Gracephantom Report: 1
SCP

撮影されたSCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは使用時、点検時以外は、不透明な黒いカバーに覆われていなければなりません。施錠された低危険物収容ロッカーに保管されています。必ず、SCP-XXX-JPの周辺には火事の原因になるようなものは持ち込まないでください。また、SCP-XXX-JP-Bが出現している最中に、SCP-XXX-JP付近に近づかないようにしてください。点検する際は、盲目のD-クラスを用いてしてください。

SCP-XXX-JP-Aは標準収容用コンテナに収容され、常に収縮した状態でなければいけません。SCP-XXX-JPが収容違反を起こした場合は、機動部隊-ろ-4("清掃員")によって速やかに再収容されます。

説明: SCP-XXX-JPは主に灰色に塗りつぶされた縦30cm、横35cmの薄汚れたキャンバスです。表面に使用された絵具はアクリル製で、それらの絵具は市販で売られているようなものであることが確認されています。また、SCP-XXX-JPに傷をつけることは容易で、表面上の絵具は剥がれやすくなっています。

SCP-XXX-JPを人間が注視した際、SCP-XXX-JPが即座に塗り潰され、注視した人間(以下SCP-XXX-JP-A)は、アクリル性絵具へと緩やかに変化していきます。SCP-XXX-JP-Aの内部に、生体反応があることが確認されています。写真、映像では異常性は発動しません。対象は物理的に強く接触されない限り注視し続けます。注視を中断させた場合は、SCP-XXX-JP-Aの身体は緩やかな崩壊を引き起こし死亡します。SCP-XXX-JP-Aは水に対して嫌悪感を示す反応が見られ、水に接触させる実験では、SCP-XXX-JP-Aは水に触れた途端に収縮し、さらに水にさらし続けた場合は、SCP-XXX-JP-Aは完全に溶けて、なくなります。SCP-XXX-JP-Aは分速5mで移動し、進行通路上に生物が存在した場合、SCP-XXX-JP-Aは生物に接近後、吸収し生物の質量分、肥大化します。そのため、吸収された生物は通常では体内で[削除済]され、死亡しますが、水を吸収中のSCP-XXX-JP-Aに浴びせることにより、吸収されていた生物を救出できます。SCP-XXX-JP-Aが絵具へと、完全に変化した場合、不可視の人型実体(以下SCP-XXX-JP-B)が出現します。

SCP-XXX-JP-Bは、サーモグラフィー装置を介して視認でき、外見は身長160cmの痩せた不健康的な30歳程度の男性です。こちらからの接触などは不可能ですが、SCP-XXX-JP-B側から接触された事案が報告されています。接触された職員は即座に絵具へと変化され、SCP-XXX-JP-Aと混入されました。SCP-XXX-JP-Bは出現した後、SCP-XXX-JP-Aの活動を[削除済]することで停止させ、SCP-XXX-JP-Aの絵具を使用し、SCP-XXX-JPに絵画を描こうと試みます。ですが、この試みは途中で何らかの原因により必ず失敗します。例としては、突然SCP-XXX-JP-Bが倒れ不活性化したり、SCP-XXX-JP-Aの絵具の残量が枯渇したりなどです。

その後、SCP-XXX-JPは不活性化、表面は再び灰色に塗りつぶされ、SCP-XXX-JP-Bは消滅します。SCP-XXX-JP-Aは、もしSCP-XXX-JP-Bに使用されずにいた場合はそのまま活動を続けます。

補遺1: 20██/█/██、実験後に初期収容時に曝露したエージェントの変化したSCP-XXX-JP-Aが発音、会話しました。幸い、██博士が記録用録音機を、まだ片付けていなかったため記録できました。

以下、インタビュー記録

<参加した職員の談笑、退出する音>

SCP-XXX-JP-A: [音] ねえ、そこの研究員みたいな人。

██博士: ん、誰だ?

<SCP-XXX-JP-Aが強化窓に近寄っていく音>

SCP-XXX-JP-A: ここはどこ?

██博士: そんな、まさか!その状態で発声出来ているのか?

SCP-XXX-JP-A: 辛うじてですが。それよりも、ここは一体?

██博士: ちょっと…待っててくれ。[メモ用紙に記入する音] えーと、まずは、ここは研究施設だ。

SCP-XXX-JP-A: 研究施設ですか。つまり私は何かの実験対象?

██博士: ああ、ついさっきまで実験を行ってた。質問をしてもよろしいか?

SCP-XXX-JP-A: いいですよ。

██博士: ありがとう。それではまず、なぜ急に発声ができるようになったんだ?

SCP-XXX-JP-A: 多分ですが、今は口の周辺を覆っていた絵具が乾き、はがれてなくなっているんだと思います。それが喋れるようになったきっかけだと思います。

██博士: [メモを取る音] なるほど、わかった。次になぜ、生物が進路上にいると吸収しようとするんだ?

SCP-XXX-JP-A: 貴方たちがタバコや酒を嗜むのと同じ、楽しむために。

██博士: …次の、最後の質問だが、以前SCP-XXX-JP-A、貴方はここの施設で働いていたはずだ。そのような記憶はあるか?

SCP-XXX-JP-A: ありません、私は最初から絵具として生きています。

██博士: …インタビューを終了する、それではまた。

<██博士が録音機を片付ける音>

記録終了

メモ: 気味が悪い、生物が自身の体内で息絶えるのが楽しい?人間としての人格が完全に欠如している。 - ██博士

実験記録 XXX-JP - 日付20██/██/██

対象: D-1123

実施方法: D-1123にSCP-XXX-JPを注視させ、その後SCP-XXX-JPにカバーを掛け、注視を中断させる。

<実験開始>

D-1123が収容室に入室する。
SCP-XXX-JPのカバーが外れる。

D-1123がSCP-XXX-JPを注視し始めた。(以降、SCP-XXX-JP-A)

SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPを称賛している。SCP-XXX-JPは白く塗られているだけである。

SCP-XXX-JP-Aの身体が溶け始める。

SCP-XXX-JPにカバーを掛ける。

SCP-XXX-JP-Aは苦悶の表情を表し、その後、臓器が露出し始める。

SCP-XXX-JP-Aの脚が溶け、バランスが崩れる。SCP-XXX-JP-Aが叫び始めた。

SCP-XXX-JP-Aの活動が鈍っていく。また、心臓が露出した。叫び声がこもる。
SCP-XXX-JP-Aが完全に溶けた。生体反応無し。

<実験終了>

分析: 血肉は真紅の絵具となり、骨は白く純白な絵具に、髪は美しい黒に変化した。…正直、こんな呪われそうな絵具は誰も使いたくないだろうな、うん。 - ██博士

補遺2: 定期点検中に、SCP-XXX-JPの裏にメモが貼られていることが判明しました。内容は以下の通りです。

人生は絵のようだ。その絵は、様々な色と混ざり合えば、段々と灰色になっていく。逆に、他の色と混ざり合わなければ、綺麗な色を保てる。Are We Cool Yet?


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