辞世のク█████ - SCP-JPサンドボックスⅢ

辞世のク█████

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPあるいはSCP-XXX-JP-1を記録する記憶媒体は当報告書のみに制限されます。現在SCP-XXX-JPに関する積極的な研究活動は行われていませんが、今後、担当研究者の許可の下で行われるあらゆる実験の記録は当報告書において一括管理を行ってください。

現在、SCP-XXX-JPの偶発的な収容違反を防止するための活動は他国支部の職員に一任されています。このプロジェクトに日本人、日本人と近い関係にある職員、あるいは日本語の知識を持つ職員の関与は一切禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは、特定の条件下で使用されると異常性を発現させる西洋の人名です。この条件下でSCP-XXX-JPが使用される文章(以下、SCP-XXX-JP-1)に接触した人物(以下、対象者)はSCP-XXX-JP-1に対して批判的な反応を示すと同時にSCP-XXX-JP-1を読みあげようとします。対象者はいかなる状況下でもこれを続けようとしますが、SCP-XXX-JP-1と無関係な外的要因によって対象者の意識レベルを一定まで下げることでこれを阻止することが可能であることが確認されており、覚醒後の対象者はSCP-XXX-JP-1の影響外にあり、SCP-XXX-JP-1に関する記憶が欠落していることが確認されています。

対象者はSCP-XXX-JP-1との接触の直後から体感温度の低下を訴えますが、周辺気温、対象者の体温共に低下が観測された事例はありません。対象者はSCP-XXX-JP-1との接触から平均13分前後でSCP-XXX-JP-1を読み上げることが困難になり、27分前後で心拍数の軽度な低下、46分前後で意識レベルの低下、70分以内に生体機能の喪失が確認されます。外的要因により体感温度の低下と生理機能の低下を緩和するあらゆる試みは成功しておらず、SCP-XXX-JP-1の影響で昏睡状態に陥った対象者の意識が回復した事例はありません。また、これによる死者の検死結果は全て急性心不全が死因である事を示しており、低体温症の形跡は確認されません。

これらの身体的な異常は発声器官を損傷したDクラス職員に対する実験によって、SCP-XXX-JP-1を読み上げることに起因するものでない事が確認されています。また、SCP-XXX-JP-1を記号列としてのみ認識可能な生体においてはこの現象が発現しないことが確認されています。これは日本語を理解しない多言語話者においても同様であり、他言語によってSCP-XXX-JP-1の“意味”を説明された場合にも異常は見受けられません。

以下に添付するのは収容が他国支部に委託される際に当時の担当研究者によって制作された報告書で、閲覧の際に一時的に翻訳されます。日本支部のデバイスからの不要なアクセスは全面的に禁止されており、閲覧にはセキュリティクリアランスレベル1/XXX-JPを必要とします。また、翻訳された報告書のバックアップ、紙面への印刷、その他のコピーの作成は一切禁止されています。

+要セキュリティクリアランス1/XXX-JP

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Translating……

警告: この報告書はSCP-XXX-JPの本体を記録しています。適切なミーム的処置を受けていない職員は直ちに閲覧を終了してください。

Completed.

特別収容手順: SCP-XXX-JPの収容は日本支部からその他の支部にその一部が委託されています。また、現在この収容手順は日本支部から隔離されて実行されるべきです。日本人と近い関係にある、または日本語の知識を持っている職員にこの報告書の内容が知らされることはありません。

収容行為に携わる各国の職員によって、戸籍の有無に関わらない全ての新生児の実名、創作物中の登場人物、あるいは何者かが名乗る偽名としてSCP-XXX-JPが使用される事は阻止されます。また、それに近い発音や綴りを伴う名前については、担当職員の判断のもとで必要な措置が取られます。

この手順が施行された事例として、過去にSamuel Coatmanサミュエル・コートマン博士が、当時携わっていたSCP-████を含む日本支部と共同で封じ込めが行われているオブジェクトの担当から異動されています。

説明: SCP-XXX-JPは西洋の人名、あるいはそれをある条件の下で認識した際に発現する生理機能の異常です。関係者は、SCP-XXX-JPの詳細を把握するために日本支部の研究者██博士の報告書を参照する必要があります。

以下は対ミーム処置を受けた██博士によって日本語話者のDクラス職員2名に対して行われた実験の記録です。この資料の閲覧に特別な処置は必要とされません。

対象: D-5236,D-5411

付記: 対象者によって複数回読み上げられるSCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-1は██博士によって編集されています。

<録音開始>

██博士: 対象者2名の入室を確認しました。では、D-5236、机の上の印刷物を確認してください。くれぐれもD-5411に直接見せないように。

D-5236: [SCP-XXX-JPが記録された紙面を手に取る]……は？

D-5411: なにさ。

D-5236: うっわ、なんだこれ。むしろこいつ自身が[編集済]って感じだわ。

D-5411: 何が書いてあったんだよ、見るなとは言われたが知るなとは言われていないぞ。ていうかなんだその[編集済]そうなのは。

D-5236: あ、悪いな博士、あまりにも[編集済]そうな内容だったもんでつい口に出ちまった。まずかったか？

D-5411: おい、あんまり繰り返すなよ。鳥肌が立っちまってしかたねぇんだ。[編集済]わ。

D-5236: おい博士、冷房入れたろ。明らかに寒いぞ。[編集済]ぞ。

██博士: いえ、その部屋にこちらから操作出来る空調設備はありません。入口の近くにリモコンがあるはずですので、調節はそちらでどうぞ。

D-5236: 嘘こけ、ほんとに冷え込んでたまるか。

D-5411: おい、空調のリモコンあったぞ、本当に電源入ってない。

D-5236: ……なんでもいいや、暖房入れろ。[編集済]わ。

D-5411: いや、それ繰り返すのやめろよ。それ聞く度になんかこう、体の芯の熱が足元から抜けていくような感じがして本当に[編集済]そうなんだよ。

D-5236: いやいやいや、なんかの実験だって。きっとこの後この部屋を出て[編集済]ようなダジャレをいくつも聞かされるんだ。そこをヤツらはサーモグラフィーかなんかで観察するんだぜ、テレビのバラエティ番組みたいに。

D-5411: なるほど、そんなことに付き合わされてんのか俺らは。……誰だよこの企画考えたの、すべってるぞ、企画もシャレも。[編集済]そうなくらいにな。

D-5236: だから言うなって言ってんだろ！こちとら本当に[編集済]そうなんだよ！あと、[編集済]って誰だよ！

<録音終了>

終了報告書: 対象となったDクラス職員2名は鎮静剤及び記憶処理剤の投与の後、現在まで監視下に置かれていますが、SCP-XXX-JPの異常性の発現は見られていません。また、被験者の回収の際に誤ってSCP-XXX-JP-1と接触した機動部隊員1名にも同様の措置が取られています。対象者の意識レベルを下げる事によるSCP-XXX-JPの無力化の確実性は現在検証中です。

補遺: SCP-XXX-JPは、2016年6月に情報共有サイト“Twitter”に出現したユーザーアカウントによって使用され、それと接触した記録のある各国の日本語話者が変死体で発見されたことで調査の対象となり、原因として断定された後に収容されました。次の文書は上記のアカウントが他のユーザーが初めて投稿した文章で、類似する文章を複数投稿していたことが分かっています。

寒い！寒すぎてサミュエル・クローツマンになった！w

該当アカウント、及び投稿は全て削除されています。アカウントの管理者と特定された神奈川県在住の成人男性は、派遣されたフィールドエージェントにより死体で発見されました。死因は急性心不全、死亡推定日時は前述の投稿がなされた前後であるという剣士結果が得られています。死亡した男性が“サミュエル・クローツマン”と交流があった根拠は見つかっていません。また、過去に存在した全ての“サミュエル・クローツマン”について、このオブジェクトの直接の関係は認められません。

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