神への塔

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Anomalous Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの周りには円形に有刺鉄線を巡らせ、民間人が立ち入らないようにして下さい。また、SCP-XXX-JPの入り口には、非殺傷武器を携行させた警備員を二人配置します。民間人がSCP-XXX-JPに侵入しようとした場合、装備による軽度の武力行使が許可されています。

説明: SCP-XXX-JPは兵庫県██市のとある草原に位置する、高さ900m、半径20mの黒色の塔です。SCP-XXX-JPには可視スペクトルを混乱させ、周りの風景と同調し見えづらいという異常性があります。SCP-XXX-JPは固めた土と漆で構成されていることが分かっています。SCP-XXX-JPはもともとSCP-███-JPの任務中であったエージェント██████によって発見され、「見えにくい塔」としてAnomalousアイテムとされていましたが、のちから判明した背景によってSCPにナンバリングされました。SCP-XXX-JPの下には土が約850kg散乱しています。SCP-XXX-JPには複数の崩落個所が見られ、全体的に劣化が始まっています。SCP-XXX-JPの内部には特筆すべき物品、構造はありませんが、ところどころにいびつな形のシミ(以下SCP-XXX-JP-1)があります。このシミはもともと文章であったという説が有力ですが、何であったかということを現在検証中です。

補遺1: 財団の技術によって、SCP-XXX-JP-1は元々旧字体で書された文章であるということがわかりました。SCP-XXX-JPの劣化により判読に時間がかかりましたが、文章を読み取ることに成功しました。内容は以下の通りです(原文ママ)。

土ノ使ヒトコロドコロヲ誤ルナ

我等ハ汝ドモ赦スコト能ハズ

此処ニ来ナ

之ハ我等埴安神カラノ警告也

補遺2: SCP-XXX-JPは元々、1000年以上前に建設された約4000~5000mほどの高さの建築物であったと推測されています。理由としては、SCP-XXX-JPの下に散らばった土と、新たに発見したSCP-XXX-JPの資料(以下SCP-XXX-JP-2)が挙げられます。以下はSCP-XXX-JP-2に記された解読可能な部分の全容です(現在の言語に直している)。

我々は神に近づく方法を思いついた。今まで神に祈ってばかりだった我々は、ついに会って話ができる
ように成れるのだ。金がかかるのは分かっている。時間がかかるのもわかっている。だが我々は少人数
ではあるが財力はある。神に会うためなら富はいくら使ってもどうとも思わない。明日から建設を開始
するつもりである。

建築はうまく進んでいる。このままではあと二年もすれば我々は神にたどり着くことができるだろう。
建設途中に気付いたことだが、最近土の壁に落書きをされることが増えてきた。何かの文章のよう1 だが、気にすることはない。唯のいたずらだろう。

今日、建築作業に取り掛かっていた男の一人が体調を崩してしまった。医者を呼ぶべきだろうがこんな
男一人だけに大事な金は使ってられない。だから私はそのまま作業に取り掛かるように言った。当たり
前だ。あんなただの男一人の命と神に会う価値を天秤にかけて、重いのはどちらかわかるはずだ。

[判別不能]

私の事を極悪人とかいうやつが出てきた。何のせいでそう言われることになったのかは分かっている。
しかし私から言わせれば、神に会う価値を何もわかっていないということに他ならない。そのために建
築を開始したのではなかったか。それで人が死のうと、目標が達成されれば文句はないはずなのだ。

あの男が死んでしまった。私は大変な罵詈雑言を投げられた。知ったことか。私は神に会うことを目的
としているんだ。男一人の命など軽いものだ。なぜそんな罵声を浴びなければならないんだ?

作業を手伝う者が減ってきた。勝手にすればいい。私はこの塔を一人で完成させることも厭わない。や
めるならさっさとやめてくれ。そんな気持ちでやってくれても私としては不快なんだ。

[判別不能]

ついに私一人になってしまった。でも完成させるのだ。私が望むすべてを手に入れるために。私が望む
あの人を手に入れるために。このことは誰にも言わないようにしておこう。

もう少しだ。私の願いはようやく完成されるのだ。巨大な土のあの塔は私にとっての希望のかけ橋となるのだ。

[乱雑な線によって判別不能]

あの塔は破壊されてしまった。埴安彦神と名乗る男に。そして私はその男にこんな話をされた。「君は
神の許可のない土地に許可のない土で巨大な塔を建設した。これは神を無視した行為であり、また神を
軽視している。だから私は人類に罰を与えなければならない。母ほどとはいかないが、それでも日本を
不自由にすることができるだろう。」私はその圧に勝つことができなかった。静かだが怒りを孕んだそ
の口調に恐ろしさを覚えた。私は罰を受け入れることを良しとするしかなかった。崩れた塔を後にし、
私はその話を同胞にした。皆半信半疑のような顔をしていたが、神に対する失礼がそれならと信じてく
れた。私たちは国の各地へ出向かい、私の経験した話をした。各地の言葉は罰のせいか聞き取りづらく
なっていたが、各地の人々はよく話を聞いてくれ、理解し、信じてくれた。そして私たちは必ず話の最
後に「土地への感謝をするように」と説いた。

私の罪滅ぼしと、神の怒りを鎮めるために。

補遺3: SCP-XXX-JPの下にある崩壊した土を分析したところ、倒壊したのは大体西暦700~800年ごろという結果でした。これは、地鎮祭の風潮が見られたころと同時期であり、また、日本で方言が見られ始めたのもこの時期とほぼ重なっていました。SCP-XXX-JPとこれらの文化の関連性が疑われています。


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