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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
収容前のSCP-XXX-JP
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-56の専用保管庫に収容されています。保管庫は1辺が10m以上の広さで、中央に設置された高さ5mの保管台の上にSCP-XXX-JPが置かれています。SCP-XXX-JPの特性から保管台は7日ごとに新しいものに交換されます。このため、保管台には交換期限を記入し、期限を越えたものはすみやかに焼却炉にて処分してください。また、SCP-XXX-JP-1が新たに発見された場合、担当職員はSCP-XXX-JPでSCP-XXX-JP-1を3回擦り、その後物品の重要性が確認できない場合は破砕機で破壊してください。破壊の過程で抵抗する職員は記憶処理が施され担当を変更されます。
説明: SCP-XXX-JPは異常性を持つ消しゴムです。使用痕があるものの、外見や組成物質は一般的に販売されている███製の消しゴムと差異はありません。SCP-XXX-JPは自身とその周囲3m以内の物品を「歴史的に重要なもの」であると認識させる特性を持ちます。(以下、影響を受けた物品をSCP-XXX-JP-1とします。)この認識災害はSCP-XXX-JPまたはSCP-XXX-JP-1を撮影した画像等では発生しませんが、一度でも認識災害を受けるとどのような媒体での情報であっても「歴史的に重要なものの情報」として違和感なく認知されます。この認識異常はSCP-XXX-JPへの暴露時間が長いほど強くなり、SCP-XXX-JPと共に置いたコピー用紙を1時間ごとに破らせる実験では24時間の暴露で破ることを拒否するほどの影響がありました。ただし、この認識災害はクラスA記憶処理によって取り除くことができます。また、SCP-XXX-JP-1となった物品を10日以上SCP-XXX-JPに暴露した場合、SCP-XXX-JPと同様、付近の物品をSCP-XXX-JP-1にする特性を獲得します。これらの異常性はSCP-XXX-JP-1の60%以上が原形を留めなくなった場合消失します。また、SCP-XXX-JP自体でSCP-XXX-JP-1を3回以上擦ることで5時間の間だけ一時的に異常性が消失します。この性質により現在の収容プロトコルが策定されました。
SCP-XXX-JPは██県██市の市立博物館から異常な数の重要文化財・国宝等の指定申請があったことや、同博物館の刊行物に新市指定文化財として「███製使用済み付箋」が報告されていたことで財団の目に止まりました。その後、潜入したエージェントにより同博物館内にてSCP-XXX-JPおよびSCP-XXX-JP-1とみられる複数の物品を発見、回収されました。同博物館はカバーストーリー(耐震設備の不備による緊急工事)によって一時的に閉館され、財団職員による調査の後に関係者にクラスA記憶処理を施して解放、現在は通常通り開館されています。
以下のリストはこれまでに回収し破壊したSCP-XXX-JP-1の一部です。
SCP-XXX-JP-1-1 ██製鉛筆
状態: 破壊済
回収時の状況: 日本の筆記文化を物語る貴重な文化財として館内に展示。
備考: 一般的に量産されている鉛筆との違いは見られない。Dクラスへの提示実験でSCP-XXX-JP-1-1の破壊を命じると、ストレスによる動悸と発汗が観察され破壊を完了するまでに1時間を要した。
SCP-XXX-JP-1-3 清涼飲料水のペットボトル
状態: 破壊済
回収時の状況: 特別展「世界の飲料容器」にて展示。
備考: 腐敗しカビの生えた内容物については影響が見られなかった。生物はSCP-XXX-JP-1とならないと推測される。
SCP-XXX-JP-1-8 石
状態: 破壊済
回収時の状況: 3cmほどの丸みを帯びた小石。市内で発見された民俗学的・地質学的に重要な小石として常設展示室内に安置。展示ケース前には祭壇が設けられており、「博物館友の会」が小石を取り巻く一種の新興宗教と化していた。
備考: 組成は同博物館駐車場の砂利とほぼ同様であった。
SCP-XXX-JP-1-16 展示台5点
状態: 破壊済
回収時の状況: 博物館における展示の歴史が地層のように残る史料であるとして、展示室内に展示台の上に設置された状態で展示。発見時は5段重ねになっていた。
備考: SCP-XXX-JPが置かれた展示台がSCP-XXX-JP-1となり展示され、長時間暴露された台をさらに展示したことで繰り返されていったものと推測。
SCP-XXX-JP-1-18 下駄
状態: 破壊済
回収時の状況: 大正時代における██市の日常生活を知ることができる品として県指定重要文化財の申請が行われていた。
備考: 一見すると古びて見えるが、他地域でもよく見られる量産品である上、時代的にも新しいためここまでの価値はない。
SCP-XXX-JP-1-23 木造薬師如来坐像
状態: 破壊済
回収時の状況: 像底の墨書から応和█年に████によって製作されたことがわかり、平安期における同地域の信仰の歴史がよくわかる資料として常設展示室内に安置。
備考: SCP-XXX-JPを使用し認識異常の一時除去を行った後、仏像彫刻を専門とする財団職員が調査を行ったところ「平安時代には末法思想により仏像が量産され、本品はその典型的な平安仏の作例である」と報告を受け、価値のないものと判断し破壊した。
SCP-XXX-JP-1-27 曜変天目茶碗1
状態: 破壊済
回収時の状況: 収蔵庫にて発見。学者による真贋の論争が起こっていた。
備考: SCP-XXX-JPを使用した認識異常の除去後、再度学者に提示すると満場一致で「価値のない量産品」と評価したため破壊。
SCP-XXX-JP-1-35 三角縁神獣鏡
状態: 保留 破壊
回収時の状況: 同博物館が所在する███市████遺跡から出土した。外縁部に「邪馬臺国 卑弥呼」の銘があり邪馬台国の所在を示す貴重な遺物として詳細な調査が行われる予定であった。
備考: SCP-XXX-JPによる認識災害の除去後に鑑定を行った結果、価値のないものと判断され破壊した。
注: SCP-XXX-JP-1-35の実験中、多くの職員が興奮状態となり、SCP-XXX-JPの認識災害を受けたと考えられる言動が見られました。当該職員25名にはクラスA記憶処理を施し、担当の交代が行われました。
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:1995364 (26 Oct 2021 17:34)
現行ですが、オブジェクトの性質に振り回される財団という構図は出来ている一方で、どこか考えなしに行動する財団らしからぬ振る舞いをしているようにも思えます(それを誘因する異常性とも考えられましたが、そうであればもっと明らかな「本当に貴重であるはずのものを、気に留めることなく破壊している」という異常な状況を示した方が良いかもでしょうか)。
あくまでも所感での一案ですが、上述したような「意図せずして振り回される」というよりは、オブジェクト自体が「物品本来の価値を無関係に0にする」という性質を持っており、「付与した高価値に意図的な綻びを設けておき、それを看破した結果として曝露者は元の価値を考慮せずに無価値なものと扱ってしまう」のような形にして見るのも良いかなと思ったりもでした(本体が消しゴムなので、その機能性質通りにイレイスする異常性としたり)。
それ以外の点ですが、説明項目に改行が多く、基本的にはパラグラフを分けるのみで改行は行わない方が一般的な書き方となりますね。また、「周囲3m以内の物品を「歴史的に重要なもの」であると認識させる」という性質に関して、オブジェクト本体の周辺に存在する特定物品が異常性の対象となることは分かる一方、観測者/影響者の状況についても説明が必要なように思えます(異常性を受けた物品を直視した人物は思い込む、のような形で)。
加えて、「10日以上SCP-XXX-JPに暴露した場合、SCP-XXX-JPと同様の特性を持つようになります」という部分もですが、おそらく認識改変対象となった物品(SCP-XXX-JP-1)のことだとは思うのですが、対象が明言されていないためにやや分かりにくいでしょうか。あとは個人的な好みもありますが、リストの備考文章は、研究員の一言メモというよりは、もっと機械的に書かれている方が良い気もしたりです。
批評ありがとうございます。大変参考になりました。
ご指摘いただいた点を踏まえ、全体の改稿を行いました。
詳しくは記事下部に記載していますが表現したいことが伝わるでしょうか・・・?
拝読しました。
やりたいことは分かりますし、悪くないアイデアだと思います。ただ、整合性が取れてないと思う部分が存在します。
一番引っかかるのはプロトコルです。
説明の段落にあるこの文章は、SCP-XXX-JP-1の異常性消失には以下の2通りの方法があるという意味の文だと思います。
しかしプロトコルには、SCP-XXX-JP-1を擦る行為と破壊する行為が両方存在します。これは本当に文面通りにとらえるならば無駄なプロセスですし、消しゴムを消費しているので何の解決にもなっていないと思います。ただ、ストーリーは両方のプロセスがないと成立しえないので、ここは異常性を変えてしまって整合性を持たせたほうがいいと思います(例えば、擦ってからn時間後には認識異常が復活するとか、擦っても消しゴムは擦り減らないとか)。
後は、物品の情報をもっと絞れると思います。ストーリーで重要なのは「回収時の状態」と「その後どうなったか」だけなので、極論提示実験はなくても成立する気がします。そして、だんだん本当に重要そうなものに移っていくのが記事の要なので、石を入れる位置がイレギュラーだと思います。もう少し序盤に置いておくのがいいですね。備考を「摩擦実験の結果、無価値だと判断されたため、破壊。」みたいに淡々と書くことでも異常さを演出できるかもしれません。
ご批評いただきありがとうございます。何度も見ていると目が慣れて見逃している部分が多く、大変参考になりました。
ご指摘頂いた点について、改行と数字の修正を行いました。
プロトコルについてですが、確かに意味をなしていないため本SCPの効果が5時間後に復活するように変更しました。「擦り減らない」という部分については、消しゴム自体少し擦る分には減らないのであえて考えないものとして削除しました。
物品の情報についてですが、ご指摘の通り実験がなくても様子を表現できるため、提示実験を削除し、物品の順番で異常さを表現しました。「淡々と書いたほうがいい」という点については確かに、と思う一方で、本SCPのテーマでもある「何をもってして大切なもとしているのか」という点を考えると屁理屈をこねたいところがあるので多少文章を減らす程度にしたいと思います。
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