにエージェントは1996年頃に失踪した「管理者」のものと見られる手記を発見しました。以下がその全文です。

歴史が流れ続ける大河であるとするならば、我々一人一人の人生は水のひとしずくであろうか。それとも水面にたゆたう泡であろうか。どちらにせよ、大いなる変遷の中で「個」を保つことは、かように難しい。

我々は人類が恐怖するものと最前線で戦い、科学の粋を尽くして災厄を封じ込め、伝説の怪物を伝説のまま遠ざけてきた。そして今、我々はどこへ向かっているのだろうか。何に成ろうとしているのだろうか。

我々の数は多くに増えたが、不可解なるものもそれに応じて力を増している。人類が、そして財団が、私の力を必要とせず立ち上がらなければならない。この施設は、私から人類への最後の希望だ。

新たなる世紀が、条理の灯に満ちたものであることを願って。

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確保、収容、保護。

管理者

歴史をゼロに巻き戻すんだ。

padlock.png

注記: 以上のファイルは歴史的資料としてのみの掲載です。

当ファイルは現行文書の過去のバージョンです。そのためロックされ、アーカイブされています。内部に含まれる情報は不正確であるか、最近の利用可能なデータを反映していない可能性があります。

あなたは現在、この文書の初版(2003/02/14)を閲覧しています。この文書の最新版を閲覧する際はセキュリティクリアランス適合確認をクリアした上で最新版のファイルにアクセスしてください。

— 記録・情報保安管理局(RAISA)管理官、マリア・ジョーンズ

・・・

・・・

・・・

答えはすべてそこにある。

一般通告2000-JP-アルファ

SCP-2000-JP文書情報取得にはHMCLおよびO5による許可が必要です。
閲覧端末のIDと以下の認証コードを照会しますか?
RAISA認証コード-ぬばたまの黝き月か吼ゆると

・・・

・・・

・・・

BY ORDER OF THE OVERSEER COUNCIL



The file you are attempting to access is available to personnel with Level 4/2000-JP clearance only.

Attempting access beyond this point without necessary clearance is grounds for termination of Foundation employment and cancellation of all educational, medical, retirement, and mortality benefits. By submitting your credentials you hereby consent to exposure to a known cognitohazardous image, and verify that you have been inoculated against that image.

In the event of unauthorized access, this console will become inoperable. Security personnel will be dispatched to revive you and escort you to a detention cell for interrogation. Attempting to access this file from any computer not connected to the Foundation Intranet will result in immediate termination regardless of clearance.

item#: SCP-2000-JP

タグ scp-jp 2000jp thaumiel メタ ループ 機械 移動不可 外部エントロピー 金属 K-クラスシナリオ 建造物 コンピュータ 財団製 時間 未来 時空間 ミーム 精神影響 地下 知識 テレパシー 電気 情報災害 電子デバイス 場所 パラドックス 歴史 現実改変 クレフ博士 ギアーズ博士 コンドラキ博士 管理者 ムース管理官 黒 記憶影響 放浪者の図書館 スリーポートランド 香城 波戸崎研究員 アクタス管理官 エバーウッド博士 集団意識 倫理委員会 ロジェ博士 マリア・ジョーンズ

記事ここまで

http://ja.scp-wiki.net/djkaktus-s-proposal-ii
http://ja.scp-wiki.net/scp-1293-jp
http://ja.scp-wiki.net/twistedgears-kaktus-proposal
http://ja.scp-wiki.net/k-cal-s-proposal
http://ja.scp-wiki.net/scp-001-ex
http://ja.scp-wiki.net/scp-2798
http://ja.scp-wiki.net/scp-zh-258
https://visualhunt.com/photo2/186260/
https://visualhunt.com/f3/photo/1265230679/1b102c0725/
https://visualhunt.com/f3/photo/3316638266/8d8855c916/
https://unsplash.com/photos/eR8qaAM6k1U
https://pixabay.com/photos/mine-underground-machine-dark-462318/

注意: 1ページ目には意図的な誤字、脱字、SCP報告書には不適な文章表現が含まれています。

「現在は過去を凌駕してなんぼとちゃうんか。」
                                           平沢進

「万物は流転する。そこに多少の善悪があろうとも、今日も太陽は東から昇ってくる。」
「それはまるで…車輪のように。」
                                          法月将臣

「生まれてから産廃と叩かれ続けたものや、時代の流れに置いていかれ過去の栄光となったものも思わぬ逆転劇を繰り広げ産廃から人権クラスまで成り上がる事があるため、カスレアを引いてもまだ希望を持てる部分は大きい。」

                     アニヲタWiki(仮) 元カスレア(ソーシャルゲーム)より

スペシャルサンクス(敬称略): MisharyMisharyImerimoImerimoNanigashi SatoNanigashi SatominatonminatonH0H0H0H0holy_novaholy_novaMorelike Morelikeykamikuraykamikura& グスタフ・マーラー &この記事に使われている構文、CSSその他諸々の作成者&仮面ライダージオウ

    • _

    執筆の前提として

    SCP-2000-JPコンテスト出品作品ということで、まず念頭に置いたのはSCP-2000の存在でした。SCP-2000は発表当初、恐るべき財団の切り札、万能の救いの神として設定されていました。(所々不穏な記述はあったものの。)

    しかし、例えばSCP-3480のような大きな不具合の設定であったり、だんだんその脅威を増していく(つまり強さがインフレしていった)オブジェクト群が発表されて行くにつれ、私達はSCP-2000がそこまで便利なThaumielではないと思うようになりました。これはおもしろいことに、SCP-2000自体の記述は変わっていないにも関わらず、周りの評価が変わっていったのです。私は、この現象こそがコンテストテーマの変遷そのものの体現なのではないかと思い、執筆を始めました。

    この記事においては、便利な機械仕掛けの神がだんだん不具合を起こしていき、ついには財団に停止されるというまでの変遷を描いています。つまりは私なりのSCP-2000リメイク版です。

      • _

      斯くして変遷に至る

      さらにこの作品の裏テーマとしてあるのが「ミーム」です。

      言うまでもなく、SCP財団というこの創作の場こそ身近なミームの発信源ですが、そのミームの内容はどんどん変わっていっています。それはフォーマットや、トレンドの変遷ということも関係しているのでしょうが、SCPコミュニティの中でもまた、ヘッドカノンという名のミームが変遷を続けているからです。

      カノンは存在しないなんて考えは時々だけれどもちょいとバカっぽい考え方になる。俺たちが何も持ち合わせていないなんて事はない。俺たちには、触れ合わせたり、混ぜ合わせたり、ちょい足ししたりできる物がいっぱいある。何を信じ、何を受け入れてこの世界の中心に据えるかはあんた(そして読者)次第。それは作者がそういった意図や筋書きを盛り込めてないって意味じゃないけど、協力するってことは革新の王道なんだ。
                                            ーカノンハブより

      確固としたカノンは存在しない。これはSCPという創作コミュニティの特色であり、また多くの作品間に設定の矛盾がある理由でもあります。この記事のオブジェクトは、SCP Foundation黎明期には広く共有され、しかし今ではあまり主流ではないヘッドカノンの象徴です。何なのか考えてみるのも面白いかもしれません。
      ここだけの話、最初のモチーフはクォーツァーでした。


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