SPC-1000-JP 絶対悪

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中央情報管理局ならびにプロジェクト運営事務局(CICAPOCO)による通達

SPC-1000-JPは計画に大きな変更が加えられた稼働中のプロジェクトです。現在SPC-1000-JPの実施範囲はバミューダ海域に限定されています。

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訓練中のProto Puncher幼生。

プロジェクト番号: SPC-1000-JP

鮫科殴打ケイパビリティ: SPC-1000-JPはあらゆる鮫科個体への殴打に関して非常に有効な効果が期待されます。Monsterタイプに対し非常に有効だと判明しています。現在SPC-1000-JPはMonsterタイプに対する唯一の有効な殴打手段です。バミューダ海域に於けるMonsterタイプの殲滅を目標にプロジェクトを遂行して下さい。

プロジェクト構成: SPC-1000-JPは当プロジェクトの為センター生物化学部門により作成されたProto Puncher(モンハナシャコ[O. scyllarus]の改造個体)に特殊殴打エージェント養成所に於いて特殊な訓練を施したPerfect Puncherを構成要素として含みます1。Perfect Puncherは甲殻の強度、筋出力が向上、体躯が巨大化しており、捕脚を用いた強力な殴打が可能です。体長80cmの状態での殴打速度は1450m/s2に達します。眼球の巨大化により元来の高い視力の更なる向上に成功しており、視神経の光量調整機能を強化する事で水面付近での脳へのダメージを低減させています。尾部及び尾脚の突出した巨大化により高速で泳ぐ鮫科個体の追跡が可能です。

Perfect Puncherの攻撃手段は"殴打"と呼称するに相応しい形態であり、センターの理念を体現する存在です。

Perfect Puncherは貝類及び甲殻類のみを捕食及び鮫科個体を最優先で殴打する様調整されており、鮫科個体を捕食する事は無い為センターの理念に反する事はありません。

人間には判別出来ない円偏光を用いる事で指揮殴打エージェントとPerfect Puncherの間で簡易な意思疎通が可能です。これにより殴打対象の指定やPerfect Puncherからの状況報告を行います。

後述の事案により、通常の鮫科個体に対してのみならず異常に強力な鮫科個体に対してもPerfect Puncherの優位性が確認されました。

事案: 指揮殴打エージェントを含むProto Puncher部隊による鮫科個体捜索中、南太平洋海中に於いて4名の人間と遭遇しました。4名は不可視の実体と交戦中であり、指揮殴打エージェントは胴体の傷や脚部の損傷から交戦相手が鮫科個体であると断定、Proto Puncher部隊が殴打を開始しました。その際3体のProto Puncherが殉職し、8体の不可視鮫科個体の制圧に成功しました。4名の人間は国連下部組織のエージェントだと名乗り海域を離脱しました。

回収した鮫科個体の解剖調査により、以下の点が判明しています。

・胴体後部に入れ墨された何らかの組織を表すと思われるエンブレム

サーキック

回収した鮫科個体から確認されたエンブレム。

・通常の鮫科個体とは異なる異常な遺伝子構造

・人間には不可視だがProto Puncherには視認可能な帯域の光線のみを反射する特殊な身体組成3

・遺伝子異常により完全に退化した生殖器官

これらの事実よりセンター上層部は遭遇した鮫科個体をMonsterタイプと呼称、人為的に製作された鮫科個体であると断定し殴打対象に指定しました。

その後各地でMonsterタイプとの遭遇及びその異常な戦闘能力が報告された為、殴打エージェント及びセンター所属の殴打生物への危険性を考慮し、全海域に於いてProto Puncher及びPerfect Puncherを大量投入したMonsterタイプ掃討作戦"鮫狩り"を実施、ほぼ全海域からのMonsterタイプの駆逐に成功しました。

現在Monsterタイプはバミューダ海域周辺でのみ確認されており、その危険性からバミューダ海域に於けるSPC-1000-JPの集中的な実施が決定されています。尚、Monsterタイプを製作している親鮫派と思われる団体の調査は進んでおらず、殴打対象ではない為優先順位も低いとされています。

鮫狩り実施後、バミューダ海域を警戒中の指揮殴打エージェントに対し国連下部組織所属を名乗る4名の人間より接触がありました。以下にその際に伝えられた内容の要約を記録します。

先日は助太刀して頂き助かった。礼を述べる。
我々の組織は君達の様な異常な存在を作る団体を破壊しなければならない。
だが、助けてもらった上に我々が手こずっていた破壊対象の殆どを破壊した者に対し攻撃するのは忍びない。
私達は上層部に君達の存在を報告していない。
もし君達の上層部に、奴らと戦う意思があるのならば、我々と協力する様に伝えて欲しい。
奴らは純粋なる悪だ。阻止し、破壊しなければならない。君達はそれが出来る。
もし了承してもらえるならば、君達を友好的組織として上層部に報告し、攻撃対象としない事を約束する。
そうでないのであれば、我々はこの事を報告しない。
検討して欲しい。

当該殴打エージェントはこの事を直ちに上層部に報告、真偽の末、この申し出を了承しない事が決定されました。当該殴打エージェントを経由して4名の人間に返答した後、現在まで国連下部組織、及び所属のエージェントより何らかの接触は行われていません。

我々は鮫科個体を悪と認定し、殴打している。その判断に一切の誤りは無い。国連下部組織とやらも、何らかの価値判断、善悪の判断に基づいて行動している。時には、それが我々と同じ方向を向く事や、同じ存在を悪とする事もあろう。
だが、それは一時的な物に過ぎない。彼らが求めるのは何らかの"正義"であり、センターの理念は鮫を殴る事。彼らの正義と、我々の正義は異なる。それだけだ。
索敵し、殴打し、粉砕せよ。 -スピルバーグ博士


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