SCP-2984-JP 鍵という名の旅券

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アイテム番号: SCP-2984-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2984-JPは、サイト81■■の低危険物ロッカーに収容されます。実験によって生成されたSCP-2984-JP-Aは発生するSCP-2984-JP-Bを記録した後、SCP-2984-JPより取り外して消失させてください。
SCP-2984-JPを用いた実験は、担当研究者とサイト管理官の許可を得て行ってください。
現在、SCP-2984-JPを用いた実験は禁止されています。詳しくは事件記録2984-JP-01を参照してください。

説明: SCP-2984-JPは直径10㎝の鉄製の輪で、SCP-2984-JP-A取り外すためと思われる隙間を有しています。後述する異常性から、これは鍵束の輪であると思われます。輪の表面はサビ止め処理が行われていないのにも関わらず、収容当時から物的変化が確認されていません。また耐久試験において、構成元素から予想される薬品からの影響や加重に対しても変形していないことより、異常な耐久性を有していることが判明しています。
SCP-XXX-JPは、オブジェクトを持っている人物(以下対象者と表記)がSCP-2984-JPを2ⅿ/s以上の速度で振ったときに鍵を1~4本、輪に通した形で生成します。SCP-2984-JP-AはSCP-2984-JPと同じ物質で構成されており、輪に通してある状態ではSCP-2984-JPと同様に異常な耐久を持ちますが、輪から外されたSCP-2984-JP-Aは外された約5秒後に不明な原理で消滅します。
SCP-2984-JP-Aには個体ごとに番号が振られており、異なる対象者であっても同一の番号を持つ個体が生成されることが確認されており、番号が同じであれば発現する異常性も同じであることが、実験により確認されています。

SCP-2984-JP-Aは人が出入りでき向こう側を確認できない扉の鍵穴であればどのような形での鍵穴でも適応し、扉を後述するSCP-2984-JP-Bへと転移するポータルに変化させます。変化により生成されたポータルは鍵が鍵穴に刺さっている間は扉を閉めても維持され、扉が開いている状態では鍵を抜くことができません。扉を閉めた状態で鍵を抜くとポータルは消滅しますが、再び同じ鍵を差し込むことで同じ異常空間に繋がり、消滅前に異常空間に侵入していた人や物体が帰還できることが判明しています。

SCP-2984-JP-Bは、規定現実に似たSCP-2984-JP-A毎に異なる異常空間です。共通する性質として、物理法則を初めとした多くの法則が規定現実と同等であることが確認されており、対象者がそれまでに鑑賞したアニメーション、もしくは遊んでいた会話シュミレーションゲームの世界がほぼ正確に再現されています。空間内に存在する登場人物を模した人型実体とも問題なく会話をすることが可能ですが、人型実体および空間内に存在する物体をSCP-2984-JP-Bの外に出す試みは現在まで成功していません。
また、空間内はヒューム値がカント計測器を用いた測定では0.98Hmと、規定現実よりわずかに低いことが判明しています。これによる人体への影響や、現実改変の行使などは確認されていませんが、その他すべての構成要素が規定現実と同じことから、継続的な観測と調査が進められています。

実験記録:以下はSCP-2984-JPの異常性調査、およびSCP-2984-JP-Bの内部調査記録です。
実験記録01 - 日付2019/02/04

対象: D-46570

実施方法: 対象者にSCP-2984-JPを速度を徐々に上げながら振らせ、異常性の発現を観測する。

結果: 対象者の腕の残像が見える速度で振った際に、異常性が発現。SCP-2984-JP-Aが2本発生した。

分析: 生成のプロセスが肉眼で確認できない速度で振られた際に異常性の発現が見られると思われる。

実験記録XXX - 日付2019/02/05

対象: D-46570

実施方法: 対象者に生成させたSCP-2984-JP-Aで実験室内に設置した、施錠した鍵の形式が異なる扉5つの開錠を試みる。

結果: どの扉も問題なく開錠された。この際、D-45670が扉を開いたためSCP-2984-JP-Bの存在を確認。SCP-2984-JP-Aは観察の結果、鍵穴に刺される際に、鍵穴に適した形に変形していることが判明した。

分析: 鍵穴によって使用は制限されないようだ。今後は扉の先に生成される空間を調査することにする。

実験記録XXX - 日付2019/02/06

対象: D-46570

実施方法: 対象者にSCP-2984-JP-Aを生成させ、扉を開錠した先にある空間の調査。なお、対象者にはカメラ、GPS、簡易式カント計測器を装備させている。

結果: 扉は先の実験で確認されたように異常空間へ繋がった。なお、扉の材質はオークを使用していたが、異常空間側は集合住宅の扉を思わせる金属製の扉になっていた。空間自体はヒューム値がわずかに低いことの他に、規定現実との差異は確認されなかった。GPSは座標情報が表示されたが、該当座標は■■県に面する日本海を指していた。映像記録と対象者の証言から、空間の元となったものが存在すると思われる。

分析: 証言と映像記録の分析から、ある可能性が浮上した。次回以降の実験により、検証と裏付けを行う。

実験記録XXX - 日付2019/02/07

対象: D-45670

実施方法: SCP-2984-JP-Bの内部調査。対象者にはカメラ、GPS、簡易式カント計測器を装備させ、前回とは番号の異なるSCP-2984-JP-Aを使用してSCP-2984-JP-Bに進入させる。

結果: 前回とは異なる空間に繋がった。対象者はどこかのオフィスであると証言。ヒューム値はこちらのほうがわずかに高く0.99Hmであった。GPSの座標は東京都の■■区付近を示しており、該当座標にエージェントが派遣されたが対象者を発見できなかった。映像記録の解析と対象者の証言により、オフィスと思われていた場所は、【編集済み】に登場する芸能プロダクションであると思われる。

分析: 検証により、転移先の異常空間は現実世界の創作物を再現している可能性が示唆された。ヒューム値が規定現実よりわずかに低いのは、作品に触れる大衆の集合的無意識を元にした並行世界であるためと思われる。

補遺: 観測の結果、実験の際に同じ番号のSCP-2984-JP-Aを使用するたびに、対応するSCP-2984-JP-Bのヒューム値がわずかに上昇しています。現在、最も高いヒューム値を持つのはSCP-2984-JP-A-06で繋がるSCP-2984-JP-B-06の0.996Hmです。今後、同じペースでヒューム値が上昇した場合、次の進入にてヒューム値が規定現実と同じ数値になることが予想されています。これによる影響の調査のため、SCP-2984-JP-A-06を用いた実験を現在申請中です。

事件記録2984-JP-01 - 日付2019/02/■■
SCP-2984-JP-A-06を用いたSCP-2984-JP-B-06の接続時、カント計測器による観測でヒューム値が1.0Hmとなった際、不明な手段で開いていた扉が固定具を破壊し閉鎖され、SCP-2984-JP-A-06が鍵穴より消失しました。
対象者からのGPS反応は途切れずに発信され続けていたため、該当地区にエージェントが派遣された結果、観測されていたSCP-2984-JP-B-06が該当座標の地区に上書きされる形で出現したことが判明しました。
聞き取り調査の結果、該当地区の居住者はこの変化に違和感を覚えておらず、周辺住民もわずかな違和感だけを口にするだけで、元からそうであったという証言しか得られませんでした。
財団の調査の結果、該当地区を中心に局所的な大規模現実改変が発生、現実世界が異常空間の世界に改変されたことが判明。
以後、O5議会の決定によりSCP-2984-JPを用いた全ての実験を禁止するとともにオブジェクトクラスの変更が議論されています。


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