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"何かの悪い冗談"

"我々は暗闇の中に立つ"
クローラー: OMLET | クエリー: 蟹 | サーチ: CRAB
オプションフィルタ | アンド: Cancer? | 自動接続: 有効
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 担当職員は、SCP-XXX-JPの流布及びSCP-XXX-JP-1の出現を厳重に監視し、SCP-XXX-JP-1出現時は収容プロトコル「フードコート」を実行してください。
以下は「フードコート」の実行手順です。
1:SCP-XXX-JPの特性を利用し、SCP-XXX-JP-1に相当するものに置き換える
2:対抗ミームはSCP-XXX-JP-1を捕食可能な唯一の存在とする。
3:ファウンデーション・コレクティブのドリームクロウラー1を使用し、日本国内の対象全員に、夢界経由で対抗ミームを散布する。
4:対抗ミームが流布され、SCP-XXX-JP-1の完全無力化が観察できた時点で、対抗ミームを消去する非異常のミームを流布する。
5:機動部隊によりSCP-XXX-JP-1及び対象を速やかに終了、カバーストーリーの流布に務める。
収容プロトコル「フードコート」発令時、機動部隊ほ-S"クックマン"は、バレットM82対物ライフル及び、ブローニングM2重機関銃を用いてSCP-XXX-JP-1を終了、またSCP-XXX-JP-1感染者は消音性の高い方法で終了してください。
説明: SCP-XXX-JPは、広域感染型のミーム的概念であり現実改変能力を持ちます。主に壮年期から中後期高年期の男性(以後対象と記述)に感染します。対象は自身の過去について語る際「自分が若い頃は(任意の物品・文化風俗・概念など)はなかった」と言及するようになり、現在との乖離を嘆く様子を見せます。症状発生から24時間後、対象は一般的なカニ科の生物に対して恐怖感と忌避感を示すようになります。また過去への言及が頻繁に行われるようになり、発言内容に「自分の若い頃にあったもの」について言及を繰り返します。この時点では、記憶処理によってその影響を消去する事が可能です。症状発生から1週間が経過すると「自分の若い頃にあったもの」の全てが「人食い宇宙蟹」に置換され、現実改変が発生します。この時点で、記憶処理薬によるミームの消去は不可能となります。現実改変発生後、対象の半径10m以内SCP-XXX-JP-1が出現します。
SCP-XXX-JP-1は甲幅2.5m、全長10m(脚部を開いた際の長さ)、重量36tの、過去改変によって出現するズワイガニ(学名:Chionoecetes opilio)の外見を持つ実体です。甲殻の厚さは12cmで、NIJ規格に於けるクラスIVの耐久力を持ち、熱に対して高い耐久性を持ちます。SCP-XXX-JP-1の腹部及び甲殻表面には焦げ跡が確認でき、この事からSCP-XXX-JP-1の外殻には1000〜1600℃の熱が与えられていた事が推察できます。この焦げ跡は大気圏突入時のものであるという仮説が提唱されていますが、詳細は不明です。SCP-XXX-JP-1の重量を6本の脚で支える事は力学上の限界から不可能と推察できますが、SCP-XXX-JP-1は一般的なカニ科の生物と同様、脚を使って水平方向に移動する事が可能です。SCP-XXX-JP-1の食性は肉食であり、その対象にはヒトも含まれます。SCP-XXX-JP-1は周囲の生物を発見し次第捕食します。特に、SCP-XXX-JP-1の感染者を即座に発見し、追尾して捕食する傾向が見受けられます。この事から、SCP-XXX-JP-1は、感染者を不明な方法で判別する事が可能であると考察されています。なお、夢界2に於いては落語家の三遊亭███の外見を持つ夢界実体として出現し、演目「叩き蟹」を公演します。SCP-XXX-JP-1はこれにより、夢界から対象に干渉を行っている事が判明しています。
補遺: SCP-XXX-JP-1は、20██年に発生した事案-0532を契機に財団の目を引きました。事案-0532は、東京都███市に於ける男性の連続失踪事件と、それに伴うSCP-XXX-JP-1の大量発生事件発生財団は機動部隊を派遣し、SCP-XXX-JP-1の無力化に成功。その際███名・機動部隊員███名・収容エキスパート██名の損害を受けました。また、周辺被害としてに民間人███が犠牲となっています。当該事案はカバーストーリー”大規模な連鎖ガス爆発”が流布されました。また、目撃者に対してはクラスC記憶処理が実行されています。
財団はSCPXXX-JP及びSCP-XXX-JP-1への対処を策定しました。SCP-XXX-JP-1の発生源について、財団はインターネット上での懐古的表現に対するミームをWEBクローラを用いて調査しましたが、現在もその発生源については特定できていません。しかしながら、夢界のファウンデーション・コレクティブ3から、夢界での異常事例発生の報告が確認されました。
以下は、オネイロイウェストにて確認されたSCP-XXX-JP-1の発見報告例です。

ゾエア・マッカンドル @ZoerMak1984
誰だよ、落語なんてやってるのは。落語は好きだが、演目が古臭い。現界基準の奴じゃなくて、どうせならオネイロイらしい奴をやってもらわなきゃ。
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2:00 AM - 22 February 2016

Seafd
そうすると蟹がツツーッときて、一言「どうかこちらをお使いください」
Upvote Reply +1,687,498 - 180 degrees Kelvin

Seafd
えー、近年ニュースなんかを見ますと子供への虐待なんぞが取りざたされる事が多いですね。
昔なんぞは子供が叩かれたァなんてのは日常茶飯事でございます。
しかし、今はそうはいきません。叩いて教えるなんてえのは言語道断ってんで……
Upvote Reply +1,687,498 - 180 degrees Kelvin

ゾエア・マッカンドル
おいまたマクラに戻るのかよ、いい加減にしてくれよ。
全く、こんなんじゃなかった。俺の若い頃には……
Upvote Reply +7,946 - Thursday 2016/05/12 2:17pm
ファウンデーションニュース
落語家、夢界に現る。
81地区で同じ演目を幾度も繰り返す落語家が出現し、夢界を賑わせている。その出現する場所はランダムであり、財団の情報筋によれば、ユーフォニアにすら出現するという。
ファウンデーション・コレクティブの81担当官は、異常実体についての緊急報告を行った。担当官によると、個体数は同一時刻に複数の目撃例があり、その報告件数は8000件にも上るという。
この演目を視聴した人々は一様に呆れかえっており、その後懐古的な表現で嘆く様子を見せている。当該実体がなんらかのScipである可能性は十分に考えられるため、財団DSは当該個体を発見し次第肉体持ちの担当者と密接な連携を取りつつ実体を確保する作戦を遂行中であるとの事。
しかしながら担当官及びDSの努力にも関わらず当該個体の確保には至っていない。また、出現元の特定についても現状困難を極めており、担当官は特別研究チームを発足、これらの個体を撲滅するための収容プロトコルを策定する方針を発表したとの事である。
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47 スレッド
Agt.サキガケ・クロイツェル - サイト8165 - 京都・中京区
SCP-XXX-JPの影響下に入った対象を見つけた。
めちゃくちゃ広い演芸場だ。階数は、六本木ヒルズの50倍はあった。
中は落語家で一杯で、そん中にはいろんなオネイロイが居た。
おそらく、全員が肉体持ち。自分がオネイロイだと気づいてない。
Upvote Reply ·+63 · Jan 22, 2016 5:51am
Agt.ムラクモ・ムーンウォーク
了解した、こいつらは他の肉体持ちにも手を伸ばしてるのか?
Upvote Reply ·+1 · Jan 22, 2016 6:08am
Agt.ソラリス・マルチスプーン - 帝京大学 - 京都中京区
どうやらそうみたいね、あいつらは感染性を持つbotよ。
私たちの使ってるクローラーとそう大差ないように見える。
汚染範囲はどれくらいかしら?
Upvote Reply ·+1 · Jan 22, 2016 6:22am
Agt.2564-NES
管制から連絡を受けた、こいつの感染規模は全国区だ。
エリア-81の管轄区域全ての対象に感染してる。
Upvote Reply ·+32 · Jan 22, 2016 6:33am
Agt.ムラクモ・ムーンウォーク
面倒だな…BDLB4に適当な悪夢を乗せて放り込みゃいい。
肉体持ちの奴ら、驚いて飛び起きるぜ。
さもなきゃODStin5でもブチ込めばいいんじゃないのか?
実体は山ほどいるんだ、9割駆除して残りの1割程度を囲んで凍結すりゃいい。
Upvote Reply ·+32 · Jan 22, 2016 6:33am
Agt.ソラリス・マルチスプーン
相手の夢界構造すら解析し切れていてないのに?よしなさい!
Upvote Reply ·+32 · Jan 22, 2016 6:33am
Agt.2564-NES
クロウラーを使って爆撃してもいいが……当該オブジェクトの夢界構造解析が先決だ。
こっちは枝がくっついた肉体持ちばっかりだ。
それでいて、奴らの糸は掴み切れてない。夢絡経路が途中で巧妙に遮断されてる。
まるでハサミでぶった切られたみたいだ。
奴らの首都の夢界座標は?
Upvote Reply ·+32 · Jan 22, 2016 6:33am
Agt.サキガケ・クロイツェル
ここだ、今送る。
Upvote Reply ·+32 · Jan 22, 2016 6:33am
秀槃全体存在集合体 — 時にはユーファニア、略してXPとも呼ばれ、しばしば非公式にユーファンという手っ取り早い名称でも知られる — は、クィ・シャオに由来し、現在はジェーソン・グラハムを拠点とする集合意識です。ジェーソン・グラハムは首都です。ユーファンが最大都市です。
ユーファンおよびユーファニアの他全ての州はジェーソン・グラハムの派生州であり、それぞれ本質的には首都ジェーソン・グラハムと同一です。およそ60ヶ所の派生的なユーファニアの州が、60名の異なるホストに存在していることが知られています。ユーファニアの州は面積1,212mi²で、連続体に付着してそれ自体がループを形成しています。ユーファニアの州の地理は浮遊する温帯群島で構成されています。昼夜サイクルは極めて不安定であり、政府の裁量に左右されます。ユーファニアには光源がありませんが、星空にある地球の近似物が時間帯によって明るさを増します。この群島は虚空の35m下方を浮遊または停留します。
ユーファニアは具体的ロー・ファンタジーです。ユーファニア内にいる個人の能力は半ば平凡なものです。物理的外観の改変、物体作成、移動性は抑制されています。肉体を有する実体は目覚めるにあたって政府の承認が必要であり、しばしば年季奉公の使用人や二級市民として扱われます。
ユーファニアは低い識字率、平均寿命、教育水準を維持しており、最も訪問者の少ない国家の一つです。クィ・シャオの起源州は精神的に不安定なホストに根差しているため、新たなユーファニアのホストにも同様の問題が引き起こされます。ユーファニアでは悪夢と恐慌が頻繁に猛威を振るっており、幾つかの極端な事例においてユーファニアの州は、睡眠随伴症状を起こしている間の内輪もめや暴力沙汰によるホストの死に見舞われました。首都における問題点はなお一層緊迫しています — 首都のホストであるジェーソン・グラハムはユーファニアの存在に気付いており、明晰夢の中では頻繁に領土の征服を試みています。
女皇クィ・シャオは肉体を有していた頃、脳腫瘍に侵されており、人生の終わりごろにはオネイロイに加わる技術の研究を行っていました。クィ・シャオ自身は否定したものの、ジェーソン・グラハムに居住したのは自暴自棄の行動だったと見做されています。オネイロイ・ウェストとの最初の接触から程なくしてユーファニアへのアクセスは制限されたため、クィ・シャオに関する他の事項はあまり知られていません。ユーファニアへのアクセスを試みるオネイロイ・ウェストの存在は致死的な武力に直面します。首都処罰はユーファニアにおいて違法ですが、肉体を有する犯罪者や病人は多くの場合、彼らのホストから適切に分離されることなく強制送還されるため、ホストの潜在意識はユーファニアの州を模倣して拡散を伝播することになります。
秀槃全体存在集合体
首都
ジェーソン・グラハム
最大都市
ユーファン
公用語
オープニング
英語
中国語
民族構成 (2014):
48.4% ノンコン
32.7% 自由な意識
14.6% 肉体
4.3% 一時滞在者
住民の呼称:
ユーファニアン
政府:
君主制
大女皇 クィ・シャオ
時間経済:
1太陽年 = 2000ユーファニア年
現実:
ロー・ファンタジー
心理学:
猟奇的
特権階級:
半平凡
移民の状態:
Closed
脱出者の状態:
Closed
Last Edited 1:22PM OWST by ジェシカ・トンプソン
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補遺1: 上述の調査後、SCP-XXX-JP-1の夢界構造の解析が行われました。夢界構造の解析のため、200名の財団職員が招集されました。招集された職員の精神は夢界に於いてクラウド・ネットワークとして連結され、ファウンデーション・コレクティブのワーキング・スペースとして使用されました。ファウンデーション・コレクティブはワーキング・スペースを使用しました。なお、夢界構造の解析は1時間で完了しました。SCP-XXX-JP-1の解析完了後、ファウンデーション・コレクティブは対抗ミームの作成へ移行し、短時間で対抗ミームを作成しました。SCP-XXX-JPへの対抗ミーム流布計画「フードコート」が立案され、現在の収容プロトコルが策定されました。これによりSCP-XXX-JP-1は、ほぼ完全に無力化されました。しかし現在も僅かながら、SCP-XXX-JP感染者及びSCP-XXX-JP-1の発生が確認できます。SCP-XXX-JP-1の封じ込め作業は現在も継続中です。
補遺2: 「フードコート」で使用された対抗ミームは、未だ必要であると考えられるため、流布されたミームの概要をここに記載します。対抗ミームは、便宜上SCP-XXX-JP-2という識別符号を与えられています。
SCP-XXX-JP-2は、SCP-XXX-JPの現実改変特性を用いて作成された知性を持つ飛行可能な知性化オムライス型現界実体/夢界実体です。SCP-XXX-JP-2は、SCP-XXX-JP-1の夢界構造を解析した結果作成されたものです。
SCP-XXX-JP-2は人類全般及び人類の文化を愛し、それを守護しなければならないという使命感を持って行動します。SCP-XXX-JP-2は、SCP-XXX-JP-1を「蔑むべきカニミソ野郎」と認識しており、SCP-XXX-JP-1を積極的に捕食します。SCP-XXX-JP-2は、自身の使命が終わった後に自身が消失する事を知っており、またそれを受け入れています。
補遺3: メモ
あんたがどういう方法で、ここまでたどり着いたかは聞かない。
それ俺が知る事はできないだろうからな。
だが頼む、こいつを読んでほしい。
俺たち財団は、正確には俺たちの研究チームは、SCP-XXX-JP-1へれの対抗ミームを研究していた。
ほとんど全員が平成生まれで、年も若かった。30代の人間はかなり少なかったな。
理由としては、過去を懐かしむほど長く生きてはいないってのが理由だった。
懐古的なセンチメンタリズムには毒されていないというのがお偉いさんの考えだったらしい。
30代なのは俺と███くらいだったよ。とは言っても、俺はもう40になるが。
すまん、自分が死んだ年齢くらいは書き遺しておきたいんだ。俺たちは研究を行った、その結果、SCP-XXX-JP-2が作られた。
どうしてオムライスなのかは聞かないでくれよ、あれがいちばんいい方法だったんだ。
俺たちの考えでは、ミームは1週間ほどで消失し、SCP-XXX-JP-2に置き換わるはずだった。
それは結果的に成功した。SCP-XXX-JP-1は綺麗さっぱり消えてしまったんだ。
でもそれは甘い考え方だった。SCP-XXX-JP-2は消えなかったんだ。
俺たちは奴らに「もう仕事は終わった」と伝えた。
だがあいつらは消えるつもりはない、と言った。
だから俺たちは、SCP-XXX-JP-2を消そうと考えた。
財団の、オネイロイになった奴らの力を借りてだ。
元々あいつらは、オネイロイが日本人の無意識の海にばら撒かれたbotみたいな奴らだった。
俺たちが使ったドリームクロウラーと同じタイプだ。しかし奴らは、俺たちの知らないところで自らを更新していたんだ。
だから俺たちは、奴らを群制御していた中核botに自壊命令を出した。
それで奴らは綺麗さっぱり消えてくれた、でも問題があったんだ。
あいつらはSCP-XXX-JPの特性を利用して作られた。
その結果、SCP-XXX-JP-1は復活した。しかも、今度はもっと大量に発生し始めた。
タチの悪い事に、SCP-XXX-JPの感染者が俺たちの間にも出始めた。
そして進化したミームは記憶処理薬すら通用しなくなってしまった。
研究チームのほとんどがカニの餌になったよ。
奴らは外敵との戦いの結果、大きな進化を遂げていた。もう対物ライフルでも殺せない。
そして……今俺は、あのクソ蟹が装甲ドアを叩く中、これを書いている。俺の若い頃には、あんなものはなかった。
俺が若い頃には、人食い宇宙蟹と人食い宇宙蟹を食べる知性化オムライスがいた。
今はもう、知性化オムライスはいない。この地球には人類と、人食い宇宙蟹がいる。
もはや、その間に立つ何者も存在しない。だから頼む。これを読んでるあんた。この研究を再開してくれ。
あんたが研究者じゃなくて自衛官か、そうじゃなきゃ、誰かの雇われでも構わない。
この研究をどこか、できればGOC極東支部にでも持ち込んでくれ。
────███研究員
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-001は、ペンシルベニア州のボイヤーズに存在する、ブルームバーグ社のセキュリティレベル5の地下保管庫に収容されています。保管庫内の温度は-18℃の低温を保つように設定し、鋼鉄製の冷凍キャビネット内に保管してください。また、保管庫内には当該オブジェクト自体を隠蔽するため同型のキャビネットを200個設置し、内部にはミーム汚染要素を持つ偽装文書を設置してください。
説明: SCP-001-JPは、ページ数106ページに渡る、米国非公式シンクタンクの報告書を複製したマイクロフィルムです。原文となった報告書は、連邦政府の手によって焼却処分済みです。ページ冒頭には「特別グループ調査報告」と記載されています。内容は「平和に対する望ましさとその可能性について」論じられたものとなっています。以下は、報告書内部で論じられた内容をまとめたものです。
特別グループの研究指針
1:軍事的客観性
2:出来合いの価値観の回避
3:理論とデータ面におけるあらゆる関連分野の網羅
平和の実現性について
国際連合への共産主義中国の参加は、最大でもあと数年で実現すると思われる。また、我が国との国益と、ソビエトを始めとした共産主義諸国との国益の対立も、解決可能である事が明らかになっている。米・ソ・中3大国の間に平和的な妥結を求めることは難しくなく、それにより、軍備の恒久的な放棄が可能となるだろう。
平和の定義について
本報告書に於ける平和の定義とは「軍事組織の解体及び軍備の恒久的な放棄」を指す。
戦争の定義について
本報告書に於ける戦争の定義とは、国家の行いうる限定的・局地的な戦闘及び全面戦争から、非戦闘状態に於ける戦争準備を包括するものを指す。
平和が「到来」した後の世界について
大国同士が互いを厳重にチェックし合う事により、武装解除は十二分に可能である。しかしながら、大国の軍備及び緊張状態が完全に解除された後の国家及び世界状況全般を鑑みるに「武装解除後の世界」をどのように想像しリアリズムを与え得るか、それこそが重要な課題である。断言するが、先行研究で論じられた内容に見るべきものはないと言っていい。
統合的武装解除について
我が国に於いて、武装解除がなされた場合、我が国が費やしてきた膨大な軍事費を何に振り分けるべきかという武装解除後のプランは、当然の事ながら必要となる。我が国は世界一豊かな国であり、その軍事費は年間六百億ドル以上、世界最大のシェアを誇っている。しかし、これらの軍事費及び労働力・生産力を民間に振り分ける事については大きな問題が生じる。
その最たるものは、現代の戦争生産体制を特徴づける、極端な専門化の度合いから生じている。軍事的な職種を、非軍事職業の労働力に再訓練するというモデルが提出されているが、それには疑問が生じる。一体それらの職業を、再訓練させて何に使おうと言うのだろうか。現在、戦争生産業の専門化された職能に対して、我が国の産業はオートメーション化と呼ばれるタコツボ化が加速している。極度に専門化された戦争生産業は、一般的な民生の生産業に対して、その重要度をますます低下させているのだ。この特殊性は、容易に民生に転換しうるものではない。
これにより、戦争産業の統合的武装解除は、経済の中で最も高度に発達した特殊職能の廃棄につながるといっても過言ではない。仮に、これらの問題を解決できると仮定しても、やはり問題は残る。この軍-民生への産業転換についても、信頼に値する先行研究はない。統合的な武装解除後の、軍事費・労働力・生産力の民間転用について、充分な考察が加えられていない。年間数十万ドルのミサイル生産を、同額の衣服や住宅、食糧生産に変換する方法は提示されていないからだ。
武装解除シナリオ
これまで検討されてきた武装解除モデルは、大国間及び2国間で交わされる協定に依存されたものである。それは、軍備全体に対する段階的なフェーズアウトと、それを促進するための確認・検査・国際的紛争解決機構の手続きを強調するものである。武装解除のREADモデルは、こうしたシナリオの典型であろう。武装解除については、これ以上詳細に検討せずとも、以下のようなコメントで総括可能である。大国間が合意に達すれば、武装解除スケジュールの立案と軍事費の削減は、何ら実現不可能な困難をもたらさない。しかし、いかなる大国と言えど、武装解除と同時に軍事経済に対する転換計画が用意されておらず、また、 我が国においてもそのようなプログラムは用意されていない。また、軍備解除シナリオは、戦争の非軍事機能について一切の考慮を行なっていない。
社会システムとしての戦争と平和
従来の平和研究には、平和を考える上で、必要欠くべからざる視点が欠如している。
それは、戦争と国家の関係性に関する一つの重大な誤解が原因である。
その誤解とは、戦争は外交手段の一つであり社会システムの従属物であるというものだ。確かに、今日の世界に於いて、戦争に頼らなければ解決できない問題など存在しない。
だが、これは戦争以外の解決を行う事に、社会的な価値上の優先度が置かれていればこそである。
過去を顧みれば、戦争は国家間の問題解決のツールとして利用され続けてきた。
しかし、国家は非交戦状態に於いて、潜在的に戦争準備を行ってきたという歴史があるのだ。
戦争準備は、社会構造に先立って行われてきた。
その社会の中での政治的な和合ないし離合集散など、あくまで副次的なものに過ぎない。
戦争こそが、有史以来人類を律してきたものであり、基本的な社会システムそのものなのだ。
この構造を理解すれば、軍事産業の過剰なまでの規模や力、あらゆる軍事組織における突出ぶりは説明できる。軍が社会システム内部で要求される法的規範から除外され、武装プロセスが経済原則の外で行われている事も同様だ。経済や法体系が、戦争に奉仕しそれを拡張するものであって、その逆ではない。また、国家の戦争遂行能力は国際社会の状況に応じて出現する「脅威」によって整備されうるものではない。「国益」に対する脅威は、その時々の必要に合わせ、創造ないし悪化させられるのである。戦争は国際的な対立によって発生するものではない。
戦争遂行社会がその必要に応じて対立を必要とし、それを生み出すと言った方が正しい。
戦争の機能について
統合的軍備解除の困難についての最大の問題は、経済の中で最も高度に発達した特殊職能の廃棄につながる点で> あると述べた。ではなぜ、それらの職能が放棄される事が問題となるのか?それは、軍事及び戦争は人類社会全般に於いて欠かせない機能を保持し、現在もその機能を果たし続けているからだ。実際の交戦に及ぶという意味での戦争の機能とは、「国益」の拡張の一語に尽きる。しかし、戦争は国益それ以外にも様々な機能を果たしている。
本項では、戦争が果たしてきた機能、特に非軍事機能について、以下のように述べる。経済機能
戦争は、常に多くの資源を浪費し続けてきた。平和を考える上で、多くの人間がその「無駄」を批判する。しかし、その「無駄」こそが、戦争が果たしてきた重要な非軍事機能である。我が国は自由主義経済を採用し、それは基本的な需要と供給の関係と、不断の経済競争によって推進されている。政府はその経済活動を「完全に」コントロールする術を持たない。だが、戦争だけはその例外である。
戦争生産は、常に需給関係と言う一般的な自由主義経済の枠外で行われてきたからだ。
無論、兵器を始めとした戦争生産物は、想定される仮想敵国、作戦地域、交戦後の改良・代替品に対する必要性による「需要」を元に生産される。しかしながら、それは戦争経済の1側面に過ぎない。
戦争とは交戦状態だけでなく、非交戦状態の戦争準備段階をも包括する概念であり、行為だからだ。
我が国は、非交戦状態にあっても、絶えざる軍備増強及び兵器の改良、戦術の研究など、戦争準備を行ってきた。核兵器の大量配備についても同様である。それらの生産物は、一般的な民生需要とは全く関係がない。これこそが戦争の生み出す「無駄」である。戦争生産は、経済的枠組みの外にある。
戦争は、政府にとって完全で任意の中央コントロールが可能な経済上の1セグメントなのだ。
経済産業社会が生存のために必要以上の生産能力を持つと仮定するならば、戦争とは経済の発達を安定化させるに足る唯一のバランス用車輪である。この機能は戦争が「無駄」であればこそのものだ。
そして、その車輪は経済発展の規模が大きいほど重くなければならない。
この効果を一般的な経済制御政策と混同してはならない。これらの政策は開始されると同時に、経済の枠組みに組み込まれてしまい、完全なコントロールができなくなってしまうからだ。
戦争は、経済という高速稼働する巨大機構のスピードを安定化させる装置、フライホイールなのだ。
また、この機構は経済全体を見通した上で、唯一の人工的な需要を作り出すものでもある。
本報告書を作成した委員の研究にはこのようなものがある。「戦争こそが、在庫問題を解決する」
この研究にも、戦争が経済に果たしている役割を見いだすことができるだろう。
一度国家が交戦状態となれば、民生品の生産をも戦争需要へと指向させる事が可能だからだ。
そのため、戦争準備は、自由主義経済と政府の計画的な経済との間に存在する緩衝材となる。
上述のものは、実際的な交戦を伴う戦争についての言及だが、軍備コントロールと軍備解除機関によるパネル報告書は、これよりも若干冷静な評価を下している。
「第二次世界大戦時に成長した公共セクターは、不景気に対する防衛手段を提供してきた。公共セクターは民間の景気後退に影響を受けない為、一種の経済的緩衝材かバランス用車輪となっている」
この事実こそが、戦争が果たしてきた経済的な役割である。また、民需の観点からも、戦争の影響は無視できない。人類が鉄の発明以降、様々な成果物を手にしてきたのは、戦争がしばしば大規模な実戦に発展してきたからこそである。また、軍事的な発明による新技術は、必ず民生品に転用されうる。そしてその技術は経済の構造に影響を与えうる。これらの発明が特異点となるのは、戦争生産がそれ以外の形では決して起こり得なかった方法であるためだ。事実、第二次世界大戦中に国民の生活水準は上がったのである。また、戦争生産が経済的な刺激効果を持つことも忘れてはならない。戦争支出は、GNPや国民一人当たりの総生産量の向上に寄与する部分がある。なお、我が国の同盟国は現在進行中のベトナムに於ける戦争需要を利用し、経済的不調から抜け出しつつある事も忘れてはならない。
また、戦争の重要性に対する認識は、マイナスの形で表現されうる事がある。もっとも一般的な例は、証券市場に於ける「平和の脅威」の影響であろう。
北ベトナムからの実質的な和平打診により株価が急落し、急速な「売り」が1時間ほど継続してから立ち直りを見せたのは記憶に新しい。また、ニューヨーク・タイムズには、大変印象的な見出しの、短い記事が掲載された。
「平和の到来への備えは万全ですか?」
これはベトナムの戦況沈静化を受け、証券市場が「平和におびえて」暴落した事に対して、銀行への預金を警告する内容である。交戦状態が落ち着けば、戦争経済もまた冷却化する為だ。他の散発的な事例としては、失業率が危険な程に上昇した1965年に、軍事的な衝突が発生するよう「調整」されていた事などが挙げられる。
我々は、戦争の代替物が存在しないと主張している訳ではない。しかしながら、今まで試されてきた生産・消費に対する経済的に有効な方法は、戦争以上のものを見いだす事ができない。
戦争は、現代に於いても、不可欠な経済安定装置なのである。政治的機能
戦争の政治的機能は、今日に於いては経済を上回る重要性を持っている。
平和への経済転換への政治的な実現手段については、未だ明確な回答が出ていない。
戦争の政治的機能は組織的なものである。社会が政治的「国家」として存在するためには、他の「国家」に対する態度を決める事が必要だ。
これは通常、外交政策と呼ばれる。そして外交政策は、他国にへの態度を強制する必要がある。
これを説得力ある形で行うには、最大級の政治的組織化が不可欠である。
つまり、何らかの水準で戦争に向けて組織される事で、脅迫するしかない。
この場合の「脅迫」とは、政治的野合勢力は言うに及ばず、全国民を対象とするものである。
そのため、戦争はそれ自体が、他国に対しての国家の存在を定義づけるものとなる。我々は戦争を、武装衝突の可能性を実現する為の、あらゆる国家活動と定義している。
そして、歴史を振り返れば、何かの兵器の存在は、いずれ確実にその使用に結びつく。
そのため、本報告書に於ける「平和」とは「武装解除」と同義である。
つまり、本報告書の理論上では「戦争」は「国家」と同義である。
戦争の廃止は、独立主権国家及び伝統的民族国家の廃止に、どうしても繋がってしまうのだ。上述のように戦争は、国家の存立に欠かせない役割を果たしている。
そして国内政治の安定化にも、同じくらい重要な役割を持っているのだ。
戦争なしには、いかなる政府もその「存在意義」と、社会を支配する権利を獲得する事はできない。
戦争の可能性は外的必然性をもたらす。
これなしには、いかなる政府も長期政権を維持する事はできない。歴史を振り返れば、ある王朝が戦争による脅迫の信用性を維持できず、民間の利害や社会的不正への反応などの崩壊要因で滅びた事例は次々に見出される。 戦争の可能性に向けての組織化は、最大の政治的安定剤であった。国民に対する近代国家の基本的な権威とは、その戦争能力にある。
日常的には、それは警察機構に代表される。警察は「内部の敵」を軍事的に処理すると言う任務をはっきりと与えられている武装組織である。
その根拠とは、明文化された法の起源は、敗北した敵を扱うために定めた処理規則にあるためだ。
「軍」と同じく、警察もその社会行動に於いて、民間人の法的制限の大部分を免除されている。
一部の国では、警察と軍隊との間の不自然な区別は存在しない(コスタリカなどがその一例であろう)
長期的には政府の非常事態に於ける戦争能力が、国と市民の重要な関係の大部分を位置付けている。
そしてこの構造は、最も自由主義的な国家にさえ内在されているのだ。現代の先進民主社旗では、戦争システムは政治的指導者にとって別の政治的機能を果たしてきた。
それは、社会が必要とする社会階級を維持するための、最後の砦としての役割である。
経済生産が必要最低限な水準から、高い水準に達するにつれ、一つの産業機構に属する「すきま」を社会が維持する事はますます困難になりつつある。オートメーション化の加速により、そういった人々への経済的な配分パターンを維持できなくなるからだ。そしていずれは「高度」労働者と、リカードが「賎民」と呼んだ人々への格差は一層拡大する。
同時に、非熟練労働の維持の問題も同時に拡大してしまう。戦争支出や軍事活動は、こうした階級関係をコントロールするのに最も理想的である。
それはつまり、言うまでもなく雇用や公共事業の創出に収斂する。
また、それらの雇用により多くの人間に社会進出の機会を与えうる。
そして、これらの一連の活動は政府の中央コントロール下に置く事が可能なのである。もしも戦争システムが廃棄されるのならば、これらの機能を果たす政治機構が必要となるだろう。
それが開発されるまで、戦争システムの継続は保証されなければならない。
社会がインセンティブを産み出すために必要とする貧困の質と水準を維持する事が必要だ。
その内部的な権力組織化の安定を維持するため“だけ”にでも。社会的機能
戦争の様々な機能には、社会内部に於ける人間行動に影響を与えるものがある。その最たるものは、軍事組織によって、反社会分子に対する社会的な存在意義を付与する機能である。
それは、社会内部に漠然と存在する「ファシスト」と呼ばれる不安定な社会運動が主な対象となる。
こうした運動は、軍事・準軍事的仕組みを十分に持たない社会に根を張るのが特徴である。
例を挙げるならば、第一次世界大戦後のドイツに於ける、不安定な軍の動員体制や反乱に対して、退役軍人を軸に構成された義勇軍の登場と、それに続くNSDAPの台頭が挙げられるだろう。この「ファシスト」に類する名前は時代によって異なるが、現代に於いては「青少年非行」「疎外」 などが挙げられる。これらはあらゆる時代に類似物を見いだす事ができるだろう。こういった運動は、かつては何ら社会手続きが行われる事なく対処されてきた。それも、有無を言わさぬ徴兵や奴隷化などの方法によってである。
第二次世界大戦以降、我が国がこう言った社会的不満分子の影響を予見していなければ、大規模な社会的混乱が発生していた事は想像に難くない。上述の好戦的な社会集団のうち、より若く危険なものは、選択的徴兵制によって抑止されてきたのである。
このシステムや、他国の於いて採用されてきたものについては、非常にわかりやすい一例であろう。
我が国の知識層は、非戦闘時の戦争準備に対する詭弁(有事に対する備えなど)を真剣に考慮した事はない。
だが、思慮深い人々の間で無意識的に考慮される一つの理屈がある。
それは、徴兵制は愛国的重要性を持ち、それそのもののために維持されねばならないというものだ。
徴兵制に対する理由付けは、軍事組織の非軍事的機能を理解できれば、的を射たものとなるだろう。
徴兵制は社会の転換期に於いて、潜在的な不穏分子を抑制するツールとして有用なのである。なお、軍事行動の表面化と徴兵水準は、低年齢失業率と大きな関係がある。
低年齢失業率は、社会的な不満に対する有用な指標として有効である。
あらゆる歴史に於いて、軍は「就業能力がない」とされるもの達に対し、経済的避難所を与えてきた。
20世紀初頭のヨーロッパの常備軍は商・工・農、いずれに於いても雇用に値しないもの達で構成されていた。
そして、それらを指揮する士官達も、まともな仕事に就いたり、経営を行ったりするのに向かないもの達ばかりであった。現在に於いては、事情はこれほど明白ではないものの、今でもかなりの真実を含んでいる。経済的に恵まれないもの達の守護者としての軍の機能は、民間福祉計画の前身と言えるだろう。
徴兵とは社会的コントロール手法である。そして、国家もまた、自身を戦争に指向させる。
例えばこれば非軍事的な「健康増進」や「貧困撲滅」であろうとも、その社会的プログラムを「貧困との戦い」
などと呼称し「愛国的」動機付けをおこなわねばならないのである。戦争システムは社会に動機付けを提供し、個人に社会的インセンティブを提供する。
こうしたインセンティブの中で、社会の目的のために必要なものがある。
それは、社会とその価値への忠誠のための個人的正当化である。
忠誠には理由を必要となる、その理由とは「敵」に他ならない。
重要なのは、その敵の存在に、十分なもっともらしさが備わっている必要があるという事である。
その「敵」は、社会の規模と複雑さに対応するものでなくてはならない。
そうでなければ、個人の忠誠を裏付けるに足る「敵」とはなり得ないからである。
その「敵」は、史上例を見ない規模と恐ろしさを兼ね備えていなくてはならない。
補遺:
001提言案 「鉄の山より」
アイデア:偽書「アイアンマウンテン報告」を下地にした報告書
アイアンマウンテン報告とは、ジャーナリストのレナード・C・リュインが作成した、米国シンクタンクの文体を真似た、偽の政府報告書。内容は、世界恒久平和の実現性について語られている。
論旨は、世界恒久平和と軍備の永続的放棄は実現可能だが、それにより、社会は却って混乱を来すという内容。
なぜなら、戦争は昔から経済を支える、唯一のコントロール可能な部分であり、戦争をすることによって人類は自らの数を調整でき、戦争をしていない状態では、雇用の受け皿となり、技術を発展させ、芸術に貢献し、何より、軍事費への投資によって、経済に有効なバッファを用意してきたからである。
国家は戦争をし、戦争をしていないときには戦争を準備する。戦争とは国家の従属物ではなく、国家とは戦争そのものなのだ。戦争がなくなれば、国家は崩壊する。国家崩壊後の世界は、いまよりも混乱の続く状況となるだろう。
というのが全体的な論旨。
ちなみにこの本は1967年に出版され、本物と多くの人に認識されてしまった。
1972年に、著者のリュインが、自分がでっち上げたものであって本物ではない、と声明を出したにもかかわらず、いまでもアメリカの極右組織は、この本を本物だと信じている。
リュインは左派の知識人であるにもかかわらず。
オブジェクト案としては、この書籍を「本物である」として、話を進めていく。
リンドン・ジョンソン政権時代、連邦政府は世界恒久平和の実現性を模索するべく、シンクタンクに研究をさせることにした。
参加した人間は厳選され、その結果、連邦政府とは無関係な出版社を選んだ。そこには、インド大使を務めた経済学者のケネス・ガルブレイスや、未来の歴史予想研究に携わったワスコウなど、政府で働いた経験のある学者がいた。
出版社の名はモノクル。
左派の知識人で構成された集団だった。
モノクルが選ばれた理由はもう一つある。
それは、モノクルの構成員には財団の非常勤研究員やアンオフィシャル・カバー・エージェントが存在したからだ。時は冷戦時代、財団は冷戦構造に取り込まれまいとしていたが、米国政府と連携は取っていた。そのため、財団にとって重要度の低い人員について、米国政府に情報提供をしていた。
ガルブレイスとワスコウは非常勤研究員だった。そして、アンオフィシャル・カバーエージェントに、リュインがいた。
米国政府は可能な限りの予算と情報を、秘密裏にモノクルに与え、報告書を作成させた。
しかし、その報告書には一つ問題があったのだ。それは、戦争なきあとの世界における、戦争の代替物だ。リュインは異常オブジェクトを侵略者として規定し、人類全体の脅威として設定することで、それを戦争の代替物として用意する案を報告書に盛り込んでいた。
書きあがったのが、アイアンマウンテン報告だった。しかしその情報は、Gocや蛇の手、マナによる慈善財団にリークされていた。無論、それは財団も察知していた。
そのため、財団と米国政府はオリジナルの報告書を収容し、カバー・ストーリーを用意することにした。
それは、一部分を差し替えた報告書を、モノクルから別の出版社に依頼して、出版・流通させてしまうことだった。全ての文責はリュインが負い、のちにガルブレイスとワスコウも、作成に関与したことを暴露する事となった。
そして、報告書は出版され、反響を呼ぶ。
1972年にはリュインから終結宣言が出され、報告書自体は偽書として片付けられた。
これを信じているのは、過激なリバタリアンか右翼しかいない…………
しかし、話はそこで終わらない。
報告書の出した結論は、財団にとってゆゆしき問題だったからだ。財団は、各国政府によって承認された超国家組織だ。寄って立つのは国家でしかなく、国家が存在しなければ、新たな世界政府を作らせるしかない。財団は戦争なきあとの世界政府の樹立を模索していたが、それはGocとの協定が妥結しなかったため、実現不可能な状態に陥っていた。
世界が平和になれば、財団にとって有効な遮蔽物だった国家が消滅し、財団の機密保持が危険にさらされる事は明白だった。
財団は、平和という概念を危険なミームとして認識し、それを収容するため、世界中に紛争の種を撒くことに決定する。
「平和の収容」
それこそが、001提言の中身である。
https://cruel.org/books/ironmount.html
アイアンマウンテン報告
訳者:山形浩生
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これはhey_kounoikeのサンドボックスです。
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財団宇宙支部へようこそ。
当資料は、2300年に機密解除指定の予定です。
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財団宇宙支部資料
「ロズウェル事件及び周辺事態に対する財団の初期対応及びカバーストーリーの流布について」
財団宇宙支部の始まりは1947年に発生したロズウェル事件です。ロズウェル事件とはニューメキシコ州コロナで発生したエイリアン・クラフト墜落事件の通称です。この事件により、財団はETIの脅威を認識し、宇宙への進出を決定しました。外宇宙存在への対処方法の確率と、外宇宙航行技術・外宇宙収容技術のへ向けて研究が進められる中、財団はもう一つの問題に悩まされていました。それは、外宇宙存在への一般社会に対する情報の隠蔽です。
外宇宙存在はあまりに異質であり、彼らの保持する文明は、人類のそれを遥かに凌駕しています。人類の文明レベルは、未だにETIと対等なレベルに達しているとは言えません。宇宙規模で考えれば、人類は未だ発展途上の状態であり、その進歩には長い時間がかかります。財団の予測では、人類全体がETIとの対話及び交戦が可能なレベルの文明に達するには、早くとも西暦2300年まで待たねばならないという結果が出ています。
人類とETIとの間には長大な技術的ギャップが存在しています。もしETIが公に認識され・ETIと人類が交易を開始した場合、人類社会全体への致命的な影響が懸念されます。具体的にはSK-クラス:支配シフトシナリオの発生です。異質な他者から齎された技術を、人類が正しく使用しうるかについては多くの不安要素が存在します。また、その技術自体が人類全体のために有益なものであるかどうかもまた不明です。その技術が有益だった場合でも、人類はその技術に対して依存を深めていく可能性が考えられます。ETI-人類の依存関係は、容易に支配-被支配への関係性に置き換わり得ると可能性が考えられます。これにより、ETIが武力を持って地球を席巻せずとも、人類はETIと関係することによって自動的に敗北するという予測が成り立ちます。
ETI及びエイリアンクラフトの存在は、人類が十分な進歩を遂げるまで、隠蔽されねばならない。
────O5-█
上記のO5コマンドが、ロズウェル事件発生直後に発令されました。
しかし、財団が行動を起こす以前から、エイリアンクラフトの存在は巷間に流布し始めていました。ロズウェル以前からエイリアンクラフトは定期的に地球に飛来していたのです。ロズウェル事件発生の10日前に、ワシントン州のレーニアで、ケネス・アーノルドがエイリアン・クラフトを目撃しています。また、ケネスアノールドの目撃談以前から、エイリアン・クラフトの目撃情報は増加の一途を辿っていました。財団はその対応に迫られていましたが、エイリアン及びエイリアン・クラフトに対する物証はなく、財団の研究者には、その実在を確信する者と懐疑的な者とで意見が別れていました。
その結果、財団はアメリカ空軍内にエイリアン・クラフトの調査機関「プロジェクト・サイン」を発足させました。「プロジェクト・サイン」はエイリアン・クラフトの目撃報告が多数寄せられましたが、その実在を証明する決め手となる物証・データに欠けていました。その報告により、財団内部では懐疑派が多数を占める事になりました。
この時点ではまだ、財団はETIやエイリアン・クラフトの実在に確信が持てませんでした。その最中、ケネス・アノールドの事件が発生しました。マスコミはケネス・アノールドを取材し、その目撃談は大きな反響を得ました。それに対し、財団の対応は消極的なものでした。確かに財団はアノールドの事を察知していました。しかし、財団はアノールドに対して記憶処理を実施せず、カバーストーリーの流布も行われませんでした。その理由は、財団内部にエイリアン・クラフト懐疑派が多数を占めていたことと、情報的な誤断が原因でした。
第二次世界大戦の勝利の後、アメリカはドイツから多くの科学者を連行・亡命させていました。通称「ペーパークリップ作戦」と呼ばれるその作戦の成功により、アメリカには人員だけでなく、大量の鹵獲兵器が持ち込まれていました。その一つが、Horten Ho 229Aです。
全翼型でブーメランのような形状をもつその機体は、アノールドの目撃談で語られた機体に酷似していました。実際、Horten Ho 229Aはアメリカに持ち込まれた後にコピー機の生産が極秘裏に開始されおり、複数の機体がネリス空軍基地でテスト飛行に向けて整備中の状態であるという情報を財団は確認しています。また、テスト飛行の予定日は1947年6月24日であり、アノールドの事件と日付が重なります。財団は「プロジェクト・サイン」の報告に飽いており、その結果、アノールドが目撃した機体はHorten Ho 229Aであると誤認してしまいました。
アノールドが目撃したのがいかに機密性の高いものであったとしても、所詮は異常性のない通常兵器に過ぎず、その存在は数十年を経て機密解除されうるものであり、財団が対応するべき事件ではないと判断されたのです。しかしその後の調査の結果、Horten Ho 229Aは未だ整備中であり、テスト飛行は延期された、という事実が判明しました。
この経緯については、当時の記録が散逸しているためはっきりとした事実は分かっていません。現在分かっている事は、第二次世界大戦終戦後、一線級のエージェントの多くが大戦により戦死しており、財団には経験の少ないエージェントが多かったという事が挙げられます。また、トルーマン大統領は対ソ戦略の確立のため、財団との関係を見直し始めていました。その結果、連邦政府と財団の情報共有に齟齬が生じたというのが、後世の見解です。
アノールドが目撃したエイリアン・クラフトそのものに対しても追跡は行われず、当該オブジェクトの性質・目的などは現在も不明となっています。しかし、アノールドの報告を受け、FBI長官エドガー・フーヴァーは未確認飛行物体に対する特別調査チームを編成、エイリアン・クラフトとの邂逅に成功しています。しかしこの報告には物証となる写真が存在しない、という問題があったため、これもまた財団にとって価値ある情報とは見做されませんでした。
財団はエイリアン・クラフトの存在を隠蔽する事に失敗しました。しかし、それでも財団はアノールドの事件の影響力を軽視していました。その理由として、同様の目撃談は第二次世界大戦中にも確認されており、それらの事実は時間が経つごとに風化し、忘れ去られるものだからだ、というものでした。
その10日後にロズウェル事件が発生します。軍は「 第509爆撃航空群の職員がロズウェル付近の牧場から潰れた「空飛ぶ円盤」を回収した」と発表しましたが、数時間後、第8航空軍司令官はこのプレスリリースを訂正し、「職員が回収したものは「空飛ぶ円盤」ではなく、気象観測用気球であったと発表しました。墜落したエイリアン・クラフトはネリス空軍基地に輸送され、解体分析されました。その結果は驚くべきものでした、特筆すべきは内部構造とエイリアン・クラフトが搭載していた超小型FTLドライブ、そして搭載していた武装でした。また、搭乗していたETIの死体を解剖した結果、彼らの身体構造は人類のものと大きく異なる事が判明しました。ロズウェル事件によって、ようやく財団は確たる物証を得ました。そして、ETI及びエイリアン・クラフトをKeter級のオブジェクトとして認識しました。
財団が事態を把握した時点で、情報操作の必要性が強く認識されました。しかし、ロズウェル事件がアノールド事件の10日後に発生したため、ロズウェル事件はアノールドの事件と関連性のある情報として拡散しました。当時、エイリアン・クラフトの実在を信じる声はアメリカを中心に広がっていました。ロズウェル事件は、財団にETIやエイリアン・クラフトの物証という得難い恩寵を与えましたが、それと引き換えに、エイリアン・クラフト情報の広域拡散という負債をも与えたのです。
ロズウェルの情報は、メディアを通じて瞬く間に拡散して行きました。また、財団が初期に流したカバーストーリーに対して、疑念の声が多く上がっている事も確認されています。財団は初期収容には成功したものの、証拠を完全に消す事に失敗したと言えます。
財団はさらなるカバーストーリーを流布するために、代替案を用意しました。それは、アメリカ連邦政府内部に独立した調査委員会を設立し、ロズウェル事件の情報が拡散され尽くしたタイミングで、ロズウェル事件を否定する最も合理的なカバーストーリーを流布する、というものでした。
それによって設立されたのが、暗号名MJ-12「ロズウェル事件調査委員会」です。トルーマン大統領を筆頭とするこの委員会は、発足当初から暗礁に乗り上げる事になります。トルーマン大統領が、エイリアン・クラフトの所有権が連邦政府に存在すると主張したからです。大統領は、演説によりトルーマン・ドクトリンを全世界に表明したばかりでした。これにより東西冷戦構造は固定化される事となるのですが、大統領はエイリアン・クラフトのオーバーテクノロジーを、対ソ戦略に用いる考えを持っていました。テクノロジーを提供することを条件に、トルーマン大統領は協力を持ちかけました。交渉の結果、以下の協定が財団と委員会の間に妥結されました。
1:ETIとエイリアン・クラフト情報は隠全世界に対して隠蔽されねばならない。
2:財団は連邦政府及びソビエト連邦に対し、エイリアン・クラフトの技術を提供する事はない。
3:連邦政府がエイリアン・クラフトを取得した場合、その所有権は連邦政府に帰するものである。
これにより、連邦政府はETI・エイリアンクラフトの存在に対して否定を続けるというスキームが成立しました。
また、前段の協定により、連邦政府はエイリアン・クラフト取得の為、財団に全面的な協力を行う事が決定されました。この協力関係は、トルーマン大統領退任まで続く事になります。
姓名: 道 策 常 道どうさくつねみち
セキュリティクリアランス: 4
所属: サイト-81██
職掌: サイト管理者
職務内容: サイトの全体の管理・人員・物資・オブジェクト輸送時のロジスティクスの多元管理・サイト内の警備の統括・サイト内部に於ける規律の統一・職員への福利厚生施策の実施・人員の管理・他サイトとの人員及び物資の交流及び情報共有・need to know原則の徹底化・財団フロント企業との連携推進・[データ削除済]・[データ削除済]・[データ削除済]・PEJEOPATへの非常勤リエゾン・緊急性を要する収容プロトコルの統括
通称: 管理官 土建屋 道路族 小役人 風紀委員 クソメガネ 保健委員 保険屋 党内左派 PEJEOPATの犬 倫理委員会の手先 O5の草履取り 現場泥棒 財団を天下り先に選んだバカ "不在"の管理官
キャリアパス
19██、東京都██生。██大学卒業後、国家公務員試験I種に合格し建設省道路局へ入局し██年間職員として勤務、19██年の███震災発生時は倒壊した███高速道路の調査班に参加。省庁再編後、国土交通省の本省係員として自動車局・道路局・都市局・鉄道局・港湾局・航空局等様々な部局への転任を経て、本省係長就任。
20██年の███震災発生時は危機管理センターにリエゾンとして出向。その後現地で救難活動に従事する。その際にSCP-██-JPの異常性が発現し██人の死傷者が発生。現場で多数の市民の避難を行い、多くの人命を救助するも負傷。現場に急行した財団職員と接触、記憶処理を受ける。その後仮設病院に緊急搬送されるも意識不明の状態が続き、██県██市の財団フロント経営の病院へと搬送される。意識を取り戻した後に、財団のエージェント・██から接触を受け、記憶回復デバイスによってSCP-██-JP発現時の記憶を取り戻す。エージェント・███は道策に対して財団へのリクルートを行うも、その申し出は本人の意向により保留されている。その間、公安部特事課より監視対象となる。特事課の人員から複数に渡る接触を受けるも、本人は黙秘。20██年、退院。招聘を受諾し財団職員となる。その後、物流部門にてSCL2職員として勤務。20██年、人員と流通管理の手腕を認められ、サイト81-██の管理者となる。
外観
道策管理官は、サイト81-██に勤務するサイト管理者です。40代前半、身長170cm、体重は65kgの男性です。髪型は常にオールバックに纏めています。常にイタリア製の着古したスーツを着用し、黒縁のメガネをかけています。
ワークスタイル
職務に対しては常に忠実であり、柔軟性を持った思考で物事に対処しています。プライベートより、財団管理者としての職務を常に優先しています。一人称は常に「私」であり、二人称は「君」です。
管理者として多くの業務に携わっており、タスク管理は「そつなくこなしている」と職員から評価されています。
また、職員の健康状態については常に留意しています。しかしながら、管理者である彼の立場から、それを「若干うるさい」と思う職員も多く存在します。なお、職務の於いては人員の損失を躊躇うことはありません。故に、性格については「怜悧だが何を考えているかわからない」との評価があります。それが彼の、危険に臨む職員たちへの愛情なのか、それともただ単に彼が職務上必要だからそうしているのかは、現状それを理解するものがいないと言うのが現状です。
嗜好
重度のヘビースモーカーであり、ハイライト・メンソールと、モンテクリストのミニシガリロを愛飲しています。
彼の執務机の上には必ず灰皿が設置されており、灰皿が山盛りになっています。机の背後には書棚があり、隠された引き戸の奥にはウィスキーとウォッカ、ラム酒の瓶が収納されています。彼が執務中にそれを飲むことはありませんが、必要な際に職員に対してそれを振舞います。
彼の能力に於いて特筆すべきは、広範囲の空間把握能力と記憶能力です。国交省勤務時代から交通や建築に関わっていた彼は、サイト建設時の地質的状況、サイト内部全ての間取り、各収容施設の材質、耐用年数、サイト内の人員や物資の移動の際の導線、及びサイト間の兵站線について、監視カメラやグラフィカルなUIに頼る事なく把握する事ができます。
これにより、彼は適切な量の人員及び物資及びオブジェクををサイト各所に配置させる事が可能です。たとえどのようなオブジェクトが収容されたとしても、サイト内に於ける適切な収用位置を把握する事ができ、オブジェクトが増えても長期的な収容計画を立案ないし修正する事が可能です。これはサイト外収容でも同様であり、オブジェクトが公共施設内・屋外に存在するものであったとしても、適切な方法で管理する事ができます。また██震災発生時の経験から、収容違反発生時のサイト内部に於ける適切なダメージコントロールを行う事が可能です。
建設関連の知識が豊富であるため、サイトの修復・個室のリフォーム・サイト内部のパーテション変更などについて、その豊富な知識を生かし、サイト内部を常に最適の状態に保ちます。彼の空間把握はサイト外、日本国内に於ける陸上・海上・航空・地下鉄網及びメガロラインなどの交通網にも及んでおり、それには軍事・民間を問いません。これにより日本全国に存在するサイト間の交通状況を把握でき、効率的な兵站線を構築する事が可能です。
また、彼の空間把握能力は人員の指揮に対しても有効に機能します。特に収容違反発生時のオブジェクトの追跡及び再収容について有効な作戦案を立案・指揮する事が可能です。要注意団体のサイト襲撃時に於ける非戦闘員の安全圏への避難指示、に於いて適切な指示を出す事ができます。また、有効な防禦・反撃作戦を即座に立案し、指揮を行う事が可能です。
彼は自らのセキュリティクリアランスが及ぶ限りの、多くのオブジェクトについて記憶しています。それに対する研究結果、有効な対策についても記憶しており、対抗策が現時点で判明している限りに於いて、その対抗策を提言する事が可能です。しかし、多くのオブジェクトは異常性の全てを研究し尽くされている訳ではないため、時にその対応は場当たり的であるとの批判もあります。そのため、彼は収容違反発生時に担当研究員に連絡を取り、現時点で可能な対策の緊急ヒアリングを実施しています。
また、職員が任務実行にあたり必要なセキュリティクリアランスを満たしていない場合、具体的には現場に於いて必要なSCLを持つ職員の死亡・汚染・行方不明・[データ削除済]・[データ削除済]・[データ削除済]となった場合、野戦任官のような形で担当職員に対して必要な権限を付与する事があります。これは極めて稀な事例ではあり柔軟な対応であるとの評価がある一方で、財団のセキュリティクリアランス・ポリシー及びサイト運営に於ける憲章に対する背馳・越権行為であるとの批判もあります。事実、彼はその行動から、O5命令で倫理委員会からの監察を受けた経験があります。詳しくは尋問ログ-不在-を参照してください。
彼は極めて高い記憶能力を持っており、管理者就任と同時に全ての職員の人事ファイル及び生体的なメンテナンスファイルを全て閲覧し、記憶しています。その為、彼は自身のセキュリティクリアランスが及ぶ限りに於いて、全ての職員の顔・名前・ジェンダー・病歴・行動習慣・コンテンピンシーについて把握しています。例えそれが、財団にとってのペルソナ・ノングラータであってもです。
なお、大量の人事ファイル及び職員の健康状態については、彼の記憶内で随時アップデートされており、その最新情報についてリアルタイムに把握する事が可能です。彼は財団内に於ける職員の健康状態・労働環境・人間関係・有給休暇の日数・平均的な睡眠時間・予測されうる疲労状態・家族の有無・妊娠の有無・給与・賞罰などについて全て把握しています。そのため、彼の采配については概ね適切であると言う評価を得ています。なお、財団内部に於けるペルソナ・ノングラータに対する動きについても逐次把握しており。対象はその必要を認める限りに於いて[データ削除済]となります。
彼は社会福祉施策について注力しており、それゆえに健康診断を受けていない職員に対しては健康診断の早期受診を提案ないし命令します。また、妊娠中の女性職員に対しては、財団フロント経営の病院への早期相談ないし入院、及び長期育児休暇の取得、及び妊娠中の女性に対する施行し得る限りの社会保障の取得を懇請します。また、有給が溜まっている職員、疲労困憊状態にある職員、肉体的・精神的な疾病を抱えている職員に対しては、即座の休暇の取得・療養への移行を命令します。
なお、この福祉の対象はDクラス職員も含まれます。彼は財団に勤務する多くの人間と同様、Dクラス職員を重要な人的資源であると考えています。そのため、施しうる限りの福祉施策をDクラス職員に対して実施しています。
このサイト、妙に俺たちに対してユルい感じがするぜ。
俺たちを舐めてんじゃねえのか?機会がありゃ、俺たち全員でてめえらを食っちまう事だってできるんだぜ?
────D-547890 事案███に於ける道策管理官との面会時
財団は冷淡ではあるが冷酷ではない。
君たちは私たちにとって重要な資源。
ならば、私は君たちに対して必要な事をするだけの事だ。
君たちが反乱を望むならばそれも結構。私は暗闇から手を伸ばし、君たちを叩き潰す。
────道策管理官
なお、福祉施策については職員からは疑問の声も上がっています。
あまりにも度が過ぎています、財団は人類をオブジェクトの脅威から保護するための組織です。
その理念のため、全ての職員は自身を犠牲にする覚悟ができています。この福祉施策は過剰です。
もっと重要な事に予算と資材を使うべきです。
────███博士
「大家と言えば親も同然、店子と言えば子も同然」という格言を知っているかね?
福祉を重視せずして、どうして死んだ者たちが浮かばれる?生き残った者たちは何に依って立つ?
施策の対象は君も含まれるのだ。もう少し、社会福祉について知見を深めたまえ。
────道策管理官
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8169の標準型飼育室内に収容してください。
担当研究員はSCP-XXX-JPの行動を常時記録してください。また、機動部隊はSCP-XXX-JPの同型個体の出現予想地域を常時監視し、同型個体の出現に備えてください。同型個体の出現が確認された場合、収容プロトコル「チマランテプ」を発動、同型個体を即時終了してください。
説明: SCP-XXX-JPは、1匹のヒグマ(学名:Ursus arctos)です。体長は2.8cm、体重は780kgです。食性は一般的なヒグマと違い、食事・水分補給・排泄を一切行いません。また、動物や人間に対して攻撃的になる事はなく、ほとんど動くこともありません。時折、口腔内部から赤色の液体を100〜500mmlほど吐き出す事があります。液体の成分は水と化学物質で構成されており、その割合は9:1です。液体に含有されている化学物質は、タウロウルソデオキシコール酸等の胆汁酸代謝物、ヘモグロビン、鉄分等であり、胆汁と血液の混合物である事が分かっています。SCP-XXX-JPの異常性は、背や腹に手で直接触れた時に発現します。SCP-XXX-JPに接触すると、SCP-XXX-JPの体内に潜り込む事が可能となります。
SCP-XXX-JPの体内に潜り込んだ人間(以下対象と表記)はSCP-XXX-JPの体内を泳いで移動する事が可能です。SCP-XXX-JPの体内はSCP-XXX-JPの体毛・血液・筋肉・内臓が混ざり合った空間となっています、空間の広さは10×25×50mであり、対象は空間内部を満たす液体を吸引することにより、呼吸を空間内での呼吸が可能となります。対象は「下を目指したい」という欲求を抱き、空間の下層を目指して泳ぎ続けます。
50m下降した時点で、対象はSCP-XXX-JP-1の天井部に到達します。SCP-XXX-JP-1は、5×5×5mの広さを持った部屋です。内部は明かりで満たされています。その光源は壁から放射されている事が判明しており、動作原理は不明です。壁の素材は外見からモルタル製と考察されますが、壁に衝撃を与えようとすると不可視の障壁に阻まれるため、破壊は不可能です。SCP-XXX-JP-1の天井部はゼリーのようになっており、物理的破壊を行わずとも容易に通過する事が可能です。対象は水中を降下するように、緩慢にSCP-XXX-JP-1の床へと降着します。部屋の中央にはSCP-XXX-JP-2が存在します。
SCP-XXX-JP-2はクマ科の個体であり、複数の種類が存在します。SCP-XXX-JPと同様、背や腹を触ると内部に潜り込む事ができ、空間内部で50m下降するとまた同じデザインのSCP-XXX-JP-1に到達します。現在、SCP-XXX-JPの体内空間は7つの階層に分けられている事が判明しています。これらの階層をB1及びB7と呼称します。
以下は、B1からB7に存在するSCP-XXX-JP-2を表にしてまとめたものです。
階層 | SCP-JP-2 | 付記 |
---|---|---|
B1 | ツキノワグマ 学名:Ursus thibetanus |
東アジア全域に生息する個体。胸部に偃月状の白い斑紋がある。 |
B2 | アメリカグマ 学名:Ursus americanus |
アメリカ北東部に生息する個体、体色はヒグマと似通っているが顔が長い。 |
B3 | メガネグマ 学名:remarctos ornatus |
南アメリカに生息する個体。目の周囲ににメガネの状白い輪がある。 |
B4 | ナマケグマ 学名:Melursus ursinus |
インド・アッサム・スリランカに生息する個体。黒色の長い毛を生やしている。 |
B5 | マレーグマ 学名:Helarctos malayanus |
マレー半島、スマトラ島、ボルネオ島に生息する個体。小型であり、毛が短い。 |
B6 | ジャイアントパンダ 学名:Ailuropoda melanoleuca |
中国に分布する個体。体毛は白と黒に別れている。 |
B7 | ホッキョクグマ 学名:Ursus maritimus |
北極圏及びカナダ北部に分布する個体。体毛は透明に近く、光の反射によって白く見える。 |
B7まで降下した対象は、B7に存在するSCP-XXX-JP-2の体表に触れ、体内へと潜り込みます。SCP-XXX-JP-2を通過すると、対象はSCP-XXX-JP-3に到達します。
SCP-XXX-JP-3は、所在地不明の空間です。大気の組成は窒素が78.08%、酸素が20.95%、アルゴンが0.93%、二酸化炭素が0.03%で、現代の地球と同じ組成で、呼吸する事が可能です。
SCP-XXX-JP-3に到達した対象は、SCP-XXX-JP-3の上空500mに転移します。B1からB7への移動と同様に、対象は緩慢な降下を開始し、島浜辺に着地します。島の広さは1,825km2で、植生や野生動物は存在せず、水脈もありません。浜辺からは、赤色の液体を湛えた広大な海が見えます。海上には波が発生しており、SCP-XXX-JP-3内部では地球と同様に、風によって波が形成されていると考えられます。海水の成分は、SCP-XXX-JP-1が口部から吐き出すものと一致しています。
海水からは、半液状化したSCP-XXX-JP-2が出現します。それらはB1からB7に存在するSCP-XXX-JP-2個体であり、海水と半ば同化しつつ浜辺へと押し寄せます。海上に出現する個体数は、多く見積もって500頭〜1000頭です。出現したSCP-XXX-JP-2の多くは半液状化しているため、浜辺に上陸する事はありません。
SCP-XXX-JP-3内部では、時折熊の吠え声に似た轟音が響き渡ります。浜辺から10kmほど離れた地点に、SCP-XXX-JP-4が存在します。SCP-XXX-JP-4は全長200mのホラアナグマ(学名:Ursus spelaeus)であり、口部から絶え間なく赤い水とSCP-XXX-JP-2を吐き出し続けています。SCP-XXX-JP-4は海上に二本足で直立しており、島に接近する事はありません。財団の調査の結果、SCP-XXX-JP-4は、島の東端・西端・南端・北端の海上に、それぞれ1体ずつ、計4体存在する事が判明しています。
海上から出現したSCP-XXX-JP-2は、時折半液状の状態から変移し、実体化する事が分かりました。実体化する個体は決まって1体のみであり、出現する個体はB1からB7に存在する個体のどれかがランダムに出現します。実体化したSCP-XXX-JP-2は、対象を探して浜辺を4本足で歩き始めます。対象は、海からSCP-XXX-JP-2が出現すると、SCP-XXX-JP-2を探始めます。SCP-XXX-JP-2と対象が遭遇(以下”邂逅イベント”と記述)すると、対象の腹部が液状化を始めます。そして、SCP-XXX-JP-2は対象の体内に潜り込みます。対象は物理的に破壊されず、SCP-XXX-JP-2は対象の体内に完全に没入し、対象は液体となって即座に蒸発します。
邂逅イベントが完了すると、B7からB1に変化が生じます。(以下、”射出イベント”と表記)B7に存在するSCP-XXX-JP-2は、口部から赤い液体を高圧で放射します。液体はSCP-XXX-JP-1の天井部を突き抜け、B6に到達、B6に存在するSCP-XXX-JP-2は、同様の行動を行います。このようにして、B7からB1にかけて、SCP-XXX-JP-2は液体の放射を行い、射出イベントは完了します。射出イベント完了後、SCP-XXX-JPの口部から液量は250ℓの液体が放出され、液体から対象とSCP-XXX-JP-2が出現します。出現した対象は、SCP-XXX-JPに潜行する以前となんら変化がありません。また、SCP-XXX-JP-2は出現と同時に溶解していき、最終的には赤い液体となり、即座に蒸発します。
補遺: SCP-XXX-JPは、北海道██村付近で発見されました。██村周辺の猟師の間で「人を飲み込む熊がいる」という噂があり、財団の目を引きました。エージェントが調査を行なった結果、SCP-XXX-JPは、███村から200m離れた山小屋の外部に鎖で繋がれているのが発見されました。小屋の所有者は██村に居住する猟師、太田██氏である事が判明しています。太田氏は現在も行方不明です。小屋の内部には猟銃と一週間分の水と食料があり、それには手がつけられていませんでした。エージェントは収容スペシャリスト及び機動部隊を応援に呼び、SCP-XXX-JPを確保・収容、現在に至ります。
エージェントは太田氏の自宅を調査し、一冊のノートを発見しました。
ノートには短い手記が書き込まれていました。以下はその抜粋です。
今日、あの海に行く。今度は、深く深く潜るつもりだ。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPaは、現在に至るも収容されていません。機動部隊-む45”八洲廻り”は、SCP-XXX-JPの情報を収集し、SCP-XXX-JPが出現すると予想される地点を定期的に巡回してください。SCP-XXX-JP出現時には標準的カバーストーリー[アクション映画の撮影ロケ]を流布し、SCP-XXX-JPを確保してください。
説明: SCP-XXX-JPは異常性をもつ桜文鳥(学名:Padda oryzivora)です。全長は170cmであり、一般的な文鳥と比べて大きな体格を持ちます。SCP-XXX-JPは一般的な鳥類とは異なり、尺骨・とう骨に繋がる尺骨側手根骨及びとう骨側手根骨は存在せず、人間と同じ形状の手根骨と5本の指を備えています。翼部の羽毛は全て抜け落ちており、飛行に適さない形状となっています。
SCP-XXX-JPは羽毛の上に着物を着用しており、着物の上には、マント状のレインコートを羽織っています。また、腕部と脚部に布製のプロテクターを巻きつけ、頭部には藁製の幅広のヘルメットを被っています。着用している衣服や装具は、全てが酷く損傷しています。これらの服装は、江戸時代の旅装に酷似しています。腰には急角度に落とし込んだ54.5cmの日本刀を差しており、鞘は金属製のリングで補強され、鞘の末端にも頑丈な金属のキャップが嵌め込まれています。
SCP-XXX-JPを5秒以上直視した人間(以下「対象」と呼称)は、SCP-XXX-JPを「人間である」と錯視します。
この効果は最大で10分から1時間継続します。SCP-XXX-JPの旅装を見て、対象はそれを奇妙なものと判断します。
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8181の低脅威度ロッカーに収納してください。実験に使用する際は、クラス3以上の管理者の許可が必要です。収容違反が発生した際は即座にSCP-XXX-JPの捜索を開始してください。SCP-XXX-JPは決まって東京都██区の喫茶店██に転移するため、再収容は容易です。喫茶店██は、現在財団フロント企業が出資・管理しています。喫茶店にエージェントを派遣し、SCP-XXX-JPを異常性のない模型とすり替えてください。
説明: SCP-XXX-JPは、SCP-XXX-JPは、5cm×3cm×2cmのパトロールカーの模型です。外見は一般的なパトカーの模型とは異なり、ドアとサイドガラス、タイヤ部分などが破損しています。SCP-XXX-JPを手に取り、5分から10分間眺める事で異常性が発現します。
SCP-XXX-JPを手に取ると、パトカーの中から1mm×1mm×1mmの人型存在(SCP-XXX-JP-A)が出現します。SCP-XXX-JP-Aは、パトカーを手に取った人間(以降”対象”と呼称)に対し、パトカーから手を離すように呼びかけます。手を離すとSCP-XXX-JP-Aは消失します。手を離さなかった場合、対象の所持している現金が消失します。これは、対象が銀行口座の中に入っている金額であっても同様の効果を発揮します。
SCP-XXX-JP-Aの効果の対象となった人間が、再度SCP-XXX-JPを手に取ると、SCP-XXX-JP-Aが再度出現し、対象の周囲に様々な物品が出げn
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8181の低脅威度ロッカーに収納してください。実験に使用する際は、クラス3以上の管理者の許可が必要です。収容違反が発生した際は即座にSCP-XXX-JPの捜索を開始してください。SCP-XXX-JPは決まって東京都██区の喫茶店██に転移するため、再収容は容易です。喫茶店██は、現在財団フロント企業が出資・管理しています。喫茶店にエージェントを派遣し、SCP-XXX-JPを異常性のない模型とすり替えてください。
説明: SCP-XXX-JPは、5cm×3cm×2cmのパトロールカーの模型です。外見は一般的なパトカーの模型とは異なり、ドアとサイドガラス、タイヤ部分などが破損しています。SCP-XXX-JPを手に取り、5分から10分間眺める事で異常性が発現します。SCP-XXX-JPを手に取った人間(以降“対象”と表記)は、異空間に転移します。異空間の内部の大気は地球上のものと同じ組成であり、呼吸する事が可能です。異空間内は日本語の街区表示板などが設置されており、日本の標準的な市街地と似通っています。ですが、地球上のどこにもそのような場所は確認されていません。市街地の天候は常に雪が降っており、気温は-20度です。
異空間に転移すると、転移した地点から50m〜100mほどの地点に大破したパトカーが出現します。外観は、SCP-XXX-JPに酷似しています。対象は例外なくパトカーに接近し、車内に侵入します。
対象がパトカーの車内に侵入した時点で、警察官の制服を着用した60代男性(SCP-XXX-JP-Aと呼称)が出現します。SCP-XXX-JP-Aは、対象に物腰柔らかな口調で接します。SCP-XXX-JP-Aは、対象の本名を未知の手段で知覚しています。SCP-XXX-JP-Aは対象に飲み物やタバコなどを勧めます。対象はそれを受け、SCP-XXX-JP-Aに自身の過去について話を始めます。飲み物やタバコはごく一般的な製品と同様の物質で構成されており、自白を促すような薬物は一切混入されていない事が確認されています。SCP-XXX-JP-A対象の過去についての話を傾聴し、対象へのアドバイスを行います。
対象が話した内容が挫折を含んだものであれば、対象はリラックスした状態となり、SCP-XXX-JP-Aに会釈をして、パトカーから出ます。対象がパトカーから退出した時点で、SCP-XXX-JP-Aは元の地点に転移します。なお対象の過去に挫折経験がなかった場合、SCP-XXX-JP-Aは対象を射殺します。
補遺: SCP-XXX-JPには、同型のモデルが多数存在します。製造者は玩具メーカー████ですが、市場に流通している同型の物品には、異常性は確認されていません。SCP-XXX-JPは東京都██区に存在する喫茶店に安置されていました。「██区の喫茶店に行くと、身の上話を聞いてくれて励ましてくれる幽霊がいる」との都市伝説があり、財団の興味を引きました。財団のエージェント██か喫茶店を訪問しオブジェクトを確保、同型の模型とすり替え、喫茶店のオーナーに対してCクラス記憶処理を実施しました。SCP-XXX-JPにまつわる都市伝説については、標準的カバーストーリー「単なる噂」を流布し、オブジェクト情報の拡散阻止に努めました。
対象: 喫茶店██のオーナー 柳沢██氏
インタビュアー: エージェント██
付記: インタビューは店内にて行われました。
<録音開始, 20██/██/██>
エージェント██: それでお聞きしたいのは、このお店の噂についてなんですが。
柳沢: いいよ、ちゃんとコーヒーも頼んでくれたしさ。
エージェント██: では、お願いします。
柳沢: 話ってのは単純なんだ。お客さんが突然消える事があってさ、で、気がつくと戻って来てるわけ。で、顔をよく見たらやけにスッキリした顔で店を出て行くんだよね……変でしょ?
エージェント██: 一体どうしたのか尋ねて見なかったんですか?
柳沢: 尋ねたよ、でも聞くたびにさぁ「何でもない」ってスッキリした顔で言うんだよね。そうそう、必ず片手にその変な模型を持ってるんだよ。なんてことないただの模型なのにさ。で、あたしのコーヒーがそんなに美味かったのかって思ってカップを見ると、コーヒーは手付かず。でもお金払って出て行くんだよね。
エージェント██: 結構じゃないですか、それでお店が繁盛するなら。
柳沢: ところがそう言うわけにもいかなくてね、帰って来ない奴もいるんだ。
エージェント██: 帰って来ない?
柳沢: そうだよ、コーヒーほったらかしてそのまま帰って来ないの。こっちとしては商売あがったりだよ、にしてもこの店そんなに広くもないのに、どこに消えるんだか。
エージェント██: その、帰って来ない人って言うのは何人くらい?
柳沢: 10人か20人ってとこかな、お陰で料金は先払いにする羽目になっちまったよ。
エージェント██: そんなに?警察には言わなかったんですか?
柳沢: うち、監視カメラなんて置いてないから証拠がなくってさ。でもたまに来るんだよ、警察。行方不明者の捜索とか言ってさ……そしたら誰だと思う?うちに来た客ばっかり。 変でしょ?
エージェント██: ええ、そうですね。確かに……ところでこの模型、どこで手に入れたんですか?
柳沢: ああ、これ?気がついたらあったんだよ。どこかで買ったのか拾ったのか……車で来てるお客からは 「ゲンが悪い」なんて言われることもあるんだけど、なんか捨てらんなくてさ。
エージェント██: そうですか。ところで、つい最近来なくなったお客さんっていますか?
柳沢: ああ、いるよ。女子高生の子、近所の██高校の子だったかな。あの子も今どこにいるかわかんないらしくてさ……嫌だよね、ほんと妙な話。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: 柳沢氏にCクラス記憶処理を実行し、SCP-XXX-JPを異常性のない模型とすり替えることで確保に成功。
報告: 柳沢氏へのインタビューの結果、行方不明となった女子高生の情報を確認しました。
警察に潜伏中の財団エージェントが情報を検索した結果、行方不明になったのは██高校に通学中の大河██である事が分かりました。大河██は現在も行方が掴めていない状態です。
エージェントは大河██の住所を特定、さらなる調査を行う予定です。
エージェントの調査の結果、大河██の自室内から日記が発見されました。
オブジェクトに関連性のある部分だけを抜粋しています。
20██/██/██
今日も学校でいじめを受けた。
クラスの男子は私のことをきらってる。
ノートを隠されて、ビリビリに破かれた状態でゴミ箱に捨てられた。
他の女の子もそれを見て笑っていた。わたし、もうダメかもしれない。
20██/██/██
学校がつらい、行きたくない。今日も学校をサボることにした。
いけないことだと分かっているけど、でもこれじゃつらすぎる。
近所の喫茶店に入ってみた、マスターのおじさんは優しい人だった。
でも学校の事をきかれたから、わたしは黙って雑誌を読んでた。
とても静かな店だった、また来よう。
20██/██/██
すごい発見をした、あのお店には幽霊がいるの。
あの変な模型を手に取ったら、私はあの場所にいた。
私はそこで、あの親切な人に出会った。
あの人は私の話す事をなんでも聴いてくれた、励ましてくれた。
心がスッと軽くなった、これはわたしだけの秘密。
注釈:その後、複数回に渡るオブジエクトとの邂逅が綴られている。
20██/██/██
中学の卒業式が終わった。
私をいじめていた人間とは、これでさよならだ!
本当につらかったけど、でももうこれでおしまい!
あの親切な人のおかげで、私は地獄の中学校時代を乗り切れた。
これからはぜんぜんちがう世界が待っている、これからは新しいわたしになるんだ。
注釈:その後は、友人ができた事や新しい学校について綴られている。
記述者の性格はポジティブなものとなっている事がわかる。
20██/██/██
学校で友達と会うのが楽しい。
久しぶりに、あの喫茶店に行ってみた。
あの親切な人にも会って来た。
でも、あの人は何か寂しそうな顔をしていた。
もうここには来ちゃダメだ、って言われちゃった。
なんだか悲しかった、でも今は友達がいるから寂しくない。
2014/03/01
友達にあの幽霊の事を教えてあげた。
でも、あの子は信じてないみたい。
でも本当なの、あれは夢なんかじゃないの。
もう一度、あの場所に行ってみよう。
あの人に会って、今度は友達を連れてくるって言うんだ。
注釈:日記はここで途切れている。
調査の結果、オブジェクトは確保・収容・保護されました。
以下はSCP-XXX-JPの探査記録です。
対象: SCP-XXX-JPとD-45987(男性 財団の方針に協力的なDクラス職員 婦女暴行・殺人の前科あり)
実施方法: D-45987をSCP-XXX-JPに暴露させ、SCP-XXX-JPの異空間に侵入させる。D-45987には探査用無線機とウェラブルカメラを装備させ、D-45987の視界を共有できるようにしている。
<録音開始, 20██/██/██>
D-45987: 雪が降ってる、ひどく寒い……どこかの街の中らしい。GPSは作動してるか?
██博士: ええ。ですが、あなたのGPSの信号は検出されていません。カメラの映像も途絶えています。あなたは今、”どこでもない場所”にいるようです。
D-45987: あんまり驚かすなよ……お?何か向こうに、妙なものがある。パトカーだ、つってもタイヤがとっ外れててとても走れそうにねえな、ありゃ……おい、これってあの模型そっくりじゃねえか?
██博士: 近づいてみてください、慎重に。
D-45987: ああ、分かった……パトカーに近づいた。ドアは開いたままだ、中に人影はない……なあ、ちょっと中に入ってみていいか?ここは寒いんだ。
██博士: 分かりました、くれぐれも気をつけて。
D-45987: ドアを開けてパトカーの中に入った、妙に暖かいな……
SCP-XXX-JP-A: やあ、君は██(D-45987の本名)くんだね?よく来たな。コーヒーがある、これを飲んで温まるといい。タバコもどうかね?
D-45987: なんだ、おい。あんた誰だ?なんで、俺の名前を知ってるんだ。
██博士: D-45987?一体誰と話をしているのですか?
D-45987: ああ、ごめんよ先生。俺の目の前に、警察官がいる。歳は60そこそこってところだ。
██博士: D-45987、急いでそこから出てください。危険かもしれない。
D-45987: ここを出る?いや、待ってくれ。なあ、俺あんたに話したい事があるんだ。
SCP-XXX-JP-A: どんな事でも話してくれ、私はそのためにここに居るんだからね。
██博士: D-45987、聞こえますか?応答してください!
D-45987: 俺……昔から人と上手く行かなかったんだ。体がデカいのが取り柄でさ、ガキの頃は喧嘩が強いから持てはやされたりしたんだ。
SCP-XXX-JP-A: わんぱく坊主、と言ったところか。
D-45987: 俺をそんな風に呼ぶの、あんたくらいだよ。でも、大人になったらそれだけじゃ上手く行かなくなった。そうこうしているうちに、俺は世の中と折り合いがつかなくなった。
SCP-XXX-JP-A: そうだろうな、世の中というものは腕力だけでは渡ってはいけない。世の中に出て、君は何をした?D-45987: ま、 マトモな行き場がなくなった。誰も俺を受け入れる奴はいなかったで、気づいたらヤクザの下っ端みたいな事して、悪いことは全部やった。女犯したり人を殺したり…そうしてるうちに、俺はとっつかまった。
SCP-XXX-JP-A: そうか、辛かったろうね。君は少し不器用なだけだった、本当にただそれだけだったんだよ。
D-45987: あっ……あああ。SCP-XXX-JP-A: 君が犯した罪は取り返しのつかないものだ。だが。今君はここで、こうして罪を償っている。君を捕らえて使っている人々は、君の持ち帰る成果を心待ちにしているはずだよ。だから君は、生きなくてはいけない。生きて償うんだ、いいね?
D-45987: お、俺……俺、生きてみる。償うよ、いつかバケモノに食い殺されるかもしれないけど、それでもいい。それまでは、生きて償うよ。
SCP-XXX-JP-A: もう行きなさい、君の帰りを待っている人達がいるはずだよ。
D-45987: 分かった、さよなら。
<録音終了,20██/██/██>
終了報告書: SCP-XXX-JPの異常性を確認。今後はSCP-XXX-JP-Aへのコミュニケーションを重点的に取っていく必要があると思われる。
探査第一回の際、D-45987がパトカーから一冊のノートを回収しました。
文面は劣化による汚れで読解が困難な部分が多く、読解可能な部分だけを抜粋しました。
██年██月██日
この街には、忘れられたものたちが住んでいる。
世界から、忘れ去られた者たちだけが。
誰しも、心に挫折と孤独を抱えている。
そんな彼らの話を聞いてやるのが、私の日課だ。
私はこの街で産まれた、いつだったかは忘れてしまったが。
だが私は、この毎日に疑問を抱きはじめている。
この街にいるものたちは、存在そのものが挫折だ。
そんな彼らの話を聴くことに、意味はあるだろうか?
██年██月██日
ときおり、街に迷い込んでくる者たちがいる。
大抵は、街の外へ送り返すのが決まりだ。
ここに居続けると、世界から忘れられてしまうからだ。
それから、この街に住む住人たちを攫おうとする者もいる。
そう言うものは私が処理するしかない、他にやろうとするものがいないからだ。
こんな日々を続けるのが、だんだんと疲れてきた。
街を出るべきだろうか?
██年██月██日
手が[判別不能]に[判別不能]れたまま、ぺンを取っ[判別不能]
街の[判別不能]達は、私を[判別不能]戒し[判別不能]
今日、迷い込できた[判別不能]かを[判別不能]した。
心に挫折がない[判別不能]が、なぜこの街に?
やはり、街を[判別不能]べきか?
注釈:[判別不能]の部分は赤黒い飛沫が散っており読み取れない。
昭和██年██月██日
街を出ることにした。
自分のために言葉を綴るのは、これが最後だ。
街の外の者たちの言葉に、耳を傾けよう。
そのために私はいるのだ。
だが、心に傷を負わぬ者が居たら、そのとき私は。
注釈:記述はここで終わっている。
対象: D-54823(女性 自身の夫と子供二人を殺害した前科あり。DV被害者でPTSD治療中)
実施方法: D-54823をSCP-XXX-JPに暴露させて異空間に侵入し、SCP-XXX-JP-Aとコミュニケーションを取らせる。
付記: 探査ログ01の調査結果から、SCP-XXX-JP-Aは過去の挫折に関するエピソードに反応する可能性が高い事が判明しました。そのため、探査に精神的外傷を負ったDクラス職員を使用する事となりました。
<録音開始, 20██/██/██>
D-54823: 何ここ……すごく、寒い。
██博士: 侵入に成功しましたね、そのまま進んでください。
D-54823: 分かったわ、ねえ、パトカーが見える。壊れてるわよ。
██博士: 目標はそこです、パトカーの中に入ってください。
D-54823: 言われなくてもそうするわ、なんだかあの中に入りたいって気分だわ。ここ、寒いしね。
██博士: くれぐれも慎重にお願いします。D-54823: パトカーの中に入ったわ。
██博士: そこで待機してください、男性が現れたら、彼について可能な限り質問してください。何者なのか、何が目的なのか、どこから来たのか、などです。
D-54823: ええ、分かったわ。でも変ね、この中ってとても暖かいわ。エンジンもかかっていないのに。
SCP-XXX-JP-A: こんばんは、待っていましたよ(D-54823の本名)さん。今日も寒い、コーヒーはいかがですか?
D-54823: 現れた、これがあなたの言っていた人ね。
██博士: そうです、まず彼に質問をしてください。
D-54823: 分かったわ。あなたは……いいえ、あなたに聴いてもらいたい話があるの。
SCP-XXX-JP-A: 何なりと、私はそのためにここにいるんですから。
██博士: D-54823、聴こえますか?彼に質問をしてください。
SCP-XXX-JP-A: 静かに、彼女は話そうとしている。あなたも彼女の言葉に耳を貸すべきだ。
D-54823: ありがとう、お巡りさん。それじゃあ話すわね、私がどうして夫と子供を殺さなければならなかったのか。私の生まれた家は、どこにでもある普通の家庭だった。お父さんが亡くなるまではね。
SCP-XXX-JP-A: お父さんが亡くなったのは、子供の頃でしたか?
D-54823: そうよ、それから私のお母さんはおかしくなってしまった。夜の仕事をするようになって、男の人もとっかえひっかえ……お母さんは私をぶつようになったし、それに、お母さんが連れてくる男の人は下卑た感じの嫌な人たちばかりだった。
SCP-XXX-JP-A: 子供にとってはさぞ辛かったでしょう。
D-54823: 私が大きくなるに連れて、その男たちは私に興味を向けるようになった。ある晩、私はその男に、何度も、なんども。
SCP-XXX-JP-A: あまり詳しくは言わないで、思い返すのも辛い事でしょう。
D-54823: いいえ、は、話すわ。それから私はその責め苦に耐えた、どうにか耐え続けて、家を出たの。真面目に勉強したから大学にも入れたし奨学金だって貰えたわ、そして私は一人で生きるようになった。
SCP-XXX-JP-A: 立派な事だ、誇るべき事と言っていい。社会に出た後、あなたはどうしましたか?
D-54823: そこであの人と出会った。とても優しい人だった、私はその人と結婚したわ。子供も生まれた、私は幸せだった、でも。
SCP-XXX-JP-A: でも?
D-54823: あの人も、私を蹂躙した男たちと同じだった。あの人は私を殴った、子供が寝た後に。顔は殴らず、腹や胸を狙って執拗に私を嬲った、ライターの火を押し付けられた事だってある。でも私は耐えた、子供のためだと思って。
SCP-XXX-JP-A: どれくらい耐えられましたか?
D-54823: 10年は耐えた、でも限界だった。気がつくと、あの人が血まみれになって倒れていた。私は亡骸を繰り返し包丁で突き刺していた、何度も何度も。でもこれじゃ子供たちがかわいそうだと思った、私は子供たちにも刃を向けていた。
SCP-XXX-JP-A: ついに、あなたは耐えられなくなったのですね。
D-54823: そうよ、私は夫はおろか子供さえも殺した、ダメな母親だった。
SCP-XXX-JP-A: それは違う、あなたはただ、巡り会うべき人に巡り会わなかっただけです。あなたの人生は暴力的な男性が居たからこそそうなった、もしそうでなかったら、あなたは幸福な母親として生きていたはずだ……あまり、自分を責めないでください。
D-54823: おっ…ああ……あああ!
SCP-XXX-JP-A: あなたが罪人なのは私も知っている。それならばあなたは、なおのこと生きなければならない。あなたの人生がどのような終わりを迎えようとも。
D-54823: ごめんなさい、今は何も、言えないわ。私、帰ります。でも……聴いてくれて、ありがとう。
SCP-XXX-JP-A: 私は、そのためにここにいるのです。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: SCP-XXX-JP-Aに対する調査は失敗しました、引き続き調査を続行します。
対象: D-10956(男性 裕福な家庭に育つ 大学在籍時に婦女暴行20回 殺人と死体遺棄にも関与)
実施方法: D-10956をSCP-XXX-JPに暴露させて異空間に侵入し、SCP-XXX-JP-Aとコミュニケーションを取らせる。
付記: SCP-XXX-JP-Aにコミュニケーションを取らせるため、精神的外傷のないDクラス職員を使用する。D-10956は財団に協力的であり、過去の犯罪を悔やんでいる様子も一切ない。
<録音開始, 20██/██/██>
D-10956: 侵入しました、説明を受けた通りですね。
██博士: こちらでもあなたが消失するのを確認しました、そのまま進んでください。
D-10956: 了解です、パトカーが見えました。あそこに行けばいいんですね?
██博士: そうです、パトカーの中に入ってください。
D-10956: 中に入ったら、警察官みたいなおじさんに質問するだけでいいんですよね?
██博士: はい、説明した通りにお願いします。
D-10956: はは、それなら簡単ですよ。任せてください、これ終わったら僕の待遇についても考えてくれますよね?もっと落ち着いた房に移りたいんですよ。
██博士: 検討しましょう。パトカーの中に入りましたか?
D-10956: 入りましたよ、妙にあったかいな。
SCP-XXX-JP-A: 良い晩だね、(D-10956の本名)くん。君はどうしてここに来た?
D-10956: ああ出ましたよ、ポリ。あのさ、ちょっと聞きたい事があるんだけど?
SCP-XXX-JP-A: 私は君の話を聴くためにここにいる、私の事より君の事を聴かせて欲しい。
D-10956: 俺の? 別にいいけど……それよりあんたの話を聞きたいんだけど。
SCP-XXX-JP-A: だが君は罪人だろう?ここ何日かでここに来たものは皆そうだった、何か話したい事があるはずだよ。D-10956: 他のクズどもがどうしたかは知らないけどさ、俺の話なんてどうでもいいでしょ?あんたの話を聞かせてよ?どこから来たの?何のためにこんな事してるの?
SCP-XXX-JP-A: 私の話はいい、君の話を聴かせてくれ。
D-10956: 俺がやった事ならもう警察には話したよ、最初はちょっとしたおふざけのつもりだったって。サークル作って、そこで女やって、相手脅して黙らせてって。ちょっとしたお遊び。
SCP-XXX-JP-A: そうか、君も罪人なのだという事は分かっている。それで?
D-10956: まだ話すの?じゃあ言うけどちょっとやりすぎてさ、気づいたら女死んでたの。で、仕方ないからそいつ埋めに行ったわけ。顔も体も良かったけで、何のバックも無い貧乏人の娘って感じでさ……仕方ないよね。
SCP-XXX-JP-A: だが、君にも今までやって来た事に罪の意識はあるはずだ。
D-10956: 無いよ。
SCP-XXX-JP-A: 無いのか、そうか。
D-10956: 怒った?でも事実だから。俺は今まで何の苦労もなく生きてきたよ、大学だって良いとこ入れたし、ルックスだって良かっから女にだって不自由しなかったし。
SCP-XXX-JP-A: 何不自由なく生きて来たのか、君の心に挫折は無いようだな。
D-10956: え?あ、あんた何を。おい!先生!
██博士: D-10956、どうしましたか?
D-10956: こいつ拳銃抜きやがった!
██博士: 落ち着いてください、彼に質問を。無理そうならそのまま話し続けてください。
SCP-XXX-JP-A: 聴いてあげよう、続けなさい。
D-10956: やんちゃ、みたいなもんだよ。他人を自由にするってさ、さ、最高でしょ!?でも世の中の人間みんなおんなじ事してるじゃん。で、俺はそれをやっていい側の人間なんだよ!
SCP-XXX-JP-A: 君には挫折も罪の意識も無い事は分かった、ならは自身の行く末について思うところは無いのかね?
D-10956: ないよ、本当なら俺、良い会社入って金稼いで良い女抱いてってそういう人間なの。そのために生まれてそれが決まってるの、俺は本当はここにいちゃいけない人間なの。
SCP-XXX-JP-A: そうだな、確かに君はここにいてはいけない人間のようだ。
D-10956: そうだよ!俺がやった事だって全然悪くないし!俺は生きる上でなんのミスも犯してないんだよ!でも今ここでこうしてるの。おかしいでしょ?それよりさ、銃しまってよ!聞きたい事があ
SCP-XXX-JP-A: お前に話す事などない。(射撃音)
██博士: どうしました?D-10956?答えてください!
SCP-XXX-JP-A: 聴いているか?二度とこんな奴を連れてくるな、私は元いた場所に帰る。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: D-10956は帰還しませんでした。その後、SCP-XXX-JPが収容ロッカー内から消失するインシデントが発生、SCP-XXX-JPは最終的に東京都内の喫茶店██内で再度発見されました。
<20██/██/██>
SCP-XXX-JP再収容時、オブジェクトの下に四つに折り畳まれた紙片が挟まれていました。
突然のお手紙でごめんなさい。でも、どうしても伝えたい事があるんです。
それは、街の外に飛び出した私たちの仲間の事です。
お願いです。どうか彼を、人に近づけないで。
優しい心と正義感を持つ彼。でも、彼の正義感は時に人を傷つけます。
彼の正義は、あなたたちのものとは相容れないものです。私たちにとっても。
私たちは彼をどうするか、とても迷いました。
そうしているうちに、彼は街から姿を消しました。
お願いします、彼を人目につかぬ場所に置いてくだい。
それはきっと、あなたたちにしかできない事です。
酩酊街より 哀を込めて
New_wave様に提供していただきました。
ありがとうございます!
酩酊街のカノンを作り上げたme_te_de_ko氏によれば
・酩酊街はこちらの世界に「愛を込めて」物を送る。
・「愛を込めて」というメッセージは無くて全然構わないが、私達を傷付ける物は送らない。(もしくは危険性のある物体は「贈り物」としてはこちらに来ない)
との事でした。
このオブジェクトは危険性があり、かつ「酩酊街から出ていったもの」「酩酊街でも扱いに困った存在」です。
酩酊街のカノンからは逸脱したものとなっています。
そのため、最後の一文は「愛」ではなく、哀しみの「哀」に書き換えました。
21:32:26 <NanimonoDemonai> 折りたたみものすごく多いですね
21:33:15 <hey_kounoike> あ、やっぱり多いですか。
21:33:28 <NanimonoDemonai> 多いですね
21:33:40 <konumatakaki> 触れると異空間もの
21:33:48 <konumatakaki> って前にも見た気がするな
21:35:56 <NanimonoDemonai> 折りたたみまで、興味を維持できるかどうかが問題ですね
21:37:32 <NanimonoDemonai> コインを触ると、散髪屋に転送されるSCPがあるのですが
21:37:40 <NanimonoDemonai> それと比べてしまいますね
21:38:16 <KASHIMA-EXE> NanimonoDemonai: [SCP] SCP-2201 "次元を駈ける床屋" http://ja.scp-wiki.net/scp-2201
21:39:22 <hey_kounoike> あー、確かに似てる。
21:39:50 <konumatakaki> その喫茶店、今でもやっているんですか。
21:39:54 <hey_kounoike> というか異空間に転移系のSCPは多いのかもしれません。
21:39:59 <hey_kounoike> はい、やっています。
21:40:05 <NanimonoDemonai> 多いですね
21:40:36 <KASHIMA-EXE> ukarayakaraさんが入室しました
21:40:43 <NanimonoDemonai> あとは、酩酊街のSCPも多いですね
21:41:43 <konumatakaki> 喫茶店そのものを収容サイトにすれば問題ないんじゃないだろうか
21:41:48 <hey_kounoike> 確かに酩酊街のSCPは多いです、ただ、ホラーテイストで危険性のあるものが無いなと思ったので、それを書いてみたいと思いました。
21:42:11 <NanimonoDemonai> SCP以外だと、時空のおっさんにも似ている気がするなあ「挫折がない場合射殺する」ことは違いますが
21:42:29 <hey_kounoike> あ、それいいですね。 喫茶店そのものを収容サイト化、その発想はありませんでした。
21:43:04 <hey_kounoike> あー、時空のおっさんかぁ。既存のネットロアにも似ているか……
21:44:28 <NanimonoDemonai> パーツは残して、コンセプトを変える方向がいいかもしれませんね
21:44:36 <konumatakaki> ポジティブって言葉はゆるい気がする
21:44:41 <KASHIMA-EXE> atmarkerさんが入室しました
21:44:58 <hey_kounoike> 残すべきパーツはどこだと思いますか?
21:45:19 <NanimonoDemonai> まず、壊れかけのパトカー
21:45:27 <NanimonoDemonai> 特別収容プロトコルそのもの
21:45:32 <NanimonoDemonai> これはとても良いです
21:45:49 <hey_kounoike> ありがとうございます。
21:46:03 <NanimonoDemonai> 特別収容プロトコルから、異空間の解説が始まるまでは、見たことがない印象を受けます
21:46:12 <NanimonoDemonai> フックにあたりますね
21:46:29 <roune10121> ポジティブのは「積極的」に変えたほうが良い気がする
21:46:56 <KASHIMA-EXE> rkondo_001さんが入室しました
21:47:02 <hey_kounoike> > ポジティブ→積極的 あ、確かにそうですね、ここは直しておきます。ありがとうございます。
21:47:09 <ukarayakara> 話が進んでいく探査記録と日記の組み合わせらへんからちょっともたれてきますね
21:47:10 <NanimonoDemonai> コンセプトを変えるとしても「喫茶店に因縁のある壊れかけのパトカー」は残るでしょうね
21:47:22 <konumatakaki> 「自己肯定感の向上が認められる」とか
21:47:48 <KASHIMA-EXE> DoomDrakeVさんが入室しました
21:48:03 <hey_kounoike> なるほど、異空間に転移・転移した先の人型存在、というのが類似物がたくさんあるのでちょっとまずい感じですかね。
21:48:11 <NanimonoDemonai> そうですね
21:48:26 <NanimonoDemonai> あとは、ちょっと長すぎてまだ十全に理解できていないんですが
21:48:43 <NanimonoDemonai> このSCPのテーマというか、メッセージはなんなんですか?
21:49:08 <hey_kounoike> テーマは、酩酊街のはぐれ者です。
21:49:16 <NanimonoDemonai> なるほど
21:49:28 <hey_kounoike> メッセージがあるとすれば、優しさと危険性の二面性です。
21:49:41 <ukarayakara> なら一層、人型でなくてもいいんじゃないですかね そして話を聞いてやるという人間的な態度でなくてもいい
21:50:05 <ukarayakara> 根っこにあるのはすごい身勝手な正義だと思うんですが、
21:50:14 <NanimonoDemonai> そうですね
21:50:28 <hey_kounoike> 人型deなくてもいい
21:50:28 <NanimonoDemonai> 優しさと危険性の二面性というテーマは残せると思います
21:50:32 <hey_kounoike> これは確かに
21:50:35 <konumatakaki> 人は反省するべきだという押し付けがましい人生観が好きです
21:50:53 <hey_kounoike> あ、ありがとうございます。
21:51:25 <hey_kounoike> すごい身勝手な正義があるので街に居られなくなった奴なので、実際身勝手です。
21:52:22 <NanimonoDemonai> hey_kounoikeさん、例えば、酩酊街を素材から抜くパターンで進めてみようとしたら、何かありますか?
21:53:14 <NanimonoDemonai> パーツとしては、壊れかけのパトカーと喫茶店、あとテーマに「優しさと危険性の二面性」は残しましょう
21:53:23 <ukarayakara> 話なんて聞いてやらなくてもよくて、一方的に反省を押し付けてくる そうですね ぱっと思いつくのは精神影響ですが、肉体的になにか捻じ曲げてもいいでしょう
21:53:29 <KASHIMA-EXE> KanKanさんが入室しました
21:53:50 <ukarayakara> なんだろうな 優しくもあり危険でもあるような仕打ち
21:54:31 <hey_kounoike> 今のところ用意しているネタが無いのですが、パトカーを手に取ると、何かが夢に出て来て話を聴いてもらえる、とかですかね。
21:54:50 <NanimonoDemonai> 話を飛ばすと、SCPなら、最初に辛味がくる方が、ウケがいいですから、危険性の中に人が理解できない感じの優しさがある感じを進めたいなあ
21:55:10 <ukarayakara> 関節を全部逆にして後ろにしか歩けなくするとか……
21:55:31 <hey_kounoike> 身体変化か、それはキツそう。
21:55:32 <ukarayakara> 「省みる」ものも入れたいんですよね?
21:55:38 <DoomDrakeV> 1922で何らかの痕跡を見つけるとか
21:55:50 <hey_kounoike> 入れたいですね
21:55:51 <kotarou611> 残り5分です。
21:56:17 <NanimonoDemonai> 例えば、異世界と、酩酊街を使うパターンだと、既視感が評価の渋る重みとなるので
21:56:24 <NanimonoDemonai> そうですねえ
21:56:29 <NanimonoDemonai> パッと私が思い浮かぶのは
21:56:34 <NanimonoDemonai> おもちゃはおもちゃで
21:56:55 <NanimonoDemonai> おもちゃの中から、ちっちゃい人が出てくるところから内容が進むと面白いかもしれない
21:57:08 <hey_kounoike> あ、それは良さそうです。
21:57:23 <NanimonoDemonai> まず異世界については、避ける方向で
21:57:29 <DoomDrakeV> すいません、転移先は酩酊街ではない、ですよね?
21:57:40 <hey_kounoike> 転移先は酩酊街では無いです。
21:57:47 <NanimonoDemonai> パトカーを掴んで振ると、おもちゃなのに、ライトが光って、文句を言いながらちっちゃいおっさんが出てくるあたり
21:57:58 <ukarayakara> あとはまあ、パトカーから来ると手錠は持ってるでしょう 首と足首でもくくりつけてみれば後ろしか見えないかもしれません
21:58:13 <DoomDrakeV> 行くならいっそ直接パトカーの中にまで状況を省略
21:58:19 <NanimonoDemonai> パーツとしては、極寒の日本もいいんですが
21:58:24 <NanimonoDemonai> どうやって残そうかなあ
21:58:32 <KASHIMA-EXE> KanKanさんが退室しました
21:58:51 <DoomDrakeV> 転移したらそれがパトカーの中だと分かる。何故か
21:59:22 <hey_kounoike> 確かに削ろうと思えばもっと削れますね。
21:59:28 <ukarayakara> 捕まってるからでは?
21:59:35 <DoomDrakeV> カツ丼はさすがにあれか。
21:59:48 <hey_kounoike> あー、逮捕される。というのもありか。
22:00:06 <kotarou611> 終了時間です。お疲れ様でした。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8181の低脅威度ロッカーに収納してください。実験に使用する際は、クラス3以上の管理者の許可が必要です。現在SCP-XXX-JPを実験に使用する事は禁止されています。許可なくSCP-XXX-JPを持ち出し、使用した場合は処罰の対象となります。
説明: SCP-XXX-JPは、5cm×3cm×2cmのパトロールカーの模型です。外見は一般的なパトカーの模型とは異なり、ドアやサイドガラス、やタイヤ部分などが破損しています。SCP-XXX-JPを手に取り、5分から10分間眺める事で異常性が発現します。SCP-XXX-JPを手に取った人間(以降”SCP-XXX-JP-A"と呼称)は、異空間に転移します。異空間の内部は、日本の標準的な市街地です。ですが、地球上のどこにもそのような場所は確認されていません。市街地の天候は常に雪が降っており、気温は-20度です。
異空間に転移すると、転移した地点から50m〜100mほどの地点に大破したパトカー(以降"SCP-XXX-JP-B)が出現します。外観は、SCP-XXX-JPに酷似しています。SCP-XXX-JP-Aは、例外なくSCP-XXX-JP-Bに吸い寄せされるかのように歩行し、SCP-XXX-JP-Bのドアを開け、SCP-XXX-JP-Bの車内に侵入します。
SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JP-Bに侵入した時点で、警察官の服装を着用した60代男性(SCP-XXX-JP-Cと呼称)が出現します。SCP-XXX-JP-Cは、SCP-XXX-JP-Aに対し物腰柔らかな口調で接します。SCP-XXX-JP-CはSCP-XXX-JP-Aに飲み物やタバコなどを勧めます、SCP-XXX-JP-Aはそれを受け、SCP-XXX-JP-Cに自身の過去について話を始めます。飲み物やタバコはごく一般的な製品と同様の物質で構成されており、自白を促すような薬物は一切混入されていない事が確認されています。SCP-XXX-JP-CはSCP-XXX-JP-Aの過去を傾聴し、時にSCP-XXX-JP-Aに対してのアドバイスなどを行います。
SCP-XXX-JP-Aが話した内容が挫折を含んだものであれば、SCP-XXX-JP-Aはリラックスした状態となり、SCP-XXX-JP-Cに会釈をして、SCP-XXX-JP-Bを出ます。SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JP-Bを退出した時点で、SCP-XXX-JP-Aは元の地点に転移します。SCP-XXX-JP-Aの過去に挫折がなかった場合、SCP-XXX-JP-Cは所持していたニューナンブM60拳銃でSCP-XXX-JP-Aを射殺します。
補遺: SCP-XXX-JPには、同型のモデルが多数存在します。製造者は玩具メーカー████ですが、市場に流通している同型の物品には、異常性は確認されていません。東京都██区に存在する喫茶店に安置されていました。「██区の喫茶店に行くと、身の上話を聞いてくれて励ましてくれる幽霊がいる」とのフォークロアがあり、財団の興味を引きました。財団のエージェント██か喫茶店を訪問しオブジェクトを確保、同型の模型とすり替え、喫茶店のオーナーに対してCクラス記憶処理を実施しました。SCP-XXX-JPにまつわる都市伝説については、標準的カバーストーリー「単なる噂」を流布し、オブジェクト情報の拡散阻止に努めました。
対象: 喫茶店██のオーナー 柳沢██氏
インタビュアー: エージェント██
付記: インタビューは店内にて行われました。
<録音開始, 2014/03/10>
柳沢: いらっしゃい、今日は暇だったから助かったよ。
エージェント██: じゃあ、ここに(オブジェクトの置いてある近くの席に座る)
柳沢: ああ、そこ。不思議だよね…いろんなお客さん来るけど、何かありそうな人ってそこに座るんだよね。
エージェント██: そうなんですか?何かありそうって例えば?
柳沢: うーん、心に何か背負ってるって言う感じかな。この前来た子もちょうどそんな感じだったっけ、最近来なくなっちゃったんだけど。あ、お客さんも例の話を聞いてここに来た感じ?
エージェント██: 例の話って、あの都市伝説?
柳沢: そうそう、なんか話が広がっちゃっててさ……変な幽霊が出るとかなんとか。うち、そう言う店じゃないんだけどなあ。
エージェント██: 実は僕もそうなんです、身の上話を聞いてくれる幽霊なんて面白いじゃないですか。
柳沢: やっぱりね、でもうちおかしな事なんて起こらないよ?普通、いたって普通のお店。
エージェント██: でも、何かあるんじゃないですか?ネットでもちょっとした「スポット」みたいだし。本当に何にもないんですか?
柳沢: それなんだけどさ、実は1つだけあるんだ。でもその前になんか頼んでよ、うち喫茶店なんだからさ。
エージェント██: じゃあブルーマウンテンを。
柳沢: あ、料金先払いだからね。
[音声記録を省略]
柳沢: で、話ってのは単純なんだ。お客さんが突然消える事があってさ、で、気がつくと戻って来てるわけ。で、顔をよく見たらやけにスッキリした顔で店を出て行くんだよね……変でしょ?
エージェント██: 一体どうしたのか尋ねて見なかったんですか?
柳沢: 尋ねたよ、でも聞くたびにさぁ「何でもない」ってスッキリした顔で言うんだよね。そうそう、必ず片手にその変な模型を持ってるんだよ。なんてことないただの模型なのにさ。で、あたしのコーヒーがそんなに美味かったのかって思ってカップを見ると、コーヒーは手付かず。でもお金払って出て行くんだよね。
エージェント██: 結構じゃないですか、それでお店が繁盛するなら。
柳沢: ところがそう言うわけにもいかなくてね、帰って来ない奴もいるんだ。
エージェント██: 帰って来ない?
柳沢: そうだよ、コーヒーほったらかしてそのまま帰って来ないの。こっちとしては商売あがったりだよ、にしてもこの店そんなに広くもないのに、どこに消えるんだか。
エージェント██: その、帰って来ない人って言うのは何人くらい?
柳沢: 10人か20人ってとこかな、お陰で料金は先払いで貰う羽目になっちまったよ。
エージェント██: そんなに?警察には言わなかったんですか?
柳沢: うち、監視カメラなんて置いてないから証拠がなくってさ。でもたまに来るんだよ、警察。行方不明者の捜索とか言ってさ……そしたら誰だと思う?うちに来た客ばっかり。 変でしょ?
エージェント██: ええ、そうですね。確かに……ところでこの模型、どこで手に入れたんですか?
柳沢: ああ、これ?気がついたらあったんだよ。どこかで買ったのか拾ったのか……車で来てるお客からは 「ゲンが悪い」なんて言われることもあるんだけど、なんか捨てらんなくてさ。
エージェント██: そうですか。ところで、つい最近来なくなったお客さんっていますか?
柳沢: ああ、いるよ。女子高生の子、近所の██高校の子だったかな。あの子も今どこにいるかわかんないらしくてさ……嫌だよね、ほんと妙な話。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: 柳沢氏にCクラス記憶処理を実行し、オブジェクトの回収に成功。後日、異常性のない模型とすり替えることに成功。
対象: 木川██ ██区の██高校に通学中の学生
インタビュアー: ██博士
付記: 柳沢氏へのインタビューの結果、行方不明となった女子高生のクラスメートの情報確認しました。その結果、クラスメートの木川██が心療内科に通院中である情報を確認。木川██にコンタクトを取り、セカンド・オピニンオンの形でインタビューを実施しました。
<録音開始, 20██/██/██>
インタビュアー: こんにちは、木川さん。急な申し出に応じていただき、ありがとうございました。
木川: いえ、今の先生は良くしてくれるけど、でもどうしても話を聞いてくれない事があって……だから今日はいい機会だって思いました。
██博士: ええ、あなたが通院を始めたきっかけがあれば教えてください。
木川: はい、私には友達がいました。今の高校に入ってからの付き合いで、すぐに仲良くなりました。でもその子が、ある日いなくなってしまって……
██博士: その子の名前は?その子の事が、あなたにとって精神的な重荷になっているのかもしれない。
木川: 大河██です。同じクラスで、いなくなるまでずっと一緒でした。学校でも部活でも、学校の外でも……それくらい仲のいい友達でした。とっても…大事でした。
██博士: 彼女がいなくなる前の事を教えて貰えますか?
木川: はい、私たちはいつもの喫茶店で待ち合わせをしていました。ちょっと不思議な噂のある喫茶店です。
██博士: 不思議な噂と言うとどんなものでしょうか。
木川: その喫茶店に行くと、親切な幽霊に会えるって噂があるの。でも私はそんなの見たこともなかった。でもあの子はそれを信じてたみたいで……
██博士: だから、いつもその店に行くようになったんですね。
木川: はい、私たちはあのお店でいろんな事を話しました。学校のこと、部活のこと、将来の夢とか……それから、彼女の昔のことも……
██博士: 昔のこと?
木川: 彼女、小学校も中学校もいじめを受けてたんです。私、そんなこと全然分からなかった。あの子は本当に明るくって、いじめなんて受けるようには見えなかったんです。
██博士: 彼女はその苦境の中でも明るく振る舞えた、と言う事でしょうか。
木川: いいえ、このお店に来て、変わる事ができたんだって言っていました。あのお店には幽霊が居て、いろんな話を聞いてくれて、慰めてくれて、励ましてくれるって。
██博士: それが、「親切な幽霊の話」と言う事ですね。彼女はそれを信じていた。
木川: そうなんです。こんな話、お医者さんにするべき話じゃないって分かってます。でもあの子は……信じていたんです。私もその話を聞いて、本当かもしれないな、なんて思うようになりました。
██博士: 幽霊に会うにはどうすればいいと言っていましたか?
木川: お店の変わった模型を手にとって、しばらく眺めればいいんだと言っていました。
██博士: そうですか、あなたは試してみたのですか?
木川: いえ、私のはあの子がいたから……だから仮にそれが本当だとしても、私には必要ないものだと思って。試したことはありませんでした。
██博士: そうですか、彼女がいなくなってしまってお辛いでしょうね。
木川: はい、私にとって最高の友達でした。あの子が突然いなくなってしまうなんて……
██博士: 何か手がかりになるものがあればいいですね、そうすれば警察の捜索にも役に立つかもしれない。あなたも少しは落ち着くのではないでしょうか。
木川: 私には分かりません。でも彼女、日記をつけるのが習慣だって言ってました。でも、先生に言ってもしょうがないですよね……先生は警察じゃないもの。
██博士: ええ、お役に立てず申しわけありません。
<録音終了, 2014/03/20>
終了報告書: 木川氏にCクラス記憶処理を実行しました。
大河██の自室内から日記が発見されました。
オブジェクトに関連性のある部分だけを抜粋しています。
2011/08/03
今日も学校でいじめを受けた。
クラスの男子は私のことを目の敵みたいにしている。
ノートを隠された、ノートはビリビリに破かれた状態でゴミ箱に捨てられていた。
他の女の子もそれを見て笑っていた。私はもうダメかもしれない。
2011/09/10
学校が辛くて仕方ない、私は学校をサボるようになった。
いけないことだと分かっているけど、でもこんなんじゃ辛すぎる。
近所の喫茶店に入ってみた、マスターのおじさんは優しい人だった。
でも学校の事を聴かれたから、私は黙って雑誌を読んでいた。
とても静かな店だった、学校が辛くなったらまた来よう。
2011/10/31
すごい発見をした、あの場所には幽霊がいる。
あの変な模型を手に取った途端、私はあの場所に行った。
私はそこで、あの親切な人に出会った。
あの人は私の話す事をなんでも聴いてくれた。励ましてくれた。
心がスッと軽くなった、これは私だけの秘密だ。
注釈:その後、複数回に渡るオブジエクトとの邂逅が綴られている。
2013/3/20
中学の卒業式が終わった。
私をいじめていた人間とはこれでさよならできる。
あの親切な人のおかげで、私は地獄の中学校時代を乗り切れた。
これからは違う世界が待っている、これからは違う人生なんだ。
注釈:その後は、友人ができた事や新しい学校について綴られている。
記述者の性格はポジティブなものとなっている事がわかる。
2014/02/20
学校で友達と会うのが楽しい。
久々に、あの喫茶店に行ってみた。
あの親切な人にも会って来た。
でも、あの人は何か寂しそうな顔をしていた。
そろそろここには来てはいけないと言われた。
なんだか悲しかった、でも今は友達がいるから寂しくない。
2014/03/01
友達にあの幽霊の事を教えてあげた。
でもあの子は信じてないみたい。
でも本当なんだ、あれは夢なんかじゃない。
もう一度、あの場所に行ってみよう。
あの人に会って、今度は友達を連れてくるって言うんだ。
注釈:手記はここで途切れている。
調査の結果、オブジェクトは確保・収容・保護されました。
以下はSCP-XXX-JPの探査記録です。
対象: SCP-XXX-JPとD-45987(男性 財団の方針に協力的なDクラス職員 婦女暴行・殺人の前科あり)
実施方法: D-45987をSCP-XXX-JPに暴露させ、SCP-XXX-JPの異空間に侵入させる。D-45987には探査用無線機とGo-proを装備させ、D-45987の視界を共有できるようにしている。
<録音開始, 20██/██/██>
D-45987: ここは……
██博士: D-45987、あなたの姿が消えました、侵入に成功したのですか?
D-45987: ああ、どうやらそのようだ。
██博士: 周囲の状況を報告してください。
D-45987: 雪が降ってる、ひどく寒い……どこかの街の中らしい。GPSは作動してるか?
██博士: ええ。ですが、あなたのGPSの信号は検出されていません。カメラの映像も途絶えています。あなたは今、”どこでもない場所”にいるようです。
D-45987: あんまり驚かすなよ……お?何か向こうに、妙なものがある。パトカーだ、つってもタイヤがとっ外れててとても走れそうにねえな、ありゃ……おい、これってあの模型そっくりじゃねえか?
██博士: 近づいてみてください、慎重に。
D-45987: ああ、分かった……パトカーに近づいた。ドアは開いたままだ、中に人影はない……なあ、ちょっと中に入ってみていいか?ここは寒いんだ。
██博士: 分かりました、くれぐれも気をつけて。
D-45987: ドアを開けてパトカーの中に入った、妙に暖かいな……
SCP-XXX-JP-C: やあ、君は██君(D-45987の本名)だね?よく来たな。コーヒーがある、これを飲んで温まるといい。タバコもどうかね?
D-45987: ああ、ありがとう。ところであんたに聴いてもらいたい話があるんだ、俺の昔話なんだけど……
██博士: D-45987?一体誰と話をしているのですか?
D-45987: ああ、ごめんよ先生。俺の目の前に、警察官がいる。歳は60そこそこだ、でも今俺は大事な話をしなくちゃならないんだ……悪いけどさ。
SCP-XXX-JP-C: どんな事でも話してくれ、私はそのためにここに居るんだからね。
D-45987: 俺……昔から人と上手く行かなかったんだ。体がデカいのが取り柄でさ、ガキの頃は喧嘩が強いから持てはやされたりしたんだ。
SCP-XXX-JP-C: わんぱく坊主、と言ったところか。
D-45987: 俺をそんな風に呼ぶの、あんたくらいだよ。でも、大人になったらそれだけじゃ上手く行かなくなった。そうこうしているうちに、俺は世の中と折り合いがつかなくなった。
SCP-XXX-JP-C: そうだろうな、世の中というものは腕力だけでは渡ってはいけない。世の中に出て、君は何をした?D-45987:ま、 マトモな行き場がなくなった。誰も俺を受け入れる奴はいなかったで、気づいたらヤクザの下っ端みたいな事して、悪いことは全部やった。女犯したり人を殺したり…そうしてるうちに、俺はとっつかまった。
SCP-XXX-JP-C: そうか、辛かったろうね。君は少し不器用なだけだった、本当にただそれだけだったんだよ。
D-45987:あっ……あああ。SCP-XXX-JP-C: 君が犯した罪は取り返しのつかないものだ。だが。今君はここで、こうして罪を償っている。君を捕らえて使っている人々は、君の持ち帰る成果を心待ちにしているはずだよ。だから君は、生きなくてはいけない。生きて償うんだ、いいね?
D-45987: お、俺……俺、生きてみる。償うよ、いつかバケモノに食い殺されるかもしれないけど、それでもいい。それまでは、生きて償うよ。
SCP-XXX-JP-C: もう行きなさい、君の帰りを待っている人達がいるはずだよ。
D-45987: 分かった、さよなら。
<録音終了,20██/██/██>
終了報告書: SCP-XXX-JPの異常性を確認。今後はSCP-XXX-JP-Cへのコミュニケーションを重点的に取っていく必要があると思われる。
対象: D-54823(女性 自身の夫と子供二人を殺害した前科あり。DV被害者でPTSD持ち)
実施方法: D-54823をSCP-XXX-JPに暴露させて異空間に侵入し、SCP-XXX-JP-Cとコミュニケーションを取らせる。
付記: 探査ログ01の調査結果から、SCP-XXX-JP-Cは過去の挫折に関するエピソードに反応する可能性が高い事が判明しました。そのため、探査に精神的外傷を負ったDクラス職員を使用する事となりました。
<録音開始, 20██/██/██>
D-54823: 何ここ……すごく、寒い。
██博士: 侵入に成功しましたね、そのまま進んでください。
D-54823: 分かったわ、ねえ、パトカーが見える。壊れてるわよ。
██博士: 目標はそこです、パトカーの中に入ってください。
D-54823: 言われなくてもそうするわ、なんだかあの中に入りたいって気分だわ。ここ、寒いしね。
██博士: くれぐれも慎重にお願いします。
D-54823: パトカーの中に入ったわ。
██博士: そこで待機してください、男性が現れたら、彼について可能な限り質問してください。何者なのか、何が目的なのか、どこから来たのか、などです。
D-54823: ええ、分かったわ。でも変ね、この中ってとても暖かいわ。エンジンもかかっていないのに。
SCP-XXX-JP-C: こんばんは、待っていましたよ。今日も寒い、コーヒーはいかがですか?
D-54823: 現れた、これがあなたの言っていた人ね。
██博士: そうです、まず彼に質問をしてください。
D-54823: 分かったわ。あなたは……いいえ、あなたに聴いてもらいたい話があるの。
SCP-XXX-JP-C: 何なりと、私はそのためにここにいるんですから。
██博士: D-54823、聴こえますか?彼に質問をしてください。
SCP-XXX-JP-C: 静かに、彼女は話そうとしている。あなたも彼女の言葉に耳を貸すべきだ。
D-54823: ありがとう、お巡りさん。それじゃあ話わね、私がどうして夫と子供を殺さなければならなかったのか。私の生まれた家は、どこにでもある普通の家庭だった。お父さんが亡くなるまではね。
SCP-XXX-JP-C: お父さんが亡くなったのは、子供の頃でしたか?
D-54823: そうよ、それから私のお母さんはおかしくなってしまった。夜の仕事をするようになって、男の人もとっかえひっかえ……お母さんは私をぶつようになったし、それに、お母さんが連れてくる男の人は下卑た感じの嫌な人たちばかりだった。
SCP-XXX-JP-C: 子供にとってはさぞ辛かったでしょう。
D-54823: 私が大きくなるに連れて、その男たちは私に興味を向けるようになった。ある晩、私はその男に、何度も、なんども。
SCP-XXX-JP-C: あまり詳しくは言わないで、思い返すのも辛い事でしょう。
D-54823: いいえ、は、話すわ。それから私はその責め苦に耐えた、どうにか耐え続けて、家を出たの。真面目に勉強したから大学にも入れたし奨学金だって貰えたわ、そして私は一人で生きるようになった。
SCP-XXX-JP-C: 立派な事だ、誇るべき事と言っていい。社会に出た後、あなたはどうしましたか?
D-54823: そこであの人と出会った。とても優しい人だった、私はその人と結婚したわ。子供も生まれた、私は幸せだった、でも。
SCP-XXX-JP-C: でも?
D-54823: あの人も、私を蹂躙した男たちと同じだった。あの人は私を殴った、子供が寝た後に。顔は殴らず、腹や胸を狙って執拗に私を嬲った、ライターに火を押し付けられた事だってある。でも私は耐えた、子供のためだと思って。
SCP-XXX-JP-C: どれくらい耐えられましたか?
D-54823: 10年は耐えた、でも限界だった。気がつくと、あの人が血まみれになって倒れていた。私は亡骸を繰り返し包丁で突き刺していた、何度も何度も。でもこれじゃ子供たちがかわいそうだと思った、私は子供たちにも刃を向けていた。
SCP-XXX-JP-C: ついに、あなたは耐えられなくなったのですね。
D-54823: そうよ、私は夫は愚か子供さえも殺した、ダメな母親だった。
SCP-XXX-JP-C: それは違う、あなたはただ、巡り会うべき人に巡り会わなかっただけです。あなたの人生は暴力的な男性が居たからこそそうなった、もしそうでなかったら、あなたは幸福な母親として生きていたはずだ……あまり、自分を責めないでください。
D-54823: おっ…ああ……あああ!
SCP-XXX-JP-C: あなたが罪人なのは私も知っている。それならばあなたは、なおのこと生きなければならない。あなたの人生がどのような終わりを迎えようとも。
D-54823: ごめんなさい、今は何も、言えないわ。私、帰ります。でも……聴いてくれて、ありがとう。
SCP-XXX-JP-C: 私は、そのためにここにいるのです。
<録音終了, 20██/██/██
終了報告書: SCP-XXX-JP-Cに対する調査は失敗しました、引き続き調査を続行します。
対象: D-10956(男性 裕福な家庭に育つ 大学在籍時に婦女暴行20回 殺人と死体遺棄にも関与)
実施方法: D-10956をSCP-XXX-JPに暴露させて異空間に侵入し、SCP-XXX-JP-Cとコミュニケーションを取らせる。
付記: SCP-XXX-JP-Cにコミュニケーションを取らせるため、精神的外傷のないDクラス職員を使用する。D-10956は財団に協力的であり、過去の犯罪を悔やんでいる様子も一切ない。
<録音開始, 20██/██/██>
D-10956: 侵入しました、説明を受けた通りですね。
██博士: こちらでもあなたが消失するのを確認しました、そのまま進んでください。
D-10956: 了解です、パトカーが見えました。あそこに行けばいいんですね?
██博士: そうです、パトカーの中に入ってください。
D-10956: 中に入ったら、警察官みたいなおじさんに質問するだけでいいんですよね?
██博士: はい、説明した通りにお願いします。
D-10956: はは、それなら簡単ですよ。任せてください、これ終わったら僕の待遇についても考えてくれますよね?もっと落ち着いた房に移りたいんですよ。
██博士: 検討しましょう。パトカーの中に入りましたか?
D-10956: 入りましたよ、妙にあったかいな。でも変だな、なんか鉄みたいな匂いが……
SCP-XXX-JP-C: 良い晩だね、君はどうしてここに来た?
D-10956: ああ出ましたよ、ポリ。あのさ、ちょっと聞きたい事があるんだけど?
SCP-XXX-JP-C: 私は君の話を聴くためにここにいる、私の事より君の事を聴かせて欲しい。
D-10956: 俺の?何にもないよ、他のクズどもがどうしたかは知らないけどさ。俺、本当はここにいちゃダメな側の人間なんだよ。大学だって良いとこ入れたし、俺がやったやんちゃだって若気の至りみたいなもんでしょ?
SCP-XXX-JP-C: 君は、自身の来し方行く末について思うところはないのかね?
D-10956: 本当なら俺、良い会社入って金稼いで良い女抱いてってそういう人間なの。そのために生まれてそれが決まってるの、俺がやった事だって全然悪くないし、俺は生きる上でなんのミスも犯してないの。でも今ここでこうしてるの。おかしいでしょ?それよりさ、聞きたいことあるんだけど?SCP-XXX-JP-C: お前に話す事などない。(射撃音)
██博士: どうしました?D-10956?答えてください!
SCP-XXX-JP-C: 聴いているか?二度とこんな奴を連れてくるな、私は元いた場所に帰る。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: D-10956は帰還しませんでした。その後、SCP-XXX-JPが収容ロッカー内から消失するインシデントが発生、SCP-XXX-JPは最終的に東京都内の喫茶店██内で再度発見されました。この事から、SCP-XXX-JPの探査は無期限に凍結されました。
<2014/03/25>
SCP-XXX-JP再収容時、喫茶店██のテーブルの上に1枚の紙片が出現しました。
突然のお手紙でごめんなさい。でも、どうしても伝えたい事があるんです。
それは、街の外に飛び出した私たちの仲間の事です。
お願いです。どうか彼を、人に近づけないで。
優しい心と正義感を持つ彼。でも、彼の正義感は時に人を傷つけます。
彼の正義は、あなたたちのものとは相容れないものです。私たちにとっても。
私たちは彼をどうするか、とても迷いました。そうしているうちに、彼は街から姿を消しました。
お願いします、彼を人目につかぬ場所に置いてくだい。
それはきっと、あなたたちにしかできない事です。
酩酊街より 哀を込めて
New_wave様に提供していただきました。
ありがとうございます!
酩酊街のカノンを作り上げたme_te_de_ko氏によれば
・酩酊街はこちらの世界に「愛を込めて」物を送る。
・「愛を込めて」というメッセージは無くて全然構わないが、私達を傷付ける物は送らない。(もしくは危険性のある物体は「贈り物」としてはこちらに来ない)
との事でした。
このオブジェクトは危険性があり、かつ「酩酊街から出ていったもの」「酩酊街でも扱いに困った存在」です。
酩酊街のカノンからは逸脱したものとなっています。
そのため、最後の一文は「愛」ではなく、哀しみの「哀」に書き換えました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情情報
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8102の陸上生物収容室内に収容してください。収容室には監視カメラと動体センサを設置し、警報システムを機械化してください。SCP-XXX-JPを視認する際は、録画された動画を確認するのみにとどめ、リアルタイムの映像を視認しないでください。収容室のゲートには最低2名のセキュリティ要員と監視カメラを設置し、収容室内の立ち入りを禁じてください。SCP-XXX-JPには毎日1回、牛もしくは豚の肉50kgを給餌してください。給餌の際には自律化改造を施したFoster-Miller社製ロボットTalon MK IIを使用し、収容室内の清掃はiRobot社製の清掃ロボットを使用してください。ロボットが故障した場合に備え、予備のロボットを用意してください。
説明: SCP-XXX-JPは認識災害能力を持つ1匹のヤギ(学名:Capra Linnaeus)です。頭部と頸部が異様に発達しており、生殖器は存在しません。頭部には眼球が存在せず、SCP-XXX-JPは未知の手段で周囲の状況を把握しています。一般的なヤギと異なり、SCP-XXX-JPは肉食です。認識災害の効果範囲は5mから10mで、視認した瞬間に異常性が発現します。監視カメラのリアルタイムな映像を視認した場合でも効果は同様です。このSCP-XXX-JPを視認した生物(以降“SCP-XXX-JP-A”と呼称)は一時的に視力を失い、SCP-XXX-JPに対して求愛行動をとります。その後SCP-XXX-JP-Aは自身をSCP-XXX-JPが捕食しやすい位置、頭の真下などに移動して停止し、SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Aを捕食します。この能力は生物全般に作用するため、人間にも同様の効果をもたらします。
実験記録01
対象: SCP-XXX-JPとオスのヤギ
実施方法: オスのヤギをSCP-XXX-JPの収容室に入れ、監視カメラで観察する。
結果: オスのヤギはSCP-XXX-JP-Aに変化、オブジェクトに求愛行動を取った後捕食された。また、映像をリアルタイムに監視していた██研究員をはじめ複数がSCP-XXX-JP-Aに変化、捕食された。
分析: 以降はリアルタイム映像の目視を禁ずる──██博士
実験記録02
対象: SCP-XXX-JPとメスのヤギ
実施方法: メスのヤギをSCP-XXX-JPの収容室に入れる。映像はリアルタイムに確認せず、録画されたものを確認。
結果: メスのヤギはSCP-XXX-JP-Aに変化、オブジェクトに求愛行動を取ったのちに捕食された。また、監視カメラの映像は録画したものであれば認識災害は発現しない事を確認できた。
分析: オブジェクトは同族の生物や人間に影響を与える事が確認できた──██博士
実験記録03
対象: SCP-XXX-JPとオスのヤギとメスのヤギ この2頭はつがいとなっている。
実施方法: 2頭をSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: メスのヤギとオスのヤギはSCP-XXX-JP-Aに変化、オブジェクトに求愛行動を取ったのちに捕食された。
分析: 既にパートナーが存在する場合もオブジェクトの影響が確認できた──██博士
実験記録04
対象: SCP-XXX-JPと妊娠中のメスのヤギ
実施方法: メスのヤギをSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: メスのヤギはSCP-XXX-JP-Aに変化、オブジェクトに求愛行動を取ったのちに捕食された。
分析: 妊娠中であってもオブジェクトの影響が確認できた──██博士
実験記録05
対象: SCP-XXX-JPとD-39835(男性 ヘテロセクシャル)
実施方法: D-39835をSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: D-39835はSCP-XXX-JP-Aに変化、求愛行動を行った後捕食される。
分析: 認識災害が人間にも効果を発揮するという事を再認識した──██博士
実験記録06
対象: SCP-XXX-JPとD-22543(女性 ヘテロセクシャル)
実施方法: D-22543をSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: D-22543はSCP-XXX-JP-Aに変化、求愛行動を行った後捕食される。
分析: やはり遺伝上の性別は関係ない、オブジェクトの影響は発現する──██博士
実験記録07
対象: SCP-XXX-JPとD-34578(元男性の女性 トランスジェンダー)
実施方法: D-34578をSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: D-34578はSCP-XXX-JP-Aに変化、求愛行動を行った後捕食された。
分析: 指示通りに実験を行ったが、そもそもなぜこんな実験が?実験01で人間にも認識災害の影響が及ぶということは確認済みでは?──██研究員
実験記録08
対象: SCP-XXX-JPとD-89932(女性 収監中に妊娠が発覚)
実施方法: D-89932をSCP-XXX-JPの収容室に入れる。
結果: 倫理委員会からの通達により、実験は無期限の凍結となった。
分析: 実験担当者の██博士を即時拘束、尋問する──道策管理官
補遺: SCP-XXX-JPは、東京都██市内に於ける社会実験「ヤギの放牧による草地の除草」の際に、放牧されたヤギの中に紛れ込んでいた事で財団の興味を引きました。SCP-XXX-JPにより、██名の死者が出ました。財団は標準的カバーストーリー「動物園からの猛獣の脱走」を流布、機動部隊を派遣し確保・収容しました。
以下は、生存者からのインタビューです。
対象: 中山██氏(性別は男性)
インタビュアー: エージェント██
付記: インタビューは財団フロント経営の病院内にて行われました。
<録音開始, 20██/██/██>
エージェント██: 中山さん、お加減はいかがですか。
中山氏: ああ、もう心配ないよ。それより“彼女”はどこに行ってしまったんだ?
エージェント██: 彼女?それは一体誰の事ですか?ご友人が事件現場に居たのですか?
中山氏: 違う、そうじゃない。”彼女”は突然現れたんだ、俺も、俺も彼女を見た。他の奴らも彼女を見ていた、突然だ。突然の事だったんだ。
エージェント██: 彼女とは……「これ」の事ですか?(SCP-XXX-JPの写真を見せる)
中山氏: はあ?アンタ何言ってんだ?これはヤギだろ?彼女は全然違う、黒く長い髪に季節外れのワンピースを着て、草の上で微笑んでた。俺はそれを見た途端、視界が真っ暗になったんだ。目の前が見えなくなって、気がつくと周りに居た連中全員が彼女に群がっていた、俺はそいつらをどけて彼女に会いに行こうとしたんだ。
エージェント██: ですがあなたは、会う事ができなかったと。
中山氏: ああ、“彼女”の周りには人だかりができてた。男も女も、子供を連れた主婦も子供だっていた。そいつらの向こう側で悲鳴が聞こえた気がしたが、俺はどうしても彼女に会いに行かなくちゃと思って……人混みの中に割って入って行った。
エージェント██: あなたはそこで何を見ましたか?
中山氏: 1人の男が、彼女に抱きしめられているのが見えた。“彼女”がそいつの首元に歯を立てているのが見えた、“彼女”がそいつを食らうのが見えた。俺は嫉妬に狂ったよ、あいつじゃない。俺なんだって。“彼女”にああしてもらうのは俺なんだって。目の前が真っ暗になったよ。そうしたら、他の奴らも同じ考えだったみたいで、俺の周りで乱闘が始まった。気がついたら俺は頭を後ろから殴られて、そこで意識を失った。
エージェント██: ご無事で何よりです、1つお聞きしたいのですが、あなたにとって“彼女”とはなんだったのですか?
中山氏: 分からないだろうな、彼女は俺を受け入れてくれる唯一無二の存在だ。俺は今までずっと孤独だった、どうしても埋まらない孤独があるんだって事を彼女は教えてくれた。それを癒す方法は“彼女”しかない、“彼女”に食らってもらう事で、孤独は癒されるんだ。
エージェント██: よく分かりました、あなたにはまだ後遺症があるようです。じっくりと治療していきましょう。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: 中山氏に記憶処理を実行しましたが、SCP-XXX-JPの影響を消すことはできませんでした。そのため、中山氏は財団の監視下に置かれる事が決定されました。
対象: 大村██氏(性別は女性)
インタビュアー: ██博士
付記: インタビューは財団フロント経営の精神科クリニックで行われました。
<録音開始,20██/██/██>
██博士: では大村さん、あの時の事を話してくれますか?
大村: はい、私にとっては忘れられない出来事でした。
██博士: あなたの言う「アレ」を経験されて、あなたはどう思いましたか。
大村: 私は「アレ」を……“彼”を見てから、他に何も考えられなくなりました。
██博士: その、”彼”についてもう少し詳しく教えてください。
大村: (机を叩く音)私にとっては、かけがえのない人だったんです!彼に、彼に会わせて!
██博士: 落ち着いてください。それで、“彼”はあなたにとってどのような人物だったのですか。
大村: “彼”は、草むらの上で微笑んでいました。特に、どうと言う事はない普通の服装をして。シャツにジャケットにスラックス、本当になんて事のない地味と言ってもいい服装。でも彼のあの笑顔を見た途端、私は悟りました。彼に惹かれている自分自身に。だってその瞬間、目の前が真っ暗になったんですもの。
██博士: 随分とご執心だったのですね、彼に会って話をして見ましたか。
大村: そんな!だって……見知らぬ他人だったんですから。それで、しばらく経って目が見えるようになって……気がついたら、彼に周りに人だかりができていました。幼い女の子やおばあちゃんまで、まるでアイドルか俳優が来たみたいな感じで……
██博士: 人が集まって来て、人混みに阻まれたと?
大村: そうです、だから私は人混みをかき分けて彼に会いに行きました。だって、彼はあたしのなんですから。見つけたのはあたしなの、他の誰にも渡してはダメだと思って。
██博士: そこであなたは何を見ましたか。
大村: どこの馬の骨だか知れない女が、彼と抱き合っているのが見えました。私はそれを見て、また視界が真っ暗になりました。絶対に許せない!そう思ったんです、気づいたら救急車に乗せられて……その後はご存知の通りです。
██博士: よく分かりました、思うにあなたが見たのは幻覚です。高度のストレスで、あなたは幻覚を見ていたのです。
大村: そんな事はどうでもいいわ!彼に会わせて!ねえ、今どこにいるの!?
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: 大村氏に記憶処理薬を投与しましたが、オブジェクトの影響を除去する事はできませんでした。幸い、オブジェクト活性化時の生存者は非常に少ないため、大村氏は財団の監視下に置かれる事が決定されました。
財団は██市にヤギを貸し出していた業者██牧場の企業情報を調査しました。その結果、ヤギの品種改良種を別の業者から提供されていた事が判明しました。さらなる調査を行った結果、捜査線上に日本生類総研の関連企業日生ジーン・マテリアルという企業が確認されました。財団が日生ジーン・マテリアルの施設を強襲、調査した結果、SCP-XXX-JPと同種の個体を10体確認しました。オブジェクトについての資料は全て回収され、個体は即座に終了、遺体は焼却処分されました。
研究施設内にいた研究員を拘束し、オブジェクトの製作意図を尋問しました。
対象: 生類総研の研究員
インタビュアー: エージェント██
付記: 尋問は施設内にて行われました。
<録音開始, 20██/██/██>
エージェント██: ボイスナンバー01、対象の拘束を完了。これより尋問を開始する。
研究員: 頼む、もう殴らないでくれ。
エージェント██: ああ、あんたが必要な事を喋ってくれればな。研究員: わかった……話すよ。事の始まりは、ある富豪からの依頼だった。アフガニスタンの山岳地帯に希少金属の鉱床が発見された……富豪はその鉱床を地域ごと手に入れるつもりだったが、その近辺は武装勢力が支配していた。
エージェント██: かいつまんで話をしてくれ。
研究員: わ、わかった。要は、そこにいる連中が邪魔だったんだ。そいつらを効率的に”減らす”為にはPMC6を雇うだけではとても足りないという事が分かっていた。その地域の住民全てが潜在的な武装勢力となりうる、人口そのものを減らして周辺の集落を離散させる必要があったんだ。
エージェント██: それで、人食いヤギが必要になったって事か。研究員: そうだ、アフガニスタンの遊牧民はヤギを飼育している。その中に紛れ込ませるのが理想的だった。私たちは研究に着手した、だが予算も時間も足りなかった。本社の連中は、私たちの研究を重要度の低いものとみなしていた。依頼人にも掛け合ってみたが、依頼人は急かすばかりだった。
エージェント██: そして、あんたらは急なテストする必要に迫られた。
研究員: そうだ、予算が足りなかったから、理想的なテスト環境さえ与えられなかった。私たちは懸命に研究を、研鑽を積んできたというのにだ。そして、テストは実行された。
エージェント██: 俺たちに察知される可能性は考えなかったのか?
研究員: もちろん考えていたとも、だが納期が迫っていた。私たちに選択の余地はなかった。要は必要なものだけを作って、バカな富豪に成果物を引き渡せればそれで良かったんだ。
エージェント██: お前たちのお陰で、何人も死人が出たわけだがな。で、テストも成功したから逃げるつもりだったわけか。
研究員: そうだ、私たちはついに個体を完成させた。あとはパッケージを出荷するだけだった。
エージェント██: そうかい、間に合って良かった。あんたらの処遇はどうなるかは知らんが。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: 研究員は今後の研究のため、財団サイト内に拘置される事になりました。
下記は、倫理的に問題のある実験を行おうとしていた██博士に対する尋問です。
対象: ██博士
インタビュアー: 道策管理官
付記: 道策管理官は倫理委員会の命令に基づき██博士を尋問しました。
<録音開始, 20██/██/██>
道策管理官: では尋問を開始する。██博士、あなたの行動は財団の理念に背くものだということは理解していますね?
██博士: ああ、そうだ。だが私はアレに対する研究を完遂する必要があった。
道策管理官: 研究を完遂?そもそもアレは、日生の連中が作り上げたお粗末極まる代物だ。アレを研究して一体なんのメリットがあると言うんですか。
██博士: わからないかね?あれは人類を蝕む病から救う救世主と言っても過言ではないのだ。
道策管理官: 救世主?本気で言っているのですか、あれはただの化け物です。そもそも、人類を蝕む病とは一体なんなのですか?
██博士: 孤独だよ。
道策管理官: 孤独?
██博士: そうとも。人類はさまざな情報を世界中に流通させたが、そこで明らかになったのは個々の異常なまでの差異だった。情報に触れれば触れるほど、様々な人の違いが明らかになる。そこでは、1つの理念など無意味だ。人々は差異を感じ、孤独を深めている。70億の孤独がそこにある。
道策管理官: ジェンダーの差異を実験に取り入れたのも、それが理由なのですか。
██博士: そうだ、それがそもそもの理由だ。多くの人間が自身の抱えるジェンダーと差異によって孤独を抱えている。この孤独という病理は、もはや解決不可能な問題だろう。だが、それをあのオブジェクトは解決した。アレこそが、我々の孤独を救済してくれる唯一無二の存在だ。
道策管理官: 妊婦を実験に投入しようとした理由は?██博士: それこそが、1つの疑問だったのだ。妊婦にも無論孤独はある、だが生まれてくる子供の事を思えば、妊婦は孤独にも耐えうる。ならば、アレは妊婦の孤独をも救済するのか?それこそが問題だったのだ。動物実験はうまく行った、人体実験でも問題なく成功したはずだ。
道策管理官: あなたは賢い人間だと思っていましたよ。妊婦を投入するなど言語道断だ。人類全てがアレの餌になれ、と言うのですか?██博士: そうだ、孤独の唯一の治療薬は安らかな死だ。私は気づいたのだよ、最初の実験の際、私の下で働いていた研究員たちは、皆喜んでアレに食われた。自分はアレに愛されている、身を捧げると言ってな。あれこそが救済なのだ。
道策管理官: あなたは間違っている。
██博士: 君にはわかるまい、真の孤独を感じた事がない人間にはな。あれほどまでの熱情を捧げられる存在は、アレ以外におらんのだ。
道策管理官: ██博士、あなたはアレを直接目視していないはずだ。だがあなたはオブジェクトの影響を受けているようですね。
██博士: そうだとも。
道策管理官: ██博士……あなたが孤独を感じているのは分かります、確か昨年奥さんが……
██博士: それは単なる原因の1つに過ぎないよ、私は最初の実験以降、あのオブジェクトの力を目にした。それ以降目が眩んだ、今や盲目も同然なのだ。
道策管理官: 話は理解できました。██博士、あなたの財団に於ける全ての権限を剥奪します。これは倫理委員会の規定に於いて定められた事項に基づいた決定です。
<録音終了, 20██/██/██>
終了報告書: ██博士は現在勾留中です。今後の処分については倫理委員会の審議待ちの状態です。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト81-██の低脅威度収容室に収容してください。室内に浴室、トイレを備え、TVとDVDプレイヤーなどの娯楽用品を設置してください。1日3回の食事、着替えを与えてください。SCP-XXX-JPが消化可能な労働を与えてください。労働内容は、書類の作成・簡単な肉体労働、折り紙を作るなどの内職などでも構いません。浴室とトイレの清掃にはクラス3以上の職員の許可を得た上で行ってください。
説明: SCP-XXX-JPは、36歳の男性です。身長は180cm、体重は60kg、痩せ型の体型をしています。オブジェクトの異常性は勤務先へ「出勤」した際に発現します。ここで言う「出勤」とは、オブジェクト自身が労働への意欲を持ち、勤務先へ移動する事を指します。
オブジェクトが「出勤」を開始した場合、オブジェクトの半径100kmに存在する人間は「夜になった」と認識します。この認識災害の影響範囲はオブジェクトの移動距離に比例して増大します。オブジェクトが勤務先に到達した時点で、認識災害はピークを迎えます。認識災害の被災者は、身体に寒さを覚えるようになります。体感温度は最高気温マイナス10℃からマイナス36℃です。被災者は、たとえ実際の気温が何℃であっても寒気を感じます。また、オブジェクトの影響を受けてから1時間経過した時点で、対象の手と足の指が血行不全に陥ります。さらに1時間経過した場合、体組織が凍結を始めます。この症状は寒冷環境下に於ける凍傷と酷似しています。血行不全の進行に伴い、対象者には精神的な錯乱と臓器不全が発症します。これは寒冷環境下に於ける低体温症に酷似しており、症状が進行した場合、対象は呼吸困難、または心不全によって死亡します。
オブジェクトの影響範囲内に日没後からの勤務スケジュールを持つ人間が「出勤」に移った場合「昼になった」と認識します。その際の体感温度は10-20℃前後であり、過ごしやすい気温となります。認識災害の被災者は労働意欲を失い、たとえ実際の気温が何℃であっても昏睡状態に陥ります。
このオブジェクトの特異性の影響下に入ることで、社会システムが麻痺状態に陥ることが懸念されます。オブジェクトの影響は、記憶処理を用いたとしても防ぐ事はできません。しかし例外として、オブジェクト自身の勤労意欲意欲が低下している場合、認識災害は発生しません。また、勤務先を解雇された人間に対しては一切の影響を持たないことが判明しています。
ここからはセキュリテイクリアランスレベル3以上の職員のみアクセス可能です
不正なアクセスが検出された場合、直ちに終了されます。
20██年█2月10日、SCP-XXX-JPによる広域認識災害イベント210が発生しました。被害は首都を中心に広がりを見せ、官公庁及び社会のインフラ全般に甚大な損害を与えました。被害規模は死傷者██人、国家予算にして██億円規模となっています。その対象は財団も例外ではなく、サイト81-██を含む4つのサイトが機能を停止、それに伴いSCP-██-JPの収容> 違反が発生、サイトそのものに甚大な被害を受けました。
これに対し、財団は即時の復旧を図るべくタスクフォース結成が提言されました。複数のサイトが機能停止に陥る中、大和博士は人員の不足を解決するべく、財団を解雇された人間のリストを作成し、リスト上の人間全てに連絡を取りました。その結果、財団を解雇された後に無職となっていた人間だけが、オブジェクトの影響を受けない、という事が判明しました。その結果、O5の下命により、大和博士が中心となってサイトの急速な修復と収容違反の封じ込めを実行する事が決定しました。
大和博士は05コマンドにより解雇され、かつタスクフォースの指揮権を与えられました。大和博士はタスクフォース結成にあたり、任意の職員及び機動隊員を解雇しました。人員はBクラスからCクラスの職員で、サイト管理者、収容スペシャリスト、セキュリティ担当者、戦術対策担当、研究者、機動部隊員、エージェントなど多岐にわたる人材が解雇されました。
解雇された人員は極秘裏にタスクフォースへと編入され、タスクフォース210が結成されました。編入された人員は、自身がタスクフォースの一員だと知らされる事ありませんでした。人員がタスクフォースに編入されたと知る事があれば、それは「再雇用」を意味し、タスクフォースがオブジェクトの影響を受けるのを防ぐためには、人員への情報は極力伏せる他なかったたためです。大和博士は全体の指示と調整に務めました。
タスクフォース210は収容違反対策を実行しました。大和博士の指揮の下、人員が足りていないサイトに機動部隊や収容スペシャリストを送り込み、速やかに事態を収拾しました。この作戦行動に於ける死者・重軽傷者は██名に上りました。
収容違反対策と並行して、タスクフォース210は広域認識災害イベント210の原因の究明に奔走しました。その結果、被害半径が同心円状に広がっていた事を突き止めました。円の中心に於ける住民の個人情報を徹底的 に検索した結果、オブジェクトの住所を特定しました。その後、オブジェクトの勤務先が東京都██区の商社 ██興業である事を突き止め、ただ一人出勤していたオブジェクトを確保、現在に至ります。
発生した広域災害に対して、タスクフォース210は標準的カバーストーリー「異常気象の発生」を流布しました。
下記は、SCP-XXX-JP確保後に行われたインタビューです。
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: 大和博士
付記: インタビューはSCP-XXX-JPの収容室内で行われました。
<録音開始, 20██/02/11>
大和博士: どうやら少し落ち着いたようだね。
SCP-XXX-JP: はい、どうにか……
大和博士: 君を見つけ出すのに、少々手間がかかったよ。だが、もう大丈夫だ。
SCP-XXX-JP: 大丈夫?どうしてですか、私はただあの会社で働こうとしていただけなのに。あなたたちは突然会社に押し入ってきて、私を拉致した。
大和博士: 君は気づいているかね?その、君自身の特異性に……
SCP-XXX-JP: 特異性?さっきも言うように、私はただ働こうとしていただけなんです。でも、いつも出勤すると誰もいない……手元の仕事をなんとかこなそうとしても、得意先には電話が繋がらないし、メールの返事もない。
大和博士: それが君の特異性なのだよ。
SCP-XXX-JP: そんな……
大和博士: 君のことも随分調べた。君は確か、十数年勤めた会社から解雇されたばかりだったね?
SCP-XXX-JP: はい。
大和博士: 君は今までどんな風に働いてきた?
SCP-XXX-JP: 最初はとてもやる気があったんです、でも私がやる気を出せば出すほど仕事はうまく行きませんでした。来るはずの同僚や上司は会社に来ず、取引先にも電話が繋がらずメールも応答が来ない……そんな事が続きました。そこで私は、やる気を無くしてしまったのです。
大和博士: そうか、確かに君の勤務先の評価は芳しくなかったようだね。
SCP-XXX-JP: はい、でも私がやる気をなくせばなくすほど、私の同僚も上司も活発に動くようになりました。私は本当は働きたいのに、自分で自分を抑えようと考えました。
大和博士: それでよく十数年も勤められたね。
SCP-XXX-JP: 必要な事だけを、力を抜いて適当にやっていたのです。本当に適当に……大きな会社でしたから、解雇される事もありませんでした。でも私は、どんどん場末の仕事を押し付けられるようになりました。
大和博士: そして、解雇された。
SCP-XXX-JP: はい、その後は職安と会社を何十回も往復する日々でした。生活保護を受けながら、ずっと……それで、それでようやく私は仕事を見つけられたんです!やっとですよ!?なのに……
大和博士: 君の特異性が発現した理由がようやくわかったよ。この国の社会が平常通りに運営され続けたのは、君のお陰と言ってもいいかもしれんな。
SCP-XXX-JP: 一体何を言っているのですか。
大和博士: 君がこういう状況に陥ったのは、この国の過剰な労働環境が原因だとも言える、という事だよ。働きすぎなのだ、君たち日本人はね……知っているかね?私の故国のドイツでは、サラリーマンは仕事時間に平気でビールを飲む。それでも社会は成り立っているのだ。
SCP-XXX-JP: あなたは一体……
大和博士: 君は真面目に働きすぎた、ただそれだけだ。だがこれからは違うと約束しよう。
SCP-XXX-JP: それは……
大和博士: うちで、働かないかね?
<録音終了,20██/02/11>
終了報告書: SCP-XXX-JPは提示された条件に同意しました。これを以って、収容プロトコルが策定されました。
オブジェクトクラス: safe
オブジェクトクラスは頭文字が大文字となります。
文章全体
一文ごとに改行しないでください。段落はできてるみたいなので大丈夫です。
認識災害の被災者は、身体に寒さを覚えるようになります。寒さのレベルは最高気温マイナス10℃からマイナス36℃です。被災者は、たとえ実際の気温が何℃であっても寒気を感じます。
「寒さのレベル」とはなんでしょうか。体感温度であればそう明記すべきです(体感温度についてはググると定義が出てきます)。
後半の折り畳み部分
語り口調になってしまっています。事案発生から収束まで、客観的な描写を行ったほうがよいです。
また、タスクフォース210についてですが、労働意欲が低くても「事態終息のために活動する」という任務(義務)がある以上、彼らもどうように影響を受けてしまう可能性があるのではないでしょうか。
円の中心に於ける住民の個人情報を徹底的> に検索した結果、オブジェクトの住所を特定しました。
徹底的のあとに誤字があります。
「アフリカ睡眠病の広域パンデミック」
感染源となるツェツェバエの生息域がアフリカのごく一部(北半球だと北緯15°とかそのへん)であることを考えるとこれは無理があると思います。
ーーーーーー
アイデアの被りはあまり思い付きませんでした。
上記の指摘に加えオブジェクトの異常性が読者に直感的に分かりやすくする必要があると思いました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: safe
特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは、収容室に収容してください。室内に浴室、トイレを備え1日3回の食事、及びSCP-XXX-JPが消化可能な労働を与えてください。労働内容は、書類の整理・簡単な肉体労働、もしくは折り紙を作るなどの内職などでも構いません。浴室の清掃にはクラス3以上の職員の許可を得た上で行ってください。
説明: SCP-XXX-JPは、36歳の男性です。身長は180cm、体重は70kg、痩せ型の体型をしています。
オブジェクトの異常性は勤務先へ「出勤」した際に発現します。ここで言う「出勤」とは、オブジェクト自身が労働への意欲を持ち、勤務先へ移動する事を指します。
オブジェクトが「出勤」を開始した場合、オブジェクトの半径100kmに存在する人間は「夜になった」と認識します。この認識災害の影響範囲はオブジェクトの移動距離に比例して増大します。
オブジェクトが勤務先に到達した時点で、認識災害はピークを迎えます。
認識災害の被災者は、身体に寒さを覚えるようになります。寒さのレベルは最高気温マイナス10℃からマイナス36℃です。被災者は、たとえ実際の気温が何℃であっても寒気を感じます。
オブジェクトの影響範囲内に日没後からの勤務スケジュールを持つ人間が「出勤」に移った場合「昼になった」と認識します。その際の体感温度は10-20℃前後であり、過ごしやすい気温となります。
認識災害の被災者は労働意欲を失い、たとえ実際の気温が何℃であっても昏睡状態に陥ります。
このオブジェクトの特異性の影響下に入ることで、社会システムが麻痺状態に陥ることが懸念されます。
オブジェクトの影響は、記憶処理を用いたとしても防ぐ事はできません。
しかし、例外として労働意欲のない人間に対しては一切の影響を受けないという事が判明しています。
ここからはセキュリテイクリアランス3から4以上の職員のみアクセス可能です
不正なアクセスが検出された場合、直ちに終了されます。
20██年█2月10日、SCP-XXX-JPによる広域認識災害210が発生しました。被害は首都を中心に広がりを見せ、> 官公庁及び社会のインフラ全般に甚大な損害を与えました。
その被害規模は死傷者██百人、国家予算にして██億円規模となっています。その対象は財団も例外ではなく、サイト81-██を含む4つのサイトが機能を停止、それに伴いSCP-██-JPの収容> 違反が発生、サイトそのものに甚大な被害を受けました。
これに対し、財団は即時の復旧を図るべくタスクフォース
タスクフォースのリーダーには大和博士を指名する、これは最優先事項だ——O5-█
なぜ私がやらねばならんのかね?——大和博士
博士は、いつもやる気があるのかないのか分からない人ですからね——水野研究員
O5の下命により、タスクフォース210が結成されました。
大和博士が中心となり、サイトの急速な修復と収容違反の封じ込めを実行しました。
人員の選定には、大和博士本人が当たりました。
このリストに載っている者を即座に招集してくれたまえ。
私が「よく知っている」者たちだ。喜んで来るだろうさ——大和博士招集された人員は、クラスBからCの職員で、サイト管理者・収容スペシャリスト・研究者・セキュリティ担当者・機動部隊員・フィールドエージェント・戦術担当者等多岐にわたる人材が招集されました。
こんなにたくさん、博士にもお友達がいらっしゃったんですね。——水野研究員
失礼だな、君は。——大和博士
タスクフォース210は即座に行動を開始しました。何故彼らは行動できたのか、その答えは招集された者全員に共通する「勤労意欲の低さ」に起因します。
大和博士は、自身の周囲の状況から賢明にもSCP-XXX-JPの特性を割り出す事に成功しました。
勤労意欲が低い職員は、SCP-XXX-JPの異常性の影響を受けないという事実を発見したのです。
そのため、 タスクフォース210は参加した全員がオブジェクトの脅威に立ち向かう事が可能でした。
下記は、タスクフォース210結成時の大和博士の演説の録音データです。
諸君、急な呼び出しに応じてくれて嬉しく思う。
我らの愛する勤務先が、今危機に陥っている。
それを救うためには、君たちの力が必要だ。
今再び、立ち返ろう。我々がなんのためにここにいるのか、何をなすべきなのか。
さあ、始めよう。我らが世界の脅威を確保・収容し、人類を守るために。下記は、録音テープに残っていた音声です。
それはそれとして、君たちが今まで犯してきた過ちも、怠慢も無能も、私は全て知っている。
だから、わかるね?——大和博士
タスクフォース210は収容違反対策を即座に実行しました。
大和博士の指揮の下、人員が足りていないサイトに機動部隊や収容スペシャリストを送り込み、速やかに事態を収束させる事に成功しました。
この作戦行動に置ける死者・重軽傷者は██名に上りました。
収容違反対策と並行して、タスクフォース210は広域認識災害210の原因の究明に奔走しました。
その結果、被害半径が同心円状に広がっていた事を突き止めました。円の中心に於ける住民の個人情報を徹底的> に検索した結果、オブジェクトの住所を特定しました。その後、オブジェクトの勤務先が東京都██区の商社 ██興業である事を突き止め、ただ一人「出勤」していたオフジェクトを確保、現在に至ります。
発生した広域災害に対して、タスクフォース210は標準的カバーストーリー「異常気象の発生」「アフリカ睡眠病の広域パンデミック」を流布しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP

不活性時のSCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは、サイト-81██の、低脅威度収容室に保管してください。室内の四隅には小型のスクラントン現実錨を設置してください。監視時、担当職員はカント計数機のヒューム値の増減に注意してください。収容室内の内部には土や砂利の袋、工具などを配置し、建設会社の倉庫であるかのように偽装してください。オブジェクトが活性化する兆候を見せた場合は収容室内に配置された砂や土の袋を開け、SCP-XXX-JPの荷台に内容物を注ぎ込んでください。作業に従事するDクラスは、土木作業経験のあるものを配置してください。一連の作業は、SCP-XXX-JPが自身に対して抱いている思い込みを否定・抑制する効果を持ちます。
SCP-XXX-JPの収容違反が発生した場合、収容プロトコル「スピード」が実行されます。
警官に偽装した機動部隊が大規模な交通規制を行います。標準的カバーストーリー「暴走族の抗争」「一斉検挙」を流布してください。エージェント及び機動部隊ひ-88(”走り屋たち”)は交通機動隊と暴走族に偽装、SCP-XXX-JPを追尾してください。SCP-XXX-JPが非活性化するまで追尾を続行、非活性化後に確保・収容を実行します。
説明: SCP-XXX-JPは知性と現実改変能力を持つ土木作業用の手押し車です。
SCP-XXX-JPは自身をハイエンドモデルのスポーツカーだと思い込んでおり、荷台に土砂などの積載物が搭載されていない状態で放置すると不完全活性化し、車輪を使って走り始めます。速度は時速12kmで、自転車と同じ程度のスピードです。配置された場所を中心に円を描くように走り回り、その状態を30分から1時間程度継続します。円運動を続ける間、SCP-XXX-JPは乗用車の排気音に酷似した音を出します。
不完全活性化から1時間経過した時点でSCP-XXX-JPは完全活性化し、現実改変能力を発現します。
周囲のヒューム値を低下させ自らをジャガー・XJ220に変化させます。完全活性化時、SCP-XXX-JP車体内にはドライバー、エンジンタンク内にガソリンを生成します。活性化が完了したSCP-XXX-JPは、至近距離に存在する道路に転移します。転移を終えたSCP-XXX-JPは、ガソリンが切れるまで路上を走り続けます。
SCP-XXX-JPは一般道を走る際は法定速度を遵守し、走行速度は60km/h程度となっています。一般道を抜けて高速道路に入ると、SCP-XXX-JPは速度を上昇させます。速度は時速100〜300km/hであり、0-100km/hの加速は3.9秒です。スペックはジャガー・XJ220のそれと一致します。
SCP-XXX-JPは、高速道路上を走行する車両を追い抜こうとする傾向が見られます。
一般的な乗用車、二輪車、トラック、ワゴン車などについては追い抜こうとする傾向は見られませんでした。対象となる車種はスポーツカーのみです。追い抜かれた車両は、土木作業用の一輪車へと変化します。変化した車両はドライバーを荷台に乗せたまま、高速道路から一般道の路肩に転移します。
ガソリンが切れるとSCP-XXX-JPは不活性化し、元の手押し車に戻ります。
メーカーは東京都███に存在する総合機器メーカー██商事ですが、██商事が製造した手押し車は広く市場に流通しており、SCP-XXX-JPと同じ製品には異常性が認められない事から、███商事がSCP-XXX-JP製造時に異常性を付与した可能性は極めて低いと考えられます、
2009年東京都███市の工事現場で、SCP-XXX-JPの異常性が発現し、財団の目を引きました。
その際に工事現場作業員██名及び付近の高速道路を走行していたドライバー██名の死傷者が出ています。財団はSCP-XXX-JPを追尾し、確保・収容を実施、現在に至ります。
下記のログは、収容プロトコル策定の為に行われた実験記録です。
実験記録001
実施方法: 収容室にスクラントン現実錨とカント計数機を設置安置した状態での観察
結果: SCP-XXX-JPは、タイヤを使って室内を円を描くように走り回った。30分経過後、排気音に似た音を発し始める。ヒューム値は標準の状態。
分析: 活性化の兆候を確認、次の段階に移る──███博士
実験記録002
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPを、タイヤ・バケット・フレームの三つのパーツに分解する。
結果: 収容室内のヒューム値が低下。SCP-XXX-JPは即座に自身を再構築し、手押し車に戻った。収容室内のヒューム値は標準に戻る。
分析: 現実改変能力は強いようだ、解体して収容・保護する方法は取れないな───███博士
実験記録003
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: 実験02と同様にSCP-XXX-JPを解体、解体前後のヒューム値の増減を確認する。
結果: 解体後、収容室内のヒューム値が低下。SCP-XXX-JP再構築後、ヒューム値は標準値となる。
分析: 活性化を止める方法が分かるまでは、応急処置として解体を行うこととする──███博士
実験記録004
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: SCP-XXX-JPを100Kgの錘に鎖で繋ぐ
結果: 鎖に繋がれた状態で前後運動をしたのち、現実改変能力が発現。錘と鎖が消失。
分析: 障害物を認識している、どうやら外部の刺激に反応するだけではないようだ──███博士
実験記録005
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: 後述のインタビューログ03に基づき、SCP-XXX-JPが安置されていた倉庫の状況を再現。結果: SCP-XXX-JPは排気音を発し、床の上を円を描いて走り始めた。その後に活性化の兆候を見せたため、解体。SCP-XXX-JPは現実改変能力を発現、自身を再構成した。
分析: 周囲の状況を認識できているようだ──███博士
実験記録006
対象: SCP-XXX-JPとD-58234
実施方法: SCP-XXX-JPがDクラスを認識するかの実験結果: SCP-XXX-JPはD-58324の周囲を走り回った。収容室内のヒューム値は標準
分析: やはり、こいつには認知機能がある──███博士
実験記録007
対象: SCP-XXXの認知実験
実施方法: SCP-XXX-JPとの意思疎通
音声、モールス信号、無線、絵文字、ボディランゲージなどを使用してオブジェクトとの意思疎通を試みる。結果: SCP-XXX-JPは排気音に似た音を断続的に発振し、モールスでの意思疎通にのみ応じた。
返答は「オレ ハ ジャガー ダ」のみ。分析: こいつは自分自身をジャガーだと思い込んでいるようだ──███博士
実験記録008
対象: SCP-XXX-JP
実施方法: 後述のインタビューログ03に基づき、SCP-XXX-JPのバケットに砂利を入れる。
結果: 周囲のヒューム値が低下、活性化の兆候を認めたためSCP-XXX-JPを解体。SCP-XXX-JPは現実改変能力を発現、自身を再構築した。
分析: 状況を再現できていない、やり直しだ──███博士
実験記録009
対象: SCP-XXX-JPとD-54632
実施方法: SCP-XXX-JPのバケットに砂利を入れる。作業は土木作業経験者のDクラスが実施する
結果: SCP-XXX-JPが運動を停止、ヒューム値は標準値をキープする。
分析: 成功だ、これを持って収容プロトコル策定とする──███博士
以下は、事件関係者に対するインタビュー記録です。
事件の生存者に対し、インタビューを行いました。
対象: ゼネコン業者███建設の現場監督 村田███氏
インタビュアー: ███博士
付記: 本インタビューは、産業医によるカウンセリングという偽装の元に行われています
<録音開始 2009/07/12>
███博士: では、事件当時の状況をお聞かせください。
村田: ああ、産業医にかかるなんて久しぶりでね。どこから話していいものやら……
███博士: ひとまず、事が起きた順に話して頂けますか。
村田: わかった。あれは、俺たちが基礎工事を始めた時だった。地ならしが終わって、その後に基礎の型枠を地面の上に作って、そこにコンクリを流し込んだ。その後一週間は養生7した。
███博士: 作業に支障はありませんでしたか?
村田: 順調だったよ、基礎は問題なく固まってた。掘った部分を埋め戻して、基礎の上に木のレール敷いて、基礎のくぼみの部分にネコでコンクリを流し込んだ。あれはその最中に起きたんだ。
███博士: ネコというのは、手押し車ですか?
村田:そうだよ、うちの倉庫に腐る程置いてあるやつの一つだった。あれが突然、揺れ始めたんだ。最初は地震でも起きたのかと思ったが、揺れてんのはあのネコ一台だけだった。うちの若い奴がおかしいって言ってたんだが、何かの勘違いだろうと思って作業を続けさせたんだ。
███博士: その後、どうなりましたか。
村田: ネコを運んでた奴がレールから落ちて骨を折った、ネコは基礎のくぼみの中に落ちていた。どうしたんだって駆け寄ったらネコが勝手に動き出した、ネコがくぼみから飛び出して、ぐるぐる回り始めた。
███博士: その時に、事故が起きたんですね。
村田: ああ、気がつくと工事現場を外車が走り回ってた。そこにいた奴らは全員轢き殺されるか、跳ね飛ばされて重症だ。俺は型枠のくぼみに頭を抱えて隠れてた、どうにかしようとしたが、野郎は早すぎてどうしようもなかった……生き残ったのは俺と、骨折って倒れてた若いのだけだ。
███博士: それが、事故の全容というわけですね。
村田: そうだ、会社の奴に話したって信じちゃくれなかった。なあ先生、俺はまともだよな?
███博士: どうやら、事故の後遺症が残っているようですね。
村田: ちくしょう、あれ以来ずっと夢に出るんだ。忘れちまいてえ……
███博士: ご安心を、出来る限りの事をさせていただきます。
<録音終了 2009/07/12>
終了報告書: インタビュー後、村田氏及び███建設社員にクラスC記憶処理を実行しました。
さらなる調査のため、事件の生存者にインタビューを試みました。
インタビュー対象は現在東京都███区の███病院に、上腕部骨折で入院中です。
███病院は財団フロント企業が経営しており、オブジェクト活性化時に███病院へ救急搬送されています。
対象: ███建設社員金山███氏に対するインタビュー
インタビュアー: ███博士
付記: ███博士は金山氏の担当医としてインタビューを行なっています
<録音開始 2009/07/14>
███博士: 金山さん、お加減はいかがですか?
金山: ええ、おかげさまで。どうにか生きてますよ。
███博士: あの時の話を聴かせて頂きたいのですが、よろしいですか?
金山: 事件が起きた時の、ですか。それは……
███博士: 治療の一環だと考えてください、あなたは精神的にダメージを負っている。それをケアする必要があるのですよ、ご協力頂けないでしょうか?
金山: わかりましたよ……先生はご存知なんですか、アレの事。
███博士: アレ、とはあの手押し車の事ですか?
金山: はい、あの変なネコ……ああ、手押し車の事です
███博士: 村田さんからお話を伺いました、ネコについてもう少し詳しくお願いします。
金山: 大丈夫ですか?警察に言ったり、しないですよね。
███博士: ご安心ください、秘密は守りますよ。
金山: じゃあ話します。一週間ほど前でした。現場が終わって、機材を車に積もうとしたら、車道側にあのネコが置いてあったんです。
███博士: 以前から使っていたものでしょうか。
金山: ええ。で、おかしいなって思ったんです、ネコは基本的に、現場の敷地の内側に置くようにしてました。だからあれ見た時、誰があそこに置いたんだって思いました。監督にも叱られました。
███博士: それは災難でしたね。
金山: 参りましたよ、若い奴ら全員説教で。監督は怒って先に帰っちゃうし、腹が立ったんで………
███博士: どうしました?
金山: あのネコにワイヤーくくりつけて、車で引きずってやりました。あの時の現場は結構ハードで、それがようやっと終わった途端にあれですから、みんな気が立ってたんです。
███博士: 道交法や現場の安全性から鑑みると、良い事だとは思えませんが……
金山: 言ったでしょ、気が立ってたんだって。それに、やろうって言い出したのは俺じゃない。同僚に鈴木って奴がいて、そいつが言い出した事ですよ。ネコを誰が置いたか分からないってんなら、誰が悪いわけでもないでしょ。悪いのはこのネコなんだって。███博士: なるほど
金山: 俺の車……ジムニーで、ウィンチ付いてるんですけど、それでネコのハンドルにワイヤーくくりつけて引きずって走ったんです。職場で仲のいい田中と谷口と鈴木の三人が一緒に乗ってて……ちょうどその日はクルマも少なかったし、適当に走ったら引き返そうと思いました。そしたら、後ろからでかい排気音が聞こえました。スポーツカーみたいな排気音でした。
███博士: それは、こんな音でしょうか(ボイスレコーダーで活性化時の排気音を流す)金山: そ、それです。こういう音!後ろに乗ってた奴がそれで、なんだろうなって思ったら突然バックミラーにスポーツカーが映ったんですよ。多分ジャガー。今までそんなの走ってもいなかったのに。
███博士: それで、あなたはどうしたんですか?
金山:面倒だから、空いてる方の車線にハンドルを切ったんです。そしたら、そいつも同じ車線に来るんですよ。
███博士: その時のスピードはどれくらいでしたか?
金山: 一般道ですし、常識的な速度ですよ。でも後ろからいきなり外車が来て、煽るみたいについて来るんですよ。なんだ?って思うじゃないですか。そうしたら、バックミラーに変なのが映って。
███博士: 変なの?
金山: ワイヤーです。後ろの外車と俺の車が、ワイヤーで繋がれてたんですよ。それで俺、わけわかんなくなって車をカッ飛ばして………でも後ろのジャガーは俺を追っかけて来るんです、いや、むしろ俺の車の速度に合わせて走ってるって感じだったのかな……まるで俺に引きずられてる、みたいな感じだったのかも……
███博士: そんな状態で、よく事故を起こしませんでしたね。
金山:その日は運よく車も少なかったから、でも必死でハンドル切って……そしたら後ろに乗ってた鈴木が、外車いなくなったぞって言うんです。バックミラーを見たら外車が消えてて、路肩に車止めたんです。そしてら、ワイヤーが切れてたんです。
███博士: ワイヤーにはネコが繋がっていたんですよね?それはどうしたんですか?
金山: ネコも無くなってました……どうしようかってみんなと話したんですよ。仕方ないから来た道を戻る事にしたんです、そしたら……あったんですよ、ネコが。
███博士: どこにあったんですか?
金山: 路上に、ポツンと置いてありました。で、このまま置いとくのはヤバイなって思って……ネコを拾って会社の倉庫に戻しました
███博士: なるほど……そういえば、事件が発生した日に休暇を取られている方が居ましたが……確か名前は鈴木さんでしたね、同乗されていた方ですか?
金山: ええ、そうです。田中も谷口もあの事故で死んじまったけど、あいつは無事のはずです。
███博士: ありがとうございます、彼にも話をしてみなければいけませんね。
金山: ああ、そういや鈴木が何か変な事を言ってました。
███博士: 変な事とは?
金山: いや、ネコを拾って帰る途中で、何かブツブツ言ってました。こんな事ならさっさと捨てるんだった、とかなんとか……
███博士: なるほど。
金山: 今回の件は俺のせいです……あの話を監督にしてれば、誰も死ななかった……
███博士: あなたに罪はありません。まずは身体を治してください、それから今回のことは忘れてください。
金山: 全部なかった事にするんですか?そんなの無理ですよ。
███博士: 色々と複雑な事情がありまして、どうかご理解ください。<録音終了2009/07/14>
終了報告書: 金山氏にクラスC記憶処理を実施しました。
調査の結果、オブジェクトについての情報をもつと思しき対象にアクセスする事が可能となりました。
インタビュー対象は事故の発生の連絡を受けた後、自宅に引き篭もっている状態でした。
対象: ███建設社員 鈴木███氏へのインタビュー
インタビュアー: エージェント███
付記: 警察官に偽装したエージェントが事情聴取を行なっています。
<録音開始 2009/07/14>
エージェント███: 申し訳ありませんね、急に上がりこんでしまって。
鈴木: 今回の事故、俺は無関係ですよ。
エージェント███: そうでしょうか?詳しい話は金山さんから聞きました。
鈴木: 金山から?一体なにを?
エージェント███: 例のネコについて
鈴木: (沈黙)
エージェント███: 金山さんから聞いたんです。あなたが妙な事を言っていたと。廃棄するべきだったと。鈴木さん、実はあのネコについて前々からご存知だったのでは?
鈴木: (数秒沈黙)ええ、そうですよ。でも警察がなんでそんな事……
エージェント███: 事件の究明のためです、どんな小さなことでもいいので教えて頂けませんか?
鈴木: そんな、でもアレは……俺の作り話で。
エージェント███: こちらを舐めてもらっては困ります、あれが作り話ではない事は、現場検証で既に明らかになっているんです。話していただけませんか?
鈴木: ………いいですよ。ええ、事故が起きるずっと前から知ってましたよ。アレは会社の倉庫に置いてありました。あのネコがおかしいって気づいたのは1年くらい前の事です。
エージェント███: どんな状況で気づいたんですか?
鈴木: 俺は会社の倉庫の整理をやってました、会社が新しい機材を買ったんで、古いものは処分しようって話になりました。それで、古い機材は捨てようって事になったんです。
エージェント███: なるほど、それで?
鈴木: 古い機材は片っ端から倉庫の外に出す事になったんです。その日は会社に人がいなくて、その場にいたのはほんの数人でした。で、気づいたらみんな帰ってました。
エージェント███: その場にいたのはあなた一人だけですか?
鈴木: はい。それで、作業中に倉庫で座ってたら、何かがガサゴソ動く音が聞こえたんです。何かなって見たら、倉庫の床をネコが走り回ってたんです。
エージェント███: ネコが、ですか。
鈴木: ええ。あの時は疲れてたから、多分何かの幻覚だと思ったんですよ。でもネコは延々と走り回ってる、これはヤバイなと思ったんです。
エージェント███: それで、どうしたんですか?
鈴木: こいつ、腹が減ってるんじゃないかと思って……棚にあった砂利の袋を荷台ににぶちまけたんですよ、そうしたら止まった。
エージェント███: 空腹、ですか。
鈴木: 本当にこいつが腹を減らしていたかどうかはわからないですが、大人しくなりました。
エージェント███: なるほど……ところで、あのネコを現場に持ち出したのもあなたですか?。
鈴木: ……はい、俺です。
エージェント███: 倉庫にはあれと同じようなネコが沢山置いてあったはずです、その中から例のネコを見分けられた理由は何だったのですか?
鈴木: 見分けられるようにハンドルにカラーテープを巻いておきました。
エージェント███: あのネコをそのままにしておいた理由は?そもそも、今回の事故の原因があのネコです。あれを現場に持ち出したのは危険だったのではないですか?なぜ、あなたはあれを持ち出したのですか?
鈴木: 俺ね、身寄りってもんがないんですよ。彼女もいないし、金だってあるわけじゃないし……倉庫でぐるぐる回ってるこいつを見てね、なんだか可愛いと思ってしまって……
エージェント███: あなたにとってこれは、ペットのようなものだったと?
鈴木: そうです、誰にも内緒でずっとね。あいつはきっと道具として使われたかったんだ。だから俺はいつも、あいつを現場に持ち出していました、家族みたいなもんです。
エージェント███: 家族、ですか。ではなぜ、突然暴れ出したのでしょう?
鈴木: それは俺にも何とも………まさかこんなことになるなんて……
エージェント███: そういえば、このネコをワイヤーで引っ張ったらしいですね。
鈴木: はい、言い出したのは俺です。
エージェント███: あなたはアレの異常性を間近で見た。なのに、現場にそれを持ち出し、あまつさえそれに悪戯をした。どうしてでしょうか?
鈴木: 走らせてやりたかったんですよ。
エージェント███: 走らせたかった?あの、ネコを、ですか。
鈴木: ちょっとした散歩みたいなつもりだったんです、退屈してるだろうからって。そうしたら、あいつがあんな風になるなんて思わなくて……
エージェント███: そうですか、ところでアレはいつから倉庫にあったのですか?
鈴木: 俺が気づいたのは1年前です、あんなもの一体誰が持ち込んだんだか……ああでも……俺が夜勤に入る前に……一人欠員が出たっけ。
エージェント███: それが、今回の件に関わりがあると?
鈴木: それは分からないですけどね。でも、もしかしたら俺と同じことしてたのかなあ?
エージェント███: その人の名前は?
鈴木: 名前は河中██、でも、そいつもう……いません。
エージェント███: 退職されたのですか?
鈴木: 死んじゃいました、首吊り自殺だったそうです。
<録音終了 2009/07/14>
終了報告書: 鈴木氏にクラスC記憶処理を実行しました。
オブジェクトの作成者の情報を得る事ができました。
調査の結果、作成者に直接関与していたと思しき対象を特定しました。
対象は、現在東京都███区に生活保護を受けながら暮らしています。
対象: 自殺した河中███氏の母親
インタビュアー: ███博士
捕捉: ███博士は███市のソーシャルワーカーに偽装しています
<録音開始 2009/07/15>
███博士: 息子さんについて、お話いただけませんか?
母親: ええ、もう1年前の事ですけれど……私も随分傷つきました。まさか息子が……
███博士: お辛いでしょうが、これも治療の一貫、と考えていただければ。
母親: 分かりました、あの子は昔からどこか変わった子で……
███博士: 変わった、と言うのは。
母親: あまり丈夫な子ではなかったんです、小さな頃は些細な事で大きな怪我をしたりして………でもあの子は近所の子たちとよくかけっこをして遊んで居ました。
███博士: 体が弱いのに?
母親: はい、あの子は本当に体が弱かったんです、転んだだけで骨を折ってしまうくらい。でも……気がつくと、その怪我はケロリと治ってしまうんです。
███博士: どれくらいの期間でですか?
母親: すぐに、です。私が目を離した隙に、もう治ってしまうんです。
███博士: それは………確かに変わった子ですね。
母親: あの子は自分の体が弱い事を気にしていました、だからあの子は自分の体を強くしました。
███博士: 体を鍛えたのですか?
母親: いいえ、そう言う事をする子ではありませんでした。でも気がつくと、あのの体には筋肉が少しづつついて行きました。本当なら、かけっこやサッカーをできる子ではなかった筈なのに。
███博士: 周囲の反応はどうだったのですか?
母親: 弱いけどみんなについてくる子、みたいに思われていたみたいです。それで、私もだんだんわかってきたんです。あの子は何か特別な力があるんだって。
███博士: 彼はその後、どんな風に成長したのですか。
母親: 普通です、小学校を出て中学校を出て高校を出て、大学に入って……他の子たちと変わりなく、成長して行きました。でも、家の中で問題があって……
███博士: 失礼ですが、旦那さんは。
母親: あの子が大学に入った頃、事故で亡くなりました。
███博士: 家族の関係は、どうだったのですか。
母親: あの人、父親との関係は……あまりうまく行きませんでした。家の中では口論が絶えないことも多くて、あの人はよくあの子を殴りました。
███博士: 家庭環境は、あまり良好ではなかったようですね。
母親: あの子が小さい頃からそうだったんです。私も、あの人からよく殴られていました。あの子は優しい子で、いつも私を庇ってくれました、だから………
███博士: 彼が物心つく頃には、口論が絶えなかったと。
母親: はい。でもある日、あの子が言ったんです。これからはもう殴られることはないよ、って。
███博士: それは………
母親: その次の日に、あの人が交通事故で亡くなりました。
███博士: 申し訳ありません、辛かったでしょうね……
母親: いえ、正直ほっとしたんです。私にとってあの人は、もう昔のあの人ではありませんでしたから。でも、心配なのはあの子でした。私、あの子が何かをしたんじゃないかと思って。
███博士: 彼に尋ねて見ましたか?何をしたのか。
母親: いいえ。あの子は、しばらく部屋にこもりきりでしたから。でも聞こえたんです、ドアの前に夕食を置いた時に。失敗した、こんな筈じゃなかったって、一人でそう言っていました。
███博士: そうですか、彼はその後どうしたのですか。
母親: 大学を辞めて、働き始めました。あの子は言っていました、これから少しづつうまくいくようになる、きっとそうする。自分には変えられるからって。
███博士: 変えられる、ですか。
母親: はい、あの子の体格はまた変わって行きました。辛い工事現場の作業にも耐えられるくらい、あの子の体にはもっと筋肉が着いて行きました。ほんの1ヶ月もしないうちに。
███博士: 彼はどうして、建設会社に入ったのですか?
母親: 何かを作ったり、作り変える方法を勉強するのだと言っていました。それには、土木作業を実際にやってみるのが一番だと。
███博士: 作り変える方法を、彼は学んでいたと言うことですか。
母親: はい、あの子が勉強していたのも建築関係の事でしたから………
███博士: なるほど……ところで彼は生前車にはよく乗っていましたか?
母親: ええ、免許をとったときはとても喜んでいました。あの子、こう言ってました。今乗ってるのは中古のマークIIだけど、いつかジャガーを買うんだ、って。
███博士: そうですか。しかし、ジャガーを買うとなれば大金です、彼には目標があった。そんな彼が、なぜ自ら命を絶ったのでしょうか。
母親: 私には分かりません、でもあの子は言っていました。うまくいかない、全部作り直すなんてそもそも無理なんだって、それが何のことなのかも言ってくれないまま、あの子は……
<録音終了2009/07/15>
終了報告書: 河中氏の母親にクラスC記憶処理を実施しました。
以上の調査の結果から、オブジェクトの作成者は現実改変能力者だったと推察されます。
対象の能力者は既に死亡しており、対象が勤務していた建設会社の倉庫内から異常性を持つ物品は確認されませんでした。この事から作成者の現実改変能力は極めて限定的なものであり、社会に対する影響もまた限りなくゼロに近いと言ってよく、これにより現実改変能力による異常現象の拡散は収束したと結論づける事ができます。
残る懸案事項はSCP-XXX-JP本体のみであり、調査結果を元に特別収容プロトコルが策定されました。
下記の記録は、特別収容プロトコル「スピード」実施時の記録です。
収容プロトコル「スピード」実施時の音声記録
音声記録は、機動部隊隊員とプロトコル統括者である道策管理官のものとなっている。
合田隊長:司令部、こちらアルファ。対象をマークした、既に展開は完了している。周囲の交通状況は?
道策管理官:こちら司令部、あまり良くないな。通行規制を実施しているが、長引けば感づく奴も出てくる。そちらの対象の状況はどうか?
合田隊長:既に、エージェント███と███の両名が先行偵察に入った。今んところケツについてるが、手は出させていない。
道策管理官:了解。対象の全力追尾を開始せよ。合田隊長:了解した、アルファ・アウト。ってことだてめえら!聞いたな!あのクソ野郎のケツを蹴り飛ばせ!
【音声ログ一部割愛・音声ログは対象オブジェクトを環状線に追い詰めたところから再開される】
合田隊長: こちら機動部隊、██、まだ走れるか!?
エージェント██:誰に物言ってんだよ、余裕だよ余裕。でもこの野郎、相当しぶといぜ。
合田隊長: エージェント██、そっちは?
エージェント██こちらも大丈夫です、アイツはまだまだ走れるみたいですが。
合田隊長: クソッタレが、外車ごときが日本のバイク乗り舐めんな!仕掛けるぞ、燃料タンク狙え!タイヤもだ、バイク組は並走しながら撃て!
(射撃音)
合田隊長: ドライバーに命中、だがダメか。ドライバーもウィンドウも復元しやがった!
水野隊員:命中、タイヤを撃ちましたが、撃った側から治っちまう!
中村隊員:命中、タンクからオイルの漏出を確認。しかしこちらもすぐに再生!合田隊長: 撃ち続けろ!てめえらのタマが焼き切れるまでだ!
(射撃音)
合田隊長: 畜生が!まだ走るつもりかこいつは!
道策管理官:こちら司令部、まずい事になった。
合田隊長: 今作戦中だ!何がどうしたんです!?
道策管理官:特事課8から通達が入った、早いうちに片付けなければ連中は県警を引き連れて現場になだれ込むと言っている………長時間の交通規制もそろそろ限界だ。
合田隊長: 畜生、良いニュースをどうもありがとうございます。お前ら、全力で攻撃だ!次で………
水野隊員:隊長、オブジェクトが停車しました。非活性化を確認、野郎、ネコグルマに戻りました。
合田隊長: 全車停止!収容に移れ!
中村隊員:一体どういう……
合田隊長: 燃料切れさ、ジャガーってのは燃費の悪い車でな。ガソリンをバカ喰いする、野郎はフルスピードで走ってた、だから止まったんだ。手間ァかけさせやがって……
エージェント██:終わったみたいだな。
合田隊長: ああ、終わったよ。お疲れさん。
哀れな奴だ、だがこいつの気持ちはわかる。スピード、全てはスピードなんだ。せめて、こいつがバイクだったなら──エージェント██
アイテム番号: SCP-XXX-JP-J
オブジェクトクラス: メェエエエエ
特別収容プロトコル: メエェエエエ

活性化時のSCP-XXX-JP-J
説メエエエェ: 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補遺: 草
"何かの悪い冗談"

"我々は暗闇の中に立つ"
クローラー: OMLET | クエリー: 蟹 | サーチ: CRAB
オプションフィルタ | アンド: Cancer? | 自動接続: 有効
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 担当職員は、SCP-XXX-JPの流布及びSCP-XXX-JP-1の出現を厳重に監視し、SCP-XXX-JP-1出現時は収容プロトコル「フードコート」を実行してください。収容プロトコル「フードコート」発令時、機動部隊ほ-S"クックマン"は、バレットM82対物ライフル及び、ブローニングM2重機関銃を用いてSCP-XXX-JP-1を終了、またSCP-XXX-JP-1感染者は消音性の高い方法で終了してください。
説明: SCP-XXX-JPは、広域感染型のミーム的概念であり現実改変能力を持ちます。主に壮年期から中後期高年期の男性(以後対象と記述)に感染します。対象は自身の過去について語る際「自分が若い頃は(任意の物品・文化風俗・概念など)はなかった」と言及するようになり、現在との乖離を嘆く様子を見せます。症状発生から24時間後、対象は一般的なカニ科の生物に対して恐怖感と忌避感を示すようになります。また過去への言及が頻繁に行われるようになり、発言内容に「自分の若い頃にあったもの」について言及を繰り返します。この時点では、記憶処理によってその影響を消去する事が可能です。症状発生から1週間が経過すると「自分の若い頃にあったもの」の全てが「人食い宇宙蟹」に置換され、現実改変が発生します。この時点で、記憶処理薬によるミームの消去は不可能となります。現実改変発生後、対象の半径10m以内SCP-XXX-JP-1が出現します。
SCP-XXX-JP-1は甲幅2.5m、全長10m(脚部を開いた際の長さ)、重量36tの、過去改変によって出現するズワイガニ(学名:Chionoecetes opilio)の外見を持つ実体です。甲殻の厚さは12cmで、NIJ規格に於けるクラスIVの耐久力を持ち、熱に対して高い耐久性を持ちます。SCP-XXX-JP-1の腹部及び甲殻表面には焦げ跡が確認でき、この事からSCP-XXX-JP-1の外殻には1000〜1600℃の熱が与えられていた事が推察できます。この焦げ跡は大気圏突入時についたものであるという仮説が提唱されていますが、詳細は不明です。SCP-XXX-JP-1の重量を6本の脚で支える事は力学上の限界から不可能と推察できますが、SCP-XXX-JP-1は一般的なカニ科の生物と同様、脚を使って水平方向に移動する事が可能です。SCP-XXX-JP-1の食性は肉食であり、その対象にはヒトも含まれます。SCP-XXX-JP-1は周囲の生物を発見し次第捕食します。特に、SCP-XXX-JP-1の感染者を即座に発見し、追尾して捕食する傾向が見受けられます。この事から、SCP-XXX-JP-1は、感染者を不明な方法で判別する事が可能であると考察されています。なお、夢界9に於いては落語家の三遊亭███の外見を持つ夢界実体として出現します。SCP-XXX-JPは演目「叩き蟹」を公演し、夢界から対象に干渉を行っている事が判明しています。
補遺: SCP-XXX-JP-1は、20██年に発生した事案-0532を契機に財団の目を引きました。事案-0532は、東京都███市に於ける男性の連続失踪事件と、それに伴うSCP-XXX-JP-1の大量発生事件発生財団は機動部隊を派遣し、SCP-XXX-JP-1の無力化に成功。その際███名・機動部隊員███名・収容エキスパート██名の損害を受けました。また、周辺被害としてに民間人███が犠牲となっています。当該事案はカバーストーリー”大規模な連鎖ガス爆発”が流布されました。また、目撃者に対してはクラスC記憶処理が実行されています。
財団はSCPXXX-JP及びSCP-XXX-JP-1への対処を策定しました。まず、SCP-XXX-JP-1の発生源について、財団はインターネット上での懐古的表現に対するミームをWEBクローラを用いて調査しましたが、現在もその発生源については特定できていません。しかしながら、夢界のファウンデーション・コレクティブ10から夢界での異常事例発生の報告が確認されました。
以下は、オネイロイウェストにて確認されたSCP-XXX-JP-1の発見報告例です。

ゾエア・マッカンドル @ZoerMak1984
誰だよ、落語なんてやってるのは。落語は好きだが、演目が古臭い。現界基準の奴じゃなくて、どうせならオネイロイらしい奴をやってもらわなきゃ。
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2:00 AM - 22 February 2016

Seafd
そうすると蟹がツツーッときて、一言「どうかこちらをお使いください」
Upvote Reply +1,687,498 - 180 degrees Kelvin

ゾエア・マッカンドル
なあ、この演目しかやらないのか?あんた延々とこればっかやってるんだが?
Upvote Reply +7,946 - Thursday 2016/05/12 2:17pm
そのため、SCP-XXX-JPへの対抗ミーム流布計画「フードコート」が立案されました。これにより、現時点で財団はSCP-XXX-JPを80%無力化しました。
以下は「フードコート」の概要です。
対抗ミーム流布計画「フードコート」概要
1:SCP-XXX-JPの特性を利用し、SCP-XXX-JP-1に相当するものに置き換える
2:対抗ミームはSCP-XXX-JP-1を捕食可能な唯一の存在とする。
3:ファウンデーション・コレクティブのドリームクロウラー11を使用し、日本国内の対象全員にミームを散布する。
4:対抗ミームが流布され、SCP-XXX-JP-1の完全無力化が観察できた時点で、対抗ミームを消去する非異常のミームを流布する。
5:機動部隊によりSCP-XXX-JP-1及び対象を速やかに終了、カバーストーリーの流布に務める。
補遺2:「フードコート」により、SCP-XXX-JP-1は完全に無力化されました。しかし、現在もSCP-XXX-JP感染者及びSCP-XXX-JP-1の発生が見受けられます。そのため「フードコート」で使用された対抗ミームの改変が必要であると考えられるため、流布されたもミームの概要をここに記載します。対抗ミームは、便宜上SCP-XXX-JP-2という識別符号を与えられています。
SCP-XXX-JP-2は、SCP-XXX-JPの現実改変特性を用いて作成された知性を持つ飛行可能な知性化オムライス型実体です。SCP-XXX-JP-2は人類全般及び人類の文化を愛し、それを守護しなければならないという使命感を持って行動します。SCP-XXX-JP-2は、SCP-XXX-JP-1を「蔑むべきカニミソ野郎」と認識しており、SCP-XXX-JP-1を積極的に捕食します。SCP-XXX-JP-2は、自身の使命が終わった後に自身が消失する事を知っており、またそれを受け入れています。
補遺3: メモ
あんたがどういう方法で、ここまでたどり着いたかは聞かない。
それ俺が知る事はできないだろうからな。
だが頼む、こいつを読んでほしい。
俺たち財団は、正確には俺たちの研究チームは、SCP-XXX-JP-1へれの対抗ミームを研究していた。
ほとんど全員が平成生まれで、年も若かった。30代の人間はかなり少なかったな。
理由としては、過去を懐かしむほど長く生きてはいないってのが理由だった。
懐古的なセンチメンタリズムには毒されていないというのがお偉いさんの考えだったらしい。
30代なのは俺と███くらいだったよ。とは言っても、俺はもう40になるが。
すまん、自分が死んだ年齢くらいは書き遺しておきたいんだ。俺たちは研究を行った、その結果、SCP-XXX-JP-2が作られた。
どうしてオムライスなのかは聞かないでくれよ、あれがいちばんいい方法だったんだ。
俺たちの考えでは、ミームは1週間ほどで消失し、SCP-XXX-JP-2に置き換わるはずだった。
それは結果的に成功した。SCP-XXX-JP-1は綺麗さっぱり消えてしまったんだ。
でもそれは甘い考え方だった。SCP-XXX-JP-2は消えなかったんだ。
俺たちは奴らに「もう仕事は終わった」と伝えた。
だがあいつらは消えるつもりはない、と言った。
だから俺たちは、SCP-XXX-JP-2を消そうと考えた。
財団の、オネイロイになった奴らの力を借りてだ。
元々あいつらは、オネイロイが日本人の無意識の海にばら撒かれたbotみたいな奴らだった。
俺たちが使ったドリームクロウラーと同じタイプだ。しかし奴らは、俺たちの知らないところで自らを更新していたんだ。
だから俺たちは、奴らを群制御していた中核botに自壊命令を出した。
それで奴らは綺麗さっぱり消えてくれた、でも問題があったんだ。
あいつらはSCP-XXX-JPの特性を利用して作られた。
その結果、SCP-XXX-JP-1は復活した。しかも、今度はもっと大量に発生し始めた。
タチの悪い事に、SCP-XXX-JPの感染者が俺たちの間にも出始めた。
そして進化したミームは記憶処理薬すら通用しなくなってしまった。
研究チームのほとんどがカニの餌になったよ。
奴らは外敵との戦いの結果、大きな進化を遂げていた。もう対物ライフルでも殺せない。
そして……今俺は、あのクソ蟹が装甲ドアを叩く中、これを書いている。俺の若い頃には、あんなものはなかった。
俺が若い頃には、人食い宇宙蟹と人食い宇宙蟹を食べる知性化オムライスがいた。
今はもう、知性化オムライスはいない。この地球には人類と、人食い宇宙蟹がいる。
もはや、その間に立つ何者も存在しない。だから頼む。これを読んでるあんた。この研究を再開してくれ。
あんたが研究者じゃなくて自衛官か、そうじゃなきゃ、誰かの雇われでも構わない。
この研究をどこか、できればGOC極東支部にでも持ち込んでくれ。
────███研究員
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:2094799 (31 May 2018 15:59)
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