こだわりの一杯

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アイテム番号: SCP-1664-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1664-JP、及びエージェント・鳥羽はサイト-81██内人型オブジェクト収容室に収容されます。収容室内は常に監視し、SCP-1664-JPが活性化する、またはエージェント・鳥羽がSCP-1664-JPの破壊、その他収容に悪影響を及ぼす行動を試みていると判断された場合、即座に鎮圧してください。この収容方法はエージェント・鳥羽へ多大な精神的負荷を与えるため、担当職員はエージェント・鳥羽の精神状態に十分な注意を払ってください。最低でも週に一度、医療スタッフによるエージェント鳥羽へのカウンセリングが義務付けられています。必要であれば鎮静剤の投与も行ってください。

説明: SCP-1664-JPは直径16.5cm、高さ7.5cmのそば椀です。椀の外側が黒、内側が朱色に塗られており、底面に金字で"そば処 ███屋"と書かれています。1 SCP-1664-JPは不明な方法で常に地面から約1mほどの位置に浮遊しており、非活性時は収容室内を動き回っているのが確認されています。

SCP-1664-JPの周囲3m以内に人が立ち入った場合、SCP-1664-JPはその人間(以下対象)の目の前に移動、椀の中に蕎麦約60gと約22cmの箸を生成し、対象に接近します。この時SCP-1664-JPを無視するか、逃走を試みた場合、SCP-1664-JPは対象を椀の縁や箸で殴打します。この時、椀から蕎麦が溢れることはありません。何回かの殴打を経てなお対象が摂食を拒んだ場合、SCP-1664-JPは対象の口腔内に不明な方法で蕎麦を転移させます。

また、対象がSCP-1664-JPの指示に従い蕎麦を摂食した場合でも「いただきます」、「ごちそうさま」を言わない、音を立てて蕎麦を啜らない、箸を正しく使用しないなど日本の伝統的な方法で食事を行わなかった場合、椀の中に蕎麦が再生成され、SCP-1664-JPは再び蕎麦の摂食を指示します。この動作が繰り返され、対象が蕎麦を食べきれなくなった結果SCP-1664-JPが口内および咽喉内に蕎麦を転移させることにより対象が窒息、死亡に至った事例も複数確認されています。これらの死亡事例の中には外国人観光客、そばアレルギーの持ち主も多く確認されており、SCP-1664-JPが意図的にそれらの人物を狙っている可能性も提唱されています。

SCP-1664-JPは民間人の「蕎麦椀が女性を殴打している」という旨の通報を受けて発見されました。通報を行った民間人、及び被害に遭っていた女性には記憶処理を行いました。通報を傍受したエージェント・鳥羽が現場に向かったところ、SCP-1664-JPは蕎麦を女性の口内に蕎麦を転移させる動作を中止、エージェント・鳥羽に接近しました。エージェント・鳥羽は蕎麦を摂食しませんでしたが、SCP-1664-JPが蕎麦をエージェント・鳥羽の口内に転移させることはなく、以来エージェント・鳥羽を追尾するようになりました。当初、SCP-1664-JPは低危険物収容ロッカー内に収容される予定でしたが、如何なるロッカー、収容コンテナ内に収容しても不明な方法で脱出し、エージェント鳥羽を追跡するため、現在の収容方法が確立されました。SCP-1664-JPがエージェント・鳥羽にのみ異なる振る舞いを見せる理由について、現在調査中です。

補遺1: エージェント・鳥羽の身辺調査の結果、彼女の父親が営んでいた蕎麦屋と、SCP-1664-JP底面に記されている店名の一致が確認されました。以下はそれを受けて実施されたエージェント・鳥羽へのインタビューです。

対象: エージェント・鳥羽

インタビュアー: 更科博士

<記録開始>

更科博士: それでは、インタビューを開始します。

エージェント・鳥羽: [沈黙]

更科博士: 貴方の身辺調査を行った結果、貴方の生家が████氏の経営する蕎麦屋であると判明しましたが、間違いはありませんか?

エージェント・鳥羽: [15秒間沈黙]

更科博士: エージェント・鳥羽、返答を。

エージェント・鳥羽: [ため息] 正確には違います。父が突然家を蕎麦屋にしたんです。

更科博士: もともと蕎麦屋を営んでいたわけでは無いのですか?

エージェント・鳥羽: はい。元々うちの家は平凡な中流家庭でした。父がサラリーマン、母が専業主婦というごくごく平凡な。それが急に脱サラだなんだと言い出して蕎麦屋を。

更科博士: 記録によると、創業後2年で倒産したとありますが?

エージェント・鳥羽: [5秒間沈黙] お客さんが来なかったんです。父はどうも隠れ家的蕎麦屋という体裁に拘っていたみたいで、わざわざ住宅街の奥まった場所にあるうちを蕎麦屋に…..。赤字続きで、貯金を切り崩して騙し騙し経営していたんですがとうとう母が愛想を尽かして離婚という形になりました。

更科博士: ご両親の離婚後はどちらに?

エージェント・鳥羽: 母の実家に住まわせてもらっていました。

更科博士: その後、お父様との交流はありましたか?

エージェント・鳥羽 [15秒間沈黙] はい。月に一度は父と会うことが許されていて、父はその度にお手製の蕎麦を振舞ってくれました。ただ…[3秒間沈黙]えっと、私は父の作る蕎麦がどうしても好きになれなかったんです。なんというか、味があまりに個性的で舌に合わなかったというか…。

エージェント・鳥羽 父は自分の作る蕎麦に絶大な自信を持っていたので、蕎麦を食べきれなかった私を、その…殴ったり….。[17秒間沈黙] でも、父はいつも私のことを愛していると言っていました。殴った後もいつだって申し訳なさそうに謝っていました。悪いのは父のプライドを傷つけた私なんです。

更科博士: お母様はそのことをご存知でしたか?

エージェント・鳥羽: いえ、そんなことを言ってしまえば二度と父と会えなくなります。蕎麦さえ絡まなければ優しい父でしたし、会えなくなるのは嫌だったので母には秘密にしていました。

更科博士: なるほど。SCP-1664-JPを以前に見たことがありますか?

エージェント・鳥羽: [3秒間沈黙] はい。これは父のお気に入りのお椀でした。指紋でもつけようものならものすごい勢いで怒鳴られた記憶があります。

更科博士: 以前から、そのお椀に現在のSCP-1664-JPのような異常性は存在していましたか?

エージェント・鳥羽: いえ、少なくとも私は…

SCP-1664-JP: [エージェント・鳥羽に接近、彼女の周囲を浮遊する]

エージェント・鳥羽: …こんな風に勝手に飛び回るお椀を見たことはなかったです。  

更科博士: ありがとうございます。インタビューを終了します。

<記録終了>

補遺2: 20██/██/██、SCP-1664-JP収容室内でSCP-1664-JPが活性化しました。以下は当時の映像記録です。

SCP-1664-JP: [ゆっくりとエージェント・鳥羽に接近する]

エージェント・鳥羽: [SCP-1664-JPの方に振り返る] …なんですか、お父さん。

SCP-1664-JP: [椀の中に蕎麦を生成する]

エージェント・鳥羽 すいません、私は… [7秒間沈黙]

SCP-1664-JP: [蕎麦の摂食を促すようにエージェント・鳥羽に密着する]

エージェント・鳥羽: ごめんなさい、ごめんなさい…

SCP-1664-JP: [箸を生成し、蕎麦をつまみエージェント・鳥羽の口元に運ぶ]

エージェント・鳥羽: [30秒間沈黙] 食べれば、許していただけますか。

SCP-1664-JP: [箸をエージェント・鳥羽の手元に運ぶ]

エージェント・鳥羽: [4秒間沈黙]…いただきます。[蕎麦を摂食する]

SCP-1664-JP: [エージェント・鳥羽が蕎麦を摂食している約180秒の間静止する]

エージェント・鳥羽: [蕎麦を嚥下する際、酷く咳き込む。一部の蕎麦は飲み込まれず床に落ちる2]

SCP-1664-JP: [再び椀の中に蕎麦を生成する]

エージェント・鳥羽: ごめんなさい…殴らないで、すいませんでした、お父さんのお蕎麦粗末にしてすいませんでした、だから殴らないで、ごめんなさい。3

SCP-1664-JP: [蕎麦の摂食を促すようにエージェント・鳥羽に密着する]

エージェント・鳥羽: ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい..。[以下不明瞭な呟き]

<記録終了>

上記映像記録後からエージェント・鳥羽の精神状態が著しく悪化、繰り返し自己終了を試みるなどの行為に及ぶようになりました。SCP-1664-JPが収容ロッカーを不明な方法で脱出した事例は何度か確認されており、エージェント・鳥羽が死亡、ないしはそれに準ずる状態に陥った場合収容違反が発生する可能性があるため現在のプロトコルへと改訂が行われました。

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