SCP-XXXX-JP-EX - 時を超える想い

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説明: SCP-XXXX-JP-EXは2000/10/21に財団施設内にて財団職員2名が続けて死亡した事案であり、その不明さから登録されたオブジェクトです。事案発生当時SCP-████1の試験が予定されており、試験担当職員が標準試験用チャンバー内に入室した際に発生しました。

以下に当日のタイムラインを記載します。なお、死亡した職員をそれぞれXXXX-A、XXXX-Bと呼称しています。

11:00 試験開始時刻。監督研究員がモニタールームに入室
11:01 SCP-████を移送してきたXXXX-Aおよび警護官2名がチャンバーに入室
11:05 SCP-████の設置が完了。警護官2名がチャンバーを退室
11:07 監督研究員が試験手順の読み上げ。スピーカーを通してそれを聞くXXXX-Aは資料にペンでチェックを入れる
11:08 警護官1名を伴いXXXX-Bがチャンバーに入室。試験手順の読み上げおよび確認は継続
11:10 XXXX-BがSCP-████の前の椅子に着席。警護官がチャンバーを退室。資料を読み終え顔を上げたXXXX-Aが危機的な表情を見せる
11:11 XXXX-AがXXXX-Bの背後に素早く周り、手に持ったままのペンを首筋に突き立てる。抵抗するXXXX-Bに対しXXXX-Aは2歩ほど下がり、腰部ホルスターから取り出した拳銃を3度発射する。XXXX-Aは痙攣するXXXX-Bを数秒見つめた後、自身のこめかみに拳銃を向け1度発射する。同時にモニターで異常を察知した監督研究員が危機通報ボタンを押し、警護官数名がチャンバーを封鎖する

XXXX-A・XXXX-Bはいずれも財団に登用されてから日が浅く、オブジェクトに対する十分な知識と備えが不足していたものと考えられ、SCP-████の持つ未知の異常性への不用意な暴露が懸念された結果、試験凍結ならびにチャンバー封鎖の続行が指示されました。チャンバー内の遺体は遠隔による異常性検査のうえ、クラス3防護装備を施された職員によって運び出され剖検検査が実施されました。並行して、関係者へのインタビュー、該当サイト内で同時刻に行われた試験や収容済みオブジェクトの行動履歴、XXXX-A・XXXX-Bそれぞれのオブジェクト接触履歴などが調査されました。

同日、試験の開始前である8:15頃に同サイト内に存在するオブジェクトの収容違反が発生していたことは明記すべき出来事です。この収容違反は居住区まで影響を及ぼし、20人を超える職員が犠牲となりました。8:40頃には沈静化・再収容が完了しましたが後処理のため多数の職員が駆り出されています。また、セキュリティクリアランス1以上の職員に対しては拳銃の常時所持が通達されていました。

この収容違反を中心に各種調査が行われましたが、得られたデータには明確な因果関係がなく、原因不明の突然的行動であったことから当事象を新たなオブジェクトとして仮にナンバリングし、緊急の対策部会が設置されました。

対策部会の発足から3日目、監督研究員のインタビュー内容が注目されました。以下がそのインタビューの内容です。

[前半部略]

監督研究員: ええ、タイムラインの内容とあの日の認識に大きな差異はありません。もっとも、ずっとモニタを凝視していたわけではありませんが。

インタビュアー: 特に気に掛かる部分はなかったと。

監督研究員: はい、いつもの……何事も起こらないはずの試験でした。

インタビュアー: あなたが読み上げていた資料とXXXX-Aの持つ資料は同一のものですか?

監督研究員: その筈です。オブジェクトの既知の異常性、簡単な発見経緯、今回の試験内容と被験者の情報が記載されていました。

インタビュアー: 読み上げたあなたには何の影響もなかった?

監督研究員: そうですね。そちらでも確認されたのでは?

インタビュアー: はい、提出されたものと回収されたものに違いは見つけられませんでした。事象の際に付着した血痕を除いては。

監督研究員: 記録映像の通り、資料を読んだ後の彼女の表情は鬼気迫るものでした。ですが資料そのものに異常はないと思います。

インタビュアー: 資料は事前に渡されたものですか?

監督研究員: ええ、一週間前に。当然その時にも確認していたはずです。問題が起こるならその時に起こっていますよ。

インタビュアー: XXXX-Aは当日にも確認の上チェックを行なっていましたが。

監督研究員: 真面目な子なんです。とても情に厚くて、いつも真っ直ぐで、少し心配になるくらい。

インタビュアー: なるほど……何か他に思い当たることはありませんか?

監督研究員: そうですね、あの日は朝から慌ただしくて……あなたも駆り出されたでしょう?あの収容違反。何人もDクラス職員が亡くなって……あ。

インタビュアー: どうしました?

監督研究員: そういえば、資料を最後に改修しました。予定していた被験者が亡くなってしまったので、候補予備のDクラス職員の方を手配していただいたんですよ。試験をするオブジェクトの特性上正確な情報をインプットしなければいけないので被験者情報を差し替えました。

インタビュアー: それはいつのことですか。

監督研究員: 試験当日の10:40分頃ですね。

[後半部略]

対策部会は被験者(XXXX-B)の情報に重要性があると推測し、来歴の調査を行いました。XXXX-Bは8年前に連続殺人事件を起こしたとされる犯人で、証拠十分により死刑判決を受けています。その後獄中での態度優良をうけ財団からの審査を経て1ヶ月前よりDクラス職員として勤務していました。以下は当時の事件記事の一部抜粋です。また、これと同等の記事の切り抜きがXXXX-Aの私室から発見されています。

去年3月、NN市の路上で7人が襲われ、そのうち6人を殺害したとして殺人の罪に問われた男に対し、MM地裁は昨日、死刑の判決を言い渡しました。
NN市東区の無職・██ ██2(35)は去年3月、NN市の路上を歩行中だった介護職員の██ ██3さん(当時24)をはじめとする7人に襲い掛かり、手にしたナイフで首を切るなどの——

以上の調査を経て、対策部会によって当該案件は非異常的であると判定されExplained指定となされました。この報告書は訓戒として保存されています。

自ら望んだものも、成り行きであろうと、どの職員にも今日までの来歴があることを忘れてはならない。その時その手段があれば、人の恨みは時も場所も使命も超える。


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  1. portal:8288587 (04 Oct 2022 16:19)
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