「使い捨てのギフト」下書き
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の低危険度収容ロッカーに保管してください。 SCP-XXX-JPの実験を行う場合、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。実験外で職員がSCP-XXX-JPを持ち出すことは禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは市松模様の装飾の施された2膳1組の箸です。この2膳はそれぞれ色彩が異なっており、青い1膳がSCP-XXX-JP-1、赤い1膳がSCP-XXX-JP-2に指定されています。

SCP-XXX-JPは18歳以上の男性と16歳以上の女性によって同時に使用された際に異常性を発現します。対象の双方が食事を終えるとSCP-XXX-JP-1を使用した対象(SCP-XXX-JP-Aと指定)は「これは使い捨ての夫婦箸です」と発声しながらSCP-XXX-JP-1をその場に投棄し、SCP-XXX-JP-1は消失します。この後、SCP-XXX-JP-2を使用した対象は「私は使い捨ての配偶者です」と発声した後激しく嘔吐し、直後に昏倒を経て消失します。この際に対象の吐瀉物の中からは市松模様の装飾の施された青い1膳の箸が回収され、これが新たなSCP-XXX-JP-1となります。ここまでのプロセスを、「離別プロセス」と呼称します。

「離別プロセス」の完了から48時間後、SCP-XXX-JP-Aは「自傷再生プロセス」と呼称されるプロセスを断続的に繰り返すようになります。「自傷再生プロセス」に於いて、SCP-XXX-JP-Aは「これは使い捨ての[身体部位]です」と発声しながら自身の該当身体部位を自傷行為によって欠損させ、脱落した部位は消失します。その後欠損部位は直ちに再生しますが、再生したパーツは外観、遺伝情報共にSCP-XXX-JP-A自身のものと一致しません。ほとんどのケースではヒト(Homo sapiens)以外の動物の該当するパーツが発生しており、ヒト(Homo sapiens)のパーツが発生した事例は財団の実験下で2例のみです(左手首が1例、頭部が1例)。
尚、このプロセスに於ける自傷行為の際SCP-XXX-JP-Aは本来の身体組成/構造から想定されるものを著しく逸脱した筋力を発揮しますが、これは鋼鉄等の充分な強度を備えた材質の拘束具を用いる事で阻害可能です。

実験記録1 - 日付20██/8/29

担当者: 皆川博士
対象: D-XXX01(男性)、D-XXX02(女性)

実施方法: D-XXX01にSCP-XXX-JP-1を、D-XXX02にSCP-XXX-JP-2を用いて食事を行わせる

結果: 問題なく「離別プロセス」が発生した後、D-XXX01は「自傷再生プロセス」を23回繰り返した。23回目で「自傷再生プロセス」が頭部に発生し、ノコギリクワガタ(Prosopocoilus inclinatus)のものに置き換わった。D-XXX01はその後も生存を続けたが、以降「自傷再生プロセス」を行わなかった。

分析: 概ね予想通りの結果。頭部を最後に「自傷再生プロセス」が行われなくなったのは、D-XXX01の記憶や人格が消失したせいだろうか。

実験記録2 - 日付20██/9/10

担当者: 皆川博士
対象: D-XXX03(男性)、D-XXX04(女性)

実施方法: D-XXX03にSCP-XXX-JP-1を、D-XXX04にSCP-XXX-JP-2を用いて食事を行わせ、D-XXX03が「自傷再生プロセス」を開始すると同時に記憶処理を行う

結果: 問題なく「離別プロセス」が発生した後、D-XXX03は「自傷再生プロセス」を開始した。同時に記憶処理を行ったが「自傷再生プロセス」継続し、計14回繰り返した。14回目で「自傷再生プロセス」が頭部に発生し、レッサーパンダ(Ailurus fulgens)のものに置き換わった。D-XXX03はその後も生存を続けたが、以降「自傷再生プロセス」を行わなかった。

分析: 記憶を処理しても、「自傷再生プロセス」が止まる訳ではないらしい。となると、頭部を最後に「自傷再生プロセス」が行われなくなる理由が謎である。

実験記録3 - 日付20██/10/2

担当者: 皆川博士
対象: D-XXX05(男性)、D-XXX06(女性)

実施方法: D-XXX06にSCP-XXX-JP-1を、D-XXX05にSCP-XXX-JP-2を用いて食事を行わせる

結果: 問題なく「離別プロセス」が発生した後、D-XXX06は「自傷再生プロセス」を19回繰り返した。17回目で「自傷再生プロセス」が頭部に発生し、九官鳥(Gracula religiosa)のものに置き換わった後も同プロセスを継続。19回目で再び頭部にプロセスを発生し、トゲアリ(Polyrhachis lamellidens)のものに置き換わった。D-XXX06はその後も生存を続けたが、以降「自傷再生プロセス」を行わなかった。

分析: SCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2と対象の性別の組み合わせはどちらでも良いようだ。また、九官鳥の頭部でも「自傷再生プロセス」を繰り返したということは、どうやらフレーズの発声がこのプロセス発現の鍵のようだ。

実験記録4 - 日付20██/10/21

担当者: 皆川博士
**対象:D-XXX05(男性)、D-XXX06(男性) (D-XXX05、D-XXX06の双方は同性愛者である)

実施方法: D-XXX05にSCP-XXX-JP-1を、D-XXX06にSCP-XXX-JP-2を用いて食事を行わせる

結果: 「離別プロセス」、「自傷再生プロセス」共に発生しなかった。

分析: あくまで男女でなければならないという事か。

補遺:
20██/12/14に行われた実験6の最中、D-XXX11による頭部の「自傷再生プロセス」の結果、再生部位として皆川博士の同僚である米川研究員と同型の頭部が発生しました。この頭部は会話が可能であり、長期的なインタビューの為に頭部への「自傷再生プロセス」を阻害する目的でD-XXX11には拘束具が装着されました。

事案記録XXX-JP:20██/9/4に、皆川研究員の出産の際に新生児を取り上げた助産師が「これは使い捨ての命です」と発声して新生児を床に叩きつけ、殺害する事案が発生しました。助産師は直ちに拘束、尋問されましたが、この事案に関する記憶を有していませんでした。目撃者には記憶処理が施され、カバーストーリー:「死産」が適用されました。本事案の██日後に皆川研究員は再び妊娠していることが確認され、現在サイト-81██にて収容状態で経過観察が行われています。

メモ: 現在皆川研究員が妊娠している胎児は、皆川博士、研究員の双方と遺伝情報の一致が見られません -██上級研究員


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