博士 以下の報告書を調査し新たな異常性を報告してください|
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初めまして、博士
クリアランスを照会しています
担当サイトデータベースへアクセスしています
接続が確保されました
これより SCP-3561-JPの報告書を開きます
※《SCP-3561-JP 報告書》閲覧を開始してください
※管理官にメッセージが届いています《緊急》
管理官の生体反応が途絶しました
閲覧を終了します-
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アイテム番号: SCP-3561-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-3561-JP-Aの発露(変動確率αと呼称 詳細は付記を参照)の増大が観測されれば、手順SCP-3561-JP-1の新たな拡散に備えて担当サイト‐81██が情報の封じ込めにあたって下さい。SCP-3561-JP-A及び手順SCP-3561-JP-1が何らかのメディアで報道された場合は、カバーストーリー“猟奇的連続殺人” を流布し、拡散された手順SCP-3561-JP-1を隠蔽してください。また、SCP-3561-JPへの暴露者(以下SCP-3561-Bと呼称)の増加に備え、αが基準値に達するまで機動部隊プサイ-3により今までに手順SCP-3561-JP-1が実行された水面は警戒下に置かれます。
説明: SCP-3561-JPは水面に無意識状態の人間が(生死に関わらず)呑み込まれる時空間異常です。SCP-3561-JPは対象者の消失直後の客観記録において僅かな四次元的歪みと、それに伴う暴露者(SCP-3561-JP-B)の即時の消失として観測されます。観測の初期段階のSCP-3561-JPの周囲には階層的に低Hmの領域が広っており、これはSCP-3561-JPの内部に超低 Hm値の空間があり、歪みから現実のHm値が流れ出ていることを示唆します。この歪みは、数時間から数日の間に徐々に縮小して消滅します。消滅に伴いSCP-3561-Bの構成物が体積の65~80%程徐々にその地点に出現します。
SCP-3561-JP空間内部及び、実体群は現象の暴露者(付属の観測機器は例外である)にしか観測されません。暴露者(SCP-3561-JP-B)に主観的に認識される限り、空間内部には、不特定な哺乳動物(ヒト科であると推測)の脊髄部(以下SCP-3561-JP-A-1と呼称)及び、外部から観測不能で不透明な空間が存在すると思われます。不透明な水面からのびる白色骨格は、下側が不透明な液面に隠されて観測出来ません。
以下はいくつかの調査に共通して見られたオブジェクトの特性です。何かしらの液体面全体が無風状態である場合、その鏡面に踏み入ることなったSCP-3561-JP-Bに対し、SCP-3561-JPは活性化します。SCP-3561-JPは対象者が、仮死状態であるにも関わらず、一定期間領域内の活動を可能とします。SCP-3561-JP-Bは異常性の発露後一定期間で、自身が何か不透明な液体の水平面に立っている認識を示します(この記録映像は認識災害がない事が確認されています)。SCP-3561-JP-Bは動悸・脈拍数の高まりを報告した後、目の前に、ヒト科の哺乳動物に似た脊髄が水面から伸びていると知覚します。一度SCP-3561-JP-A-1を知覚した対象は、非異常性の要因で接近した後、屹立する白骨に対し執着を示すようになります。その後の不可逆的かつ未詳の精神影響によってSCP-3561-JP-A-1を移動させようとしているように観測され、記録上の全ての暴露者は自身の生命活動の限界までこれに従事します。(数度の記録映像はいかなる認識災害も発生しない事が確認されています)この一連の状態でSCP-3561-JP-Bは外部からの観測ができなくなります。外部的機構を用いてSCP-3561-JP-A-1を記述させる試みは失敗に終わっています。-
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付記 発見経緯 SCP-3561-JPは雨後の路面・線路上で致死性の交通・人身事故現場から遺体が多量の血痕を残して失踪し、同人物が数日後、路上でバラバラになって発見されたという報告が相次ぎ、手順SCP-3561-JP-1(実験記録1を参照)として、いくつかのオカルト掲示板で拡散された後、財団関係者の目に留まり発見されました。 手順SCP-3561-JP-1 無風状態の水面・湖面に心臓が止まった(気絶した)人の足をつけると、同人は湖面に引きずり込まれて消えてしまう。数日後、誰かが水面下、底を覗くとそこにはバラバラになった死体が沈んでいる。
注記: ヒト以外の哺乳動物での実験はオカルト掲示板内で否定されている変動確率α (SCP-3561-JP-A の発露) 変動確率α は湖面への侵入がSCP-3561-JP-A事象を発生させる確率であり、直近のSCP-3561-JP-A事象の発生回数に比例して変動する事が判明しています。原因不明ながら、この変動時日本各地に点在する財団施設の機器に一定のノイズパターンとして観測されることが分かっています。発見当初、SCP-3561-JP-Aへの暴露回数は概ね増加傾向にあったため、変動確率αも比例して上昇傾向にありました。しかし、現在の収容プロトコルが採用されてからは時間の経過と共に漸減し、変動確率αは一定に維持されています。
※観測から、基準時のαはおおよそ0.01%と推定されています。以下は数回に亘って実施された内部探査の概要です
※注記: 以下はサイト隠蔽の為に地下に存在するサイトでの実験です。
実験は探査器具(GPS・小型計測器・携帯用小型SRA・心拍計・脳波計測器⦅編集済み⦆・AED機器)を携行したDクラス職員によって実施されました。
了承を得たDクラス職員を薬剤により一時的な仮死状態にした後、無風状態の水槽に足から数度接触させました。Dクラス職員にはSCP-3561-JP-A の発露後一定時間で蘇生措置を行うため特殊AED機器を装着させています。ただ、Dクラス職員が意識のみ覚醒する場合に備えて意識の計測が可能なSafeクラスのSCPオブジェクト(実験後オブジェクトの異常性の消失が確認されたためNeutralizedへクラス変更が協議されています。)の携行が許可させています。
追記:二度目以降の探索では、他SCPで終了されたDクラス職員(前もって当サイトで、致死性の実験に参加する職員にはこのSCiPの異常性について説明しています)を用いて探査が実施されました。(二度目以降の探査では、問題なく異常性は発生したものの、上記探査記録に比して有用な結果が得られなかった為本報告書からは割愛します。)-
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映像記録
日付:██/██/██
注記:この際D-███は、意識下において示すいくつかの特徴を記録しながらも、一切の生体的反応を停止していた。
[記録開始]
00:00: D-███が水面に接触直後、画面が暗転しSCP-3561-JP-Aが画面に現れる。同時に実験サイト‐███から、D-███が観測できなくなり、GPSと通信電波が瞬時に途絶する。
00:01: 辺りのHm値が急激に低下する。
00:02: 携行用SRAが起動し、D-███の周囲が1Hmに保たれる。
00:08: カメラマイクは断続的なホワイトノイズ記録する。携帯用SRAが過度な低Hm値にさらされた為破損する。
00:05: D-███の意識がわずかに覚醒する。覚醒した意識が一定の電気信号を示す。
(解析によりD-███はSCP-3561-JP-Aの特徴を認識し上記の異常を自覚していたと考えられる。)
20:31:05: カメラが緩慢な動きで下を向き不透明な液体が写しだされる。
※水中を進むようであることに留意。この間、意識がないのにも関わらず蘇生は実行されていない。
1:03:48:72: D-███がSCP-3561-JP-A-1に接触する。D-███はSCP-4561-A-1を持ち上げるような動作をする。SCP-3561-JP-AからHm値が上昇する。D-███は観測できる限りこの動作を繰り返す。
1:45:24:01: 低Hmに晒されたことにより、D-███の腕が脱落する。
2:00:43:05: 長時間の行使により記録映像が停止する。
[記録終了]
補遺1:この実験の後20日後水槽にD-███の脊髄以外の部位と周辺機器が出現しました。遺体に腐敗の傾向は見られず、長時間通常の100倍程度の低Hm値にさらされたことを示しています。D-███は新たなSCP-3561-JP-A-1となったこと、低Hm値の空間はD-███の拡散より多少縮小したという提言がなされています。
追記: 記録と実在時間の差異がオブジェクトの副次的異常性と観測機器の故障のどちらであるかは調査中不明です。携行させたsafeクラスオブジェクトによるD-███の主観記録
日付:██/██/██
実験対象:D-███
[記録開始]
主観: 冷たさを感じた
表層意識: 緩衝材の粒に頭の先から埋まっているような変な纏わりつく感覚
主観: 少しの浮遊感に包まれながら目を覚ます。
表層意識: ほんの一瞬間は冷たく感じたそこは何も無かった
主観: 温かく、湖底に潜った時のようにザラザラとした感触がある
表層意識: 実験用ベットに寝かされていたからこれは夢なのだろうか?
主観: 身体が重く視界も暗く靄がかかったように見える
表層意識: まるで自分は死んでしまったみたいだ
主観: 気付けば心做しか前に進んだ気がする
(視界にSCP-3561-JP-A-1が写る、D-███は動悸・脈拍数の高まりを知覚する。
D-███は暫くその場に静止し、混乱の性質を示す。)表層意識: 行ってみるか
主観: 緩慢に前に進む
(D-███はSCP-3561-JP-A-1の前に着く)
表層意識: (判別不能)を(判別不能)
D-███はSCP-3561-JP-A-1を上に引く動作を観測可能な範囲では繰り返し続けた
表層意識: (判別不能)と、(判別不能)まれる
[記録終了]
注記: 以後の記録は携帯オブジェクトの異常性が減衰したことにより不可。
補遺2:このオブジェクトの周囲の超低Hm空間は不定期に収縮しており、それが新たなD-███が空間に出現するとその度に増大、全方位に膨張していたことが二回目以降の実験記録█████で示されています。また、この変動確率αはSCP-3561-JP-Aに暴露した人数に指数関数的に増加することが確認されたため、さらなるオブジェクトの異常性を不用意に拡散させる恐れがあるため、追加の実験は新たなオブジェクトの異常性への知見が示されない限りは、無期限に停止されています。
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To: 担当サイト‐81██の研究者各員
From: SCP-3561-JP担当███博士
Subject: SCP-3561-JPの喫緊の収容違反について
先程AIADの監視システムが、SCP-3561-JPが新たなオブジェクト異常性の兆候を示しました。
██/█ 19:10から、日本各地の観測機器にSCP-3561-JPの発生時に現れていた特定のノイズが観測され始めています。それによってオブジェクトの確率αは3.0~4.7に増加しました。
SCP-3561-JPの担当研究者は速やかに収容プロトコルを実施し、SCP-3561-JPの収容を確実なものとしてください。
《 警告 : α が 5.1 ~ 9.7 に上昇しました》
《緊急メッセージ》
《 α が 10.6 ~ 27.5 に上昇しました》
To: 担当サイト‐81██管理官
From:担当サイト‐81██ SCP-3561-JP担当博士
Subject: Re:SCP-3561-JPの喫緊の収容違反について
調査の結果、SCP-3561-JPは既に財団の収容下から完全に離れたと思われます。
現時点でαの増大に関わったとみられるSCP-3561-JPの対象者(████名)は全員が、水気の無い室内で突如として消失しています。中には、周囲に人がいる状態で消失している事象があり、いずれの場合も存命中の事象と思われます。よって、SCP-3561-JP現象の発生条件(対象者が既に死亡している・無風状態の水面に接触する)という条件は破れ、現時点での収容プロトコルは完全に意味を失ったと思われます。現在は、現場エージェントの記憶処理により、一般への暴露は避けられていますが、これ以上のオブジェクトの拡散と、未知のSCP-3561-JP発生地でのSCP-3561-B構成物の段階的出現によって難しくなる事が予測されており、SCP-3561-JP担当研究班は██/█ 19:10に発生した収容違反は、
LK-クラス: ”捲られたヴェール”シナリオ
の発生に繋がる可能性があり、一種の伝染性ミームの流布、財団のThaumielクラスオブジェクトの使用を検討すべき段階にあると考えます。
《財団緊急アラートが発令されました》
《 α が 35.6 ~ 40.2 に上昇しました》
警告: SCP-3561-JPの収容違反が拡大しています
🔺SCP-3561-JP担当様、当該オブジェクトの収容違反に対処してください
— AIADシステム
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《 α が 61.3 に上昇しました》
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To: 担当サイト‐81██ SCP-3561-JP
From:担当博士担当サイト‐81██管理官
Subject: Re:SCP-3561-JPの喫緊の収容違反について-
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—⚠️ホワイトノイズが観測されました
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—⚠️警告: AIDIシステムにERRORが記録されました
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-ERROR-各地の財団支部との連絡が途絶しました
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-⚠️-管理官室でαの局地的な増大を確認
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-ERROR-
—サイト‐81██近辺の機器が特定のノイズパターンをしています
—管理官室で急激にHm値が低下しています
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博士の身体反応がLOSTしました。
—管理者権限の失効を確認 次席候補者の選定を開始します
—端末はロックされ、300秒後にシステムは再起動されます
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