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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JP群はサイト-8105で別々に、それぞれの向きを固定するために詰め物を施した容器に、施錠した状態で標準収容ロッカーに収容してください。
SCP-XXXX-JP群はサイト-8105の標準収容ロッカーにてSCP-XXXX-JP-1~4とSCP-XXXX-JP-7群を各1つずつ含む組に分け、SCP-XXXX-JP-1~4の1の目が下を向いた状態になるように蓋の固定された透明な容器に収納、さらに詰め物をした状態で施錠されたケースに入れて収容してください。また、このとき余ったSCP-XXXX-JP-7群のオブジェクトは瓶に密閉して収容してください。また、SCP-XXXX-JPの収容されたロッカーには常時2人以上の警備員を配備してください。SCP-XXXX-JP-7群が不足している場合、不足分の一面サイコロに後述の方法で異常性を付加させ、同様に収容してください。
SCP-XXXX-JP群の性質に関する実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を得て、2重の扉で隔離された特設の実験室-11で行ってください。SCP-XXXX-JP群の屋外での使用および現実改変能力者との接触は禁止されており、クロステストおよび他のオブジェクトの収容のためにサイト-8105から外に持ち出される場合、高危険度オブジェクト輸送車両が利用されます。
SCP-XXXX-JP群を使用したクロステストおよび他の特別収容プロトコルの提出には、2名のセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可・承認が必要です。
説明: SCP-XXXX-JP群は現在9個収容されているサイコロ群で、6面ではないものもありますが外見上は一般的なサイコロと何ら相違点はありません。
その異常性はSCP-XXXX-JP群の任意のサイコロ(以下SCP-XXXX-JP)が使用された際に発現します。SCP-XXXX-JPの使用時、1の目が上を向いていなければ、SCP-XXXX-JPが使用された部屋閉鎖空間において見かけ上の重力が1の目が上向きになるように変化し、その性質上1の目が上を向くまでそれが繰り返されます。この異常性は使用時にSCP-XXXX-JPが1.0m/s以上の速度で床に衝突しない限り発現しません。また、その空間の閉鎖された状態が解除されると異常性は一時的に解除されます。ただし、その後SCP-XXXX-JPの出目が1以外となると、再び異常性が発現します。
また、SCP-XXXX-JPが他の異常性のないサイコロに接触すると、そのサイコロもSCP-XXXX-JPと同等の性質を獲得します。これにより、最初に収容されたSCP-XXXX-JP-1とは別に複数のサイコロが同様の異常性を獲得し、面の数によりSCP-XXXX-JP-1~4およびSCP-XXXX-JP-7群として計9個に分けられてナンバリングされ、収容されています。
SCP-XXXX-JPの屋外での使用は、出目にかかわらず、宇宙規模での重力異常によるCK-クラス:再構築シナリオを引き起こすものと予想されています。現在、このシナリオの妥当性およびそれによる被害について、屋外空間を1つの閉鎖空間として扱うか否かという論点で議論がなされています。
回収経緯: SCP-XXXX-JP-1は20██/██/██に瀬名博士によりSCP-████-JPの実験のためにサイト-81██の実験室-7に持ち込まれました。瀬名博士がSCP-████-JP-█にSCP-XXXX-JP-1を使用させた際、SCP-XXXX-JP-1の異常性が発現し、室内における重力の向きが改変されました。
異変に気付いた███研究員が同室のドアを開けた際、一時的に重力が元に戻り、廊下へとSCP-XXXX-1が転がり出ましたが、███研究員がとっさにSCP-XXXX-JP-1を拾い上げたことでさらなる被害の拡大は阻止されました。また、この実験で瀬名博士は全身打撲により、全治2週間の怪我を負いました。SCP-████-JP-1に負傷はなく、抵抗せずに再収容に応じました。
その後検証が行われ、当該サイコロはSCP-XXXX-JP-1として、検証で使用された際異常性を獲得したサイコロはSCP-XXXX-JP-2として、それぞれ収容されました。SCP-XXXX-JP-1の異常性を瀬名博士は当初認識しておらず、瀬名博士はSCP-XXXX-JPを10年以上前にホームセンターで購入したが、最後に使ったのは█年前で、その時はバックギャモンのために使用された、と発言しています。
SCP-XXXX-JPの実験記録:
実験記録XXXX-JP-01 - 日付20██/██/██
対象: SCP-XXXX-JP-1
内容: 実験室-7にて異常性のないことが確認されている6面サイコロと対象をDクラス職員に順に使用させる。
結果: SCP-XXXX-JP-1の使用時にのみ、室内にて重力異常が発生。衝撃でDクラス職員は脳震盪を起こし死亡。
これにより、同サイコロの異常性が確認され、SCP-XXXX-JP-1として登録。
実験記録XXXX-JP-02 - 日付20██/██/██
内容: ガラス製の小瓶にSCP-XXXX-JP-1を入れ、直ちにふたを閉めて中で振る。
結果: 重力異常は瓶の内側でのみ発生し、瓶などによる密閉も異常重力からの遮断に有効であることが判明。
メモ:この結果をもとに、瀬名博士により特別収容プロトコルが作成されました。
実験記録XXXX-JP-03 - 日付20██/██/██
対象a: 一辺16mmの市販の6面サイコロ
対象b: 市販の8面サイコロ
対象c: 市販のダイスインダイス1
対象d: 瀬名博士が通信販売で購入したメビウスの輪状の「1面サイコロ」
対象e: 上に同じ、ただし「1」と書かれた部分は書き足され、「21」となっている。
対象f: 瀬名博士が組み立てた工作用紙製で一辺10mmの6面サイコロ
内容: 異常性の伝播範囲の検証のため、上記対象を準備、SCP-XXXX-JP-1に接触させ、それぞれが異常性を獲得するか検証する。
結果: 重力異常の発生しなかった対象dおよび使用時に破裂した対象eを除き全てSCP-XXXX-JPと同様の異常性を獲得し、順にSCP-XXXX-JP-3~6として登録。念のため、対象dおよび対象eの破片も同ロッカーに収容。
SCP-XXXX-JP-5の異常性は内部のサイコロにも発現したものの、内部のサイコロの異常性はサイコロ内に留まる。
このことから、一般的にサイコロとして認識される実体すべてに、直接の接触により異常性が伝播されるが、1が上である限り異常性は発現しないものと推定される。
メモ: その後SCP-XXXX-JP-6を展開した際、SCP-XXXX-JP-6は異常性を不可逆的に喪失したため、登録を解除され焼却処分されました。同様に、対象eの破片は異常性を失ったものと推定されています。
これ以降SCP-XXXX-JPの異常性の伝播範囲についての実験は凍結されています。
実験記録XXXX-JP-04 - 日付20██/██/██
対象: SCP-XXXX-JP-1とSCP-XXXX-JP-2
内容: 対象2つを実験室-11で同時に使用。ヒューム値を計測。
結果: 重力は室内でそれぞれの対象による見かけ上の異常重力の向きを足し合わせた方向に一様に働き、力の大きさはそれぞれの向きに応じて変動。
また、室内のヒューム値が0.5まで下降し、各対象のヒューム値がそれぞれ4.4、4.1まで上昇したことが確認され、SCP-XXXX-JP群の各オブジェクトが強力な現実改変作用を持つことが実証された。
メモ: 実験中、2つのサイコロがそれぞれ1と6を出した際にそれぞれによる影響が相殺され、実験室が無重力空間となり実験は中断されました。
この時の対象のヒューム値はいずれも0.9前後と観測されています。元の重力がなぜ室内で働いていないのか、および見かけ上の重力が相殺された時のヒューム値の下降についてはさらなる研究が検討されています。
実験記録XXXX-JP-05 - 日付20██/██/██
対象: SCP-XXXX-JP-1および実験記録XXXX-JP-03における対象d
内容: 実験記録XXXX-JP-04と同様
結果: 実験記録XXXX-JP-04と同様の干渉が得られた。干渉から対象dは常に下向きの見かけ上の異常重力を発生させると判断されSCP-XXXX-JP群のオブジェクトとして登録、収容された。
メモ:無重力状態を収容や実験に応用できないだろうか… - 瀬名博士
これらの結果をうけ瀬名博士はSCP-XXXX-JP群の安全な収容・運搬のため、特別収容プロトコルの改訂案を提出しました。
この案は採用され、実験XXXX-JP-05の対象と同様の1面サイコロ4つに異常性が付加され、それらはSCP-XXXX-JP-7群として収容されました。
また、安全な収容・運搬方法の確立によりSCP-XXXX-JPはSafeクラスオブジェクトとして再分類されました。
実験記録XXXX-JP-06 - 日付20██/██/██
対象: SCP-XXXX-JP-2
内容: 内部を密閉した小型収容ユニットXXXX-JP-1内部で総質量がユニットよりわずかに大きくなるよう錘を装着し、緩衝材を巻いた装置を遠隔操作して対象の出目を6にし固定する。異常性の外部への影響の検証。結果: 内部で逆向きに見かけ上の重力が発生、それによりユニットが浮上。その後ユニットは地上から1.2mに到達した時点で同様の方法で操作者が自身の判断で見かけ上の重力を元に戻したため落下。
実験記録XXXX-JP-07 - 日付20██/██/██
対象: 現実改変者として収容されており、複数回にわたり脱走を試みた経歴のある██ ██氏
内容: SCP-XXXX-JP-5の置かれたサイト-81██の収容室-██内部に対象を滞在させる。結果: 4日間にわたり対象の現実改変による脱走はなく、対象はほぼ沈静化。5日目に██ ███を名乗る人格により対象が憑依される。対象は脱走を試み、█分間にわたり逃走。█人の死傷者を出し対象は終了されました。SCP-XXXX-JP-5はこのとき異常性を喪失しましたが、他のオブジェクトは現在も異常性を保持しています。
メモ: 対象の名乗っていた人物と同名の現実改変者が20██年に財団に就職する以前の瀬名博士と接触しており、その█年後の20██年に失踪していることが確認されています。これは瀬名博士が異常性を獲得する以前のSCP-XXXX-JP-1を最後に使用したとされる時期の█カ月後です。また、瀬名博士の発言により、異常性獲得前のSCP-XXXX-JP-1が最後に使用されたのが当該人物とのバックギャモンであることが判明しました。
この事件の█日後、瀬名博士は自己終了を試みたものの、未然に防がれました。瀬名博士の遺書の内容は以下の通りです。
果たして私は██の依り代探しの共犯者に過ぎないのだろうか?それがたとえ数多くの偶然の結果だとしても、私にはこのことにどうしても納得がいかないのである。私の非力さと短絡的さを許してほしい。
瀬名博士は現在カウンセリングを受けながら業務に復帰していますが、SCP-XXXX-JP関連の業務への復帰は現在審査されています。瀬名博士がサイト-8129に異動したことで立ち消えました。
- portal:lemonist147 ( 11 Jun 2018 11:19 )
ご批評ありがとうございます。
改稿は後者の「無重力」を活用した形にしようと思います。
なんというか、重力の向きを変えるサイコロなのは分かるのですが、それで終わってしまっているように感じました。また、補遺Cが見当たりませんが、記事内には書かない方針であっているのでしょうか。
あと、下書きのページ名は、どんな内容の下書きかが分かるようなものにすることをお勧めします。
ページ名は直しました。
補遺CについてはSCP-XXXX-JPのルーツを入れたい、という気持ちはありましたが、実験をベースにするにあたり、実験だけでオチをつけようと考え、一旦削除しました。そのため、実験7の内容はいじろうと思います。
オチの方向性については現在模索中なので、場合により補遺C復活もあり得ます。
プログラミング言語とかではないので、普通に×を使ったほうがいいというのはまあ置いておきます。
物理学における力というのはある質量をもつ物体にある加速度を与えるのに必要な量であり、それが働く時間を定義しないとその物体の運動を考えることはできません1。衝撃力などの尺度もあるにはありますが、普通にサイコロ自体の最高速度を条件にすればいいと思います。
また、科学的な報告書という観点から、このオブジェクトに発生している現象はすべて「見かけ上の重力異常」としたほうがいいです。重力というのは質量があって初めて存在するものであり、実際に大質量体が発生したとかではない限りは異常な加速度が発生したということしか分かたないためです。
ご指摘ありがとうございます。
元の1.0×103Nは計算ミスおよび調査不足でした。
ルールを今一度確認して、15日まで待ってください
a.k.a. 鬼食料理長