SCP-2128-JP 海像

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Footnotes

1. 哺乳類・食肉目・セイウチ科に属する鰭足類の動物。主に北極海に生息している。

2. セイウチのこと

アイテム番号: SCP-2128-JP

オブジェクトクラス: safe

+ 批評して頂きたい点

・文章形式、演出
・内容の意外性、面白さ
・違和感のある記述は無いか

特別収容プロトコル: SCP-2128-JPはサイト-81██の収容コンテナに収容されます。収容コンテナは厚さ20cmのステンレス鋼によって作られており、職員がむやみに近づくことは禁止されています。3ヵ月に1度、Cクラス職員によって収容コンテナの点検が実施されます。SCP-2128-JP-1は、発見次第直ちに機動部隊により終了されます。

説明: SCP-2128-JPは水棲哺乳類を模した全長約3mの木製の彫像です。SCP-2128-JPはタイセイヨウセイウチ¹を模して作られており、その頭にあたる部分は欠損しています。

SCP-2128-JPは近くの寒帯・亜寒帯の地域に位置する海水、及びそれに類似した環境に存在する海水に向かって最低0.5cm/hの速度で移動します。その速度の最大値は10km/hです。その速度はSCP-2128-JPを見続けている間、この移動を認識することは出来ません。また、SCP-2128-JPの物理的な破壊は不可能です。

SCP-2128-JPは北海道██市に存在する廃墟内で発見されました。徐々に移動する彫像として██市の住民によって都市伝説となっていた所を財団が発見し異常性を確認、収容が実施されました。

実験記録001 - 日付20██/09/27

対象: SCP-2128-JP

実施方法: SCP-2128-JPを、Dクラス職員に直視及びカメラを用いて監視させる。

結果: どちらにおいても移動は認識出来ず。また、SCP-2128-JPは不定期なタイミングで加速した。この実験で確認された最高速度は10km/hである。

分析: カメラを用いた場合でも、移動を認識することは不可能である。

実験記録002 - 日付20██/09/29

対象: SCP-2128-JP

実施方法: SCP-2128-JPの収容コンテナ内に20℃の海水とマイナス2℃の海水を配置し、SCP-2128-JPの移動を記録する。

結果: どの位置から記録を開始しても、マイナス2℃の海水に近づいた。また、この実験の際、SCP-2128-JPの1部が海水と接触した事により、 補遺-1 が発生。

分析: SCP-2128-JPは、温度を基準に海水を区別している。

補遺-1: SCP-2128-JPの欠損した頭部から、ヒトに類似した謎の生物を模した頭部が出現しました。その後、SCP-2128-JPが模倣したものと同じ科に属する生物のうち、複数の個体の頭部が同じように変異しました。以降、変異した実体をSCP-2128-JP-1と呼称します。この実験により、どれほどの数のSCP-2128-JP-1が発生したかは不明です。SCP-2128-JP-1は変異後、不活性化し一切の動作を行わなくなります。
収容違反の危険性を考慮し、実験は中止されました。SCP-2128-JP-1は発見されている全個体が終了されています。

インタビューログ - 日付20██/10/01

対象: エージェント・████

インタビュアー: ██博士

<録音開始>

██博士:エージェント・████、SCP-2128-JP-1を最初に発見したのは貴方で間違いないですか？

エージェント・████: ああ、海中に浮かぶ奴を見たさ。……いや、見られていた。俺達が奴を見つけた時、それは彫像ように動かずこちらを見つめていたんだ。蛇に睨まれた蛙の気分だったさ……。奴の顔は俺達に明らかな敵意を向けていた。俺達が自分自身を殺そうとしているというのが分かりきっているような……あれは動物の本能なんかじゃない。紛れもない意思だった。

██博士: つまり、SCP-2128-JP-1には知能があると?何故そう言い切れるのですか？

エージェント・████: ……博士、人の顔をした海象²は見たことがあるか？

██博士: [数秒間の沈黙]

<録音終了>

+ スポイラー

メタタイトル「海像」は「海に向かう像」と「人(亻)の顔をしたセイウチ(海象)」のダブルミーニングです。
最後のインタビューから、SCP-2128-JP-1はSCP-2128-JPと同じ特性(移動の認識不可)を持っていると考えられます。変異後動かないはずのSCP-2128-JP-1が後から来たエージェント・████の方を向き敵意を表していたのは、SCP-2128-JP-1が動いていないからでは無く我々が動きを認識出来ないからです。
財団はまだその事実に気づいておらず、未発見の知能をもつセイウチ達はどこかで泳ぎ回っています。
よくよく考えるとK-クラスシナリオの危険性がある、的な雰囲気を出したかったです。

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  makigeneko 14 Oct 2022 11:00

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  • 文章形式

  報告書としての文章形式で明らかに目立って間違っている部分は見つかりませんでした。

  以下、細かい部分
  ・実験記録001より

  分析:カメラを用いた場合でも、移動を認識することは不可能である。

  分析:の後に半角スペースを加えてください。

  ・実験記録002より

  対象: SCP-█2128-JP

  黒塗りが混ざっているため、対象: SCP-2128-JP

  ・実験記録003より
  各項目の間に空行を加えてください。

  実施方法: SCP-2128-JP海水と接触させる。

  実施方法: SCP-2128-JPを海水と接触させる。

  ・インタビューログより

  _インタビューログ - 日付20██/10/18__

  左側の_がひとつ足りずに下線ができていないため右記のように __**インタビューログ - 日付20██/10/18**__

  対象:エージェント・████

  対象:の後に半角スペースを加えてください。（以降のインタビュアー:、██博士:、エージェント・████:も同様）

  ・・・いや、見られていた。

  [沈黙]いや、見られていた。　または　 ……いや、見られていた。

  • 演出

  演出というよりも展開ですが、財団が実験として条件を満たした海水に接触させたことで異常性が発生した点はストーリーの根幹ではあるものの、マイナス要素です。SCP-2128-JPに干渉しすぎず、通常通り収容していれば起こらなかったことですから、防ぎようのなかったミスとは捉えられませんでした。

  実験記録001~003の実行日時が個人的には離れすぎているような気がします。もっと日付が近くていいかもしれません。また、実験記録003から第一発見者であるエージェント・████へのインタビューまで8日経っているのは特に遅すぎる印象です。

  • 内容の意外性、面白さ

  タイセイヨウセイウチがモチーフであることや、またこれに関連して0.5cm/hの速度で移動する理由・低温の海水に接触することで異常性を発揮するという設定である理由が弱いかもしれません。なぜセイウチが人類に対して敵対的なのかがうまく納得できないことやストーリー性・登場キャラクター（例えば今のところはセイウチの気持ちがよくわからない）の掘り下げが弱めなのがネックだと感じます。

  骨組み部分である「一定速度で移動する」「条件を満たせば新たな異常性が起きる」「作品中でその条件が満たされた」は問題なく材料として機能していると思いますから、どのようにして条件が満たされるに至ったのかという展開・ストーリー付けなどを丁寧に組むと良くなると思います。

  移動し、特定の条件を満たすことで新たな異常性が発生する（と思われる）既存作品ですとSCP-238-JP - 星辰の娘があります。参考になるかもしれません。

  • 違和感のある記述は無いか

  内部には600Lの海水を2箇所のプールに分けて配置してください。

  600LがSCP-2128-JPを反応させるための最低量とは書かれていませんでしたから、微量の海水が保存された移動装置を置いても収容は可能だと思いました。そもそも、SCP-2128-JPに壁を破壊したり透過して通り抜ける能力はないようなので特に海水を用意する必要自体なさそうです。

  更新:SCP-2128-JP-1は、発見次第直ちに機動部隊により終了されます。

  もしかすると太字にすることを忘れているかもしれません。　あるいは、そのような誤解を避けるために 更新: として分けて書かずに前の文章にまとめても良いと思います。

  その頭にあたる部分は欠損しています。

  不明な理由で破損した状態なのか、最初から無いように作られていた（該当部分は滑らかな平面になっている）のかのどちらかがイメージしにくかったので、もう少し詳細に記述されていても良いと思います。

  SCP-2128-JPは近くの寒帯・亜寒帯の地域に位置する海水に向かって0.5cm/hの速度で移動します。

  サイト内で再現した人工的環境でも良かったことが読み解けましたから、"地域に位置する海水"というよりも"その環境の中にある海水"だと定義したほうが適切に見えました。

  後の文章によると、海水自体の温度が基準になっていることが書かれていますが、寒帯・亜寒帯といっても季節によって海水の温度は変化しますから"地域"と"温度"のどちらが基準になっているのかはこの時点でしっかり示したほうが良いです。例えば熱帯からとった海水を冷却したものでも反応するようであれば、地域ではなくあくまで温度だが、その温度を満たせるのは寒帯・亜寒帯だからそこへ向かっている ということが分かります。

  SCP-2128-JPの移動は一直線ですからその延長線上へと向かっていることが推測できますが、延長線上の何を目指しているかを特定するためにはもう少し情報が必要です。まず、初期段階である程度確定させるには、最低でも二点で移動の様子を確認する必要があります。（ある程度離れた二点での各移動経路に対して延長線を作り、交点ができればそこが彫像の目指すポイントであることが分かる。　ただし、この時点でも海水と関係なくその座標自体を目指しているのか、そこの海水に接触しようとしているのかは確定できない）

  そこから仮説をとって海水を使った実験をすることで、実験記録002をやった理由（目指しているものが一定の温度の海水であることを確定させるための実験である）にも繋がると思います。

  SCP-2128-JPを見続けている間、この移動を認識することは出来ません。

  このSCP-173を意識したと思われる異常性はもともとの移動スピードが非常に遅い（長時間の継続的な観察をしなければ自律して動いていることはまず気づけない）ことで効果が弱くなっており、あまり活きていないです。また、この移動速度の上で 見ている / 見ていない にかかわらず動くのには変わりはないことからも、この異常性自体に現状有意性がないように感じます。

  実験記録002 - 日付20██/09/30

  実験でマイナス20℃の海水が登場していますが、調べたところ液体としての海水の下限温度は約マイナス2℃でしたので、条件を満たす海水の温度はマイナス2℃程度で良いと思います。

  SCP-2128-JPの欠損した頭部から、模倣された生物とは異なった頭部が出現しました。

  最後でセイウチの顔が人間に変異したことが示されますが、これは報告書ですから可読性を重視してこの時点で記述していいと思います。

  その後、SCP-2128-JPが模倣したものと同じ科に属する生物のうち、複数の個体の頭部が同じように変異しました。

  同様にここの時点で何に変異したのかを記述していたほうが分かりやすいです。

  この実験により、どれほどの数のSCP-2128-JP-1が発生したかは不明です。

  例えばその種の生息地で300個体ほど捜索し、そのうち何体がSCP-2128-JP-1に変異していたかで変異率をある程度は求められるはずですし、影響を受けた科全体の個体数から見ればSCP-2128-JP-1の絶対数も概算できると思います。

  ██博士: つまり、SCP-2128-JP-1には知能があると?何故そう言い切れるのですか？
  エージェント・████: ・・・博士、人の顔をした海象は見たことがあるか？

  エージェント・████の発言が██博士の質問に対する回答になっておらず、読者視点でもエージェント・████は見たそのままを発言していて、真相に至れるような事実は語られていないようでした。

  （スポイラーより）セイウチがSCP-2128-JP-1に変異した / SCP-2128-JP-1はSCP-2128-JPと同じ特性を持っていると考えられる

  この通りに考えると、セイウチの生息地には水温マイナス2℃程度になる北極海が含まれるため、間違いがなければ一部のセイウチがSCP-2128-JPによってSCP-2128-JP-1に変異したと同時に 実験記録003 で生じたものと同様の変異がさらに別の生物に対して発生すると解釈できました。もし各SCP-2128-JP-1個体ごとに別途で起こすとすれば、爆発的に変異が起きるかもしれません。

  （スポイラーより）SCP-2128-JP-1がエージェント・████（正確には人類？）に敵意を表している

  敵意を表す動機がよく分かりませんでした。もしもSCP-173の設定をそのまま流用しただけであれば、あまり意味のない設定だと思います。

  貴重なご意見ありがとうございます。

  osasimi 15 Oct 2022 12:54

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  とても参考になりました。誤字脱字等につきましてはそっくりそのまま訂正致します。

  内容についてですが、収容プロトコルや実験日時や温度設定に関してはお言葉通り変更します。また、実験-003は確かに、財団がわざわざ接触させるのもどうなのかと思ったので、消去して実験-002に組み込みました。

  ここからは変更しないつもりの点です。
  実はこのアノマリーには元ネタの画像が存在していまして、画像の貼り付け方とその画像の版権がよく分からないのでそれを使用することはできていません。セイウチがモチーフであることやその外観の設定はそのイメージにあります。(セイウチにしたのはタイトルをダブルミーニングにしてイキリたかったのもあります)この辺りの設定に関しては、自分はあまり理由付けしすぎるのはかえって未知の恐怖感を失わせると思います。画像を貼ることが出来たら解決するのですが……
  同じ理由で、個体数についてもSCP-2128-JP-1は知能を持っているため、意図的に繁殖を行う可能性がある等財団の予測できない行動をするというイメージの元設定していません。
  人の顔をしていることを最後に言ったのは、古典的な怪談やホラー作品を意識したのですが、不自然ですよね…..どうしましょうか……

  最後のエージェントの返答の意は「人の顔をしている＝表情から読み取れる」ということです。
  移動の特性も、SCP-2128-JP-1に引き継がれるための設定です。逆に言えば引き継がれた特性はそれだけです。ですが貴方と解釈のずれが生じているのは、僕の書き方の問題でしょうか？僕なりに変更してみます。
  また敵意の表現に関しては「恨み」と言うよりも「反撃」の意味を持たせていますが、伝わりずらいので改善致します。

  余談ですが、SCP-173は書いてる時全く意識しておらず、今指摘されて似ていることに気が付きました。でも自分では気に言っているのでこのままで行きます。

  こんな文章も敬語も拙い高校生の処女作にこんなに素晴らしい批評をしていただいてとても嬉しいです。ありがとうございます。

  From: サンドボックスオペレーター

  ShinoguN 10 Dec 2022 01:00

  しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。

  From: サンドボックスオペレーター

  VideoGameMonkeyMONO 04 Apr 2023 04:26

  しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。

  最後の編集 04 Apr 2023 04:29 by VideoGameMonkeyMONO さらに表示

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