こいつよりはマシ

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 SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは5m×5m×5mの収容室に収容されます。担当職員以外が収容室に入室することは許可されておらず、担当職員も必要が無い場合は入室してはいけません。現在SCP-XXX-JPを用いた実験は禁止されています。担当職員が収容室に入室する場合、十分なカウンセリングを受け、精神に問題がないことを確認してから入室してください。

説明: SCP-XXX-JPは度無しのレンズがはめ込まれた黒いフレームの眼鏡です。

SCP-XXX-JPは自身を中心とする直径約5mの円の内部に身体的、物理的な要因により不快感を覚えている人物(以降SCP-XXX-JP-1と表記)が存在していた場合、その人物の元に転移します。SCP-XXX-JP-1が存在しなかった場合、自身を中心とする直径約5mの円の内部にランダムに転移します。この転移は1日に1度可能です。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPが転移してくると、SCP-XXX-JPを着用したいという衝動に駆られます。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPを着用している間、自分のものとは異なる視界を獲得することができます。獲得した視界で確認出来る行動は共通して人間を殺害することであり、この殺害方法は毎回変化します。1SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPを外すと、この視界は失われます。再び着用してもSCP-XXX-JP-1がこの視界を獲得することは出来ません。SCP-XXX-JPを着用した後のSCP-XXX-JP-1は総じてポジティブな思考を持つようになります。以前であればショックを受けるようなことが発生してもポジティブな状態を保ちます。他者に対しても非常に好意的な行動を取ります。これらの異常性を踏まえて、財団は忠誠度の低い職員をSCP-XXX-JPの収容に用いることで、収容と同時に忠誠度の引き上げを行っています。 この試みは廃止されました。詳細は追記1、2を参照してください。

SCP-XXX-JPは██県██町で「友人が落ちていた眼鏡をかけた後に様子がおかしくなった」という警察への通報により警察署内に潜伏していたエージェントの興味を引き、その後現場に向かったエージェントにより確保されましたが、その際時刻が0時を回っていたため、SCP-XXX-JPの効果範囲内に侵入してきた男性の元へ転移、男性はこれを着用しました。約4分後男性はSCP-XXX-JPを外したため、SCP-XXX-JPは即座に確保、収容されました。その後の調査により一方の男性は鬱病であり、もう一方の男性は直前に財布が盗まれていたことが判明しました。

これらの結果を受け、SCP-XXX-JPは身体的、物理的に不利な状態にある人物の元に転移するのではないかと仮定され、実験が行われました。

実験記録XXX-JP-1

日付: 20██/10/28

被験者: D-8456

実施方法: D-8456をSCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、指の骨を折る。

報告された殺害方法: 鈍器による殴打。

結果: SCP-XXX-JPは問題なくD-8456の元に転移した。

実験記録XXX-JP-2

日付: 20██/10/31

被験者: D-3621

実施方法: D-3621をSCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、D-3621が大切にしているコップを破壊する。

報告された殺害方法: ロープを用いた絞殺。

結果: SCP-XXX-JPは問題なくD-3621の元に転移した。

実験記録XXX-JP-5

日付: 20██/11/03

被験者: D-5030

実施方法: D-5030をSCP-XXX-JPから最も近い位置に配置し、D-5030が不要だと報告した本を破る。

結果: SCP-XXX-JPは転移しなかった。

実験記録XXX-JP-7

日付: 20██/11/08

被験者: D-1028

実施方法: D-1028に目隠しをして、SCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、D-1028が大切にしている写真立てを破壊する。

結果: SCP-XXX-JPは転移しなかった。

これらの結果からSCP-XXX-JPが転移する条件にはSCP-XXX-JP-1が不快感を覚えていることが含まれると考えられています。

インタビュー記録XXX-JP

付記: D-84562は最初にSCP-XXX-JPの収容を担当した職員です。また、SCP-XXX-JP-1の中でも最も著しく忠誠度が上昇しており、様々な功績を上げています。

<記録開始>

██博士: それではインタビューを開始します。

D-8456: よろしくお願いします。

██博士: お久しぶりですね、D-8456。あなたのご活躍は耳にしていますよ。

D-8456: ありがとうございます。これからも皆さんのために頑張りたいと思います。

██博士: 随分と言葉遣いが丁寧になりましたね。見違えるようです。

D-8456: (笑い声)ありがとうございます。そろそろ本題に入られてはどうですか?

██博士: おっと、そうですね。では、あなたはSCP-XXX-JPで何を見たんですか?改めて報告をお願いします。

D-8456: はい。女性が、殴り殺される様子が見えました。

██博士: それを見て、あなたはどう思いましたか?

D-8456: (10秒間沈黙)

██博士: どうしましたか?

D-8456: ……はい。言ってもいいのか分かりませんが……

██博士: どうぞ。

D-8456: こいつは自分よりも下だな、と思いました。

██博士: ……というと?

D-8456: 私はあの時いつ自分が死ぬのか、といつも不安に思っていました。そんな時です。あの眼鏡の収容を担当したのは。殺されると思いました。指の骨を折られて、ああ、私はここで殺されるんだ、と思いました。そしたらあの眼鏡が私の元に。

██博士: なるほど……

D-8456: 眼鏡をかけて、あれを見て思いました。私は生きている。こいつは今殺されている。ああ、自分よりも下だ。自分は恵まれている、と思ったんです。

██博士: 殺される女性を見てかわいそうなどとは感じませんでしたか?

D-8456: ……全く感じませんでした。

██博士: なるほど……では、その女性は実際に殺されているのか、それは分かりますか?

D-8456: はい。実際に殺されると思います。

██博士: なぜそう思うのですか?

D-8456: 私が……私が殺した女性も同じ表情をしていたからです。

██博士: ……そうですか。

D-8456: お願いします。今はそんなこと思っていません。あの時はどうかしていたんてす。見捨てないでください。

██博士: 大丈夫です。あなたは頑張っている。それはみんな知っています。落ち着いてください。

D-8456: ああ、良かった……。(俯いて6秒間沈黙)

██博士: 大丈夫ですか?どうしましたか?

D-8456: そう、今はそんなこと思っていないんです。

██博士: と、いいますと?

D-8456: 私は仕事柄、いつ死んでもおかしくないと思うんです。

██博士: …..まあ、危険な仕事ですので。

D-8456: 私もあいつと同じなんじゃないか。ただ少しあいつより長く生きれるだけで、あいつよりも酷い死に方をするんじゃないかって!たまに思うんです!どうすればいい?どうすればいいんでしょうか!(息を切らす)

██博士: 落ち着いてください!そんなことはありません!事実あなたは今まで上手くやってきたではないですか。大丈夫です。落ち着いてください。

D-8456: (激しい息遣い)…..ありがとうございます。気が楽になりました。

██博士: それは良かった。

D-8456: 私、これからも頑張ります!よろしくお願いします!

██博士: はい、頑張ってください。では、インタビューを終了します。

<記録終了>

他のSCP-XXX-JP-1にも同様のインタビューを行った結果、D-8456と同様の回答をしました。SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-1の価値観を一時的に変質させると考えられていますが、D-8456の事例の様に更なる精神の変質が発生する可能性から、SCP-XXX-1の精神状態には十分注意し、異常が生じた場合は即座に竹林博士に報告してください。

追記1: インタビュー記録XXX-JPの記録から1か月後、D-8456が自傷行為などを繰り返していると自主的に報告しました。D-8456の精神状態を考慮し、独房に隔離した上で定期的なカウンセリングが行われ、その経過が観察されました。

D-8456経過観察

1日目: D-8456は落ち着かない様子で独房内を徘徊している。特に異常なし。

2日目: 何かをしきりに呟いているが聞き取ることができない。後でD-8456に何を言っていたのか質問をしたが「覚えていない」と報告。

5日目: 突然自身の右腕を[編集済]し始める。職員が拘束し、カウンセリングを行い沈静化。その後治療が行われた。

7日目: D-8456は自傷行為を行っていないにも関わらず左腕に打撲傷が発生。監視カメラには何も写っておらず、原因は不明。

12日目: D-8456が壁の方に女性が立っていると報告。職員が確認するが、何も発見出来なかった。翌日D-8456の精神状態を考慮し別の独房にD-8456を移動させることが決定した。

13日目: こちらの独房にも女性が立っていると報告。カウンセリングを行い、精神の安定を図るが失敗したため鎮静剤を投与した。

15日目: D-8456が死亡した状態で発見された。体中に鈍器で殴られたような傷が発見され、監視カメラの映像を確認したが、何も発見出来なかった。D-8456は何度も「笑うな」「こいつよりはマシだと思ったのに」と呟いていた。

この記録の3日後、この件とSCP-XXX-JPとの関連性を調査するためにD-9876にSCP-XXX-JPを着用させたところ、このD-9876が報告した殺害された人物の外見がD-8456と一致しました。竹林博士はこれ以上のSCP-XXX-JPの着用は人材を無駄に浪費するだけであると考え、特別収容プロトコルを改定し、これ以上の実験を禁止しました。


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