嫉妬に溺れ

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス:

特別収容プロトコル:
SCP-XXXX-JPは人間型オブジェクト標準収容室に収容します。SCP-XXXX-JPの精神状態は常に安定した状態に保たれねばなりません。(実験)に基づき、SCP-XXXX-JPが羨望を覚えないDクラス職員と1日に1度面会をさせてください。ただしSCP-XXXX-JPが望まない場合は面会を強制する必要はありません。またSCP-XXXX-JPの異常性の暴露を避けるため、Dクラス職員を除く財団職員はSCP-XXXX-JPに個人を特定される言動をとることは禁止されています。実験などの理由でDクラス職員以外の財団職員がSCP-XXXX-JPと意思の疎通が必要な場合、変声した声での対話、もしくはメッセージソフトなどを用いたコミュニケーションが用いられます。

説明
SCP-XXXX-JPはアジア人女性の人型SCPです。年齢は13歳くらいに見えます。SCP-XXXX-JPは財団管轄内の精神病院で診察を受けた際、異常性が発覚し、財団に収容されることとなりました。性格は極めて温厚であり、SCP-XXXX-JPを知る人物のほとんどが彼女に対して良好な印象を覚えていました。実際にSCP-XXXX-JPと接触した財団職員も「礼儀正しく、その上愛想のいい子だ」と感じていました。以下は彼女に対する対面インタビュー記録です。

補足:以下のインタビュー記録は一度████博士が録音データを謝って削除してしまったため、████博士が再現したものです。

インタビュー記録XXXX-JP-001_20██/08/13

対象:SCP-XXXX-JP

インタビュアー: ████博士

補足:SCP-XXXX-JPは博士が到着する前からインタビューを終了し、席をたつまで常に背筋を伸ばし、手を膝の上にのせ、とても綺麗な姿勢でたたずんでいた。

<録音開始>

████博士:「さっそくだけれど、君が精神科に通うことになった症状について聞いてもいいかな。」

SCP-XXXX-JP:「はい、先生。私の周りでは、よく人が堕落するんです。」

████博士:「続けて。」

SCP-XXXX-JP:「堕落の仕方は人それぞれなのです。勉強が得意だったクラスの男の子がいじめられ、学校に来れなくなったり、ピアノが得意だった母の友人のお子さんの女の子たちが手を失ったり、役員への昇進がほぼ確実だった父がいきなりクビになったり。」

████博士:「随分と大人びたことを知っているんだね。」

SCP-XXXX-JP:「(少し嬉しそうに)恐縮です。」

████博士:「続けてくれ。君はなぜ精神科に来たんだい?」

SCP-XXXX-JP:「失礼しました。はい、それらの堕落は私が嫉妬心を覚えてしばらくすると起きるのです。」

████博士:「さっき話した君の周りの人間の堕落は、君が嫉妬した後に起こっているということかな。」

SCP-XXXX-JP:「(少しの沈黙)はい。…。あの、怒らないで聞いてくださいますか?」

████博士:「もちろんだ。私たちは君を傷つけることはしないよ。」

SCP-XXXX-JP:「(安堵の表情を見せ、少し戸惑いながら話し始める)ありがとうございます。…頭のいいクラスの男の子は、転校生だったのですが、テストの日まではクラスのみんなとうまくなじんでいました。でも彼がクラスに来て初めてのテスト返却の日、先生の口から発されたクラス一位は、いつもの私ではなく、彼でした。みんないつも私に向けていた賞賛を彼に送ったんです。」

SCP-XXXX-JP:「みんな純粋に、いつも私をほめてくれていたように、彼を褒めました。でも、私はその時、心がちくりとしました。そしてふと思ったんです。『邪魔だな』って。そしたら次の日から突然、、彼に対するいじめが始まったんです。私がいくら成績一番でい続けようと、みんないじめなんてしなかったのに。」

████博士:「ほかの例も同じかな?」

SCP-XXXX-JP:「はい。母が『うちの子は音楽はてんで苦手だから』って私をさげすんだから、家ではお酒ばかり飲んでお手伝いもなにもしない父がいろんな人にお辞儀してもらいながら、ただ座っているだけでお金がたくさん稼げると知ったから。私はそれぞれ『お母さんが私以上に褒める子なんていらない』『偉そうにしてるだけでいいなんていいな』って。」

████博士:「堕落したのはそんな考えを浮かべてどれくらいたった後かな。」

SCP-XXXX-JP:「██ちゃんたち…。ピアノが上手な女の子たちは1週間後くらい。父は次の日です。」

████博士:「君はそれに対してどう思ってる?」

SCP-XXXX-JP:「(苦しそうに)…。嫉妬はいけないことだから、すぐにそんなこと思っちゃダメって自分の手をつねるの。だから。私のせいで苦しむ人がたくさんいるのはすごく悲しい。私、人とお話しするの好きなのに、先生、私誰とも話さないほうがいいのかな?」

<録音終了>

インタビュー記録XXXX-JP-001の結果を受け、以下のことが報告されました。

  • SCP-XXXX-JPに嫉妬された人間は堕落する。
  • 発動時間は人数に比例する。

一部では彼女への一切の接触を禁止する案が浮上しましたが、彼女の異常性がどれだけの規模で発動するのか不明であること、彼女自身がコントロールできないことから長期的な実験必要であると判断され、O5評議会に提案、可決されました。今後、SCP-XXXX-JPの異常性の規模の計測を主に実験を遂行します。

実験記録XXXX-JP-001_20██/08/13

責任者:園原博士
手引き:D-1744に13歳の少女がうらやむようなスイーツを食べさせ、そのおいしさをSCP-XXXX-JPにできるだけ嬉しそうに語らせる。
結果:SCP-XXXX-JPはD-1744の話を興味深そうに聞き続けた。D-1744の話が終わると、今まで食べたおいしかったものについてしばらく談笑し、その他とりとめもない話を3時間続けた。D-1744、SCP-XXXX-JPともに非常に談笑を楽しんでいた。

D-1744:「あいつ俺の話をずっと楽しそうに聞いてやがった。俺もお前らと一緒であいつの悔しがる姿が見たかったんだよクソが。」
…。D-1744はどう見ても会話を楽しんでいたように見えたが、それは彼には言及しないこととする。

考察:彼女は嫉妬心をむやみやたらに起こすタイプではないようだ。よく考えれば死刑囚となるような悪人に対して育ちのいい彼女が嫉妬心を抱くことはない。これは異常性の頻発を防ぐよい要素であり、D-1744との対話はSCP-XXXX-JPの異常性への抑止力となることが分かったが、実験は難航するだろう。

次の実験の計画中、定期的な面会を行っていたD-1744から注目すべき報告がありました。以下はD-1744に対するインタビュー記録です。

インタビュー記録XXXX-JP-001_20██/08/13

対象:SCP-XXXX-JP
インタビュアー: 園原博士
<録音開始>
園原博士:「先ほどの報告をもう一度頼む。」
D-1744:「あの子の異常性はもう発生してる。」

園原博士:「そう思う理由を聞かせてくれ。」
D-1744:「博士、あんたはあの子の最初の担当博士じゃないだろ。」

園原博士:「関係のないことをしゃべるな。彼女の異常性が発生している理由を聞いている。」
D-1744:「関係あるんだよ。違うんだろ。」

園原博士:「(少しの沈黙)その通りだ。最初の博士は████博士だ。」
D-1744:「今はどうしてる」

園原博士:「(沈黙)」

D-1744:「OK、話せないならそれでもかまわない。あいつはその博士を精神科の先生だと勘違いしてる。しかも彼女の夢はスクールカウンセラーだ。自分が他人ともう話すべきなのか話さないべきなのかその答えをあの博士は伝えなかったし、彼女の悩みを解決しようとする姿勢も見せずインタビューを終了した。彼女はその姿勢をみて嫉妬を覚えたらしい。『こんなのでも先生になれるのか。私は今入院させられようとしているのに。』と」
D-1744:「今その博士は降格させられてるんじゃないか。」

園原博士:「Dクラス職員であるお前にそれを伝える必要はない。」
D-1744:「確かにそうだな。もう一つ言ってもいいか。」
園原博士:「報告であれば許可する。」
D-1744:「あいつ、俺の耳元で教えてくれたんだ。」

SCP-XXXX-JP:「私ね、前の病院でも入院してたの。お母さんが私の頭がおかしいかもしれないからって。そのときね、ふと思っちゃったの。『みんなは自由に生活できているのに、なんで私はこんな場所に閉じ込められているの。みんな病気になって、閉じ込められちゃえばいいのに』って。お兄さんは閉じ込められてるから、ひどい目に合ったりしないよね。私お兄さんを傷つけたりしないよね。」


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