SCP-XXXX-JP-幸せの西洋人形

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クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - 幸せの西洋人形
著者: ©︎buta_otoko
作成年: 2022

アイテム番号:SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス:Safe

特別収容プロトコル:SCP-XXXX-JPは50×50×50cmのアクリル製の収容庫内部で収容して下さい。収容に携わるのは必ず18歳以上の職員のみに限られ、条件を満たしていない職員の接近は禁じられます。過去、SCP-XXXX-JPにより死亡した人物が新たに発見された際は、カバーストーリー「ストレスによる自殺」を流布し、場合によってはクラスA記憶処理を施してください。

説明:SCP-XXXX-JPは体長40cm程の西洋人形です。本体は主に木材で構成されており、布等で服が作成されています。以下の異常性を除けば非異常性の西洋人形と差異は無く、外見だけで区別することはできません。

SCP-XXXX-JPの異常性は、18歳未満の人物¹がSCP-XXXX-JPに対し呼称名をつけた際発動します。異常現象は時間経過により段階別で発生し、それぞれ4段階存在します。異常性発現後、第一段階として対象の周囲では対象が幸福と感じるような小規模な出来事が多発します。また、対象はこの出来事の発生を認識した際、その出来事の全てを「幸福」だと捉える認識災害が同時に発生します。ですが、この認識災害はあくまで表面的なものであり、精神面では通常通りの反応が見られます。対象はこの認識災害により、過度に多発する「幸福」な現象に対してポジティブな感情のみを抱きます。対象の家族などの周囲の人物はこの事象に対し不信感を抱きますが、対象はそれらの意見に対し大抵は耳を傾けることはありません。その後、これらの現象は第二段階として「幸福」な出来事の規模の増大が確認されます。

第三段階では、これらの出来事が対象がSCP-XXXX-JPと接触する以前、「不幸」と感じていた小規模なものへと逆転します。この段階になると第二段階のような「幸福」な大規模の出来事が発生しなくなることが確認されておりますが、対象は認識災害の為一向にポジティブな感情を抱きます。

第四段階では、第二段階同様「不幸」な出来事の規模の増大が発生します。第四段階、及び認識災害はこれ以降無期限に続きますが、大抵の場合は認識災害の特性により精神面での負荷の為自殺を試みることが確認されています。

+ 発見経緯

- 隠す

SCP-XXXX-JPは、███県██市で発生した金栗桜さん(当時14歳)の自殺事件にて存在が発覚しました。

桜さんの死因は腹部を鋭利な刃物で刺したことによる失血死であり、鑑定の結果自殺と判断され、当事件は通常通りに処理されました。しかしその3ヶ月後、桜さんの親族で未成年のみの相次ぐ自殺が確認されました。また、その4週後桜さんの従兄弟にあたる岡田麻由さん(当時10歳)の自殺も同様に確認され、███県警内に潜伏していた財団エージェントの目に留まりました。

その後財団による調査の際、麻由さんの記録していた日記内にて「桜さんの家族から西洋人形を譲り受けた」という記述以降異常な存在の関与が疑われる文章が発見されました。

また、自殺が確認された人物は事件が発生する数週間前、何れも特徴が共通する西洋人形と関わっていたという事実も判明し当西洋人形、及びSCP-XXXX-JPの収容に至りました。

以下に岡田麻由さんの、SCP-XXXX-JPと関連が疑われる日記の一部を添付します。