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アイテム番号: SCP-507-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 担当職員は、毎週日本国外務省より通報される外交官身分証明票の発行数に特異な変動がないかを確認し、原因不明の増加があった場合には直ちにサイト-8128主任研究員統括管理官に通報してください。主任研究員の要請統括管理官の命令により、機動部隊な-19("皇居ランナー")が派遣されます。この場合、SCP-507-JP事案は速やかに終了され、カバーストーリー『小国紛争地帯の独立と再併合』が適用されます。なお、SCP-507-JP事案に関する記憶の一部は残存することが判明しているため、特にSCP-507-JP-2との接触者に対してはBクラス記憶処理が行われます。SCP-507-JPの影響を防ぐため、全ての早期警戒担当職員は日本国籍を有しない者に限定され、東京都皇居から十分に離れた場所に設置されているサイト-8128に常駐します。また、SCP-507-JPに関連して回収された物品は、研究のためサイト-8128の低脅威度物品保管ロッカーに集約してください。
説明: SCP-507-JPは、存在しない国家の大使館と外交官が発生する事象です。SCP-507-JPは、第二次世界大戦における日米開戦前の194█年██月██日に、当時の大日本帝国政府が「沿テムズ川大公国」なる未知の国家を通じてアメリカ合衆国との開戦回避交渉を図ろうとしているという情報を財団が得たことによって認知され、終戦後に収容プロトコルが策定されました。
SCP-507-JPは、東京都千代田区の皇居を中心とした概ね半径7kmの地域に、現在存在しない国家の大使館(SCP-507-JP-1と指定)を出現させます。SCP-507-JP-1は、既存の建物を置き換える形で出現し、周辺住民はあたかもSCP-507-JP-1が以前(少なくとも5年以上前)から存在したかのように記憶を改竄されます。また、あらゆる地図やカーナビゲーションシステムのデータ、案内標識等もSCP-507-JP-1に整合するように書き換わります。このことは、SCP-507-JPの現実改変能力を強く示唆しています。なお、SCP-507-JP事象の頻度は不定期ですが、少なくとも2年以上の休眠期間があることが経験的に推認されます。
SCP-507-JP-1には、通常の大使館と同様に外交官と思われる人型実体が勤務しており、これらには「特命全権大使」を筆頭とする席次に従ってSCP-507-JP-2-1以下の番号を割り当てます。SCP-507-JP-2の数はSCP-507-JP事象の度に変動しますが、それぞれが割り当てられた「職務」を遂行しているように見えます。
SCP-507-JP-2は、高度に組織的に行動し、外務省を中心とする日本国政府の各組織と「外交交渉」を行います。SCP-507-JP-2と接触した政府職員は、日本国とSCP-507-JP-2の「派遣国」との間に従前より外交関係が存在したように記憶が改竄され、SCP-507-JP-2の「外交交渉」に応対するようになります。最初の大日本帝国政府とSCP-507-JP-2との接触記録については、回収文書ファイルを参照してください。
SCP-507-JPの異常性は、SCP-507-JP-1から5km以上離れた場所に所在する日本国籍を有しない者にのみ認知されます。そして、認知者から日本国政府の適切な部局にSCP-507-JP事象に対する疑義が到達した時点でSCP-507-JP事象は終了し、SCP-507-JP-1およびSCP-507-JP-2は直ちに消滅します。特に、SCP-507-JP-1は異常性のない民家や雑居ビルその他の建造物に置き換えられます。ただし、SCP-507-JP事象に関連して、SCP-507-JP-2以外によって作成された文書その他の物件は存続するため、これらは公安調査庁調査第一部第五部門監査係として偽装された財団機動部隊な-19分遣隊による特定秘密取扱状況監査として直ちに回収または改竄されます。
回収文書ファイル:本邦駐箚「沿テムズ川」大公國大使館一等書記官の来省次第について
昭和二十█年██月██日
欧亜局西欧課長殿
西欧課首席事務官 ████
本██日、本邦駐箚「沿テムズ川」大公國大使館「███・███」一等書記官にあっては来省し、当方██首席事務官、██係員にて応対す。
同書記官は、帝國と大公國との国交樹立██周年を控え、益々の友好関係を築きたい旨申し述ぶ。
██首席事務官にあっては、これに和しつつ、目下緊迫する帝國と亞米利加合衆國との関係に言及し、同国と密接な経緯を有する先方の一層の援助を打診せり。
同書記官は、帝國と合衆國との関係に憂慮するところ大なり、本國外務・植民地省東亜部より仲介の労を取ること吝かに非ず旨の訓令もありと述べたり。
ついては、来る██月██日に先方大使閣下と当方██局長との商議を期する旨一致し、双方上官に進達することとす。
なお、過去のSCP-507-JP-2との接触の概要は次のとおりです。
日付 | 国名 | 主な交渉内容 | 結果 |
---|---|---|---|
194█/██/██ | 沿テムズ川大公国 | 日米開戦回避の仲介交渉 | ███████経由の日米交渉打ち切り |
195█/██/██ | 汎オーストリア・ハプスブルク帝国 | 君主制に対する賛美 | 特になし |
196█/██/██ | 神聖シーランド帝国 | 北海に所在するとされる海賊放送局への放送免許発行交渉 | 日本政府高官への「選帝侯」から「男爵」までの「爵位」濫発 |
197█/██/██ | ██████████共和国 | 経済連携協定の締結交渉 | 特になし |
197█/██/██ | 空飛ぶスパゲッティモンスター国 | 日本国著作権法の廃止 | 外務省における新興宗教の蔓延、外務省と文化庁との歴史的な摩擦 |
198█/██/██ | 日本皇国 | [編集済み]の明け渡し | 特になし |
198█/██/██ | テキサス福音騎士団 | 「アメリカ民主主義連合国」との内戦への軍事的支援 | 特になし |
199█/██/██ | [編集済み] | SCP-[編集済み]-JPの引渡し | 特になし |
200█/██/██ | 地球統一連邦 | 連邦への主権の委譲を定めた憲法の早急な制定 | 特になし |
201█/██/██ | 統一中華民国 | 中華人民共和国が拘束していた日本人の解放 | 外務省と日本国情報機関との疑心暗鬼 |
メモ 今のところ、駐在武官が発砲事件を起こしていないのが救いだろうか。こうしてみると、シミュレーションゲームに下手なModを突っ込まれた気分だ。 ― サイト-8128主任研究員 別宮博士
補遺: 最近の調査により、SCP-507-JP-1が「本国政府」との通信を行っていることが判明しました。しかし、現在に至るまで「本国政府」のものとされる通信の発信源は特定できていません。なお、SCP-507-JP-1の行う通信を傍受することが外交関係に関するウィーン条約第27条第2項違反になり得るとの指摘は却下されています。
メモ 外交史家のチームはよく働いてくれているが、一体誰が国際法学者まで連れてこいと言ったんだ。― サイト-8128副管理官兼SCP-507-JP担当統括管理官 別宮博士
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- portal:4455093 (05 Aug 2018 17:53)
初投稿で体裁などが乱れている箇所もあると思いますが、ご批評よろしくお願いします。
悩み所としては可読性を優先するあまり水平線を増やしすぎたかな、という点と、別宮博士のコメントがやや場違いなほどのんびりしているのではないかということです。後者については、長期のインターバルを挟む事象であることを差し引いてもやりすぎだ、と感じられますでしょうか。ご意見をいただければと思います。
>このことは、SCP-XXXX-JPの現実改変能力を強く示唆します。
示唆しています のほうがいいかもしれません
>沿テムズ川大公國など初めて聞いた、
「、」ではなく「。」
>報告書内の長い横線
いらないようにおもえました
>補遺
:がないようです
これについては意図的な表現でしたが、確かに分かりにくく読めますね。
「初めて聞いたし、」と修正しました。
その他3点の表現・体裁に関するご指摘は全てご提案のとおり修正しました。
丁寧なご指摘ありがとうございました。