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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの完全な治療法は現在確立されていません。SCP-XXXX-JPに対抗しうる完全な治療法を確立し次第、すべてのSCP-XXXX-JP-A個体に対し速やかに実行してください。新たなSCP-XXXX-JP-A個体が発見された場合、サイト8141の標準的な人型オブジェクト収容施設に収容してください。
説明: SCP-XXXX-JPは方向感覚に影響を及ぼす認識災害です。
SCP-XXXX-JPの影響を受けた人物(SCP-XXXX-JP-A)は「左」という方向について他人に説明することに対し積極的になるほか、「左」に関する動作を意図的に正しく行うことが不可能になります。この認識災害は、現在実行可能ないかなる記憶処理を用いても取り除くことはできません。
また、初めて発見された個体であるSCP-XXXX-JP-A-1がどのようにして認識災害を発症したのかは現在不明です。
実験記録XXXX-1 - 2002/07/30
対象: SCP-XXXX-JP-A-1
実施方法: 対象に対して、対象が収容されている収容室内の中心に立ったのち、対象から見て左の方向へゆっくり歩くように指示する。
結果: 対象は中心に立ってから約32秒間、やや不安定に、かつゆっくりと収容室の内部を不規則に歩行したのち、立ち止まった。
分析: 「左」という方向にだけ異常性がはたらいているのか、追加で検証する必要があると考えます。-右京博士
実験記録XXXX-2 - 2002/07/31
対象: SCP-XXXX-JP-A-1
実施方法: 対象に対して、対象が収容されている収容室内の中心に立ったのち、対象から見て後ろの方向へゆっくり歩くように指示する。
結果: 対象は中心に立ってから、対象から見て後ろの方向へゆっくりとスムーズに歩行し、収容室の壁の前で立ち止まった。
分析: 対象は左に関する動作を行うことに関する能力のみが著しく低いと思われます。-右京博士
実験記録XXXX-3 - 2002/08/02
対象: SCP-XXXX-JP-A-1、D-XXXX
実施方法: SCP-XXXX-JP-A-1に対して、D-XXXXに「左」について説明するよう指示する。
結果: SCP-XXXX-JP-A-1はD-XXXXに未知の単語を用いて「左」についての説明を試みた。D-XXXXはSCP-XXXX-JP-A-1の説明に理解を示さなかった。その後D-XXXXはSCP-XXXX-JP-A-1に未知の単語を用いて「左」についての説明を試みた。その際D-XXXXの説明はSCP-XXXX-JP-A-1のものとは異なっていた。SCP-XXXX-JP-A-1はD-XXXXの説明に理解を示さなかった。
分析: どうやらSCP-XXXX-JP-Aから「左」について説明されることで同じ影響を受けてしまうのかもしれません。-後藤博士
音声記録XXXX-JP: 以下は実験記録XXXX-3における音声記録です。
付記: 録音はD-XXXXとSCP-XXXX-JP-A-1が対面すると同時に開始され、右京博士は別室から音声通話を用いて指示を出していた。
<録音開始>
右京博士: それではSCP-XXXX-JP-A-1、目の前の男性に「左」について説明してください。
SCP-XXXX-JP-A-1: 分かりました。えっと…(約17秒間の沈黙)「左」というのは、[データ削除済]というものです。
D-XXXX:[困惑したような声を上げる]右京博士: D-XXXX、今の説明について気になる点はありましたか?
D-XXXX: 気になる点も何も、まるで何言ってるか分かんなかったぞ、博士。いい年して何なんだコイツ。いいかお前、「左」ってのはな、[データ削除済]ってことだ。こんなのちょっと考えりゃ分かるだろ。右京博士: D-XXXX、勝手な言動は慎んでください。
D-XXXX: おっと、すまねえ。
右京博士: [ため息をつく]SCP-XXXX-JP-A-1、今の彼の説明について気になる点はありましたか?SCP-XXXX-JP-A-1: ごめんなさい、その、まるで何を言っているのかよく分からなくて…でも、昔からよくあることだったので、慣れてます。
右京博士: 分かりました。
<録音終了>
終了報告書: D-XXXXはSCP-XXXX-JP-Aに変化したと思われます。本来であれば「左」とは[データ削除済]というものを指すのに対し、D-XXXXやSCP-XXXX-JP-A-1はそれぞれ異なる説明を始めましたが、どちらも私の知る限りでは聞いたことのない単語を用いたものでした。現状治療法が見つかっていない以上、SCP-XXXX-JPに関する過度の実験はSCP-XXXX-JP-Aをこれ以上不必要に増加させる恐れがあるため、できる限り行わないことを強く推奨します。-右京博士追記:右京博士は実験終了後に降格処分を受けました。
実験記録XXXX-4 - 2002/08/03
対象: SCP-XXXX-JP-A-2(D-XXXX)
実施方法: 対象に対して、対象が収容されている収容室内の中心に立ったのち、対象から見て左の方向へゆっくり歩くように指示する。
結果: 対象は中心に立ってから、右手の薬指を口に含みながらつま先立ちを行った。
分析: 人によって「左」に対する認識が違うというのは間違いなさそうだ。-後藤博士
事案XXXX-JP - 2002/08/11
サイト81██でSCP-████-JPの収容違反が発生しました。この事案によって[データ編集済]人の職員が死亡し、サイト内の十字路や丁字路などに設置されたカメラの映像から、死亡した職員の大部分がSCP-XXXX-JPの影響を受けていた可能性が高いと推測されています。
右は左の反対だと決まってるはずなんだが。どうして誰も私について来なかったんだ。-右京研究員
以下はサイト内のカメラに映った職員が避難のために取ったと思われる行動の一部です。
- 避難する方向とは違った通路を通る
- 通路の壁の角を凝視する
- 通路を通過したのち再び戻って来る
- 通路内で垂直に飛び跳ねる
- 通路の壁を両手で押し続ける
- 仰向けになり両手足を床につけた状態で静止する
- アナウンス音声に合わせて踊る
付与予定タグ: scp jp keter 認識災害
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:8022191 (02 Oct 2022 03:56)
拝読いたしました。
改稿及び完成楽しみにしております。
初めて執筆した作品だったので、こんなにも早くコメントをもらえたことについてとても嬉しく思っています。
いくつか追加で記述・修正したのち改稿させていただきます。
改稿させていただきました。
再度、拝読いたしました。
NVです。
長文失礼いたしました。
初めての投稿で慣れないこともあるかと思いますが、面白い作品になる可能性を十分に秘めた作品だと思います。
改稿及び完成楽しみにしております。
事案XXXX-JPをうけて「認識が人によって違うこと」を再確認するための実験であると想定して追加したものでしたが、実験記録XXXX-3ですでに認識の違いについて触れていたので、日時を修正しました。
全数把握ができていないという形で書いていたので、初期(及び現在に至るまで)のオブジェクトクラスをKeterに変更しました。
またそれに伴いSCP-XXXX-JP-Aの収容手順に関する記述を追加しました。
異常性に暴露したことが判明している職員が通常通り勤務することに関して、自身でも読み返してみて違和感があったのですが、この認識災害の脅威をイメージさせる文章として残したかったため、一部修正を加えました。
この異常性に関して、「左側の物を取る」等の動作であっても、状況によって結果が変わるものだという認識を持っています。
例えばその場にコップが左側に一つしかない場合はコップを取ることができますが、左右にひとつずつコップがあった場合は「左側のコップを取ろう」と思いながら取ることはできません。
また「どちらのコップであっても問題ない」と考えながら左側のコップを取る場合は方向について考えていないのでコップを取ることができます。
取る際の手に関しても「左手で取ろう」と考えれば取ることはできませんが、「どちらの手であっても問題ない」と考えれば取ることができます。
事案XXXX-JPにおいて「十字路」や「丁字路」という言葉をわざわざ記述したのは、一本道では方向を意識する必要が無く曲がり角があっても難なく通過できるため、そういった場所のカメラには影響下にあった人物の特別な点が映らなかったからです。
そのため普段の生活において方向を意識させる場面以外では異常性が表れにくい(「他者に説明したくなる」という点を除く)ので、生活に関してはある程度問題なく機能すると考えています。事案XXXX-JPでのオブジェクトの収容違反はそういった生活の中での小さなミスが積み重なって起きたものというつもりで書きました。
再度批評していただきありがとうございます。自身で納得のいくものが出来上がるまで引き続き下書きを磨き上げていきます。
拝読いたしました。
現状の評価としてはNVです。
アイデアは面白いと思ったのですが、スポイラーを読んだ際に、意図されている重要な部分が伝わっていないと感じました。
以下詳細となります。
完成を楽しみにしております。執筆頑張ってください!
「『左』という方向について、影響を受けた人物がそれぞれ違った認識を持つようになる」という点を強調できるよう、ご指摘いただいた点についてさらに修正を重ねようと思います。
厳しくも心優しいアドバイスを執筆活動の支えとし、完成を目指していきます。
改稿させていただきました。