SCP-837-JP-D - せめて特別収容プロトコルはどうにかならないのか

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注意: SCP-837-JP-Dは観測例が少なく、またその性質上再現実験が不可能です。このため当報告書は主に実際に発生された超常現象に関する記録や証言を元に作成されており、不確定な部分が多いことに留意してください。

アイテム番号: SCP-837-JP-D

オブジェクトクラス: Keter Decommissioned

特別収容プロトコル: 現時点でSCP-837-JPの収容は不可能です。SCP-837-JPの目撃者には、クラスB記憶処理及びカバーストーリー「環境デモ」の適応を行なってください。 SCP-837-JP実体は全て終了されたため、もはや収容は不要です。

説明: SCP-837-JP-Dは不定期的に財団サイト周辺に出現する、現在42 245 ████人の人型実体の集団です。SCP-837-JP-Dは性別や年齢・服装は様々であり、外見上は一般人と同じように見えます。SCP-837-JP-Dは俗に「デモ行進」と称される手段で、財団に対し自らを収容してほしいと訴えます。SCP-837-JP-Dに直接的に接触をした一般人は、即座にSCP-837-JP-Dの一個体となります。¹なお、SCP-837-JP-Dは後述するSCP-837-JP-D-α実体に変貌しない限りは、通常通りの日本語での会話が可能です。

財団がSCP-837-JP-Dに対し数時間一切の接触・応答を行わなかった場合、全てのSCP-837-JP-D個体は次回の発生時までの間一時的に消滅します。ただし、出現から消滅までの間にSCP-837-JP-D個体が財団の収容施設内に収容された場合、収容から数時間後にSCP-837-JP-Dは突如として全長約4mの全身が体毛に覆われた異常生物(以下、SCP-837-JP-D-α)へと変貌し、他オブジェクトの収容房の扉・収容施設の外壁等を破壊し始めます。²破壊活動が終了した後、SCP-837-JP-D-α実体はその場所から消滅します。なお、SCP-837-JP-Dがこのような行動を取る目的は不明です。

SCP-837-JP-Dの脅威性および収容難易度を鑑みた上で終了が最良の方法だと判断されたため、20██/5/26、SCP-837-JP-Dの全個体は終了されました。(詳細は補遺を参照)

補遺: 事件記録のタイムライン

20██/5/20 23時: SCP-837-JP-Dがサイト-81██において発生し、収容される。

20██/5/21 02時: 収容されたSCP-837-JP-D個体がSCP-837-JP-D-α実体へと変貌。サイト-81██は大きな損害を受けた。

20██/5/21 07時: SCP-837-JP-Dがサイト-81██に発生。この際Dクラス職員が一個体に対しSCP-837-JP-Dのインタビューを実施。結果、有力な情報は得られなかった。

20██/5/21 10時: サイト-81██に発生したSCP-837-JP-Dが消滅。これにより接触を行わなければ一時的に消滅することが判明した。

20██/5/22 07時: SCP-837-JP-Dがサイト-81██に発生。近隣住民及び目撃者には記憶処理が施された。

20██/5/23 14時: SCP-837-JP-Dがサイト-81██に発生。SCP-837-JP-Dの終了作戦が解体部門所属の██博士により提案されるが、日本支部理事会により却下。

20██/5/25 11時: SCP-837-JP-Dがサイト-8141に発生。多大な損害が発生したが、フィールドエージェントによる迅速な対応により情報の漏洩は最小限にえられた。

20██/5/25 15時: SCP-837-JP-Dの脅威性および収容難易度を鑑み、終了作戦の実行が██博士により再度提案され、日本支部理事会により承認される。

20██/5/26 06時: SCP-837-JP-Dがサイト-81██に発生。即座に機動部隊ろ-5("陰陽師")が突撃し、その場に居たSCP-837-JP個体は全て終了される。これ以降SCP-837-JP-Dは発生していない。