SCP-XXXX-JP 夏休み最終夜

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・実験記録、インタビューログの会話内で不自然な流れはないか
・意味が分からないところがないか 等
宜しくお願いいたします。


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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは異常性の性質上、収容には至っていません。そのため、SCP-XXXX-JPの対象となった人物にはAクラス記憶処理とカバーストーリー”夢”もしくは”暑さによる幻覚”を使用します。SCP-XXXX-JP-Bは回収され、異常性検査で異常が明らかになった場合低危険度物品保管ロッカーに保管されます。異常がない限り対象に返却されます。SCP-XXXX-JP-BはSCP-XXXX-JPが初めて確認された当時から現在に至るまで異常性が確認された例はありません。

説明: SCP-XXXX-JPは小学生から大学院生までの児童及び学生(以後「対象」とする)が一定の条件を満たした場合に稀に発生する異常な現象です。その条件は以下の通りです。

1. 対象に夏休みが存在すること。
2. 当日が対象の夏休みの最終日であること。
3. 対象が夏休み初日から毎日欠かさず日記をつけていたこと。
4. 対象が夏休みの最終日の日記を同日の日没から夜23時50分の間に書き終えること。

SCP-XXXX-JPは、対象が夏休みの最終日の日記をつけ終えた時点から、夏休みの最終日の夜24時00分まで続きます。SCP-XXXX-JPが発生すると、対象の付近に突如SCP-XXXX-JP-Aが出現します。SCP-XXXX-JP-Aは必ず対象と同年代の人型実態で、日記を書き終えた対象と会話を行うなど好意的なコンタクトを取ります。対象はSCP-XXXX-JP-Aに対して多少の戸惑いを見せますが、おおむねその存在を穏やかに受け入れます。対象とSCP-XXXX-JP-Aはその後会話やゲームなどをしたのち、同日24時00分にSCP-XXXX-JP-Aは不明な原理で空に向かって上昇しながら徐々に消失します。

また、SCP-XXXX-JP-Aの消失後、SCP-XXXX-JP-Bが日記の冊子の最後のページに挟まった状態で出現します。SCP-XXXX-JP-Bは多くの場合1枚または複数枚の紙ですが、例外として鳥の羽や文具などが挙げられます。その内容はさまざまで、いずれも対象が書いた日記の内容に関係していることがわかっています。対象は多くの場合「SCP-XXXX-JP-Bを見ると少し気分が明るくなる」と供述しますが、これはSCP-XXXX-JP-Bの異常性によるものではないことがわかっています。

補遺:

記事作成年月日: 2021/8/31 

作成者: 島田██研究助手5

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    記事の作成及び印刷が終了し、印刷された記事を島田研究助手がファイルに綴じた時に、島田研究助手を対象にSCP-XXXX-JPが発生しました。以下はその際に島田研究助手がスマートフォンを使用して録音した音声記録です。

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      <記録開始>

      島田研究助手: 記録を開始します。8月31日午後11時33分、今私を対象にSCP-XXXX-JPが発生しました。そのため、急ぎ録音を開始しました。

      SCP-XXXX-JP-A6: そのSCP-XXXX-JPって私のことですか?

      島田研究助手: 正確にはあなたはSCP-XXXX-JP-Aと定義されています。でも、どうして私が対象になったんでしょうか。毎日日記をつけた覚えはないのですが。

      SCP-XXXX-JP-A: え、毎日一個ずつ記録を残してましたよね?一日一日、不思議な物のことを調べて、その内容をちゃんと毎日まとめて記録してて。ほら、今書いてたそれ7みたいに!

      島田研究助手: ……なるほど。毎日アノマリーについて調べて記事を作成していたら、知らぬ間に条件を満たしていたんですね。

      SCP-XXXX-JP-A: ちなみに、今日の記事はどんな記事なんですか。私がその”アノマリー”なんですか?

      島田研究助手: そうです。夏休み中に毎日欠かさず日記を書いた人のもとに現れて、対話する……そうでしょう?

      SCP-XXXX-JP-A う~ん、どうなんでしょう。私から私についてお話できることは何もないんです。

      島田研究助手: 自身に対する記憶がない……とか、そういう感じですか?

      SCP-XXXX-JP-A: そういうわけではないんですよね~。それより、何かしたいこととか、ないですか?

      島田研究助手: 私はこの記事に載せる情報をより確実にしたいんです。あなたが出現してからすぐ録音させてもらったのもそのためなんです。なので、私はあなたに対してインタビューを行いたいと思います。

      SCP-XXXX-JP-A: え、えぇ……!?そんな、私、特にしゃべることないですよ……。あなたのお話しましょっ、ね!あなたのこと教えてください!

      島田研究助手: でも、私のことは知ってるんですよね。私が調べた資料にはそのような内容がありましたよ。

      SCP-XXXX-JP-A: いや、その……。

      島田研究助手: 観念して、インタビューを受けてください。こちらの席へどうぞ。

        [SCP-XXXX-JP-Aが席に座る音]

        [湯呑みを置く音8]

      SCP-XXXX-JP-A: あ、ありがとうございます。

      島田研究助手: ではインタビューを始めます。まずあなたの名前とどこから来たのかを教えてください。

      SCP-XXXX-JP-A: えっと……両方わかりません。

      島田研究助手: ここに来る前は何をしていましたか?

      SCP-XXXX-JP-A: えっと、気がついたらここにいました。私の記憶はそこから始まってます。

      島田研究助手: その場で発生すると考えた方が良さそうですね。では、私のことはどのようにして知りましたか?どこまで知っているんですか?

      SCP-XXXX-JP-A: どうやって知ったのかはよく覚えてないです。島田さんについては、名前だけ。あと、この夏の間に島田さんが調べた内容は全部知ってます。他には特に何も……。島田さんが記録に書いたことしかわかりません。

      島田研究助手: なるほど、日記や記録に書いた内容を把握されている……と。そうすると、あなたは今までの例とは少し違ったタイプになりそうですね……。

      SCP-XXXX-JP-A: そう、だと思います。島田さんの記録は、学んだことの記録だけだったんです。島田さんについては全然言及がなかったので、正直ほとんど知らないんですよね……。でも、ひとつだけ何となくわかりました。

      島田研究助手: それは何ですか?

      SCP-XXXX-JP-A: 島田さん、記事作成とか、調べ物とか、すごくすごく楽しんでいたんじゃないですか?

      島田研究助手: ……言われてみれば、確かにそうです。

      SCP-XXXX-JP-A: アノマリーが好きなんですか?

      島田研究助手: アノマリーもとても興味深いですが、それだけじゃないんです。

      SCP-XXXX-JP-A: 聞かせてください。

      島田研究助手: 財団に研究者として就職するのをずっと目標にしていたんです。それで、この夏から助手として研究のお手伝いができることになって。博士課程を卒業したら正式に財団の研究者として働くことになって。夢が叶う瞬間がちょっとずつ近づいてきてる実感が得られて嬉しくて。

      SCP-XXXX-JP-A: 情熱なんですね。

      島田研究助手: そうです。……すみません、長い自分語りを。音声記録に残るのに……。

      SCP-XXXX-JP-A: いえ、私はそれで嬉しいんです。

      島田研究助手: それはどういうことですか?

      SCP-XXXX-JP-A: 私は島田さんが書いた記録の中身しか知りません。だから、島田さんがどんな気持ちで記録をつけていたのかは想像することしかできなかった。だからこうしてお話しできて、島田さんが幸せだってわかって、私もとっても幸せなんです。……変ですよね、面識もないのに。

      島田研究助手: 確かに、不可解ですが……何というか、嫌な気はしませんね。ありがとうございます。

      SCP-XXXX-JP-A: よかった。

      島田研究助手: ……インタビューを続けます。

      SCP-XXXX-JP-A: どうぞ。

      島田研究助手: あなたは、消失後にどこへ行くのですか?

      SCP-XXXX-JP-A: それは私にもわかりません。

      島田研究助手: では、SCP-XXXX-JP-Bについて何かわかることはありますか?何でもいいです。

      SCP-XXXX-JP-A: うーん、そうだなぁ。私が直に日記の最後に挟むわけではないことだけがわかります。私、今何も持っていないので。

      島田研究助手: なるほど。謎ですね……。

      SCP-XXXX-JP-A: すみません。正直自分でも分かることはもう一つもないんです……。

      島田研究助手: いえ、何がわかって何がわからないのかまではしっかり調べられたと思います。貴重なデータです。ありがとうございました。

      SCP-XXXX-JP-A: ならよかったです!

      島田研究助手: 時間……もう少ししかないですね。

      SCP-XXXX-JP-A: 時間?

      島田研究助手: あなたのことです。0時になって日付が変わると、消えてしまうんでしょう?

      SCP-XXXX-JP-A: あ、そうでした。本当だ、もう少ししかない。

      島田研究助手: なんたが寂しい気もしますが、アノマリーの異常性なので仕方がないことです……よね。

      SCP-XXXX-JP-A: ……少し歩きませんか。そこの中庭まで。熱中してたし、夜風に当たるのもいいと思います。

      島田研究助手: そうします。

        [2名の足音。]

      SCP-XXXX-JP-A: 歩きながらお話ししましょうよ。島田さんはなんで財団の研究者になろうと思ったんですか?

      島田研究助手: 昔から個性がないとか影が薄いって色んな人に言われてたんです。それで何でもいいから奇抜な仕事がしたいって思ってた時に、とあるアノマリーの事件に巻き込まれて、財団の存在を知ったんです。そこで、これだと思って記憶処理を拒否して財団の大学に入りました。何かに興味を持ったこともなかったのに、アノマリーや異常現象にも俄然興味が湧いて。そして今に至ります。

      SCP-XXXX-JP-A: なかなか勇気ありますね。院では何の研究してるんですか?

      島田研究助手: 自然発生した植物系アノマリーの起源について研究しています。人為的に作られたアノマリーと違って、自然発生のアノマリーって起源をたどることで正しい対処法が見つかったりするんです。

      SCP-XXXX-JP-A: 面白そう。私もやりたいです!

      島田研究助手: 私も、あなたと一緒に研究が出来たらきっと楽しいだろうと思います。

      SCP-XXXX-JP-A: ……あっ、そろそろ……日付が変わりますよ。

      島田研究助手: ……最後の質問です。同じ人間を対象に、SCP-XXXX-JPが発生することはあり得るでしょうか。もし来年の夏も、私が毎日日記を付けてSCP-XXXX-JPを発生させることが出来たら、今日と同じあなたが現れるでしょうか。

      SCP-XXXX-JP-A: それは私にもわかりませんよ。

      島田研究助手: ……そうですよね。すみません。

      SCP-XXXX-JP-A: 島田さん。

        [SCP-XXXX-JP-Aが島田研究助手を抱きしめる音]

      島田研究助手: 何でしょう。

      SCP-XXXX-JP-A: この夏を素敵な思い出にしてくれてありがとうございます、島田さん。

      島田研究助手: ……こちらこそ。

        [SCP-XXXX-JPが島田研究助手を離す音]

      SCP-XXXX-JP-A じゃあ……さよなら。研究頑張ってくださいね!

      島田研究助手: さよなら、SCP-XXXX-JP-A。頑張ります!

        [風の音と1名の足音]

        <記録終了>

      追記: 島田研究助手を対象にした今回のSCP-XXXX-JPにおけるSCP-XXXX-JP-Bは、B6サイズの白紙の日記帳です。この日記帳は異常性検査後、異常性がないことがわかり研究助手に返却されました。


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