襖牢

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SCP-husuma

SCP-XXX-JPの襖部分

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが存在している家屋周辺には私有地であることを表す看板と監視カメラを設置し、周囲をフェンスで封鎖することで、一般人の家屋内への侵入を防止してください。家屋へと侵入がなされた場合、侵入者の当該オブジェクトへの接触の有無に関わらず、クラスB記憶処理を施した後解放してください。

説明: SCP-XXX-JPは██県██市の山間部に現存する築███年以上の廃屋内に存在する押入れです。家屋の各所には経年劣化による腐食や破損が確認されていますが、SCP-XXX-JPが存在する室内には腐食や破損等は現在確認されていません。なお、この家屋の現在の所有者は、登記上は須賀██氏という人物ですが、██年前に行方不明者届が出されており、現在は所有者不明となっています。

SCP-XXX-JPを直に視認すると、SCP-XXX-JPの内部へ入らなくてはならないという強迫観念を感じます。この異常性は複数名が同時にSCP-XXX-JPを視認している場合活性化しません。また、SCP-XXX-JP内に既に異常性に曝露した者(以下対象)が存在する場合もこの異常性は発現しません。

SCP‐XXX‐JP内部へと対象が侵入すると自動的にSCP-XXX-JPの入口が閉じます。内部には出入口と思わしき物は見当たらず、外部から襖を開けることでのみ脱出が可能ですが、対象が侵入した時点から最短でも1時間はSCP-XXX-JPは外部からのあらゆる干渉を受け付けず、脱出することが不可能となります。この際、SCP-XXX-JP内へ侵入した対象は不明な要因により即座に失神します。同時に、SCP-XXX-JPの外見からは通常考えられない、暗く、広大な空間が出現します。また、内部では時間の経過により対象の身体に重篤な悪影響を及ぼすことが事案XXX-JP-01から判明しています。

SCP-XXX-JPは██県が19██年█月██日に行った土地統計調査中に県庁職員である小林██氏(以下小林氏)が偶然SCP-XXX-JPの異常性に曝露した事案XXX-JP-01が発生した際に発見され、県庁職員に扮していた財団エージェントからの報告を受け財団の管理下へと移りました。以下は事案XXX-JP-01の際に小林氏が携帯電話内に残したメモの複写です。


小林氏がSCP-XXX-JPの異常性に曝露したと推定される時間からおよそ50時間後にエージェント・██によりSCP-XXX-JPが発見され、小林氏が救出されました。救出時、小林氏には極めて重度の栄養失調に加え、通常の2.1倍の扁桃腺の腫れ、両手全体に広がる打撲痕、両手の全爪の破損、41.4度の高熱が確認されました。現在まで小林氏はサイト-81██内医療施設にて治療を受けていますが、未だ完治に至っていません。また、事案XXX-JP-01の隠蔽のため、カバーストーリー「突発性解離性遁走の可能性」が小林氏の周囲の人々へ流布されました。

事案XXX-JP-1にて発生したSCP-XXX-JPの影響の詳細を調査するため、19██年██月██日にDクラス職員を用いた実験が行われました。

実験記録XXX-1 - 日付19██/██/██

対象: D-218717

実施方法: 対象をSCP-XXX-JP内へ侵入させ、1時間毎に救出し、異常性の影響を調査する。

結果: 実験は12時間継続して行われたが対象に小林氏の記したメモから見受けられるような影響は見られなかった。

分析: 恐らく継続してSCP-XXX-JPの内部に留まらなければ異常性の影響は受けないようです。また、副次的な発見ですがSCP-XXX-JPの内部に対象が侵入してから1時間が経過するまでは、SCP-XXX-JPは外部からの影響を受け付けないことを確認しました。

実験記録XXX-2 - 日付19██/██/██

対象: D-218717

実施方法: 対象をSCP-XXX-JP内へ侵入させ、50時間後に救出する。対象には録音機器を携行させ、何か変化があった際には記録を行うよう指示。生命維持のため飲料水と食料、鎮痛剤等を携行させる。

結果: 救出時、対象は小林氏と同様の症状が確認されました。詳細は音声記録XXX-2‐1を別途参照してください。音声記録には「すすり泣く声」「壁を叩く音」「何か引っ掻くような音」とみられる音も確認できましたが、発生源の特定には至っていません。

分析: 影響を受ける詳細な時間帯を把握することに成功しました。やはり継続して内部に留まり続けることで影響を受けるようです。実験後のメディカルチェックにより、D-218717の今後の実験への参加は難しいと診断されたため、D-218717はクラスB記憶処理を行った後、[データ編集済み]へと配属されました。

実験記録XXX-3 - 日付19██/█/██

対象: D-219947

実施方法: 対象をSCP-XXX-JP内へ侵入させ、80時間後に救出する。対象には録音機器を携行させ、常に記録を行うよう指示。生命維持のため飲料水と食料、鎮痛剤等を携行させる。

結果: 対象は死亡しました。詳細な記録は音声記録XXX-3-1を別途参照してください。

分析: SCP-XXX-JPの異常性に曝露してから72時間後に対象は死亡することが判明しました。音声記録の内容から、それまでに曝露した異常性の結果により衰弱死するのではなく不明な要因によって死亡するものと思われます。

付記: 19██/█/██に非活性化状態のSCP-XXX-JPの内部調査が行われました。その際にSCP-XXX-JP内部にて大きさから5~8歳程の男児のものと推定される頭蓋骨が発見されました。物理的干渉が不可能なため霊的実体であると仮説が立てられています。これはSCP-XXX-JP-1に指定され、現在SCP-XXX-JPとの関係性を調査中です。また、SCP-XXX-JP内部にて人間のものと思われる剥離した爪と、壁面に付着した血液が発見されました。DNA鑑定によってこれらは小林氏とD-218717、D-219947の3名のものと判明しました。

実験の記録からSCP-XXX-JP内から剥離した爪が発見されるのは理解できる。だが何故、小林氏やD-218717、D-219947らの血液がSCP-XXX-JP内に付着している?それもまるで、自ら擦り付けたかのように、壁面全てに。 - ██博士


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  1. portal:3222207 (04 Jun 2018 08:48)
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