SCP財団とはから引用
理念と使命
財団は異常な物品、存在、現象を封じ抑え込むことを任務として、秘密裏かつ世界規模での活動を行っています。それらの異常存在は世界の安全に対する重大な脅威であり、財団の活動は主要各国の政府から委任され、管轄権を越える権限を認められたものです。
財団の活動は正常性を維持するためのものであり、世界中の一般市民が異常に対する恐怖や疑念を抱くことなく日常を生きることができるよう、地球外、異次元、その他の超常的存在が及ぼす影響からの人類の独立を維持します。
我々の任務は3つの要素から成ります。
確保(Secure)
財団は異常存在が一般市民や対抗組織の手に落ちることを防ぐため、広域に渡る監視活動と通信傍受を通じ、可能な限り早期に異常存在を確保します。
収容(Contain)
財団は異常存在の影響が拡散することを防ぐため、あるいはそれらに関する知識が公衆に流布されるのを防ぎもみ消すため、移送、隠蔽、分解などにより異常存在を収容します。
保護(Protect)
財団は異常存在の影響から人類を保護するとともに、それら異常存在の性質と挙動を完全に理解する、あるいはそれらに基づいた新しい科学的理論が考案される時が来るまで、そうした異常存在を保護します。財団が異常存在の無力化・破壊を行うのは最後の手段であり、その異常存在を収容し続けることがあまりに危険すぎると判断した場合に限られた選択肢です。
財団の活動
我々の任務を遂行するべく、財団は世界中に渡り秘密裏に活動を行っています。
特別収容プロトコル(Special Containment Procedures)
財団は特別収容プロトコル("Special Containment Procedures","SCP")が必要となる異常存在に関する情報の膨大なデータベースを管理しています。財団の主要データベースはそれら異常存在についての概要と、収容違反を始めとする事件が発生した際に安全な収容を維持・再確立するための緊急手続きを包括したものです。
異常存在の形態は多種多様であり、物品であったり、実体であったり、場所であったり、あるいは独立した現象であることもあります。これら異常存在はオブジェクトクラスによって分類され、財団が所有するセキュリティ施設へと収容されるか、あるいは移送が不可能と判断された場合には現地で収容されます。
情報セキュリティ
財団の活動は最大限の秘匿性を伴います。全ての職員は「知る必要性に応じて情報を細分化し、必要のない情報にはアクセスしない」という情報セキュリティの原則の下、セキュリティクリアランスレベルに従わなければなりません。財団のセキュリティ規約に違反する行為が発覚した職員は即座に特定され、拘束ならびに懲戒処分を受けます。
要注意団体と競合エージェント
異常存在に関する知識を持ち、それらと接触しあるいは利用する組織は財団だけではありません。そうした要注意団体のうち幾つかは我々と同様の目標を掲げ世界の安全に関する問題に対する協力が見込めることもありますが、その多くは利益志向で日和見主義であり、各々の目的のために異常存在を追跡しています。財団職員がこれらの団体の人員と接触する際には常に疑い警戒を解かないよう指示されています。財団上層部からの明確な事前承認なしにこのような団体との協力を行うことは、終了(termination)を含む懲戒処分の事由となります。
オブジェクトクラスを引用
特別収容プロトコル(Special Containment Procedures)を必要とする全ての異常な物品、存在、現象にはオブジェクトクラスが割り当てられます。オブジェクトクラスとは標準的なSCP記事テンプレートの一項目であり、オブジェクトの収容難易度の目安としての役割を果たしています。財団世界において、オブジェクトクラスは収容の必要性の識別、研究の優先順位付け、予算編成、その他の考慮事項のために存在します。オブジェクトのオブジェクトクラスは数多くの要素によって決定されますが、最も重要な要素はそのオブジェクトの収容の困難性および目的です。
主要なオブジェクトクラス
以下はSCP記事において使用される最も一般的なオブジェクトクラスであり、オブジェクトの大多数を占めています。
Safe
Safeクラスのオブジェクトは容易かつ安全に収容できるアノマリーです。これはしばしば財団がこれまでにそのオブジェクトを十分によく研究しているため収容にそれほど多くの資源を必要としないという事実か、そのオブジェクトが動作するにあたって具体的かつ意識的な活性化または誘因を必要とするという事実によります。「Safe」と分類されてはいるものの、これはそのオブジェクトを取り扱ったり動作させたりした際に危険がないということを意味するわけではありません。
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Euclid
Euclidクラスのオブジェクトは完全に収容するのにより多くの資源を必要とするアノマリーや、その収容が必ずしも信頼できるものではないアノマリーです。通常これはそのオブジェクトの性質が十分に解明されていないか本質的に予測不可能であることによります。Euclidは最も大きな適用範囲を持つオブジェクトクラスであり、他の標準のオブジェクトクラスのいずれにも分類しがたいオブジェクトは通常このクラスに分類されます。
特に自律性、自我、知性を持つオブジェクトは、それ自身が思考または活動することにより本質的に予測不可能であるため、通常はEuclidに分類されます。
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Keter
Keterクラスのオブジェクトは継続的にまたは確実に収容することが極めて困難であり、しばしば収容プロトコルが大規模で複雑なものになるアノマリーです。財団はこれらのオブジェクトに対する確固たる理解を得ていないか、これらのオブジェクトを適切に収容または対抗する技術に欠けているため、これらのオブジェクトを上手く収容できないことがしばしばあります。「Keter」に分類されていることはそのオブジェクトが危険であるということを意味するわけではなく、単に収容するのが非常に困難または費用がかかるということを意味します。
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Thaumiel
Thaumielクラスのオブジェクトは財団が他のオブジェクトを収容するために特別に使用するアノマリーです。Thaumielクラスのオブジェクトは存在そのものが財団における最高レベルの機密であり、その所在、機能、現在の状態はO5評議会以外では非常に限られた職員にのみ知らされます。
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Neutralized
Neutralizedクラスのオブジェクトは故意または過失によって破壊されたもしくは無力化されたことを原因として、もはや異常ではなくなったアノマリーです。
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Apollyon
Apollyonクラスのオブジェクトは収容できないアノマリーであり、差し迫った収容違反または他の同様なシナリオが予想されるものです。このようなアノマリーは通常、世界を終わらせる脅威またはある種のK-クラスシナリオに関連しており、対処するには財団の多大な努力が必要です。
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Archon
Archonクラスのオブジェクトは理論上は収容できる可能性があるものの、何らかの理由により収容されないままにしておくのが最善なアノマリーです。Archonのオブジェクトは、現実世界の一部となっているために完全な収容が困難であるか、もしくは収容すると悪影響をもたらす可能性があります。これらのオブジェクトは収容不可能ではありません。このクラスの決定的な特徴は、財団がアノマリーを収容しないことを選択することです。
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Pending
SCP報告書のうち、オブジェクトクラスがまだ割り当てられていないものはPendingに区分される場合があります。これは財団がその異常存在を積極的に調査しているものの、オブジェクトクラスを付与するにあたり十分な情報が得られていないことを示します。このクラスは話が進行中であることを強調するためにあえて使用されるものであり、著者がどのオブジェクトクラスに割り当てればいいのか分かっていないのとはまた異なります。
サイト内のPendingクラス記事の完全なリストはこちら。
非標準のオブジェクトクラス
以下のオブジェクトクラスは主要な(または現在廃止されている)オブジェクトクラスの分類を補うサブクラスです。
Explained
Explainedクラスのオブジェクトは、一般にはその性質が今や主流科学によって説明できるまでに完全に解明されたアノマリーや、これまでアノマリーと捏造または誤認されていたことが明らかにされた現象です。
サイト内のExplainedクラス記事の完全なリストはこちら。
特殊/物語風クラス群 (Esoteric/Narrative Classes)
特殊クラス群(物語風クラス群と呼ばれることもある)は、上記の項目のいずれにも分類されないオブジェクトクラス群です。これらは通常一度のみ、特定のオブジェクトの物語性をさらに豊かにする目的で使用されます。強く推奨されているのはオブジェクトに対してここのリストに載っている標準のオブジェクトクラスを使用することです。一部の執筆者はこれらのルールの例外を記事に導入することを選びますが、それはごく稀なことであり、そしてそれを行う場合はその例外の存在と位置付けの正当性を示す必要があります。特に利点もないのに非標準のオブジェクトクラスを使用したならば、多くのサイトメンバーがDownvoteを投じるでしょう。
サイト内の特殊クラス群記事の完全なリストはこちら。
Decommissioned
Decommissionedクラスは過去にシニアスタッフらによって、好ましくない記事をただ削除するだけでなく「してはいけないことの例」として一種の「恥の壁」に並べ立てるために使用されていたオブジェクトクラスです。このオブジェクトクラスはもはや使用されていません。
Decommissioned記事はもはや作成されていません。その理由の半分はSCPスタッフらによるこのような強権的な編集がもはや許されなくなったためで、もう半分はこれらの処置が結局は逆効果であったためです。過去のDecommissioned SCPとその使用に関する歴史的資料については、財団の歴史ハブを参照してください。
セキュリティクリアランスレベルから引用
概観
財団の職員に与えられるセキュリティクリアランスはその人物が許可される最高のレベルあるいはタイプの情報を表しています。ただしクリアランスの付与はそのレベルの情報に直ちにアクセスできることを意味するわけではありません。職員はそれぞれの部署を監督する情報開示担当者の指示のもとで「知る必要のある最小限の」情報にのみアクセスが許可されます。
レベル0 (公式用途のみ)
レベル0セキュリティクリアランスは財団が収容する異常物体・存在に関する情報にアクセスする必要のない、末端の職員に与えられます。レベル0は基本的には作戦データにアクセスしない事務、ロジスティクス担当、施設の守衛などに与えられます。
レベル1 (内部機密)
レベル1セキュリティクリアランスは収容されている異常物体・存在に対して近いところで作業するものの、直接的ではなく、間接的もしくは情報だけに接触する職員に与えられます。レベル1セキュリティクリアランスは基本的には収容設備があるか繊細な情報を扱う必要のある施設に勤務する事務、ロジスティクス担当、守衛に与えられます。
レベル2 (最低レベル機密)
レベル2セキュリティクリアランスは、収容されている異常物体・存在に関する情報にアクセスする必要のあるセキュリティ担当者および研究職員に与えられます。大半の研究スタッフとフィールドエージェント、収容スペシャリストはレベル2セキュリティクリアランスを付与されています。
レベル3 (極秘)
レベル3セキュリティクリアランスは収容されている異常物体・存在の起源、回収状況、長期的な計画に関するより深いデータを必要とする、上位のセキュリティ担当者、研究職員に与えられます。多くの上位の研究職員やプロジェクト責任者、セキュリティ担当者、応答チームや機動部隊隊員はレベル3セキュリティクリアランスを付与されています。
レベル4 (最重要機密)
レベル4セキュリティクリアランスはサイト全体、あるいは特定の情報、および財団の作戦や研究プロジェクトに関する長期戦略のデータへのアクセスを必要とする上位の管理者に与えられます。レベル4セキュリティクリアランスは基本的にはサイト管理者、セキュリティ責任者、機動部隊指揮官に与えられます。
レベル5 (Thaumiel)
レベル5セキュリティクリアランスは財団内の最高位の管理職員に与えられ、あらゆる戦略上の情報と機密データへの無制限のアクセスが認められます。レベル5セキュリティクリアランスは基本的にはO5評議会員に与えられます。
職員の分類
職員は危険な異常物体・存在・現象への潜在的な近さに基づいて分類されます。
Aクラス
Aクラス職員は財団の戦略行動上、重要と考えられ、いかなる状況下でも怪異に直接接触することが許可されない職員です。Aクラス職員が異常存在に直接接近せざるをえない状況 (施設に収容ユニットが存在するなど) では、Aクラス職員はそのような異常存在を収容する施設周辺にアクセスすることは許可されず、常に安全な場所に居なければなりません。緊急事態のもとでは、Aクラス職員は即座に指定されたサイト外の安全地帯に退避しなければなりません。O5評議会員は常にクラスA職員です。
Bクラス
Bクラス職員は各地での財団の運営上、重要と考えられ、検疫をパスし、精神影響効果やミーム的物体の可能性をクリアした異常物体・存在・怪異への接触のみ許可される職員です。収容違反事件や財団施設に対する敵対的な攻撃が発生した場合は、Bクラス職員はできる限り迅速に指定されたサイト外の安全な場所へ退避しなければなりません。
Cクラス
Cクラス職員は、極端に攻撃的ないし危険ではない、ほとんどの怪異へ直接接触する職員です。精神影響効果やミーム性の可能性のあるものへ直接接触するCクラス職員は検疫義務に従い必要とみなされればセキュリティ担当者により心理鑑定を受けることになります。収容違反や財団施設に対する敵対的な攻撃が発生した場合は、サイト全域での収容違反やその他の破滅的な事件の場合、Cクラスの非戦闘員は施設のセキュリティ担当者の判断により安全な封鎖エリアへ報告するか退避することになります。
Dクラス
Dクラス職員は、特別危険な怪異を制御することに消耗される職員で、A、Bクラス職員との接触は許可されません。Dクラスは基本的に、全世界から暴力犯罪による受刑者、特に死刑囚から徴用されます。必要に迫られた際には、適切な状況で、それ以外の出所、政治犯や難民、その他の民間から財団が身柄を確保することを許可するプロトコル12が施行されます。Dクラス職員は標準的な心理鑑定を義務付けられ、毎月の終わりに施設のセキュリティ担当もしくは医療担当者の判断のもと、少なくともBクラス強度の記憶処理か「解雇」を実施されます。施設で破滅的な事件が発生した場合、Dクラス職員は施設のセキュリティ責任者が必要と判断した場合を除き、即座に解雇されます。
Eクラス
Eクラス職員は暫定的な分類で、新たに指定された異常物体・存在・現象に対して安全を確保し初期の収容を確立する際に危険に曝される可能性のあるフィールドエージェントや収容担当者に適用されます。Eクラス職員はできる限り迅速に検疫を受け、監視され、行動や人格、精神に有害な変化が無いか検査され、ひと通りの事情聴取を受けた後、心理療法士と医療スタッフによって完治できた場合のみ、職務に復帰することになります。