ティタノマキア(仮題)

 ─────これより先は禁域である。何人たりとも足を踏み入れてはならない。

 奇妙なことに、世界が決定的に変貌してしまう以前から、そのように語られる場所は各地に存在したという。
そしてまったく不思議ではないことに、現実的な問題として、そのように警告されるべき場所はこの世のどこにでも存在している。


◇◇◇

 誰もが避けて通る道がある。
 ここから西にある荒野には、ただ激甚なる破壊の爪痕ばかりが延々と続いている。星をも一巻きに出来そうなほど巨大な長虫と、あらゆる動物の特徴を歪に併せ持った不死の獣が七日七晩を戦った名残だと伝わっているが、真相は定かではない。生き残った方が今もその荒野を縄張りとしており、誰一人近付こうとしないからだ。
 南には真紅の海と漆黒の沼が広がっている。海からは同色の鶏が、沼からは同色の蟻が無尽蔵に沸き出し、互いに互いを根こそぎにすべく相争っているという。どこからか注がれた「芳香を放つ緑色の雫」が戦局を一変させたとの噂もあるが、興味本位で見に行った勇者たちは「血で染まった平原を闊歩する猫」の幻覚を訴えて全員狂死したそうだ。
 東は重金属の尖塔と土壌で形作られた銀色の廃都と化しており、その街に住む人々はみな彫刻じみた硬質な身体を備えているという。普段はじっとして動かないが、肉を持つ生き物を見ると途端に狂乱し、街の各所にある「工場」へ放り込んで自らと同じものに変えるのだ。
 北の果てではもうずっと夜が続いており、天の星が今にも触れられそうな距離にまで降りてきているという。ただし、そこには燃え盛る身体を有する1体の「天使」が陣取っており、近付く者すべてを炎の刃で焼き尽くすために、これまでに輝く星を持ち帰ることのできた者は一人として居ない。

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