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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPを収容することは現時点では不可能です。収容のための資源はSCP-XXXX-JPの隠蔽処置に充てられます。
隠蔽処置のため、全世界の医療機関の診察記録、健康調査等を常時クローリングし、健康寿命延長の偏りが検知された際に該当サンプルに対して遺伝子検査を行います。検査の結果サンプルの染色体における末端小粒(テロメア)がサンプルと同年齢の平均値から23%以上伸長していることが認められた場合には手順XXXXを適用します。
後述するSCP-XXXX-JP-Bは解読困難な内容のため積極的に介入する必要はありません。学術的にSCP-XXXX-JP-Bの解明を進めようとするプロジェクトが発足した場合には秘密裏に妨害工作を行い頓挫させます。
説明: SCP-XXXX-JPは特定の手順を行うことによってテロメアが異常に伸張する現象です1。被験者の背面に対して、他者が首の付け根から第二腰椎と第三腰椎の間にかけて爪を立てる(引っ掻く)ことで発現し、1回の手順ごとに被験者のテロメアが0.018%伸長します。ヒトのヘイフリック限界の最大値は50ですがSCP-XXXX-JPによる影響下では最大███までの延長が確認できており、理論上は████歳まで生存する可能性が示唆されています。
SCP-XXXX-JPはおよそ11歳まで2のヒト(Homo sapiens)にのみ作用し近縁の哺乳類を含めた他生物への影響は確認できていません。爪を立てるのは被験者とは別のヒトである必要があり、引っ掻く動作ができるものであれば道具を使用した際にも効果を及ぼします。
また上記の手順について、不定期に民間に流通していることが判明しています。流通経路は主に口伝ですが、度重なる調査にも関わらず発生源の追跡は失敗に終わっています。この現象をSCP-XXXX-JP-A、流布される内容をSCP-XXXX-JP-Bと呼称しています。
特筆すべき点として、現時点で不明ではありますがSCP-XXXX-JPはテロメアの操作による寿命への影響の他、被験者の生存能力3にもバイアスがかかっている可能性があります。更なる研究が求められますが、数値で測ることが出来ない要素のため慎重な対応が必要です。
発見経緯: 1988年9月に発生した、生徒・教師合わせて███名が死亡した静岡県███小学校の修学旅行バス連続滑落事故において、ただ1名の生存者4であった当時10歳の少年(以下被験者-XXXX-1)の精密検査中に遺伝子異常が見つかったことから財団エージェントが監視に加わり、テロメアの異常伸長を確認したため隠蔽工作並びに被験者-XXXX-1の保護を行いました。
被験者-XXXX-1は財団のインタビュー・検査に対して協力的であり、SCP-XXXX-JP手順の特定において大いに貢献しました。しかしながらSCP-XXXX-JPの実施に関しては非常に消極的であり、経緯を鑑みた研究員の判断により実験は最小限に抑えられました。また同時期に手順XXXXが制定され、初の実施者となりました。
手順XXXX: 被験者に対して本オブジェクトの性質および財団保有オブジェクトにおけるレベル1セキュリティクリアランスに相当する情報を開示し、財団勤務意思の有無を確認します。意志がある場合には十分な教養と実地訓練を施し、同時に精神・肉体・思想の精査を行います。2年間の行程に不備がなければ、管理官1人および担当職員2人の承認のもと財団への勤務を認めます。
審査基準に満たなかった、または財団勤務を望まなかった場合には被験者に対してクラスC記憶処理を行い、監視用チップの埋め込みの後開放します。被験者が適正な寿命年齢に達した際には秘密裏に終了させるよう行動しますが、SCP-XXXX-JPの特性によりどのような手段が有効であるかは議論中です。
補遺: 被験者-XXXX-1との調査およびSCP-XXXX-JP-A研究の結果、爪を立てる際には肉体が裂傷する程度の深度が必要であることが判明しました。被験者-XXXX-1は同級生・上級生から長年に渡り執拗な暴力行為を受けており、複数の凶器5によって背面全体にわたり皮膚が硬化するほど傷付けられていました。
SCP-XXXX-JP-B研究報告: SCP-XXXX-JP-BはSCP-XXXX-JPの手順とその成り立ちについて語っていると推測されています。SCP-XXXX-JP-Bは弥生倭語の性質を含みつつも大陸系言語とは違う概念を持つ未知の言語で成り立っており、言語学解析チームの研究により主要部分の予測はできていますが、未だ本来の意味は判明していません。以下は現代語に大約したものです。
四千の夜を過ごしてもあなたへの愛しさは変わりません
[解読不能:恐らく対象が永遠を失ったことを嘆いている]
私の手は岩のように尖っているから
縋りついた傷の分だけ永遠を分かちましょう
去っていくあなたは背中しか見えないけれど
[解読不能:恐らく対象を永遠に恨み続けることを述べている]
付与予定タグ: keter jp scp 現象
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- portal:8288587 (04 Oct 2022 16:19)
執筆お疲れ様です。
「処理する」がどういった動作を指すのか不明です。SCP-XXXX-JP以外の手段で寿命を短縮する、あるいはその場で終了するなど、いろいろと対応が考えられます。実際の文書として見た際に異常存在への対処が曖昧では役に立たないため、異議を明確にすることをお勧めします。
同様の理由で、特別収容プトロコル内で黒塗を用いることは推奨されません。
生物における「近似」は「近縁」よりもやや遠縁の関係にある生物も含むようです(参考)。一般に「近縁な哺乳類」などの方がよく用いられますし、またヒトにごく近縁なチンパンジーやゴリラを見て誤同定するレベルで「似ている」と感じる人はそういないでしょうから、「近縁な」とする方が適切かなと感じました。
動物の属名・種小名は原則として斜体で表記されます(斜体で表記できない場合は太字にしたり下線を引いたりします)。スラッシュ2本で//Homo sapiens//のようにするとHomo sapiensのように斜体になります。
この段落ですが、触れている内容がSCP-XXXX-JP自体の特性や性質ではなく、発見経緯や現在の分布状況といった周辺情報です。こういった内容はオブジェクト自体の説明の後に持ってくる方が話のまとまりが良いかと思います(発見経緯などから話を膨らませる場合、そういった内容は後にある方が話を展開させやすいですし)。
「プロメア」で検索してもアニメ映画しかヒットしないのですが、「テロメア」ではありませんか?
現状DVです。クリニカルトーンや報告書の体裁の面はよく出来ていると思います。しかし、私はその都市伝説を存じ上げませんでしたが、ただの都市伝説をそのまま報告書に落とし込んだだけに感じました。都市伝説は創作のタネを提供してくれることもありますが、都市伝説自体が奇妙なものですから、それを報告書のフォーマットに適合させるだけでは作品としてのオリジナリティ・面白さが薄いように思います(加えて私の場合はその都市伝説を存じ上げないため、全く興味の無い都市伝説をただ解説されただけだった印象を受けます)。
現状からの改稿としては、やはり意外性のあるオチを付与することが必要かと思います。例えば寿命つながりで『三年峠』という話がありますが、これは転ぶと余命が3年になってしまう坂で何度も転ぶことで3の倍数年という長い寿命を手に入れ長く暮らすという、「余命が短くなる」というイメージからは予想できない意外な展開で面白さを提供しています。『三年峠』自体は非常に有名な話であるためこれをそのまま踏襲すれば別に意外でもないありきたりな話になってしまいますが、この寿命という要素を使って読者の予想外の展開に運んでみてはいかがでしょうか。例えば本当に寿命が滅茶苦茶に伸びた人間が登場するなど、いろいろと話は動かせそうな気がします。あるいは生物学的な記述がなされているので、そっちの専門性に振り切って差別化してみるというのも手でしょうか(参考までに、後者の路線を採用したものに拙著SCP-798-JPがあります)。
財団が民間人の寿命を操作しているというのは面白い悪辣さだと思いましたが、結構目立たない書かれ方をしているのでさらさらと読んでいれば気付かない読者もいそうだなと思いました。「背中を指で上から下になぞると寿命が縮む、下から上になぞると寿命が伸びる」も、「首の付け根を起点として第二腰椎と第三腰椎の間を終点とした場合には被験者のテロメアが0.18%伸長し、腰椎間から首へと辿った場合は0.23%短縮します」もパラグラフのかなり終盤で書かれているので(英語にしろ日本語にしろ、読者に最も伝えたい内容は第1文のトピックセンテンスに記述されることが多いですから、終盤はやはり印象が弱くなります)。
この設定を維持するのであれば、例えば「特筆すべき点として~」などと強調する、あるいは短縮・伸長に関する記述を別パラグラフに移す、などが挙げられるでしょうか。ただし、先述したオチを追加すると蛇足になりかねない要素であるため、ご自身がこの作品を通してやりたいことと照らし合わせて取捨選択ください。
なおこの設定自体に関して、例えば男子小学生とかなら互いの寿命をふざけて縮め合おうとして寿命数百年になっちゃいました~みたいな事態が起こりそうかな……とも思いました。参考までに。
以上です。初めての執筆ということで何かしら当初思い描いていたものとギャップ等あるかもしれませんが、今回の批評が充実した活動に繋がれば幸いです。執筆のほど頑張ってください。
推敲したつもりでも読んでいただくとなるほど確かにということがポロポロ出てきますね。
いただいたご指摘を踏まえて読みやすく伝わりやすい体裁に整えつつ
・発生の地域や年齢が限定的なのでその中で起こりうるインパクトあるドタバタ
・一見した流れからは予想できないような出来事や着地点
・都市伝説ではなくて普遍的に「健康に良い・悪い」と認識されているけど信憑性までは深く知られていないものがオブジェクトだったらどうなる?
みたいな方向でも拾えるものはないか探してみようと思います。
これは恥ずかしすぎるので早急に直しました。もう3年経つんですねぇ
遅くなってしまいましたが、改めて批評ありがとうございました。
当初は受け止めるので精一杯で咀嚼に時間がかかってしまいましたが、批評を読むほどに期待と現実のギャップが見えてきました。
恐らく自分はこのオブジェクトに「身近にありそうな奇妙さ」を表現したかったんですが題材が思ったよりもニッチだったことがそもそもの躓きだったように感じています。
いっそニッチなものはニッチと割り切って、対岸の火事かと思わせて実は…みたいな流れにしてみようと思っています。
よりより報告書になるよう尽力しますので、引き続きご指導よろしくお願いいたします!
拝読させていただきました。まだ報告書は執筆したことがないため具体的な批評はできませんが、少しでもお力になればと考えて思ったことを書かせていただきます。
Tutu-shさんが既に述べられているように、題材は面白かったのですがオチや展開が地味で、インパクトに欠けていると思いました。具体的な事案や意外性、不安感を煽るオチがあればなおよくなると思います。
またこれは個人的な感覚なのですが、メタタイトルと内容の繋がりが希薄だと感じてしまいました。
miyo_t様が子供の頃聞いた都市伝説が元になっているとのことですが、おそらく内容とタイトルから察するに古事記等に登場する石長比売のエピソードから作られたものだと思われます。
それを知っていなければメタタイトルとの繋がりが分からないと思いますし、知っていてもあぁ、そうなんだで終わってしまうように感じました。
個人的には報告書内にそれに関する記述を入れたりすると、さらに異常性に説得力が増したり、全体の面白さが増すかなと感じました。
非常に好みの記事だったので、改稿、投稿を楽しみにしております!
ご指摘いただいた件、大変参考になりました。
Tutu-shさんにいただいた批評から方向性が見え始めていたのですが、それが補足された気分です。
またメタタイトルも確かにギミックの一つだなと改めて感づかされました。
新たな視点をありがとうございました。
改稿した際にはぜひまた批評をお願いいたします!
アドバイスを受け改稿を行いました。
ぜひ批評のほど、よろしくお願いいたします!
拝読いたしました。
異常性やオチは面白いものだと思います。
改稿前に一度コメントも含め拝読させていただきました。詳細に記憶しているわけではありませんが、完全に初見の方とは意見が異なるかもしれません。
また、改稿前に批評をいただいて変更を変えたからこそ逆のことをコメントしてしまうかもしれませんので、ご了承ください。
お褒めの言葉と、改稿前も読んでいただけたとのことでとても嬉しいです!
縮の内容はプロトコル内とfootnoteにさらっと書いている程度で、本筋と絡まないのであまり意識していませんでした。悪目立ちするようでしたらいっそ削除することも検討します。
後半のご指摘は正にごもっともで、恐らく改稿前のエゴみたいなものが残ってしまいノイズになったのだと思います。自身では好きなセンテンスだったので、冷静な批評をいただけて助かります。
この部分はもっとストーリーになじませるかもしくはこの展開は諦めて、(言い方悪いですが)いじめの内容に説得力を持たせるのもアリなんだなと思いました。上下関係なく背中に強い刺激を与えることがトリガーになっていて、いじめはナイフで傷付けられたとか……そうなるとオブジェクトが流している噂の内容も精査が必要になると思いますし、また違う視点から考えられそうです。
改めて、批評ありがとうございました。引き続き是非よろしくお願いします!
しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。