Darumaboy 1

※作者からのお願い
どっかのタイミングでサプライズで出したいのでもし何かの拍子で見てしまったとしても投稿するまで一切黙ってておくれ

評価: 0+x
blank.png

アイテム番号: XXXX-JP
レベル2
収容クラス:
neutralized
副次クラス:
{$secondary-class}
撹乱クラス:
none
リスククラス:
none

Crocus.jpg

SCP-XXXX-JP発生直後の札幌市役所


特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの影響下にあった全ての対象は、JAGPATに基づき各部門による異常性の精査と観察、適切な対応が行われました。
本事象により、北海道全土の社会経済機能全てが停止状態となり、道内に属する13のサイトは壊滅的なダメージを受けました。収容されていたオブジェクトのいくつかはサイト自体が一時的に消滅したことにより、収容状態が解除される事態が発生しました。
現在は復元プロトコル午-7に従い、当該地域の復旧および市民の再編入処置を完了しています。JAGPATO協力の元、6ヵ月間の調査を経て現象としてのSCP-XXXX-JPは終息したと判断され、当該事象はNeutralizedクラスに認定されました。
当該地域に属する施設の回復状況は各サイトに問い合わせてください。なお本事象に起因する収容違反の発生したオブジェクトの98%が再収容されています。
直接の原因とされるGoIおよびその構成員は、1名を除いて全員の死亡が確認されており、その1名については現在捜索中です。当該人物は財団による無条件の収容、あるいはGOCによる終了が決定されています。

説明: SCP-XXXX-JPは2022年に発生した北海道全域がクロッカス(Crocus)に変異した現象、およびその前後に発生した関連性の強い複数の異常現象の総称です。
大規模かつ性質の異なる異常現象が長期間に渡り発生し続けましたが、177時間後、全ての異常性が消失しました。


発生した日時 発生した現象
6/2 8:44(-99:36) 1m程度の木製のデッサン人形のような人型オブジェクトが道内の既婚且つ子供のいない家庭に出現し、少年のような声で自身に勉強を教えるように強要する。
6/3 17:19(-66:53) 小さな赤いコンテナが4時間周期で3~5個、道内のランダムな場所に出現する。内容物は全て2019年7月時点の『PUBG: BATTLEGROUNDS』に実装されているものと一致。内容物を手にすると若い男性の声で、一貫性の無い指示が20秒間隔で出される。
6/4 02:31(-57:41) NHK北海道の番組放送中に突如、小さな舞台で漫才を行う女性2人の映像が5分程度挿入される。しかし内容はいずれも、星セント・ルイスが過去に行った漫才の音声であり、映像の女性2人のものとは動きが一致していない。この映像は、1日3回程度放送された。
6/5 11:38(-24:38) 道内の全ての市の公共施設に、2021年11月時点の北海道庁の複製が出現する。内部に存在する職員は全員、元北海道庁職員の浅村達也氏の複製である。
6/6 12:06(-0:06) 札幌市内の特定のマンションを中心に、北海道本島が基底現実から消失していく。
6/6 12:12(±0:00) 北海道本島が基底現実から完全に消失。
6/6 12:13(+0:01) 北海道本島が再び基底現実に出現。当該事象に関連していたと思われる異常性の大半が消失するも、当該地域の大部分が紫のクロッカスに変異していた。
6/6 15:47(+3:35) 消失現象が最初に発生した地点で、肥大化したクロッカスが1個体発見される。当該個体は地中に埋没していた男性の身体に繋がっており、また周囲の地中からは4名の男女の遺体が発見された。遺体は全て頭部が消失している。
6/7 06:15(+20:03) 「クシナダ」によるSCP-XXXX-JP-5の記憶抽出を開始。以降、「クシナダ」の異常動作が多数発生。同時に詳細不明の金属音が収容室内で発生し始める。
6/9 17:36(+77:24) 変異した北海道全土のクロッカスが消失。復元プロトコル午-7による異常現象の沈静化時点と認定。

SCP-XXXX-JP-1~5はSCP-XXXX-JP発生地点の地中から発見された5体の人型存在です。
全員が元は非異常性の人間であることが確認されています。

個体 詳細
SCP-XXXX-JP-1 小村裕也 25歳 清掃会社勤務。2018年から2019年の間、eスポーツ選手として活動。
SCP-XXXX-JP-2 福田美香子 41歳 ドラッグストア勤務。以前は専業主婦だったが、2021年に離婚。
SCP-XXXX-JP-3 竹下源太 54歳 無職。元北海道庁職員の浅村達也氏と係争中。
SCP-XXXX-JP-4 木山愛子 23歳 飲食店勤務。2年前まで芸人志望として活動。
SCP-XXXX-JP-5 日岡健一 34歳 デザイナー。3ヵ月前から配偶者との死別を理由に休職中。頭部がクロッカスに変異した状態で発見される。近辺から6発装填の回転式拳銃を回収。弾倉は完全な空の状態で、一切の異物が認められない。

上記5名の共通点として、全員が懐中銃教会系小団体"Pull the Trigger"構成員であったことが判明しています。
"Pull the Trigger"はSCP-XXXX-JP1~5を含む6名で構成されており、指導者は"伊藤"と呼ばれる人物です。当該人物は何らかの異常性を保持しています。
"伊藤"については「クシナダ」による容姿の捕捉および各所の映像記録以外、個人情報の一切が不明です。SCP-XXXX-JP事象後は目撃情報が存在せず、要注意人物として財団とGOCが行方を追っています。
当該団体と関連性の見られる現象が起き、構成員の頭部に異常が起きていること、唯一の異常性保持者である"伊藤"が行方不明であることから、SCP-XXXX-JPは"伊藤"によって起こされた大規模な儀式的異常現象であった可能性を排除できないと結論付けられています。

懐中銃教会および"Pull the Trigger"についての調査報告書


[一部抜粋]


懐中銃教会はリンカーン暗殺事件をきっかけに、現在の世界が創造されたと考えている超常宗教団体です。
宗派によって細部は異なりますが、人間の頭部に銃弾を撃ち込むことで世界を再創造することが可能であるという信仰を持っています。典型的な活動内容は、独自の教義と基準で選んだ人物や方法を用いて、他者を射殺することが中心です。
"Pull the Trigger"の場合はそのような活動の形跡はなく、"伊藤"を中心とした一般的なコミュニティの延長線にあるもので、積極的な活動が確認されたのは本件のみとなっています。

懐中銃教会の特徴として、他の宗教団体とは異なり主流となる宗派が存在せず、派生した小団体が無数に存在します。これらの総称が懐中銃教会と呼称されており、各小団体によって教義や指針が大きく異なります。
"Pull the Trigger"では、明確な教義や指針が確認されておらず、指導者である"伊藤"も宗教的な活動を行っていた形跡もありません。SCP-XXXX-JP沈静化後に行われた拠点の調査では、ほとんどの懐中銃教会で見られるエイブラハム・リンカーンや暗殺事件犯人であるジョン・ウィルクス・ブースへの神聖視や、銃と弾丸と標的に対してキリスト教における三位一体と類似した信仰を行うといった思想の形跡もありませんでした。

"Pull the Trigger"では"伊藤"と小村裕也氏のみが信仰しており、他のメンバーは懐疑的な姿勢であったことも特徴です。その思想に反し、メンバー間の関係は良好であったと見られます。

[抜粋終了]


補遺1

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SCP-XXXX-JP発生以前の日岡健一氏

SCP-XXXX-JP-5は発見時、僅かながらも生体反応を示したため、収容後すぐに医療班による治療に注力することになりました。治療開始から数時間後には、意識不明ではあるものの小康状態にまで回復させることに成功しました。
SCP-XXXX-JP-5はSCP-XXXX-JP事象の中心位置に存在し、唯一の生存者でもあることから、治療と並行して前後の記憶と思考を抽出し、状況の検証を行うべきではないかという提案が出されました。この時点では初期対応に追われていたこともあり慎重に検討されましたが、生命維持に支障がない範囲という条件付きで実行が決定されました。
記憶抽出には、「クシナダ」が使用されました。

640px-Cray_2_Supercomputer_-_GPN-2000-001633.jpg

「クシナダ」の構成要素の1つであるウォード-クラス実験的化合物A-606生成器

「クシナダ」は対象に電子記憶補強剤A-606を注入し、専用の抽出機によって対象の記憶と主観的な思考を抽出し、映像として出力する装置です。個人の記憶領域を疑似的なノウアスフィアによる空間として生成し、A-606によって復元された対象者の記憶を観察し保存することができます。この疑似的なノウアスフィアは対象毎のローカルネットワークとして生成され、「クシナダ」経由でのみアクセスが可能です。

以下は、重要な参照元であると目される、SCP-XXXX-JP事象発生の6日前から抽出された記憶と思考の抜粋です。

抽出結果 W-105-01

[日岡氏が自宅でラップトップを立ち上げ、テキストファイルを作成しようとしている。日岡氏がテキストを打ち込む度に、書き記している内容の記憶と思考も同時に映像化され出力されている。]


W-105-01-A004.jpg

可視画像に変換可能な映像の一部

結局みんな願いを叶えたいらしい。俺は正直なんて言っていいのかわからないが、多分悪いことにはならないはずだ。根拠はないが。
ここに入り浸るようになってから、俺の人生にまた光が差し込んできた気がしている。みんなと会えて本当に良かった。だから俺の願いが叶ってもこのことは忘れたくない。こういうのはガラじゃないが、日記というか回顧録というか、そういう思い出をせめて何らかの形で残したい。

2か月ぐらい前だったか。最初のきっかけは、2度目の自殺に失敗し、飲めない酒をとにかく飲み歩いて、いつの間にか気を失ったことだ。そこまではぼんやりと覚えているが、気がついた時には知らない誰かの部屋にいた。3LDKぐらいある立派な部屋だったが、俺を拾ったのは今時珍しい親切な家族なんかではなく、怪しい宗教団体だった。
懐中銃教会という聞いたことも無い宗教で、リンカーンが暗殺されたおかげで今の世界があるという、よくわからない教えの宗教だ。
そこの分派の1つの会合場所に偶然拾われて、1日中寝ていたらしい。当然ながら、すぐに動けるわけもなく、結局ここで3日ぐらい居座ったことはしっかり覚えている。

宗教団体といっても、ご本尊を拝んだりご利益のある何かしらを買わされたりということはなかった。どちらかといえば地域の寄り合いみたいな、傍から見ればただの歳の離れた友人の溜まり場にしか見えなかった。
部屋には常に2人か3人はいた。メンバーは全部で5人。持ち回りで来ているということでもなく、単に来たいやつが来れるときに来るような感じだった。

俺を介抱してくれたのは、福田という女性だった。歳は俺より少し上の41歳。結婚して14歳の息子がいたらしいが、色々あって今はここにいることが多いらしい。
とても親切で、俺が寝込んでいる間ずっと看病してくれて、起きた後も粥やうどんを作ってくれて、いい母親なんだろうと思わされた。

仕事も金もない俺には、いつまでも居たくなるようないい場所だった。福田さん以外もみんな優しかった。
小村君、竹下さん、木山ちゃん、そして、伊藤。
あそこにいたやつらのことは忘れたくないな。


伊藤は不思議なやつだ。いつも変わらず穏やかな表情をしている。大学を出たばっかの歳だというのに、ここのまとめ役として年齢も性別も全く違うやつらをまとめている。威圧感や他人を無理やり従わせようとはしない。むしろ男なのに母性すら感じる程に、俺や他のやつの全てを「それでいいんですよ」と受け入れてくれる。こんなやつともっと早く出会えていれば、俺ももっといい人生を歩めたかもしれない。

俺の体調が戻って、家に帰ろうとしても、勧誘の類は一切なかった。宗教団体なのにそれでいいのかと聞いたら、「結局は本人次第だから」と信者を増やそうするつもりはないみたいだった。だけど、「いつでも来ていい」とも言ってくれた。
連絡先も交換して、場所も俺の家から2駅分しか離れていなかったのもあって、たまには顔を出すのもいいかと思えた。最後に伊藤が「何か欲しいものはありますか」と聞いてきた。
その時の俺は、とにかく金がなかったから、素直に手持ちが足りないと言った。そうすると伊藤は「じゃあこれを持っていってください」と、10万円を手渡してきた。これには流石に驚いた。金額ではなく、何も持ってないところから突然10万円を出してきたからだ。手品ができるのかと聞くと、「マジックというよりかは魔法ですよ」と笑って答えた。それが俺の見た伊藤の最初の魔法だった。



6/7 09:18 例外処理報告-01

「クシナダ」による記憶の抽出中、SCP-XXXX-JP-5が激しい苦痛の反応を示したため、一時的に抽出を中止しました。
抽出開始から3時間が経過した段階で、対象の容体が不安定になり、抽出の継続は危険と判断されました。容態の急変と同時に、SCP-XXXX-JP-5頭部の花弁が1枚落下し、収容室内で詳細不明の金属音が検出されました。同時刻、別室で保管されていたSCP-XXXX-JP-5と共に回収された拳銃に変化が見られ、1発分だけシリンダーが回転していることが確認されました。この2つの事象は強い関連性があると考えられ、拳銃は別サイトに移動し監視下に置かれました。
SCP-XXXX-JP事象の全体の把握が急務であったため、SCP-XXXX-JP-5が十分回復したことを確認し、再び「クシナダ」を起動しました。


抽出結果 W-105-02

[主に"伊藤"の部屋で日岡氏が体験した出来事の記憶と思考が、映像化され出力されている。]


W-105-02-A002.jpg

可視画像に変換可能な映像の一部

一旦家に帰って、いろいろ家の中を整理したのち、単純にお礼をしたかったというのもあって2日後にはまた伊藤のところへ向かった。あの部屋は伊藤が住んでいる部屋でもあった。インターホンを鳴らして返事があれば「撃鉄の落ちたる音を聞いたか」と答えなければならなかった。普通のマンションなのもあって、郵便や出前とかと区別するためだという。この辺は宗教っぽいのが印象に残っている。

その日は伊藤、竹下さん、小村君がいた。竹下さんは50歳を超えて頭も白髪が目立ち、いつも疲れているように見えた。竹下さんは役所勤務でそれなりの立場だったが、部下にパワハラで訴えられ解雇されてしまったらしい。その部下は、竹下さんからすると仕事もよくでき、将来性もあったからこそ、あえて厳しく接して今後に期待していたようだが、傍から見ればただのパワハラでしかなく、結局部下は休職し、そのまま復帰することなく退職。無理難題を押し付けていた嫌な上司でしかなかったことを、法廷で再会した元部下に嫌ほどわからされているという。その後は俺と同じで、行くあてもなく、偶然伊藤と出会い、そのままここに居つくようになったみたいだ。もっとも、俺と違って酔いつぶれて路上で寝ていたわけではないようだが。

伊藤が言うには、ここは一応宗教団体ではあるが、どちらかと言えば一種のグループセラピーのようなもので、みんないろいろあって疲れているからここにいるだけだと。それは悪いことではないし、だから入信を強制するつもりはないと言いきっていた。


小村君はここでは伊藤以外で唯一の懐中銃教徒らしい。
昔はプロゲーマーでそこそこ有名だったらしいが、大会で致命的なミスをしたにも拘らず、チームメイトに上から目線で見当違いな事ばっか言ってたせいでクビになり、今はバイトで食いつないでいる。元々銃が好きで軍隊のゲームをやり続けていたが、チームプレイが苦手なことに気づいたのは、引退してからだという。
懐中銃教会とは、行きつけのガンショップで伊藤と仲良くなり教えてもらったことがきっかけでハマったようだ。1発の弾丸で世界を変えれるという教えが、自分と出会うべくして出会ったかのような衝撃を受けたらしい。
俺にはよくわからないなと言ったら、「日岡さんも、何か1つのことで世界が変わってほしいと思ったことはないですか。俺にはたまたまそういうのがこれだっただけですよ」と、どこか切なさを感じさせる言い方で答えてくれた。
確かにそういうのは俺にもある。だから、俺もここに通うようになったのかもしれないなと思った。


伊藤の部屋はいつも洋楽が流れていた。Red Bisというカナダのインディーズバンドらしい。洋楽はわからないが、なかなか聞いていて気持ちがよくなる曲ばかりだった。交通事故でメンバーのほとんどが死んで解散したのはもったいなく思う。
その頃にはもう週に3日は伊藤の部屋にいた。特に何かやるわけでもなく、各々が気が向いたら何かするような感じで、餃子を作ったり、ゲームをしたり、伊藤の魔法を見たり、お互いの身の上話をしたりした。
それで印象的だったのは、伊藤の話だ。他のみんなは、まああり得ることだったが、伊藤の場合は根本的に違った。

伊藤はまず、自分が別の世界から来たと言った。全ての星が動きを止めた世界で、星の中に太陽代わりの光を作り、人々はその光を崇めて暮らしていた世界から来たと。作り話かと思ったが、何を聞いても大真面目に即答してくれて、外国で長年暮らしてた人の話を聞くような面白さがあった。
いくら魔法が使えると言っても、全部が本当だとは思っていないが、故郷の世界の話をする度にどこか寂しそうにしているのは感じられた。



6/7 16:23 例外処理報告-02

抽出開始から5時間が経過した時点で、再びSCP-XXXX-JP-5の容体が悪化したため、「クシナダ」を緊急停止しました。
抽出中止直後、前回と同様に頭部の花弁が1枚落下し、詳細不明の金属音も確認されました。また、別サイトで収容されていた拳銃のシリンダーも1発分回転していたことも確認されています。
本件の儀式的アプローチから、この一連の現象も儀式の手順である可能性が指摘されましたが、得られる情報の重要性を鑑み、記憶抽出を続行しました。


抽出結果 W-105-03

[前回同様、"伊藤"の部屋で日岡氏が体験した出来事の記憶と思考が、映像化され出力されている。]


リンカーン暗殺で世界の再創造が行われたという話は、1ヵ月通っても全く飲み込めていなかった。
どうして一国の大統領が暗殺されただけで世界が創造されるのか。ならケネディ暗殺でも同じことが起きたのか。そんな疑問を伊藤に聞かずには言われなかった。
伊藤は、「確かにみんなそう思うだろうけど、リンカーンのときはセキュリティが緩かったから起きたんです。ケネディのときはもう強化されていて、鍵が6つないと起きないようになっていたんです」と当たり前のように答えた。
そのまま俺は鍵とは何かを聞くと、「まあ鍵というのは物の例えだと思ってほしいんですけど、懐中銃教会の本質は、世界を変えたいという誰かの願いです。放たれた銃弾というのは世界であり、銃という神から離れていく救いを失った世界です。だからそこには誰かの救いの願いが込められています。その願いを標的に当てることで世界を願いで上書きする、というイメージをするとわかりやすいですかね。それが昔は1発当てるだけでよかったのが、今は6発当てなきゃいけないってことです」とよどみなく答えてくれた。

いまいちよくわからないが、伊藤が言うのだから多分そうなんだろうと、深く考えずに受け入れた。
それで、どうやってその鍵を作るのかも聞いてみた。伊藤はいつもと変わらず穏やかな表情で答えた。
「簡単に言ってしまうと、特殊なやり方で誰かを射殺することですね。それを6人分やるだけです」

一瞬、時間が止まったかのような衝撃を受けた。しかし、伊藤はお構いなしにさらに続けた。
「ちなみに日岡さんが来てくれたので、俺を含めてちょうど6人いるのでやろうと思えばできますよ。ただ、準備にちょっと時間がかかるので、やるなら2週間ぐらい前に言ってほしいですけど」
まるで宴会の予約でもするかのように、気軽に言った伊藤に恐ろしさを感じるも、同時にどこか安堵した部分も感じてしまっていた。


W-105-02-A035.jpg

映像にブレやノイズが多く、可視画像に変換できていない

なんとなく、自分を含めみんながここにいる理由がわかってきた。みんな今の世界を諦めているからだ。
小村君も木山ちゃんも、話を聞いてみるとすでに人生を諦めているのが伝わってきた。木山ちゃんは小学生からの親友と芸人を始めるも、ネタ書いてるからという理由で高圧的な態度になったせいでその子と絶縁してしまっていた。みんな自分勝手なことで大事なものを失っていた。だから、歳も性別も違うのにこんなに仲良くなれたのだろう。ただのババ抜きで3時間笑える相手ができるとは思わなかった。
ふと、じゃあ伊藤はどうなのかと思い、聞いてみた。そういう経験はあるのかと。
伊藤は、「俺は仲間と共に一度死んだ。けど知らないうちに知らない世界で生き返ってしまった。そんなはずじゃなかったのに」と答えた。「俺も行き場がない。だから居場所を作ったんだ」
それを聞いて結局、みんな同じだとわかって安心した。



6/7 22:37 例外処理報告-03

上記の記憶を出力した段階で、さらに1枚の花弁の落下を確認。これを受けて、「クシナダ」の強制停止を行いましたが操作を受け付けず、約6分間の稼働を続けました。3度目の詳細不明の金属音が確認された後、「クシナダ」は稼働を停止しました。別サイトの拳銃も同様にシリンダーが1発分回転していたことも確認されています。
SCP-XXXX-JP-5の容体はこの時点で収容時よりも悪化しており、これ以上の抽出は困難だとして、記憶抽出は正式に中止が決定されました。

96分後、非稼働状態だった「クシナダ」が無操作下の環境で起動し、記憶抽出を再開し始めました。
「クシナダ」は2名以上の有資格者でなければ使用不能であり、尚且つこの時点でサイト管理官による使用制限がかけられていました。


抽出結果 W-105-04

[前回同様、"伊藤"の部屋で日岡氏が体験した出来事の記憶と思考が、映像化され出力されている。]


大事な話があると、伊藤に呼び出された。
いつものように軽い気持ちで顔を出して見ると、珍しく全員が揃って真剣な表情をしていた。
話題は1つだけだった。世界の再創造を行うかどうか。

提案したのは福田さんだった。福田さんは子供のためになると思って厳しい教育をあえてして、中学受験を受けさせようと必死になって無理をさせたせいで子供がおかしくなってしまい、そのせいで離婚した。息子さんは今も療養施設で暮らしているせいで合うことができないし、元旦那さんにも止められている。

ここで一番感情的なのは福田さんだった。些細なことで怒鳴られたことは何度かあるし、その度にすぐに謝ってきた。そんな福田さんには、小村君や木山ちゃんから、世界の再創造をやれるという話は聞かせない方がいいと言われていたのだが、偶然にも耳に入れてしまったらしい。
2人はなだめていたのだが、竹下さんも世界の再創造には賛成らしい。そこで、俺がどうするかでやるかやらないかを決めたいということのようだ。

正直に言うと、何とも言えない。俺もやり直したいことはいくらでもある。でも今まで通りここで楽しくやれればそれでいいんじゃないかと思うと、曖昧に答えた。予想はしていたが、福田さんに「日岡さんも結婚していたのだから、私の気持ちがわかりませんか?」と詰められた。確かにわからなくはない。だけど死ぬのはどうかと悩んでいたが、ここで口を挟んできたのが伊藤だった。
「前にも言いましたけど、世界の再創造は皆さんの願いで変えられた世界になります。そこには皆さんもいます。そう悪いものじゃないですよ、安心してください。それと、必要なものは用意できているので、やろうと思えば今すぐにでもできますよ」

伊藤は賛成とも反対とも言わず、やろうと思えばできるの一点張りで、やるかやらないかは俺たちだけでそのまま2時間近く話し合ったが、結局その日はうやむやになったまま、解散となった。


問題は次の日だった。
小村君から連絡が入って急ぎで伊藤の部屋に来てくれと言われて行くと、福田さんが死んでいた。
世界の再創造を行うために、伊藤に頼んだようだ。
不思議なことに福田さんは額に大穴が空いているが、血は一滴も流れていなかった。特殊な弾丸を使っているから、血肉は願いそのものへと昇華されたらしい。

伊藤は俺たちにもどうするか聞いてきた。ある程度の期間ならば、願いは世界に留まり、次の世界の再創造への鍵になったままだという。
しかし、2つ問題があった。1つは願いが世界に留まっていると、今の世界に影響を与えてしまうということ。もう1つはそのせいで伊藤のような魔法使いを取り締まる組織に狙われることになること。
このまま、ここに居れば間違いなく全員その組織に捕まり、一生誰も知らない場所で監禁され外には出られない、もしくは殺される。今このタイミングで逃げたなら、適当に言い訳すればまだその組織も温情をかけてくれるかもしれないと、伊藤は忠告してくれた。

つまり、俺たちに残された選択は世界を再創造するか、組織に捕まるかの2択しかなかった。

10分か20分か沈黙が続いた中、小村君も世界を再創造したいと言い始めた。懐中銃教徒として、本懐を果たしたいと。
それを聞いた竹下さんも、賛同した。もっと福田さんと話をするべきだった、世界を再創造して自分の無神経さでないがしろにした人たちに謝りたいと。
少し間をおいて、木山ちゃんも手を上げた。謎の組織に捕まるぐらいなら、一か八かの賭けに出る。成功しても失敗してもそれはそれで面白そうだからと、木山ちゃんらしい答えを出した。

では、俺はどうするべきか。



6/8 4:28 例外処理報告-04

上記の記憶を出力したところで、これまでと同様の金属音が確認され、稼働していた「クシナダ」も停止しました。その後、4度目の花弁の落下が確認されました。また、別サイトの拳銃も、シリンダーがさらに1発分回転していたことも確認されています。この拳銃は次回のシリンダーの回転が発生することを予測して、シリンダー部分が取り外す試みが行われましたが、全て失敗しました。これを受け、次回の回転を阻止するため、シリンダー部分を固定しました。
抽出された記憶や保存している記録媒体に異常は認められず、同様に「クシナダ」本体にも異常はありませんでした。「クシナダ」はSCP-XXXX-JP-5から外され、稼働を凍結、別サイトで保管されることになりました。

SCP-XXXX-JP-5の容体は花弁が落下するたびに悪化していき、この時点で医療班から回復不能の診断を受けました。担当職員は現状維持を目標に治療を続けていましたが、約20時間後に5度目の花弁の落下が発生し、付随する金属音も確認されました。拳銃はシリンダーの固定装置を破壊し、再度シリンダーを1発分回転させていました。
このとき凍結状態だった「クシナダ」が再起動し、記憶抽出を再開し始めました。SCP-XXXX-JP-5と「クシナダ」は接続されておらず、直線距離にして約90km離れていました。
抽出された記憶もこれまでのものとは違い、3ヵ月前に死去したSCP-XXXX-JP-5の配偶者である日岡麻希氏との記憶と見られ、「クシナダ」による抽出範囲を逸脱したものでした。


抽出結果 W-105-05

[北海道内に存在する植物園にて日岡氏が体験した出来事の記憶と思考が、映像化され出力されている。]


W-105-05-A003.jpg

可視画像に変換可能な映像の一部

あの日、俺は彼女と植物園にいた。
本来であれば、彼女の隣にいたのは俺じゃなくて、真治だったはず。俺は2人を騙した。
真治も俺も麻希のことが好きだった。でも、先に動いたのは真治だった。

だからといって魔が差した、若気の至り、なんて言い訳は通じないだろう。その植物園でのデートをきっかけにいくつもの嘘を重ねて、俺は麻希を自分のものにした。そのことを知った真治は俺を避けるようになり、その後二度と話すことなく半年後に事故で亡くなった。
麻希とはそのまま何年も付き合った末、結婚した。だが、歳を取る度に罪悪感が生まれてきた。麻希は俺が嘘をついていたことを知らなかった。最近までは。

[場面が変わり、病院の一室になる。ベッドに横たわる日岡氏の配偶者であった日岡麻希氏が映し出される。]


麻希は大病を患っていた。学生時代の友人が見舞いにきたときに、俺の嘘に気づいてしまった。それからは毎日のように恨み言を聞かされた。その頃には仲は冷え切っていて、向こうは積もり積もったものがあったのもあって、俺は甘んじてそれを受け入れた。だけど結局最後まで、麻希は俺に罵声を浴びせて、逝った。
麻希には多分俺じゃなくて真治が必要だった。真治だったらもっと早くに麻希の病気に気づいて手遅れにならなかったはずだ。俺は麻希に何をしてやれたのか、もうわからない。

[再び、植物園に場面が変わる。]


俺は未だにあの日見た、一面に広がる紫色のクロッカスが忘れられない。何故かはわからないが感動したあの風景。
今ならはっきり言える。見渡す限りどこまでも広がる美しいクロッカスは、麻希と真治こそ見るべきだったと。



6/9 17:34 例外処理報告-05

担当職員の厳重な管理にも関わらず、6度目の花弁の落下が発生しました。また、収容室内ではこれまでの金属音ではなく、1発の発砲音が検出されました。音響分析の結果、38口径の拳銃の発砲音であることと、発射された弾丸は20cm程度の飛翔後、液体を含む硬い容器のようなものに着弾した音であることが判明しています。
この発砲音をきっかけに新たな異常現象が発生すると予測されていましたが、状況に大きな変化はありませんでした。
SCP-XXXX-JP-5と共に発見された拳銃が記憶抽出を始めてから異常現象を発生させていることから、SCP-XXXX-JP-5に関する何らかの異常性が発生したと推定し、改めて調査を行いました。その結果、「クシナダ」が何者かに不正アクセスされていることが判明しました。
アクセスログは、全て詳細不明の金属音が記録された日時であり、生成した日岡氏の疑似的なノウアスフィアから「クシナダ」に対してのアクセス権限が段階的に引き上げられていました。「クシナダ」からノウアスフィアへのアクセスは本来単方向であるため、ノウアスフィアから「クシナダ」へ何らかのバックドアが生成されたとみなし、「クシナダ」の初期化が行われましたが、操作は無効化されました。
「クシナダ」の記録媒体には、6枚目の花弁の落下と同時に抽出された記憶がアップロードされていました。


抽出結果 W-105-06

[SCP-XXXX-JPの発生地点と思われる場所に、構成員と"伊藤"が集まったときの様子が映像化され出力されている。]


伊藤が最後の意思確認をしに来た。俺は構わないとだけ答えた。

そして、俺は伊藤に銃口を向けた。伊藤はいつもと変わらない穏やかな顔をしている。これは誰かが誰かを撃たなければ成立しないようで、俺は伊藤を、伊藤は撃たれた後に魔法で引き金を引いて俺を撃つという。
「最後に何かあれば聞きますよ」と、伊藤が言ってきたが、俺は特にないとだけ答えた。その後すぐにいや普通逆じゃないかと言ったら、「確かにそうですね」と、2人で少し笑った。
それから少し沈黙の時間が流れた後、「安心してください。ちゃんと魔法はかけてありますから」と、伊藤は優しく笑った。
俺は一言ありがとうとだけ言った。そして、震える手を何とか抑えながら、引き金を引いた。
伊藤の眉間に大穴が空いたが、血は全く流れなかった。

人を殺したはずなのに、どこか信じられない俺はいつの間にか銃から手を放していた。銃は落ちることなく、俺の目の前で浮かんでいた。
次の瞬間には、頭に銃弾が撃ち込まれた。意識が遠のく中、何故か海が見えた。

[場面が変わり、日が沈みかけている石狩湾に面した海水浴場になる]


次に気がついた時は、もうすぐ日が沈むだろうオレンジ色の太陽が、地平線の少し上にある浜辺に立っていた。波は動いているのに音は聞こえない。死後の世界はあるのか伊藤に聞いておけばよかったと思っていたら、遠くで俺を呼ぶ声がした。そっちを見ると福田さんが俺を呼んでいた。周りには竹下さんや小村君木山ちゃんもいた。

世界の再創造が成功したから、これからみんなでバーベキューをやろうとしているらしい。それはいいと思って動き出そうとするも、伊藤がいないことに気づいた。
その瞬間、後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。振り返ると伊藤がいた。なんだ遅れてきただけかと思い、一緒に行こうと声をかけようとしたら、伊藤はそれを察していたかのように話し始めた。

「俺はそっちに行きません。俺の居場所はここじゃないからです。皆さんは世界を再創造するのが願いでしょうけど、俺は故郷の世界に帰ることが願いです。根本的に目指している物が違うんです」伊藤はそう言った。よく見ると伊藤の足元には地下へのハッチのようなものがあった。

「すみません、最初からこうするつもりでした。俺だって、あの時見た光が忘れられないんです。止まった星の中で見た、一筋の光が」
どこか寂し気に言ってきた。同時に何を言っても聞かないだろうというのは十分に伝わってきた。

もう会えないのかと、引き留めるつもりはなかったが聞いてみた。
「さあ、どうでしょうね」伊藤はそれだけしか返さなかった。

それだけ聞いて、俺は今までの感謝とさよならの挨拶を伊藤に伝えると、みんなの元へと向かった。
伊藤はいつもと変わらない穏やかな表情で見送ってくれた。



6/9 17:36 例外処理報告-06

全ての花弁を失ったSCP-XXXX-JP-5は生体反応が消失しました。花柱や茎など残された部分も急速に枯れ始め、数十秒で全ての部位が消失し、SCP-XXXX-JP-5は頭部の無い遺体になりました。同時刻、SCP-XXXX-JPによって変異した北海道全土のクロッカスも同様の過程を経て、全て消失が確認されました。


6/12 21:24 追記

SCP-XXXX-JP事象沈静化後の精密調査により「クシナダ」は正常に稼働することが確認され、当該事象によって生成されていたバックドアも消失していることが確認されました。
現在までに唯一原因の判明していない事象として、「クシナダ」のキャッシュ領域には1つのファイルが残されていました。これはSCP-XXXX-JP-5から最後に抽出された記憶の転写であり、抽出された記憶も下記のものを最後に生成されていません。


抽出結果 W-500-01

[日岡氏が自宅でラップトップを立ち上げ、テキストファイルを作成しようとしている。]


木山ちゃんはずっと不服そうだった。伊藤が俺たちを置いていったことに。
実際それは俺もないわけでもなかった。あの場を作ったのは伊藤だし、今こうして新しい友人ができたのも伊藤のおかげでもあるわけで。
ただ今の俺たちは、ずっと同じ場所にあり続ける夕陽の元、無人の札幌にいるだけで、やることがない。
スマホは使えないし、テレビもネットも見れない。腹も減らないし眠くもならない。
普通は行けないところにも行ったし、伊藤の言ってたヤバイ組織の施設っぽいところにも入った。けどもう思いつく限りのことはやりつくした。今はもうただ暇なだけだ。

そういうこともあってか、いつの間にか伊藤を探そうという話になった。
正直、みんな伊藤が見つからないのはわかっていると思う。見つけれたとしても、前のような感じにはならないだろう。
それでもやっぱり伊藤と会いたいし、伊藤の話をもっと聞きたい。懐中銃教会の話や、伊藤の故郷の世界の話を。
だから探すことにした。どうせ時間はいくらでもある。あてもなくさまよい続けるのも悪くない。


[日岡氏がテキストファイルを保存し、ラップトップの電源を落とす。抽出された記憶が終了する。]


補遺2

SCP-XXXX-JP-1~5と共に発見された拳銃は、現在はアノマラスアイテムとして収容されています。
内容は以下のものとなっています。

説明: SCP-XXXX-JP-5と共に発見された1丁の回転式拳銃。弾は6発装填できるが銃弾は見つかっていない。
回収日: 2022/6/6
回収場所: 北海道札幌市
現状: サイト8141にて収容中。
追記: SCP-XXXX-JP事象終息から5日後、対象の銃身から発砲音が発生しました。弾丸や煙は未確認。監視映像には対象の上部から、5枚の写真が1枚ずつ落下する様子が記録されています。写真には"Pull the Trigger"メンバー5人が、拠点で楽しげに食事をしている姿や、北海道内を観光していると思わしき風景が写っていました。
"伊藤"と呼ばれる人物が映った写真はありませんでした。

7844761846_4a54d36cc1_c.jpg

不明な場所の写真。裏面には日岡氏の筆跡で「ここにも伊藤はいなかった」と書かれています。

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