SCP「異世界人を探せ!」

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 財団は現在、12枚のSCP-XXX-JPを所有しており、その全てがサイト-81██の小型オブジェクト収容金庫に保管されています。担当職員は定期的にDクラス職員を使って実験を行い、SCP-XXX-JPの異常性が再確認された場合は直ちにサイト管理官に連絡して下さい。

SCP-XXX-JP-A-3は現在、発見場所のサイト-81██からサイト-81██へ移送され、同サイトの人型生物収容室に収容されています。SCP-XXX-JP-A-3には1日3回、財団職員と同じ食事を与え、また1日5時間程度の教育指導を行って下さい。内容は日本の小学4年生が受ける義務教育と同じで構いません。ただし、理科と社会科については、基底世界とSCP-XXX-JP-Cでは内容が異なる可能性があるため、そのことをSCP-XXX-JP-A-3に理解させた上で指導を行って下さい。また、定期的に異常性確認を兼ねた心理カウンセリングを行って下さい。

SCP-XXX-JP-Eは現在収容されておらず、また収容が困難な状態です。そのため財団は、SCP-XXX-JP-Eの存在が一般人に知られることがないよう、情報を操作することに注力します。

全国の天文学関連の研究所にエージェントを潜伏させ、SCP-XXX-JP-Eが発見されないか、監視を行って下さい。一般人によってSCP-XXX-JP-Eが目撃された場合は直ちに記憶処理を行い、SCP-XXX-JP-Eが写り込んだ写真や映像は廃棄して下さい。

説明: SCP-XXX-JPは、大きさ210×297mmのコピー用紙に似た紙です。通常のコピー用紙と同様に破壊が可能ですが、破壊されることでSCP-XXX-JPが後述の異常性を失うことはありません。SCP-XXX-JPの表面には、地球上で未だ種の特定ができていない生物(SCP-XXX-JP-A)の絵が多数描かれています。SCP-XXX-JPの見た目及び異常性は、確認できる限り全てのSCP-XXX-JPにおいて同一です。

SCP-XXX-JPの異常性は、物体もしくは生物が触れることによって発動します。発動したSCP-XXX-JPは、非異常性と思われる光を発した後、SCP-XXX-JPに触れた対象(SCP-XXX-JP-B、ただしこの番号は対象が人間の場合のみ適用される)とともにその場から消失し、別の空間(SCP-XXX-JP-C)に転移します。SCP-XXX-JP-Cに到達したとき、SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Bの身体に不明の原理で癒着しており、分離出来なくなっています。

SCP-XXX-JP-Cは、財団が存在する基底世界に酷似した別世界です。基底世界との最大の違いは、基底世界のヒトと同程度の知能を持ったSCP-XXX-JP-Aが存在していることです。SCP-XXX-JP-C内のSCP-XXX-JP-Aは、基底世界と同じ言語を使っており、意思疎通に問題はありません。SCP-XXX-JP-Bが転移した場所(必ず特定の一か所に転移します)には、一体のSCP-XXX-JP-Aがおり(SCP-XXX-JP-A-1とされている)、SCP-XXX-JP-Bに「異世界人を探せ!」と名付けられたゲームへの参加を勧誘します。

SCP-XXX-JP-A-1の説明する「異世界人を探せ!」のルールは以下の通りです。

•SCP-XXX-JP-Bの手に癒着しているSCP-XXX-JPに描かれた、SCP-XXX-JP-Aをすべて探し出すことが目的。
•すべてのSCP-XXX-JP-Aを探し出すと、SCP-XXX-JP-A-1の持っている「カタログ」1の中から好きなものが一つ手に入る。
•制限時間は特に設定されていない。
•勝利条件を満たせば元の世界へ帰れるが、それまでは帰ることはできない。

ルール説明後、SCP-XXX-JP-A-1はSCP-XXX-JP-Bに改めて「ゲーム」参加の意思を問います。この発言に強制力はありませんが、殆どのSCP-XXX-JP-Bは賞品目当てで「ゲーム」に参加すると思われます。しかし、現在のところ、SCP-XXX-JP-Cから基底世界へ戻ってきたSCP-XXX-JP-Bは確認されていません。これは、「ゲーム」で探すべきSCP-XXX-JP-Aの数が非常に多いことと、探す手掛かりがSCP-XXX-JPの絵のみであることが「ゲーム」の難易度を大幅に上げているためだと考えられています。

発見経緯: SCP-XXX-JPは20██/7/██、████県████市にある███山で不自然な失踪事件が相次いで発生し、その話を聞いたフィールドエージェント数名による調査で発見されました。このときエージェント・██が誤ってSCP-XXX-JPを手に取り、消失したことからオブジェクトの異常性が発覚しました。その後直ちに近隣住民にカバーストーリー「神隠し」が施行され、機動部隊き- 6 "神対応"がSCP-XXX-JPの回収を遠隔操作ドローンを使って行いましたが、失敗し、その場にあったSCP-XXX-JPは全て消失しました(事案XXX-JP-1)。また、SCP-XXX-JPは特定の地点に不定期に出現することが発覚し、その地点は変更不可能とされたため、出現地点を内包する形でサイト-81██が建設されました。

実験: 事案XXX-JP-1発生後、SCP-XXX-JPの異常性は██回の実験により完全に証明されました。その後、消失したSCP-XXX-JPと曝露した対象がどうなるのかを調べるため、D-34009を使用して実験が行われました。以下はその時に撮影された映像を書き起こしたものです。

補遺1: 上記の実験の後、Dクラス職員に3日分の食糧とカメラの予備バッテリーを持たせてSCP-XXX-JP-Cに「派遣」し、SCP-XXX-JP-Cの調査を兼ねて「ゲーム」に参加させる試みが6回行われました4が、いずれも「ゲーム」の勝利条件を満たすには至りませんでした。また、SCP-XXX-JP-Cに転移した直後のDクラス職員が、他のDクラス職員が転移してきた瞬間、近くにいたSCP-XXX-JP-A-1とともに消失したという事例が確認されました。

SCP-XXX-JPの確保及び保護のため、この実験はサイト管理官の権限で中止となりました。

補遺2: 20██/7/██、財団の外宇宙部門の職員がSCP-████に関する調査のために宇宙を観測していたところ、地球から█████光年離れた██████座の方角に、人の形や記号の「¥」の形など不自然な形状の氷塊が複数散らばっているのを発見したとの報告がありました。さらに調査した結果、この氷塊はSCP-XXX-JP-BがSCP-XXX-JPに曝露して消失するたびに数が増えるということが判明しました。この氷塊はSCP-XXX-JPと何らかの関わりがあると予測され、SCP-XXX-JP-Eの番号が付けられました。

SCP-XXX-JP-Eは地球から遠く離れた場所に存在するために収容が困難ですが、上に記した以外の異常性は確認されなかったため、SCP-XXX-JP全体のオブジェクトクラスはEuclidのまま変更されませんでした。

補遺3: 20██/7/██、SCP-XXX-JPが収容されていた大型収容室に、SCP-XXX-JP-Aと思われる生物が多数出現しました。出現したSCP-XXX-JP-A個体群はSCP-XXX-JPと同じく、触れた対象と共にその場から消失する性質を持っていました。機動部隊による静止が間に合わず、SCP-XXX-JP-A個体群に曝露したSCP-XXX-JP██枚、機動隊員█人、その他の職員█人が消失しました(事案XXX-JP-2)。

SCP-XXX-JP-Aの出現が治まった後、機動部隊がその場に残ったSCP-XXX-JP-A 1体にSCP-XXX-JPに触れないよう指示し、SCP-XXX-JP-Aを収容しました。

以下はそのSCP-XXX-JP-A(SCP-XXX-JP-A-3とする)へのインタビュー記録です。

インタビュー記録XXX-JP
記録日: 20██/7/██
インタビュアー: 和泉研究員
対象: SCP-XXX-JP-A-3
付記: SCP-XXX-JP-A-3の異常性を考慮し、インタビューは和泉研究員の携帯電話を通じて行われた。

<記録開始>

[Dクラス職員が携帯電話を床に置いた後、部屋を出る]

SCP-XXX-JP-A-3: え、なにこれ?

和泉研究員: 触らないで下さい!

SCP-XXX-JP-A-3: え!?

和泉研究員: [3秒沈黙]すいません、驚かせてしまって。

和泉研究員: これからインタビューを行います。まず、あなたの名前を教えて下さい。

SCP-XXX-JP-A-3: [5秒沈黙]ええと、私は███ ████っていいます。

和泉研究員: ████ちゃん、ですね。████ちゃんはどうやってここに来たか覚えてますか?

SCP-XXX-JP-A-3: えっと…。

和泉研究員: 分からなければ無理に答えなくて大丈夫ですよ。

SCP-XXX-JP-A-3: あ、いや、話します話します!えっと、私は別の世界に移動できる機械を使ってここに来たんです。

和泉研究員: 詳しく教えて下さい。

SCP-XXX-JP-A-3: あの、「世界がもうすぐ滅亡する、[編集済]5がなんとかかんとかでなすすべが無い」みたいなことをニュースで聞いたんです。

和泉研究員: ふむ。

SCP-XXX-JP-A-3: でも、近所の研究所に別の世界に行ける機械があるっていう噂を聞いて、お父さんが家族みんなでそれを使って逃げようって言う話になったんです。

SCP-XXX-JP-A-3: でも、そこには人がいっぱいいたんです。半信半疑で行ったんですけど、本当だったんだって思いました。

SCP-XXX-JP-A-3: その機械がある部屋に急いで行こうとしたんですけど、気づいたらお父さん、お母さんとはぐれちゃってて、お兄ちゃんと二人になってたんです…。

和泉研究員: それからどうなったのですか?

SCP-XXX-JP-A-3: [5秒沈黙]お兄ちゃんが…人混みに押されて転んじゃって、しかも他の人に踏まれて…。でも「先に行って」って言ったから…。[20秒沈黙]

和泉研究員: 大丈夫ですか?話したくなければインタビューを終わりにしますが。

SCP-XXX-JP-A-3: [泣きながら]だ、大丈夫です。

和泉研究員: では続けて下さい。

SCP-XXX-JP-A-3: えっと…、色々研究所を探し回ったんですけど、お父さんもお母さんも見つからなくて、私は…いつの間にか、別の世界へ行ける機械の前に来てたんです。そうしたら、人がどんどん消えたり、変な形の人が「助けてー」って言いながら機械から出て来たりしてて、私は怖くなって、必死で機械の中に駆け込んだんです。係員みたいな人が「機械の中に入らないで」って言ってたんですけど、誰かがボタンを押してしまって、気が付いたらここに来ていたんです。

和泉研究員: なるほど。

SCP-XXX-JP-A-3: 私は助かりました…。でも…[再び泣き出す]私…お父さんとお母さんとお兄ちゃんに会いたいです。

和泉研究員: 気持ちは分かりますが、あの世界に戻るのは危険です。でも、私達があなたの手助けをしますから、安心して下さい。

和泉研究員: それではインタビューを終わります。ありがとうございました。

<記録終了>

補遺4: 20██/7/██、心理カウンセラーがSCP-XXX-JP-A-3と携帯電話を通じて対話している最中、SCP-XXX-JP-A-3が誤って携帯電話に触れました。しかし、SCP-XXX-JP-A-3の異常性は発動しませんでした(事案XXX-JP-3)。その後、SCP-XXX-JP-A-3を対象に接触実験を行いましたが、異常性が再確認されることはありませんでした。同様に、SCP-XXX-JPにも異常性の喪失が確認され、またSCP-XXX-JPの出現もしなくなりました。

SCP-XXX-JPのオブジェクトクラスをNeutralized に変更すべきかどうかの検討は、SCP-XXX-JP-Eの異常性調査が完了するまで保留となっています。


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