SCP-XXXX-JP 影より迫りくる感染 ルーキーコンテスト用

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの収容室は常にいかなる場所も1000ルクス以上を維持するように電灯を配置しています。停電時や災害時には非常電源をSCP-XXXX-JPの収容室のみに使用し、最低でも100ルクス以上を維持してください。SCP-XXXX-JPの収容室に入る際は必ず担当職員に所持物のチェックを受け、不要と判断されたものは持ち込まないでください。不要と判断されたものを持ち込む、所持物のチェックで申告していないものを持ち込む、といった行為を試みた人物は即時の終了を許可します。SCP-XXXX-JPに感染した人物の収容室には必ず全面を電灯で覆った特注の防護服を着用して入室してください。

SCP-XXXX-JPに感染した人物は椅子に拘束し、血圧、体温、栄養状態を毎日検査してください。異常があった場合には適正な治療を施します。常にタンパク質の摂取を点滴を介して行わせます。体に亀裂が確認された場合は、タンパク質の摂取方法を前述の方法と並行し、Dクラス職員を介して市販のプロテインを感染した人物に経口摂取させるようにしてください。

人間以外がSCP-XXXX-JPに感染した場合は物体の影がなくなった時にDクラス職員に感染させ前述の方法で収容してください。SCP-XXXX-JP-Aに関する情報媒体や本での記述は記述されているものに応じて隠蔽してください。

説明: SCP-XXXX-JPは主に影を媒体として感染する病原菌です。感染した物体の影と影が触れ合う、もしくは感染した物体の影がなくなった際に放つ病原菌に触れることで感染します。感染した物体の影が影に触れることで起こる感染によって、元々感染していた物体からSCP-XXXX-JPがなくなることはありません。

感染した物体の影は少しずつ面積が小さくなり、最終的に影がなくなると物体に亀裂が入り崩れます。崩れた物体からはSCP-XXXX-JPは確認されていません。影がなくなった際に物体の崩壊を止めさせることによるSCP-XXXX-JPの放出を防ぐ試みは失敗に終わっています。

影が小さくなる段階では痛みや精神的苦痛は伴いませんが、影が完全になくなると痛みを感じ特に亀裂が入った部分が強い痛みを感じるようです。発生した亀裂はタンパク質の摂取により治癒され、摂取の方法は点滴が最も効果的です。

SCP-XXXX-JPは特定の時間帯に鏡を████秒間見ながら█████と言う行為(以下、SCP-XXXX-JP-Aと表記)によって発生します。最初の感染者である██氏は、SCP-XXXX-JP-Aを所持していた本で知り実行したと供述しています。その本ではSCP-XXXX-JP-Aによって自身の内面を具現化したものを鏡に映し出すことができるという内容が書いてありますが、SCP-XXXX-JPのことは一切書いてはおらず現在原因を調査しています。

補遺1: 発見経緯に関する記録

発見日: 2018/09/16

発見場所: 大阪府██市███公園

詳細: 体が割れていると119番通報がされたという情報を財団が入手しエージェント1名を派遣しました。██氏を財団が所有している病院に搬送した過程で影がないことが判明し、検査を行ったところSCP-XXXX-JPが発見され前述の異常性が発覚しました。症状の発生時は15時ほどで周囲の一般人が感染し、搬送や検査の過程で職員が感染したため結果として107名がSCP-XXXX-JPに感染しました。

補遺2:2019/12/██にSCP-XXXX-JPの収容室に1名が侵入し、担当職員が対処に当たりました。3名が昏倒されましたがSCP-XXXX-JP担当職員██は可能であったにもかかわらず対処に当たらず、防護服を侵入者に渡したため、SCP-XXXX-JPの担当から外されました。
以下は侵入された際のSCP-XXXX-JPの最初の感染者、██氏の収容室の監視カメラの映像記録です。

SCP-XXXX-JPの収容室の映像記録

<記録開始>

男性: 失礼するよ。

██氏: アンタは…[12秒間沈黙] 儀式1のときに出てきた人か。

男性: よく覚えてるね。まあ、あれだけ衝撃的な出会いなら覚えてしまうのも当然といえば当然か。

██氏: 何でこんな変なところまで来たんだ?俺を助けに来たなら余計なお世話だ。元はといえばアンタの忠告を受け入れずに儀式をした俺のせいだしな。


██氏: 何か聞くようなことなんてあったか?

男性: 結局、鏡にはどんなものが映ったんだい?

██氏: えー…[5秒間沈黙] なんか白い肌の体毛がない人間みたいな何かが映った。そいつは[男性によって遮られる]

男性: 白い肌で体毛がない?その記憶に間違いはないな?

██氏: 忘れてねえよ。

男性: 続けてくれ。

██氏: で、そいつは目も口も付いていたんだが、口を動かそうとも何かを見ようとする意志が、なかったように見えたな。問題はその後だ。鏡が全部、黒色に染まって…[15秒間沈黙]すまない、そこから何があったか思い出せない。

[男性は振り返って収容室から出ようとする]

男性: ああ、最後に言っておくことがある。君が失敗した原因は他人に対して使っている顔が、必ずしも仮面であるとは限らないということに気づけなかったことだ。

██氏: そういえば全く聞いていなかったが、アンタは誰なんだ?

男性: 何者でもない。

[男性が収容室から出る]

<記録終了>

SCP-XXXX-JP担当職員██に何故、防護服を渡したのか聴取したところ、「対処に当たっても侵入させないことは不可能だと推測したため、最大限に収容違反の可能性を抑えるためにやった。」と供述しました。

補遺3: SCP-XXXX-JP事案記録

2004/██/██
██高等学校で集団ヒステリーが発生しました。96名の生徒に亀裂が確認され、病院に搬送されましたが全員死亡しました。この特異的な症状よりSCP-XXXX-JPとの関連を捜査した結果、生徒の██がSCP-XXXX-JP-Aを行い、SCP-XXXX-JPを発生させたことが、教室の監視カメラの映像から確認されました。以下はその監視カメラの映像記録です。

<記録開始>
(SCP-XXXX-JP-Aを行っているため省略)

██:もしもし?

[黒い霧状の物体が鏡に映っている。物体は渦巻いている]

██: 貴方は僕ですか?

[黒い霧状の物体がまとまる様子が映っている。そこから体毛のない白い肌の男性が出てくる]

██: 質問していいか?

[男性が頷いた]

██: 僕には誰かに誇れる知性や運動能力もないし、いじめられてるから飛び降りようと思ったんだけど、飛び降りれなかったんだよ。僕は本当に死にたいのかな?

[男性が鏡から出て、██の首をつかんだ。██の呼吸が苦しくなっている]

██: な、なんで?

男性: 本来ならば、僕は何もないという、君の内面だから存在すること自体不可能なんだ。君は自分が怖がっていることを自分の内面のせいにしたんだ。何もないものを望み、映そうとした結果、私は何もないという内面として存在できた。意志も感情も存在しないはずだった。だけど君は今、死にたいと望んだ!僕は君が死にたいという意志を実現するために存在する!

[男性は笑っている。教室の扉が開いて2名の生徒が見えたがすぐに走り去った]

男性: 僕は同時に生きたいという意志も持っている。だけどさっき話した通り本来、私は何もないんだよ。意志も結局は君の外面のものだけど、影響が多少出ただけで。だから私は君に成り代りたいんだ!死にたいんだろ?好都合じゃないか!まあ、体と中身が一致しないから無理があるとは思うけど、その時はまた他の人に入ればいいか!

[男性は黒い霧のような物体になり、██の口に入った]

<記録終了>


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  1. portal:6058891 (29 Feb 2020 13:55)
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