SCP-XXXX-JP ねずみ算

SCP-JP SB3 » mochinetのサンドボックスポータル » SCP-XXXX-JP ねずみ算

このページには成人向けコンテンツが含まれています。
あなたが18歳以上であり、これらのコンテンツの閲覧を希望される場合は、ご自身の責任で閲覧してください。

このページの批評は終了しました。

クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - (ねずみ算)
著者: ©mochinet
作成年: 記事作成年

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはカバーストーリー「化学工場事故による毒ガス充満」により民間人の侵入を厳に阻止してください。
メディアにおけるあらゆるSCP-XXXX-JPの風説は削除してください。
侵入が認められた場合直ちに現地職員が対処してください。
SCP-XXXX-JP-aの収容違反を阻止するため、定期的に女性もしくは去勢済みのDクラスを移住者としてSCP-XXXX-JPに送り込みます。
SCP-XXXX-JP-aの協力的姿勢を維持するため、島内インフラの整備や生活物資の運搬が適宜行われます。
機動部隊L-1("リリィ")は島外に脱出したとみられるSCP-XXXX-JP-aの実体を捜索し確保してください。SCP-XXXX-JPに帰還させるか財団施設に収容するかはSCP-XXXX-JP-aの意志を原則尊重するものとし、抵抗を示した場合クラスA記憶処理を行い収容してください。
終了は抵抗対策の記憶処理が無効だった場合及び民間人被害への緊急避難にのみ許可されます。

説明: SCP-XXXX-JPは奄美群島に所属する、他島との相違性は認められない火山島です。この島で30日以上居住した女性もしくは生殖能力を有しない男性はSCP-XXXX-JP-aに変異します。

SCP-XXXX-JP-aはモンゴロイド系の女性型実体です。遺伝子検査の結果一般のヒト(ホモ・サピエンス)女性と間に有意な差は確認できませんでした。元ヒトであったSCP-XXXX-JP-aに対する外科学的・化学的避妊は効果を示していません。

SCP-XXXX-JP-aは生殖能力を有する人間の男性(以下対象)を視認することで活性化します。
活性化したSCP-XXXX-JP-aは発情の兆候を示し、視認した対象に性交渉をもちかけます。この際SCP-XXXX-JP-aからは高濃度の性的興奮を促す気体が発生し要求を断ることは困難を極めます。対象とSCP-XXXX-JP-aとの性交渉が終わると、すぐにSCP-XXXX-JP-aは妊娠します。

SCP-XXXX-JP-aは20日で出産に至り、その子はすべてSCP-XXXX-JP-aの性質を有します。SCP-XXXX-JP-aの子は30日程度で18歳人間女性と同等の身体機能を有するようになり、そこからの加齢は人間と有意な差は認められません。このような高速サイクルでの性交渉を繰り返すため、対象はやがて死に至ります。

SCP-XXXX-JP-aはSCP-XXXX-JPの生産人口が20人以下になると島外進出、もしくは移住者の募集活動を図ります。SCP-XXXX-JP-aによるこれらの活動が行われた場合Kクラスシナリオ「人口爆発による大飢饉及びSCP-XXXX-JP-aによる既存人類淘汰」が想定されます。

発見記録: SCP-XXXX-JPはアダルトサイトや匿名掲示板で都市伝説として伝聞され、同時に上陸を試みた者が行方不明になっていることから財団の注意をひき、発見されました。SCP-XXXX-JP内を調査したところ行方不明者と同数の遺体が発見され、財団に回収されました。
SCP-XXXX-JP-aの多くはSCP-XXXX-JPでの生活継続を望んだため、上記収容プロトコルが決定されました。現在、高齢で介護支援を有するSCP-XXXX-JP-a-9とその娘にあたるSCP-XXXX-JP-a-15が財団職員による介護を条件にサイト██の標準人型収容施設に自己収容されています。

実験記録: 以下はDクラスを用いた実験記録です。

実験記録1 - 日付YYYY/MM/DD

責任者: 柏木研究員
対象: D-18532(30代男性)
実施方法: D-18352をSCP-XXXX-JPに上陸させ居住させる。
補足: D-18532は同性愛者を自認し、心理検査でも同様の結果を示した。
結果: SCP-XXXX-JP-aの人数増加。D-18532は20日後遺体で発見された。
分析: 性的指向は関係なく生殖機能があれば充分というわけか。人格も変貌してしまうようだ。__柏木研究員

実験記録2 - 日付YYYY/MM/DD

責任者: 柏木研究員
対象: D-19735(70代男性)
実施方法: D-19735をSCP-XXXX-JPに上陸させ居住させる。
結果: SCP-XXXX-JP-aの人数増加。D-19735 は3日後遺体で発見された。
分析: D-19735は歩くのにも杖が必要なほどの老人だったのだが…__柏木研究員

実験記録3 - 日付YYYY/MM/DD

責任者: 柏木研究員
対象: SCP-XXXX-JP-a-15
実施方法: SCP-XXXX-JP-a-15に中絶手術を行う。
補足: SCP-XXXX-JP-a-15はD-19735により妊娠していた
結果: 重大インシデント発生。手術中に胎児が活性化し[データ削除]

実験記録4 - 日付YYYY/MM/DD

責任者: 樋口博士
対象: D-17334(20代女性)
実施方法: D-17334をSCP-XXXX-JPに上陸させ居住させる。
補足: D-17334は性別適合手術を受けた元男性で生殖器は存在しない
結果: D-17334がSCP-XXXX-JP-aに変異。検査した結果卵巣や子宮様の臓器が出現していた。
分析: もはや違う生物として変異してしまうことがわかった。D-17334は喜んでるみたいだが__樋口博士

補遺1: SCP-XXXX-JP-aへのインタビュー

対象: SCP-XXXX-JP-a-1

インタビュアー: 樋口博士

補足: 樋口博士ら現地チームは「過疎地域復興のボランティア」としてインタビューを行いました

<録音開始>

樋口: ███さん、この島には男性がいないみたいですがそういう歴史とかあるんですか？皆さんと仲良くなるために是非とも知っておきたくて

SCP-XXXX-JP-a-1: この島ではなぜか女の子しか産まれなくて、このままでは集落がなくなってしまうところでした。でも山の神様が助けてくれました。

樋口: 山の神様、ですか？

SCP-XXXX-JP-a-1: 私達のご先祖さまが山の神様に祈ったところ、島に入る男を逃がすな、さすればこの島は永遠に栄えん。と言い伝えられたそうです。
樋口: なるほど。それでご先祖さまは男性がきたときはどうしてたんですか？

SCP-XXXX-JP-a-1: 精一杯おもてなしして、それからその…███したらなんとすぐに子供が産まれて村が栄えたんです！

樋口: わ、わかりました。それでその男性は？

SCP-XXXX-JP-a-1: しばらく姿をくらまし、即身仏として再臨したそうです。いまでも仏様は山のお寺に祀られてますよ

樋口: 本当にご利益があったからそれ以来ああいう風習を続けてるんですね
SCP-XXXX-JP-a-1: はい。ここに来る方はみな嬉しそうになさってました。この島がインターネットで広まったみたいです。でも彼らはみな消えてしまうんです…。黙って帰っちゃったんでしょうか？島の危機を救ってくれた恩人にお礼をいいたいです
樋口: もし見つけたら私から伝えておきます
SCP-XXXX-JP-a-1: みなさん何から何まで…本当にありがとうございました。
<録音終了>

終了報告書:
彼らは邪な考えでこの島にきたんだ。それでも感謝されるならいいのかもしれないな—樋口博士

対象: SCP-XXXX-JP-a-9

インタビュアー: 樋口博士

補足: SCP-XXXX-JP-a-9は軽度の認知症傾向があります

<録音開始>

樋口: ███さん、我々の活動にご協力頂きありがとうございます。今日もいくつか質問させてください。

SCP-XXXX-JP-a-9: こんなしがない年寄りの面倒を見てくれる皆さんのためならいくらでも話しますよ。野口さん。

樋口: ありがとうございます。あと私は樋口です。

SCP-XXXX-JP-a-9: あら、ごめんなさい木口さん。おまんじゅう食べる？
樋口: …後でいただきます。ではインタビューを開始します。██島には██さんみたいに歩くのがつらいお年寄りもいました。他の人はなぜ介護施設に入ろうとしないのでしょうか？

SCP-XXXX-JP-a-9: やっぱ島のみんなが助けてくれるからねえ。女しか産まれない島だからその分助け合いも盛んだったんよ。だから島を出ようなんて考えたこともなかったねえ。

樋口: なるほど。島を出た人は今までどのくらいいましたか？

SCP-XXXX-JP-a-9: そうねえ…██ちゃんところの娘と██さんと…

樋口: すみません。人数でお願いします。
SCP-XXXX-JP-a-9: あらごめんなさい、よく覚えてないけど今まで生きてきた中では10人もいなかったはずね。
樋口: ありがとうございます。それではインタビューを終了…
SCP-XXXX-JP-a-9:ちょっと待って。
樋口: はい、どうされましたか？
SCP-XXXX-JP-a-9:戸口さん、また来てね。島を離れたけど娘とだけじゃさみしくって。
樋口:はい、また会いましょう。インタビューを終了します。
<録音終了>

終了報告書:
機動部隊の増援は必要なさそうだ。だがどこにいるかはわからないままだった。インタビュー終了後饅頭は異常性がないことを確認の上頂かせてもらった。—樋口博士