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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは████湖を封鎖して建設したサイト81██内の専用収容室に収納してください。新たなSCP-XXX-JPが必要な場合は日本支部理事会およびサイト81██管理官の承認を得た上で採取することができます。なお、現在新たなSCP-XXX-JPの採取はプロトコル・モナドロジーに用いる場合にのみ承認されます。
説明: SCP-XXX-JPは福井県████町に存在する████湖より掘削されたボーリングコアです。
SCP-XXX-JPにはその断面を開いた人間(以下対象)の生存期間に堆積したとされる堆積物(SCP-XXX-JP-1)が含まれています。SCP-XXX-JP-1の同位体比や層序によって推測された形成年代は対象が誕生した時に最下部の形成が始まり対象の死亡時に最上部の形成が終了したことを示しています。また、同位体比や生物遺骸から推測される気候はSCP-XXX-JP-1の形成時における████湖の気候と同一であることが分かっています。SCP-XXX-JP-1は年縞と同一の性質をもっているため各層の形成時期を半年ごとに正確にたどることができます。SCP-XXX-JPはいかなる方法でも破壊することができません。SCP-XXX-JPからSCP-XXX-JP-1を取り出すことは可能ですが採取後即座に未知の方法で新たなSCP-XXX-JP-1が補充され、取り出しに伴うSCP-XXX-JP-1の乱れも修復されます。SCP-XXX-JPから取り出されたSCP-XXX-JP-1には何ら異常性はなく、通常の堆積物と同様であることが確認されています。
実験記録XXX-JP-1 - 日付YYYY/MM/DD
対象: D-XXXXX(30歳男性)
実施方法: SCP-XXX-JPをD-XXXXXに開封させて観察する。
結果: SCP-XXX-JP-1は33年分存在した。D-XXXXXは3年後のSCP-████-JPの実験において異常性により死亡した。
分析: SCP-XXX-JPは対象の寿命を正確に示しているようだ。
実験記録XXX-JP-2 - 日付YYYY/MM/DD
対象: D-XXXXX(24歳女性)
実施方法: SCP-XXX-JPをD-XXXXXに開封させて観察する。
結果: SCP-XXX-JP-1は28年分存在した。D-XXXXXは4年後のSCP-████-JPの実験において死亡した。
分析: SCP-XXX-JPは対象の人生を正確に示しているようだ。
実験記録XXX-JP-3 - 日付YYYY/MM/DD
対象: D-XXXXX(51歳男性)
実施方法: SCP-XXX-JPをD-XXXXXに開封させて観察する。
結果: SCP-XXX-JP-1は52年分存在した。D-XXXXXは1年後のSCP-████-JPの実験において死亡した。
分析: SCP-XXX-JPは対象の人生を正確に示しているようだ。
補遺1: SCP-XXX-JPは2015年██月██日に████大学によって採取された████湖のボーリングコアを開封した際に想定よりはるかに含有していた堆積物量が少ないことが頻発しました。当時████大学大学院に在籍しこの調査に参加していた来馬隆士氏1によって財団に通報され収容に至りました。調査関係者にはBクラス記憶処理がなされました。
補遺2: SCP-XXX-JPの性質を知るため実験がおこなわれました
以上の実験によってSCP-XXX-JPは対象の寿命を示すオブジェクトではなくSCP-XXX-JPが示す期間対象が生存するように改変をおこなうオブジェクトであることが判明しました。
補遺3: ████博士のもとSCP-XXX-JP-2を用いて次のような実験がおこなわれました
補遺3: 実験後、来馬貞一博士がSCP-XXX-JPを利用して人事を効率化することを目的としたプロトコル・モナドロジーが提出されました。本案件は財団職員を用いた予備実験ののち日本支部理事会において正式に採用されました。プロトコル・モナドロジーの概要は下記の概要を参照してください。なお、概要の閲覧にはセキュリティクリアランス4以上が必要であり、さらに詳細なプロトコルの内容はプロトコル・モナドロジー担当者のみに開示されます。
補遺4: 2019年4月██日にプロトコル・モナドロジーの責任者であった来馬貞一博士が自室で死亡しているのが発見されました。死因は睡眠薬の過剰摂取であり、異常性は見られなかったことから自殺であると考えられています。また、来馬博士の自室の机において遺書とともに次の文章が書かれた紙が発見されました。
これまであらゆる過酷な仕事に耐えてきましたが息子に先立たれるであろう不幸にだけは耐えられませんでした。
なお、来馬貞一博士の息子である来馬隆士氏ことエージェント・来馬は2019年5月█日にSCP-████-JPの初期収容作業に従事していた際に異常性に暴露し死亡しています。
本案件の翌日、日本支部理事会はプロトコル・モナドロジーの新責任者として親族が全員死去している遠木沢博士を任命しました。
・テロメア
・プロトコル・永遠の命
・15名程度のDクラスを用いて試験的に運用
・実験対象は隠密に監視
・実験対象が死なない(異常性に暴露しても死亡を回避、そもそも暴露しない、終了措置をおこなおうとしたらいろいろ調子悪い…)
・おかしいと思った博士、追加実験
・実験対象として末期がん患者
・苦しみながらも死なない
・実は寿命を決めるように改変するものでした
・対象は死後に周囲の人物の視界から外れた時点で消失する
・衣服や義肢など後天的に取り付けられたものは残る
・実は異世界への転生イベントを引き起こしている
報告書にはクリアランス上みせられないものがあるよ
・全ての被検体に不整合がありました
・同じ時期
・基底礫岩がみられその下にも別の堆積物
・基底礫岩間で異なるユニット
・年代は1〜数千年とさまざま
・ヒトに転生するとは限らないじゃないか
・ユリの花粉
・未知の両生類の皮膚片
・異世界からメッセージSDカード
・高温で溶けたガラス片とか
・イリジウムの異常濃集
・高い放射線
・なんか大量絶滅が起こりそうな地層記録
・SDカードを見た対象は何かを思い出したようにふるまう
- portal:5905319 ( 09 Dec 2019 05:46 )

僭越ながら批評させていただきます。
全体的な感想として「シンプルすぎるかな」という印象がありました。
人間の一生を視覚化するアノマリーというと例えば988-JPなどがありますが、あちらは過去の記憶の具現化に順序があったり、読者に異常性を理解させることで発見にまつわるエピソードのオチをより印象的にさせているという特徴があります。
現状の「未来で辛いことが見えたから担当者は死を選んだ」というオチは、それと比べると弱いのかなと感じます。少なくともオチにするには簡潔に扱われすぎている印象です。
それと現実改変能力についても「現実改変能力があるけど危険だから使用禁止」という以上の扱われ方をしていないので、例えばSCP-1968のような「単なる現実改変だと思ったがそれ以上の何かだった」であるとか、ストーリー的に何らかの有効な活かされ方があるとよいのかな、と感じました。
これは個人的な意見ですが、
「オブジェクトの発見」→「オブジェクトの確保」→「異常性の確認」→「異常性への対処手段の確立」と記事内の記述かテンポよく進みすぎてしまっているのが、かえって読者の印象を薄くさせているのではないでしょうか。
「財団が確保する前に悪用されてしまった」とか、「異常性への不理解が原因で興味深いインシデントが発生した」というような、このアノマリーにまつわる固有のエピソードがあるといいのかもしれません。
以上駄文失礼しました。
その他では日本語の表現など大変読みやすく、オブジェクトの描写も非常にわかりやすいと思います。強いて言えば「フォルトゥーナ」「モナドロジー」と対処プロトコルを2つも制定するのは、現状だと不要かなと思いました。
完成楽しみにしています。
批評ありがとうございます。
こちらとしてはあまり内容が冗長すぎても読みにくいな…と思ったので実験記録などをなくしてみたのですがオブジェクトの性質上もっと内容を深めた方が良かったですね。
また、ストーリー性という観点からしてもいささか構成が弱かったですね。
再び改稿してよりよいものにしてみます。